(´・ω・`) 2037年  晩春  某駅前繁華街のカラオケルーム (´・ω・`)


   志保
    「それじゃ、本題に入りましょうか?」

   俊章
   「は、はい・・・・・・」

  やはり僕の右腕に絡み付いて密着したままの志保さんが切り出す。

   志保
   「そうね
・・・・・・まずは、〝私達〟の事から説明するわね。
    性欲を持て余してる仲間が集まって
・・・・・・、主に人妻だけど、中には独身で若い人もいるわ。
    それで、信用出来そうな男性を誘ってセックスを楽しむサークルなの。
・・・・・・もちろん秘密のね。
    集まると言っても定期的に集会を開いたりしてるわけじゃなくて、普段は携帯電話でやり取りしたり、
    メンバーじゃない人も参加するちょっとしたお茶会に紛れたりしてるだけなんだけど」

   結構とんでもない事を、志保さんは主婦仲間で開いている料理教室の話でもするかの如く、とても気軽に、楽しそうに説明する。

   俊章
   「ええと
・・・・・・、信用出来るっていうのは、志保さん達の事を吹聴したり、ネタにした脅したりしないって事ですよね?
    そういう相手はどうやって選ぶんですか
・・・・・・?」

   志保
   「ふふふ、詳しい事は内緒よ
・・・・・・。まぁ・・・・・・女の情報網を馬鹿にしちゃ駄目ってとこかしら。
    気付いてないでしょうけど、結構見られてるものなのよ? ご町内の噂なんかもあるし。
    それで信用出来るとなったら、俊章くんの所へ行ったような招待状を送るわけ」

   俊章
   「なるほど
・・・・・・

  しかしその相手の性的な嗜好はどうやって調べるんだろう
・・・・・・
  そんな疑問が浮かんだが、この様子だと質問しても教えてはくれないだろう。
  
・・・・・・答えを聞いてしまったら、なんだかとても怖い事になりそうな気もする。
  そう思い、ジンジャーエールを一口飲んでから、別の質問をする事にした。

   俊章
   「もう一つ、根本的な疑問なんですけど
・・・・・・

   志保
   「なぁに?」

   俊章
   「志保さん達のしてる事は、要するにその、
・・・・・・不倫とか浮気って事ですよね?
    いいんでしょうか? その
・・・・・・旦那さんとの関係とか・・・・・・

   志保
   「う~ん
・・・・・・そうねぇ・・・・・・

  志保さんが言葉を濁したので、プライベートな部分に突っ込み過ぎたかと心配になる。
  彼女は首を傾げて少し考える素振りを見せてから、少し困った風に言った。

   志保
   「どう言ったらいいのかしら
・・・・・・。心の愛と身体の愛は別なのよ」

   俊章
   「心の愛と
・・・・・・身体の愛・・・・・・ですか?」

   志保
   「そう。私も含めて、サークルに参加してる人達は、みんな夫や恋人の事を愛してるわよ。大切に想ってる。
    それが心の愛っていう事ね。でも、夫婦とか恋人って、それだけじゃ駄目なの。
    例えば、うちがそうなんだけど、夫が出張や単身赴任が多くて留守がちだったりする場合。
    他にはセックスの相性が悪かったり、倦怠期であまり抱いてくれなかったり
・・・・・・
    そんな風に身体の愛が無くなると、フラストレーションが溜まっていって、その内に心の愛まで無くしかねないわ」

  彼女の説明を聞いて、僕はう~んと唸る。言っている事は分からなくもない。
  性的に満たされないという理由だけで、それ以外の点では何の不満もない相手への愛情を曇らせたくない、という事なのだろう。
  僕の解釈を志保さんに伝えて、理解を示す。

   俊章
   「なんとなく
・・・・・・、分かるような気がします。それで、手頃な男で性欲を発散しようと」

   志保
   「ええ、そう。満たされない性欲を解消するために、善意の男性にちょっと手助けしてもらうだけ。
    あくまでも浮気であって、本気じゃないの。まぁ
・・・・・・そうとも言い切れない人も・・・・・・何人か・・・・・・

  そう言って、志保さんはバツが悪そうに視線を逸らした。

   俊章
   「えぇっ
・・・・・・?」

  僕が少し避難めいた驚きの声をあげると、

   志保
   「あ、あはは
・・・・・・、なんでもない、なんでもないわっ」

  と笑って誤魔化した。
  今まで真面目に話を聞いて、女性も大変なんだなぁとか思っていたけど、これはどこまで本当なのか分からなくなってきたぞ
・・・・・・? 

   志保
   「ね、ねぇっ、それで、どうかしら? 俊章くん、私達のために協力してくれる?」

  考えてる事が顔に出たのだろう、急に志保さんが僕を押し倒さんばかりの勢いで迫ってきて、最終的な返答を求めてくる。
  その慌てた様子が可愛らしかったので、騙されたとしてもいいかな、と思ってしまう。

   俊章
   「……分かりました。協力させてもらいます」

   志保
   「うふ、そう言ってくれると思ってたわ!」

  志保さんは僕の返事を聞くと、ぱっと心から嬉しそうな笑顔になるが、その表情はすぐに悪戯な笑みに変わる。

   志保
   「それからもう一つ、聞きたい事があるの。これは個人的な興味なんだけど・・・・・・」

   俊章
   「・・・・・・?」

  改まっての問いに、何を聞かれるのかと思いながらグラスを取る。
  グラスを傾けジンジャーエールを喉に流すタイミングで、

   志保
   「私の写真で何回抜いたの?」

   俊章
   「ふぐっ、うっ、ごほっ」

  秘密にしておきたかった事をストレートに聞かれ、ジンジャーエールが変なところへ入り、僕はむせてしまった。

   志保
   「あらら、大丈夫
・・・・・・? ふふ、でもこれで、答えの半分は分かったわね。さ、回数を白状しちゃいなさい

  ニヤニヤしながら僕の顔を見つつ返事を待つ志保さん。
  誤魔化しは効かないと覚悟を決め、正直に答える事にした。

   俊章
   「えーと・・・・・・、1日、平均3回くらい・・・・・・」

   志保
   「えっ、そんなに? 2~3回使うかなとは思ってたけど、思ったよりずっと役に立ったみたいねぇ・・・・・・」

  何やら感心している様子の志保さんに、

   俊章
   「う・・・・・・、すみません・・・・・・」

  ネタに使うと見透かされていたのと気恥ずかしさとで、僕は縮こまって謝る。

   志保
   「ふふ、いいのよ、私で欲情してくれたって事でしょ? 男の人に性欲の対象として見られるの、嬉しいわ

    でも・・・・・・、やっぱりちょっと多いわよ、ふふ、下半身直撃しちゃった?」

  恐縮しきりな僕に苦笑いしながらも、さらに苛めてくる。

   俊章
   「いやだって、あの写真の志保さん、何だかすごくエロい表情してましたし、誰だってムラムラ来ますよ!」

  僕が完全に開き直って、ありのままぶっちゃけると、

   志保
   「あ~、あれはね~・・・・・・、デートのついでに撮影頼んだんだけど、相手の彼、ちょっと溜まってたみたいで・・・・・・。
    先に写真をって言ったのに、部屋に入るなり身体中弄られて・・・・・・、下着下ろしただけで後ろから入れられて、中出しされちゃったのよねぇ。
    私も強引にされるの嫌いじゃないし、その気になって続きをと思ったら、そこで中断して写真撮ろうなんて言い出して・・・・・・。
    途中で”おあずけされた”せいで、もうお腹の奥が切なくて切なくて・・・・・・、それであんな表情になっちゃったの。」

  などと、志保さんはまるで女友達に惚気話をするかのような気軽さで、ニコニコと撮影の事情を説明してくれる。
  人妻の情事を聞かされて、僕は股間を疼かせていた。
  そんな僕に、志保さんがとても楽しそうに追い討ちをかけてくる。

   志保
   「ふふ、ねぇ、これから、俊章くんがあの写真みたいな表情を私にさせるのよ・・・・・・? 興奮する・・・・・・?」

   俊章
   「は、はい・・・・・・」

   志保
   「うふっ」

   俊章
   「うあっ!? ちょっ!?」

  僕が気力を振り絞って何とか返事を返した次の瞬間、彼女の笑顔はパッと妖艶なものに変化し、右手で僕の股間をぐっと掴んできた。
  いつの間にか、そこはもうすっかり半勃ちという段階を超えたレベルでもっこり膨らんでいた。

   志保
   「うふふ、ここはもう待ちきれないみたいね。お話はこのくらいにして、もう移動しましょうか。
    
・・・・・・今度は、二人きりで〝ゆっくり楽しめる〟所に

  chapter201

  僕の股間をぐにぐに揉みながら言うと、志保さんは舌なめずりをして見せた。





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