【強制】



 メドゥーサは晴天の青空の下、神殿に立っていた。
 メドゥーサの目の前には、最も愛し敬い畏れている姉の二人がいた。
 姉達とメドゥーサの姿は対照的だ。
 メドゥーサは黒を基調とし、肩や太股を晒した服を纏っている。
 一言で言うと妖艶、長身と相まってモデルのような姿。
 姉達はヒラヒラとした白いドレスを纏っている。
 一言で言うと可憐、理想の美少女を具現化したような姿。
 それぞれの別系統の美の頂点ともいえる姉妹は、今緊迫した状態にいた。

「ねぇ、メドゥーサ、あの石像ものほしだいを片づけておきなさいと言っておいたわよね?」
「あぁ、はい、言いました、下姉さま」
「おかしいですね、全然片づいているようには見えませんが。
 それとも、貴女はこれで片けているつもりなのかしら?」
「いえ、その、あの………」
「はっきり、言いなさい!」
「はいっ!片づけは終わってません」
「あら、どうして言いつけを守らなかったのかしら?」
「ですが、こんな大量の石像ものほしだい一晩で片づけるなんて無理です」
 神殿の中には数百の石像ものほしだいがあるのだ。
 いくらメドゥーサが力持ちでも、一人だけで一晩で片づけるのは無茶な要求なのだ。

「片づけも出来ないばかりか、言い訳までするとは、躾けてあげないといけないようね。
 今日は覚悟しておくのね」
「いやっ!、ごめんなさい、お願いします、お仕置きはやめてください」
 思わず後ずさるメドゥーサ。

「また、私から逃げるつもりなのね」
 それだけで逃亡の意志ありと決めつけ、さらに罪を重くするエウリュアレ。

「姉のこの私に逆らう気なのね、それならば念入りに躾けてあげることにしましょう」
「━━━━━ゃ、ひぃ…………!」
 ガタガタと震えるメドゥーサ。
 端から見ると、小さな少女の言葉だけで、その大柄な身体を震わせるメドゥーサの姿は滑稽だった。

「最初は、何がいいかしらエウリュアレ?」
「そうね、まずはその反抗的な態度を反省させるために、お尻を叩くのがいいと思うわ、ステンノ?」
「小さな子供を躾けるみたいでいいわね、エウリュアレ
「じゃ、お尻叩きにするわ、ほら四つん這いになりなさい、メドゥーサ」
「そのままじゃ、お尻が叩けないでしょう、ショーツも脱ぎなさい」
「そんな……」
 女同士、姉妹とはいえ、四つん這いの姿でお尻を晒すのはやはり恥ずかしい。

「ほらほら、早くしなさい」
「もたもたしていると、叩く回数を増やすわよ」
「それとも、もたもたしているのは、叩く回数を増やして欲しいからなの?」
「いえ、脱ぎます、姉さま」
 メドゥーサは四つん這いの惨めな格好のまま、ゆっくりと下着を脱いでいった。

「うう……」
 メドゥーサは腰に手をかけて、ゆっくりとショーツを下ろし始めていく。
 ショーツを膝下まで下ろすと、メドゥーサのお尻には風があたり剥き出しにされた事を実感させられる。
 こんな格好でいるのは、耐えられない恥ずかしさだった。
 屈辱的な姿勢、あまりの惨めさに全身が熱くなり、流れるほどに汗が噴き出してきた。

「お尻をこっちに向けるのよ」
 姉達はメドゥーサのお尻をこちらに突き出すように命令した。

「それにしても、大きなお尻ね、ステンノ
「叩きがいがあっていいかもね、エウリュアレ
 姉妹はメドゥーサの気持ちになど構わず、好き勝手な感想を言い合っている。

「メドゥーサ、貴女は自分の立場を身を持って覚えなければいけないわ。
 これから貴女の身体に教えてあげる、身体と心に刻み付けなさい」
 ステンノはメドゥーサの左側に立つと、大きく手を振り上げる。

「叩かれて、反省しなさいっ!」
 ステンノはそう叫ぶと、勢いをつけてメドゥーサのお尻に平手をみまった。

 パチンッ!

「……ひあっ……」
 ステンノの掌にメドゥーサのお尻の弾力が伝わると同時に、心地よい破裂音が神殿に響き渡る。

「ほらほら、メドゥーサ、私が何回叩いてあげたか、ちゃんと数えなさいっ!」
「……ああっ、はい………」

 パチンッ!

「……いち……」
 メドゥーサは言われるまま、叩かれるごと律儀に数えていく。

 パチンッ!パチンッ!パチンッ!

「に……さん……しぃ……ごぉ……」
 ステンノの平手が、容赦なくメドゥーサのお尻に目掛けて勢いよく振り打ちおろしてくる。

 パチンッ!

「ろくぅっ……」
 お尻を叩く大きな音が神殿に響き渡る。

 パチンッ!

「ななっっ!………」
 メドゥーサの身体が震える。
 メドゥーサ自身からは見えないが、お尻にはステンノの手形が赤く浮き上がっている。

 パチンッ!

「はちぃっっ………」
 ステンノは容赦なく、すぐさま次の一発を振り下ろす。

 パチンッ!パチンッ!

「きゅうっ……とうぅ………」
 メドゥーサのお尻からは次々と大きな音が響き渡っていく。

「左の方ばっかり叩いていると、左のお尻だけ大きくなっちゃうわね」
 そう言うとエウリュアレは右側に立つと、何の予告も無しに右のお尻を思いっきり叩いた。

 ……パチンッ!…………パチンッ!………………パン!パチンッ!パチンッ!

「……じゅういちっ!……じゅうにぃっ!…………じゅうさぁんっ、ひっ、いぃっ!………」
 左右からの不意打ちにメドゥーサは、言いつけを忘れ悲鳴を上げてしまう。

「本当に貴女ってダメねぇ、数も数えられないの?」
「数えるのを止めていいなんて、言ってないわよ」
「すいませんっ!」
「もう一度、最初からね」
「そんなっ………」
「貴女がきちんと数えられないのが、いけないのよ」
 自分達の不意打ちのせいだというのに、二人の姉はメドゥーサを責めたてる。

「また、最初からよ、ほら!」
「……あぁ……はい………」

 パチンッ!

「……いち……」

 パチンッ!パチンッ!パチンッ!パチンッ!

「に……さん……しぃ……ごぉ……ろくぅっ……」
 すでにメドゥーサの肌は神殿の石畳と同じ白色ではなく、薔薇色に染まっていた。
 頬を染め唇から熱い吐息があふれる。

 パチンッ!パチンッ!パチンッ!

「にじゅういち……にじゅうにぃ……にじゅうさんっ………」
 次第にお尻がすごく熱くなっていくのをメドゥーサは感じていた。
 痛みはあるが、それ以上に身体の芯になにかが響くような感じがしていく。
 お仕置きをしていたステンノは、メドゥーサの異変に気づいた。

「あら、これはなにかしら?」
 ステンノはメドゥーサの股から、ヌラヌラした液体が滴っているのを見つける。

「……あぁ、それは……」
「ここがヒクヒクしているわ、とても嫌らしい」
 ステンノはしゃがみこむと、蜜を垂れ流す秘裂をまじまじと見つめる。

「メドゥーサ、なんで股を濡らしているの?」
「貴女ってば、叩かれて濡らしてしまうのね」
「そ、そんなことは………」
「あら、また嘘をつくの?」
 ステンノはメドゥーサの秘裂にゆっくりと指を這わせた。

「はぁぁ……ん……」
 ステンノがたった一撫でしただけで、秘裂から糸を引いていた。

「これは何かしら答えて、メドゥーサ?」
 ステンノはメドゥーサの目の前に自分の可愛らしい指先を突きつけて問いかける。

「それは、その……私の……愛液……です……」
「そうね、貴女の嫌らしい液体ね、それでどうして、こんなものを滴らせているのかしら?」
「お尻を叩かれて、感じちゃったからじゃないの?」
「………うぅぅ………そうです……」
「横着しないできちんと、自分の口で言うのよ!」
「……私は……お尻を叩かれて………アソコを……濡らしてしまいました………ごめんなさい、上姉さま、下姉さま」

「こんなに糸を引いているわ」
 今度はエウリュアレが秘裂に手を伸ばす。
 じっとりと、濡れる感触が指に伝わってくる。
 そしてメドゥーサの愛液でまみれた指を自分の口元へ持っていく。

「ふふ、メドゥーサの嫌らしい味がするわ」
 エウリュアレはうっとりとした表情で、自分の指をしゃぶりメドゥーサを味わう。

「嘘をついたからお仕置きの追加ね」

 パチンッ!

「はひっ……」

 パチンッ!

「ううっ……」

 ……パチンッ!

「……ひぃっ!……」

 パチンッ!パチンッ!パチンッ!

「……うぅっひっ……あぁぁん……」
 それから姉達は容赦なくメドゥーサの柔肌に平手の連打を加えてゆく。

 ……パチンッ!パチンッ!

「……あぁっ……いいっ!……」
 すでにメドゥーサの太ももまで愛液は溢れ出ていた。

「これじゃあ、もうお仕置きじゃなくてご褒美みたいなものね」
 ステンノはそういうと、お尻を打ちつけた。

 パチンッ!パチンッ!

「あんっ………ああんっ!…………」
 そのつどメドゥーサの口からもれるのは、あきらかに快楽と思われる喘ぎ声。

 パチンッ!パチンッ!

「あっ……ひ……あぁん……」
 嫌らしく腰をくねらせる。
 メドゥーサは恍惚とした表情で、二人の姉からの快楽を享受していた。
 もうすぐ、このお尻を叩かれるという刺激だけで、絶頂を迎えることが出来る。
 メドゥーサはすっかり、このお仕置きの虜になっていた。

 パチンッ!

「あんっ…………」
 メドゥーサの淫靡の喘ぎ声が、いっそう激しくなる。
 絶頂が近いのだ。

 ……パチンッ!パチンッ!

「……はぁっ!……いぃっ!……」
 すると、姉達は意地悪な笑みを浮かべる。

「ふう、もうお終いにしましょうか」
「ええっ!?そ……そんな……」
 メドゥーサは思わず非難の声を上げてしまう。
 もう少しで、頭が真っ白になるほどの快感が得られたはずなのに、二人の姉は同時に叩くのをやめてしまった。

「なあに、メドゥーサ、こんな恥ずかしいことをまだしていたいの?」
「あぁ、なんで急にやめて……」
「なんでって、疲れちゃったからよ」
「私もよ、それにしても、なんて頑丈なお尻なんでしょう、手が痛くなってきたわ、ステンノ
「いくら叩いてもメドゥーサを悦ばせるだけのようだし、別のお仕置きに変えた方が良いと思うのだけど、エウリュアレ
「そうね、ステンノ
「そんな……」
「なにか不満でもあるの、メドゥーサ?」
「あるわけないわよね、メドゥーサ?」
「………いいえ…………ありません上姉さま、下姉さま」
 意地の悪い姉達はメドゥーサの逝くタイミングを察知して、直前でわざと叩くのを止めたのだ。
 それが判っていても、メドゥーサにはどうすることも出来なかった。
 お預けを受けたメドゥーサの秘裂は、ヒクヒクと蠢き愛液が溢れだしていた。


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