序章 : [大きな穴をまっさかさま]


-夢見るアリス-

―――夜
アリスはベッドに潜ると、今日のようなステキな夢が見れたらいいなと思いました。

「でも、白ウサギさんがでてきたら文句の一つでも言ってあげましょう」

そう心に決めると、アリスは目を閉じて、夜の静けさと共に夢に包まれるのでした。



・・

・・・んぁ

・・・ひうんっ

・・・・っ

お布団の中から声が聞こえます。

・・・っ・・・ぁっ・・・あっ

・・・・!!!

布団がビクンと跳ねると、やがてまた静寂が訪れます。

部屋はやがてあかつきの光に照らされ、鳥達がおはようの挨拶を始めます。