第 二 章
前へ タイトル 目隠し無し

 拡張蟲から受けた凌辱によって心身共に疲れ果て、深い眠りに落ちた姫。
 翌日目を覚ますと、既にその身体は拘束され宙に吊り上げられていた。



「あぐ……くっ、うぅぅ……ぅぅ……」
 天井から吊るされた鉄の棒に両手の枷を繋がれ、両足は左右に大きく開く形で引っ張り上げられている。
 胸元と下半身は昨日のように晒されたまま、隠す事は許されていない。生まれてからこれまで人前に晒す事の無かった場所を剥き出しにされ、老人の不躾な視線を浴びせられる。
「あぁ……もう、もう……こんな格好、見ないで下さい……」
 昨日も一日見られていたとはいえ、その羞恥に慣れることは無いのだろう。
 恥ずかしさによる熱と格好の苦しさによってか、美しい肌には流れ落ちる程の汗が浮かんでいる。
「クククッ、昨日あれだけの痴態を晒しておいて、裸体を見られて恥ずかしいも何もなかろうが」
「あぁぁ……嫌ぁ……!」
 蟲に尻穴を犯された時の事を思い出したのだろう、姫の顔が真っ赤に染まる。
 昨日あれだけの責め苦を受けた姫の肛門だが、今はすっかり元の小さな窄まりに戻っている。
 しかしそれは見た目だけの事だ。蟲によって一度拡げられた肛腸は、どんな物を挿れられても壊れない伸縮性と強度とを備えさせられている。
「では今日からさっそく、姫には魔物の母胎になって頂くとしようか」
 老人が何事か呟くと、影の中から何かが現われる。
 太く長いそれは身体をうねらせながら姫へと近づいて行く。
「ひっ……何、ですか……あぁっ……嫌っ、嫌ぁぁぁっ……!」
 それは鎌首をもたげて床の上から這い上がると、吊り上げられた姫の足へと絡み付いた。



「嫌ぁぁぁっ……! 嫌っ、嫌っ、嫌ぁあぁぁぁっ……!」
 姫の足に絡み付いたのは、拡張蟲の倍以上の大きさと長さとを持った巨大なミミズの姿をした魔物だった。
 ツルリとした表面にぬめる体液を纏ったその姿は生理的な嫌悪感を抱かせる。身体を這う感触は気持ちが悪く、姫はただただ悲鳴を上げる事しか出来なくなってしまう。
 身体を揺すってミミズを振り落とそうとするが、手足に食い込む枷は外れず、ピンと張った鎖は微動だにしなかった。
 姫の嫌がる様を見下ろして陰湿な笑みを浮かべる老人。その老人の影から現われたミミズは一匹だけではなかった。
 もう一匹のミミズがゆっくりと這い寄り、その先端を姫の肛門へと押し付けられる。
「まっ、まさか……!? そんな、嫌っ、無理です、やめて下さい……やめてぇぇぇっ……!」



 ズブブブブブブッ……!
「ひぐぅうぅぅぅぅっ……!? うぐっ、ぎっ……ひっ、あぁぁっ……嫌ぁあぁぁぁぁっ……!」
 ミミズはねじ込むように身体の先端を入り込ませると、そのまま直腸を奥へ奥へと這い進んで行く。
 大きく開かれた肛門は皺が伸びきり円となり、ギチギチと悲鳴を上げる。だが、蟲によって強化されている為に裂ける事無くミミズの身体を受け入れていた。
「ひぃいぃぃっ……! 嫌っ、ミミズがっ……ミミズが私の身体の中に……嫌っ、嫌っ、嫌ぁあぁぁぁっ……!」
 身体は受け入れられても、心は受け入れる事が出来ないようだ。生理的嫌悪を催す生き物に身体の中に入り込まれ、姫は金切り声を上げる。
 しかし、人の感情など理解しないミミズの化物は本能に従って這い進むだけだ。
「いぎぅうぅぅ……うっ、あぁぁっ……嫌ぁ……あぐぅっ、うっ、うぅうぅぅ……!」
 尚も拒絶を続ける姫だが、その抵抗が徐々に弱まって行く。
 拡張蟲の唾液と同じく、巨大ミミズの体液にも催淫効果が含まれているのだ。
「あぅうぅぅっ、うぁっ、あっ……嫌……あぁぁ……あぅうぅあぁぁっ……!」
 気色の悪い生物に絡み付かれ犯されている生理的嫌悪と気持ち悪さ。その中に生まれた気持ち良さ。気持ち悪いのか気持ち良いのかが分からなくなり、姫の頭は混乱する。
 そんな姫の状態に構わず動き続けていたミミズの動きが、S状結腸の途中で唐突に止まる。
 そして外に出ているミミズの一部が太くなり、その太い部分が徐々に姫の中へと入っていく。
「あぐっ……うっ、太く……あぁぁっ……!」



 ググッ……グググ……ゴポッ、ゴポンッゴポンッ……!
「うぁっ、あっ……!? なっ、何……? はぐぅうぅぅっ、あぁぁっ、何か、入って……!」
 ミミズの先端から何かが吐き出され腸内に溜まっていく感覚に姫が身体を震わせる。
「卵だよ。そいつのな」
 その正体を老人が教える。
「たま……ご……!?」
「そう、卵だ。その魔物は他の生き物の腹の中に卵を植え付け、その中で受精させて育てる。借り腹という奴だ」
「植え付け……受精……!? 嫌ぁぁぁぁっ……! 嫌っ、嫌っ、嫌ぁぁぁぁぁっ……!」
 自分の身体が魔物の母胎にされている。その事実を認識した姫が絶叫する。
 だがどんなに拒絶の意志を示しても、全ての卵を産み付けるまで魔物の産卵は止まらなかった。
「あぐ……うぅぅ……嫌ぁ……あぁぁ……はぐぅうぅぅ……」
 姫が抵抗する事に疲れ果て、弱々しく拒絶の言葉を呟くだけになった頃、ようやくミミズの産卵は終わった。
 卵を生み付け終えたミミズがゆっくりと姫の尻穴が身体を抜いて行く。
「あっ、あぁぁ……おぉ……おぉぉぉぉ……」
 粘液の催淫効果で感度を上げられている姫の肛腸は、ミミズの這い出る感覚を快感に変えてしまう。
 その快感は姫の拒絶の意志を萎えさせるのに十分な効果発揮している。
「あぐぅっ、う……あぁっ、あっ……おぉぉ……」
 卵を産んだミミズが抜け落ちると、姫の肛門はポッカリと開いたままになってしまった。
 その穴へ、今度は別のミミズが這い寄って行く。
「あぁぁ……嫌……まだ、来る……の……?」
「言っただろう、受精させると」
 先程のミミズよりも荒々しく姫の尻穴に入り込んだ新たなミミズは、勢いのまま一気にS状結腸にまで侵入する。
「うぐぅうぅぅっ……激しっ……いぃいぃぃ……あぁあぁぁぁっ……!」
 生み付けられた卵の前にまで到達すると、そのミミズもそこで動きを止める。
 そして今度は身体を震わせた後に、先端から大量の白濁した粘液を吐き出した。



 ブビュゥウゥゥッ! ビュッ、ビュルルッ、ブビュビュビュビュッ!
「ふぎぃっ……!? あっ、かっ……あぁぁっ、熱いぃいぃぃ……! お腹が、はぁっ、あぁぁ……熱いぃぃぃ……!」
 ミミズの先端から噴出した熱く粘着質な精液がミミズの卵に振り掛けられる。
 その精液は姫の直腸にも掛かり、姫の身体を震わせる。
 精液を吐き出し終えたミミズはゆっくりと身体を抜いて姫の尻穴から這い出てくる。
「あぐっ、うっ……あぁっ……おぉぉ……おっ、おぉっ……」
 腸内に射精された快感と、ミミズの身体が腸壁を擦る快感とが混じり合い、姫の性感を高めて行く。
「はぁおぉぉっ、おっ、おほぉぉぉぉ……!」
 ミミズの身体が姫の肛門から抜け出た瞬間、姫は低い呻き声を上げながら身体をビクンビクンと大きく跳ねさせた。
 姫は生理的な嫌悪をミミズに抱きながらも、そのミミズの生み出す快感によって絶頂へと達してしまったのだ。
「そのような異形の魔物に犯されて達するとは……まるで淫乱な雌豚だ。とても一国の姫とは思えんな」
「あぅっ、あっ……あぁっ……嫌ぁ……そんなの、私……違う……違い、ます……!」
「何が違うというのか。見ろ、お前の尻穴はもっとミミズに犯して欲しいと震えているではないか」
 ミミズが這い出た後開いたままになっていた姫の肛門は、物欲しそうにヒクヒクと震え続けている。
「嫌ぁ……! こんなの、こんなの……あぁぁぁぁっ……嫌ぁ!」
 意志に反して快感を求めてしまう姫の身体。
 その淫蕩な尻穴に誘われるように、また別のミミズが姫へと近づいて行く。
 先程のミミズのように荒々しく姫の直腸へと入り込み、激しく震えた後に精を吐き出す。
「あがっ、ぐっ……あぁっ……おぉぉぉぉっ、ほっ、おぉぉ……おぉっ……!」
 一匹が精を吐き出し抜け出ると、また別のミミズが姫の中に入り込んで精を放つ。
 そんなミミズによる姫のアナル輪姦が半日ほども続いただろうか。

「あが……ぐ……あっ、あぁ……ぁ……うぅ……」
 責め苛まれ続けた姫はほとんど反応が無くなり、壊れたように虚ろな瞳で中空を見つめるだけになっていた。
 それから更に半日。
 姫がミミズに卵を産み付けられてから丸一日が経過した。
 地下牢の中で放置されていた姫の身体に大きな変化が現われていた。



「はぐぐ……ぐっ……うぅ……うぅぅ……ぅ……」
 姫の腹は妊婦のように大きく膨れ上がっていた。
 腸内に生み付けられたミミズの卵が成長して大きくなり、姫の腹を膨らませているのだ。
「クククッ、素晴らしい母胎だ」
 神に祝福された姫の清浄なる身体は、体内に宿る命を強く早く育てる。それが正邪問わず行われるのか、今回はその実験を行ったのだ。
 魔物の卵は浄化されて消え去る事無く、姫の体内で成長した。その上、通常ならば成熟まで二週間から一ヶ月の時が掛かる所が、わずか一日で成熟してしまった。驚くべき成果だ。
 事前に行った拡張蟲での改造も正しく機能している。
 常人であれば膨張した卵に圧されて腸が破裂してしまいかねない所だが、姫の腸は大きな卵を抱えながらも破れる事無く抱え続けていた。
 とはいえ、これ以上の成長を腸内で行うのは危険だ。
 成熟しきった卵が孵化すれば、割れた卵の欠片で腸を傷つけてしまいかねない。
 いずれは腸内で孵化しても傷つかないだけの強度を持たせるつもりだが、今はまだそこまで腸内改造が進んでいないのだ。
「さぁ、姫。卵を産み落とすのだ。さもなくば腹の中で卵が割れてズタズタになるぞ」
「ひっ……! そんな、どうすれば……?」
 腸内がズタズタにされる光景を想像したのか、顔を青くして聞いてくる。
「ひり出せば良い。普段、お前が尻穴から糞をひり出しているようにな」
「そっ、そんな事……」
 老人の直接的な物言いに姫が頬を染めて俯く。
「ぅ……。はぅ……ぐ……うぅぅ……」
 便をひり出すように息めと言われても、そんな屈辱的な事が出来るはずが無い。
 しかし、成長し続けている卵に圧迫される腹の痛みも止まらない。
 表情を歪め卵をひり出すかどうか葛藤している姫。そんな姫の背中を押すように老人が言う。
「そろそろ孵化する頃合いか。そうなれば腹の中は引き裂かれ、もう普通に糞をひり出す事も出来なくなるやもしれんな」
「ひぅ……ぅ……分かり、ました……」
 姫は恐怖に押され、屈辱の産卵を行う事を決めた。

「ふぅっ、うぅぅ……! うぅぅぅぅ……!」
 下腹に力を込めて息み始める姫。肛門がヒクヒクと震え、時々僅かに開いて桃色の腸壁が見え隠れする。
「うぐっ、うっ……うぅぅ……あぁあぁぁっ……!」
 姫が更に腹に力を込めると、徐々にお尻の穴が拡がって行く。



 ムブプッ……!
「はぁぁっ、おっ、おぉぉぉぉ……大きいぃ……あぁあぁぁっ…!」
 姫の尻穴が大きく拡がり、中から白濁液に塗れたくすんだ色の卵が姿を現わした。
 それは非常に大きな卵だった。最も太い部分は姫の足首ほどの太さがあるだろう。
 そんな物が、まだ幼さの残る姫の華奢な身体の、小さなお尻の蕾を割り裂いて出て来ているのだ。あまりにも現実味に欠ける光景だった。
「ふぐっ、うっ、うぅうぅぅっ……! うぁっ、あっ……お尻、がぁ……あぁっ、あっ、あぁっ、あぁぁぁぁっ……!」
 だが、流れるほどの汗を全身に掻き、苦しみに満ちた表情で呻く姫の姿と声とがこれが現実の光景であると教えてくれる。
「はぁぐぅぅっ、あぁぁっ……! うぅぅっ、うぁっ、あぁあぁぁぁぁっ……!」

 ブポンッッ!!
「あかっ、かっ……!? はっ、ぐっ、うっ……うぅあぁぁぁっ……!」
 悲鳴のような叫び声と共に、姫のお尻から卵がひり出された。
 下半身がビクビクと震える。催淫効果のある精液で腸内を満たされていた姫は、大きな卵が肛門を押し拡げ通り抜ける事が快感となり、絶頂に達してしまったのだ。
 大きさに見合った重量があるその卵は、姫の尻からスカートの上へと転がり落ちる。その光景を見た老人が哄笑する。
「クックックッ、光の聖女が魔物の卵を産みおった。しかも産みながら達するとは淫乱にも程がある」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あぁぁっ……ぅ……うぅぅ……あっ、あぁっ……あぁぅ……」
 大きな卵を産み終えたばかりの姫は老人の言葉も聞こえていないのか、大きく呼吸をして喘いでいる。
 卵の大きさに開いていた姫の尻穴が、呼吸に合わせて窄まって行く。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、あぁっ……まだ、あぁぁぁぁっ……!」
 だが完全に窄まりきる前に、次の卵が姿を現わす。
「ひぐぎっ……ぐぐっ……うぅぅぅぅっ……! はっ、あぁあぁぁぁぁっ……!」
 そのまま姫は強く息み、卵をひり出しに掛かる。
 一度産卵絶頂を体験した事で羞恥も何も吹っ飛んでしまったのだろう。
 姫は一心に息み続ける。
 卵が徐々に姿を現わし、姫の肛門を大きく押し拡げる。
「はぁっ、あっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁあぁぁっ……あぁぁっ!」

 ブッポンッ!!
「ふぐぃっ……!? あひっ、いっ、あぁっ……あぁぁぁぁ……」
 二つ目の卵がひり出され、スカートの上に転がり落ちる。姫は再び絶頂を迎えて身体を震わせている。
「はぁっ、はぁっ……あぁぁ……あっ、あぁっ……!? ひっ、出ちゃっ……あぁっ、まだ、出るぅ……!」
 姫が絶頂の余韻に浸って居ると、開いたままの尻穴の奥から次の卵が姿を現わした。
 強く息み続けた事で、腸の奥にあった卵が次々と降りて来てしまっているのだろう。
 連続で大きな卵をひり出した肛門は力が入らず、卵が抜け出るのを止める事が出来ない。
 ブポッ、ブポンッ!!
「はがっ、かっ……!? あっ……あぁぁっ、あっ、あぁあぁぁぁぁ……」



 グブプププッ……!
「ふっ、うぅぅ……はぐぅうぅぅっ……!」
 ブポンッ!
「ほっ、おぉぉぉぉっ……おっ、おほぉおぉぉ……!」
 次から次へと卵がひり出され、その度に絶頂した姫の身体が大きく跳ね上がる。
 絶頂し過ぎてしまったのか、姫の身体はガクガクと痙攣したまま止まらなくなる。
「はぐぎっ、ひぐっ、ぐっ……うぅっ、うぅあぁぁっ、あぁっ……!」
 どうやら絶頂状態から降りて来られなくなってしまったようだ。
 卵を産み続けた姫の尻穴は大きく開いたまま戻らず、吐き出されていた白濁液をトロトロとこぼし続けている。
 姫の下にはひり出されたいくつもの卵が転がっていた。
 その中の一つから奇妙な音が漏れ始める。内側から叩いているようなその音と共に、卵が僅かに動き出す。
 音と動きが大きくなり、卵が内側から弾けるように割れた。



 パリパリッ、パリンッ……!
 卵の中から、姫の足に絡み付いているミミズの縮小版が姿を現わした。
 縮小版と言っても、通常のミミズに比べれば遥かに大きい。
「生まれたおったな。姫の腹の中で育まれた魔物の第一号が」
「うぁっ、あっ……嫌……嫌っ、嫌ぁぁぁぁっ……!」
 認めたく無い現実を老人に突き付けられ、姫は嫌々と首を振りながら悲鳴を上げる。

 パリンッ、パキッ、パリンッ……!
 次々と卵が割れて中から化物ミミズの幼体が現われる。
「嫌ぁぁぁっ……! こんなの、違う……私は……私は……!」
 それが自分の中で育ったのだと認めたく無い姫。だが、どんなに否定しても起った事実は変えられない。
 絶望の涙を流しながら、姫はいつまでも叫び続けたのだった。


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