第14話 恐ろしい部屋へ、再び

 ヴィーナスの中に大量の精を注ぎこんだヴァルカンとアルタリオスは、気を失ったままのヴィーナスから一旦離れた。
「なんだ、気を失っちまったのか、柔だねぇ」
 アルタリオスは、膣からペニスを引き離しながら、顔を仰け反らせたままのヴィーナスを覘きこみニヤついた。
 苦悩の表情を浮かべながら瞼を閉じて、その閉じた瞼に涙の跡を頬に伝わらせていたヴィーナスは、ヴァルカンが腰を引き離すと、ガクッと首が垂れて、口枷の小さな空気孔から、涎が滴り落ちた。
 ヴァルカンは、そんなヴィーナスを壁に寄りかからせて、ベッドの下に下りる。
「俺は昨日散々やったからな、後は好きにするがいい。まあ、気が向いたら混ぜてもらうかもしれんがな」
 そう言いながら、服を着出す。
「そりゃ、構いませんよ」
 アルタリオスは、じっくりと気を失ったヴィーナスの緊縛裸身を眺めながら答える。
「そういえば、ルーインたちはどうした? まだ、来ないのか」
 最後の一枚を羽織りながら、ヴァルカンは言う。
「もうそろそろアントンが来る頃でしょう。トリスタンとルーインは、今残りのアムールナイツを見ていますよ」
 アルタリオスは、ヴァルカンに答えながら、ベッドの上に寝そべり、さっきまで己のペニスを咥え込んでいたヴィーナスの秘部を眺めた。
 ドロドロの白い粘液が弱冠赤いものを混ぜながら溢れ出している。その下にある菊門は僅かに開きヒクヒクと蠢きながら、こちらもやはり粘液を申し訳程度滴らせていた。
「しかし、この小娘も、俺達にこういう目に遭わされるために、この地に来たと知ったら、どんな顔するんでしょうかね?」
 アルタリオスは、ニヤニヤしながら、気を失ったまま頭を垂れたヴィーナスの、悲愴にくれた顔を見る。
「普段、月の王国への不本意な忠義を強いられているお前達だ。こういう場が設けられて、あの美の女神の寵愛を受けているというセーラーヴィーナスと、こういう事が出来るんだから、日ごろの鬱憤を存分に晴らすといいさ」
「勿論ですよ、じゃなかったらアムールナイツなんて、やってられないですよ。俺は火星のガーディアンソルジャーですよ、何で月の守護なんてしなくちゃならないんですかね」
 アルタリオスは、ニヤニヤ顔から、目を細めて恨みの篭った目で、ヴィーナスの顔を睨み、悔しそうに言った。
「俺は火星出身のセーラーマーズには敬意を表しますけど、こいつや月の王国のセレニティの一族になんか、これっぽちも敬意なんか持てません」
 アルタリオスはじっとヴィーナスを憎むように見て言ったが、言い終わるとにやっと笑った。
「まあ、こいつで散々遊んでやりますよ。それが、俺たちガーディアンソルジャーが月の王国の戦士として守護しなければならない見返りですからね。俺達の唯一の鬱憤晴らしというわけですよ」
 アルタリオスは一旦言葉を切った。そして、
「最初はこんな小娘、先代の代わりが務まるのか、あまり期待していなかったんですがね」
 アルタリオスは後を振り向き、ヴァルカンに向かって口元を歪めた。
「けど、十分楽しめますよ――――良いセーラーヴィーナスですよ、こいつはね」
 アルタリオスの言葉に、ヴァルカンが同意するようににやりと笑った。
 と、そこで、壁が出入り口の扉に変化した。部屋の中からは特殊なコマンドを唱えなければ扉は出現しなかったが、部屋の外側からは、自由に中に入ってこられるのである。
 その扉が開き、小柄な男が入ってきた。小柄と言っても、ヴァルカンやアルタリオスに対してはずいぶん背が低くかったが、ヴィーナスよりは頭半分以上は高い男だった。
 アルタリオスと同じ火星出身のアムールナイツ将軍クラス、アントンである。
「よう、やっときたか」
 同郷の戦士の登場にアルタリオスが声をかけた。
「ようやくな、ヴァルカンさまは、もう終わりですか?」
 アントンがアルタリオスに答えてから、服を着おえたヴァルカンに、恭しく頭を下げた。
「ああ、後はお前達の好きにするがよい」
 ヴァルカンが頷く。
 その様子に、アントンは戦友の前で壁に寄りかかったままで、気を失っているヴィーナスを見た。
「なんだ、寝てんのか、我らが上官様は」
 呆れたように言った。
「まあな。悪いが一回出させてもらったぞ。いや、なかなか良いものだぞ、最高の女だ」
 アルタリオスがアントンに向かって嬉しそうに言う。
「ほう、そんなにいいのか、それは愉しみだな」
「どうする? このままお前も一回相手してもらうか?」
 アルタリオスの言葉に、アントンはじっとヴィーナスの恥部を眺めてから、部屋を出て行こうとするヴァルカンに向き直った。
「ヴァルカンさま、奥の部屋使って構わないですか? しばらくこいつで遊んでみたいんですがね」
 アントンの声に、アルタリオスは薄くにやっと笑い、ヴァルカンは立ち止まり、
「構わんさ、一応昨日、彼女はその部屋を体験している。さぞや啼いてくれるだろう」
 そう言って、部屋を後にした。
「へえ、それは面白いな」
 アントンがニヤ付く。

――――中略――――

――――体験版はここまでです――――
――――以下、製品版でお楽しみ下さい――――
――――第15話 恥辱の始まり――――
――――第16話 孤独な女神――――
――――第17話 更なる恥辱――――
――――第18話 もう一人の女――――
――――第19話 ヴィーナスを敬愛する者――――
――――第20話 古よりの契約――――

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