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1・速攻でピストンに攻撃を仕掛ける

 今しかない!
 咄嗟に剣を構えた私は、未だに体勢が不十分なピストンに突進した。ピストンのあたまがゆっくりと動く……

(いけない、これは罠だわ! 私を待ち構えている)

 そう気づいたときはもう遅かった。
 彼は右手首で頭の上に半円を描くように素早く巡らし、その手を鋭く前へ振るうと最小限の半円軌道を描いた四本の鞭が斜め上方向から攻撃直前の私に殺到した。
 あっ、という間もなく私の上半身に四本の鞭が絡み付き、鞭の先端に取り付けられた鉄球が私の身体の周囲を高速で周回する。

「よっしゃぁ!」
 会心の雄叫び上げながらピストンが右手を勢いよく引くと鞭が巻き付いた私の身体は巨人の手に掴み取られたかのように為す術もなくピストンの手元に引き寄せられた。

「きゃあっ!!」

 飛び込んできた私の背中を抱きとめたピストンが後ろから顔をのぞき込んできた。
「捕まえたぞ、かわいこちゃーん」

「クゥッ!!」 私は、なんとか右手に持った剣を使おうと試みるも、絡み付いた鞭で右肘が胴体に食い込んで自由がきかない。それどころかさらに食い込みはきつくなるばかりで剣を握っている事すら難しくなってきた。

「こいつは、もう要らねえよ」
 ピストンが右手から剣を難なく取り上げると、私の剣を遠くへ放り投げてしまった。

「オレの鞭は蛇さ。一度絡み付いたら離さねえ。獲物が逃れようともがけば藻掻くほどに締め上げる。あんまり暴れると皮膚が破れて、あっという間に血まみれよ」
「い、嫌らしいアンタにピッタリの相棒ね!」

「身動き出来なくても憎まれ口を叩く元気はまだあるみたいだな。いいぞぉ、それでこそ虐め甲斐があるってもんだ!」
 男の荒い息が私の髪を叩き、お尻にグイグイと押しつけてくる股間の中心がみるみる硬くなっていく。

「ブロア様! いいんですね?」
「なんだピストン、やりたくないのか?」

「へへへ、とんでもねぇ……これからが本番だ!」
グイッ 私の背後から伸びた手が乳房を覆う布を引っ張ると、はだけた両胸から乳房がこぼれ出た。
「でかくて綺麗だな。乳首や乳輪の形、色つやもイイ感じだ……おほっ、触り心地もサイコーだぜ」

「ううっ」 屈辱的な行為下でのそれは、ほめ言葉では無くこれから始まる陵辱行為の一端でしかない。

 身をよじるだけでさらに食い込んでくる鞭に上半身を緊縛され、かかしのように立っているだけの私には自分の乳房を這い回る両手の狼藉を止める手だては無く、ただひたすらその汚辱感に堪えるしかなかった。

「あれ? さっきまでの元気はどうした、今度はだんまりかい」
 泣いたり叫んだり怒鳴ったりしたって、この男が喜ぶだけ。
「ケケケ、そんじゃちと早いが一番重要な部分のチェックだ」
 肩を突かれた私は丸太のように地面に倒された。
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