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「ほ……本当にいいんですか?」
いつもの生徒会室、しかし今日は会長も、小さい人も
姿は無い。それもそのはず、学校はすでに長期休暇に
入っており、構内には少数の教職員の姿くらいしかない。
俺が生徒会室に着いたときには、既にその中は暖房で
暖められており、彼女が着てから、相当時間が経ってい
ることを示していた。
「もう、賭けは賭けでしょ?私の負け♪だからちゃんと」
「賭けたものはお支払いしなくっちゃ☆」
そう。俺は彼女と賭けをしたのだ。
遡ること数週間前。彼女は唐突にある賭けを持ち出してきた。
それは全国統一模試で、もし俺が県内1位になれば、私を
好きにしていいというものだ。俺にとって、何のデメリット
もない賭けのようだが、少なくとも当時の俺の学力では、
県内はおろか学年1位、クラスで1位になることすら夢物語
に近い。そこで彼女は、
「そうねぇ、それじゃ、順位で私より上になったら私から」
「イイコトしてあげちゃおっかな……?」
と持ち出してきたのだ。
相変わらずよくわからない御仁である。
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