心霊写真 と言うより、「あまりにはっきりしてるから本物かどうか判断して欲しい」と言うことのようだった。 外でベンチに座った女性を撮影していて、その後に三階建てのアパートのような建物があった。 問題はその二階の窓。 窓の外に制服を来た女の子のような何かが映っている。 「何か」といったのにはわけがある。 その人影には首が明らかになかったのだ。 ぶら下がっている風でもない。 なのに、首のない人影がとてもはっきり写っていたのだ。 だが、それを見たりえさんが言った。 「この写真、一杯写ってる」 あまりにはっきりしたその人影に気をとられて気づかなかったが、 周囲の木陰やベンチの下などに、恨めしそうな顔がいくつもあったのだった。 TOP |