奈美は、勇気を出して、伸びて来ている痴漢の手を強くつねった。
『っ!!』
軽いうめき声が聞こえ、二度と手が伸びて来る事はなかった。
「・・・ちょっと勿体ない事をしちゃったかな…」
「でも、厭らしい女だと気付かれると…あぁっ…」
奈美は、そう考えると、軽く背中にぞくぞくしたものを感じていた。