しかし、もともと食の細いフィオナ姫である。空腹がひとまず満たされたところで落ち着きを取り戻せば、排泄物を口にしてしまったという屈辱と嫌悪感、罪悪感で三重に苛まれ、もはや旺盛な食欲など望むべくもない。そもそも、どれだけ懸命に食糞したところで、ジュジュの常識外れの産糞量に追いつけるはずが無かったのだ。
 最初の授糞から5日あまりが経ち、山盛りになった糞肉が便器から溢れ出したところで、ついにジュジュが折れた。
「しょうがないわね…。これじゃ、いつまで経ってもあなたと触れ合えないし、可愛い顔を眺めることさえ出来やしない。この調教は、ひとまず区切りにしましょう。フィオナもそれなりに、ウンチを食べたみたいだし」
 糞山の一部を砂遊びのように取り除くと、憔悴しきったフィオナ姫の瞳が、久しぶりに陽の目を見た。
「…ぅあ…、ぁ…お、お願い…です、どうか、もう…許して、くだ…さい、…げぷ…っ、」
「あなたもこれで、自分の立場が身にしみたでしょう? これからは、ちゃんと私の言いつけに従うのよ」
「は、はい…っ! もう決して、逆らいません。何でも言うことを聞きます、だから――
「よしよし、その心構えよ。まぁ、私もはじめての調教で気負いすぎて、最初から飛ばしちゃったとこがあったし。――反省してるわ。私だって、もっとあなたと、いろんなことして楽しみたいと思ってるんだから」