第 一 章
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 私は小さな女の子が大好きだ。
 最初は純粋に可愛いものを愛でる意味で好きだったのだけれど、何年も社会の荒波に揉まれる内に少し性格が歪んでしまったらしい。いつの頃からか少女達を性的な目で見るようになっていた。
 とはいえ、こんな社会情勢の中で実際に少女に手を出すなどという行為に出られるはずもない。世間で大きく言われている援助交際などには元々興味は無い。私が好きなのはそんな擦れた事を考えもしない年齢の女の子達なのだ。
 そんな少女達と時には恋愛をしたり時には襲って無理矢理に犯す妄想をしながら、悶々とした日々を過ごしていた。
 これから先も一生、少女と接点を持つ事など無いと残念ながらも確信していた。
 少女達と同じ時間を過ごせる少年の時を無為に過ごしてしまった事を何度後悔しただろうか。少女に対する欲望を備えたまま、あの頃に戻れたら……そう願う事は何度もあった。
 だけれど、まさか。
 そんな願いを通り越して、求める対象である少女に自分自身がなってしまうとは。

 起きた時には酷く混乱もしたが、温かなシャワーを浴びている内に、私は意外な程すんなりとこの状況を受け入れてしまっていた。
 何が原因でこうなってしまったのか、考えてみても見当も付かないが――これは望むべくもない状況だ。
 こんな美しい身体を持った少女になりたいと妄想した事もある。
 と言ってもそれは性別的な倒錯嗜好に依るものではない。女性になって男性と交わりたい等と思った事は断じて無い。ホモセクシュアルの趣味は持って居ない。
 時に醜悪とさえ思えるような男性の無骨で身体よりも、丸みを帯びた女性の綺麗な姿態に憧れるのは自然な事だ。
 女性の中でも発育する前の少女の身体には妖精的な不可侵の魅力がある。
 そんな魅惑の身体を思うがまま自由に扱う事が出来る。それは少女を自分の物とするよりもずっと魅力的な事かもしれない。

 バスルームから出ると、タオルで身体に付いた水滴を拭いながら再び姿見の前に立った。
 まだそれが自分自身であるという実感の湧かない自分の身体をしげしげと眺めてみる。
「うわぁ……」
 思わず感嘆の声が漏れる。
 夢にまで見た少女の未成熟な裸体がここにある。
 凹凸が少ないなだらかな曲線を描く身体。先程見た時と変わらない細い手足と抜けるような白い肌。いや、シャワーを浴びて少し熱を帯びた身体はほんのりと桜色になっていて艶めかしさを備えたようだ。
 少女の肌は大人に比べて皮膚が薄く、ちょっとした事で色が出易いのだろう。
 鏡に近づいてじっと見つめても、髪の毛や眉毛、睫毛を除けば肌には産毛すら生えていない。
 顔の作りも素晴らしい。元々の私の面影を少し残しつつも整った愛らしく魅力的な少女の顔を形作っている。
 口紅を引いているわけでもないのに艶やかな桃色の唇は眺めているだけでキスしてしまいたくなる。当然の事だけれど、その唇から発せられる声も元のものとは違っていた。
「私の名前は大鳥はるか」
 試しに喋ってみると、鈴が鳴るような声が漏れ出て私の耳に届く。
 元から女性のような名前が幸いした。漢字で書くときには遙佳としよう。そんな事を考えるだけでも嬉しくて笑みが零れてしまう。

「髪、すごい長いなぁ……」
 くるりとその場で回ってみると、髪の先は腰を越えてお尻にまで達していた。髪を伸ばした事は無かったので新鮮な感覚だ。
 栗色の髪は触れてみると見た目通りに柔らかくふんわりとしている。指通りも滑らかで、いつまでも触っていたくなる。
 長さだけでなく量の方もすごい。両手で押さえても離すとすぐに左右に膨らんでしまう。
 自然のままに放置するのは少し勇気がいる状態だ。かと言って切ってしまうのはあまりにも勿体ない気がする。
「よし、ちょっと試してみよう」
 一度女の子の髪を好き放題に弄ってみたいと思っていたのだ。
 まずは前髪から。
 真ん中で分けてみたり、立ち上げてみたりと模索するがいまいちピンと来ない。この巻き毛の髪には髪型の合う合わないが激しいようだ。
 やはり自然な形を生かすのが良いだろう。髪の流れに合わせて横へ流してみると良い形にまとまった。
 後ろの髪も膨らんでしまうのは仕方が無い。その特性に逆らわず利用して可愛さを出せば良いのだ。
 ポニーテールやツインテールを試した後、両サイドを耳の上辺りで括る事で落ち着いた。
 ただ、括るだけでは少しばかり物足りない。アクセントが欲しい。ここはやはりリボンがいいだろう。
 だけれど当然ながら男の一人暮らしの家にリボンなど有るはずがない。適当な布地を細長く切ってリボンにしてみた。
 そのまま巻いてもすぐに弛んでしまうので、とりあえず輪ゴムで留めてからその上にリボンを巻いた。
 女の子の髪を輪ゴムで留めるというのも何なので、髪留め用のゴムを早急に手に入れるとしよう。
 左右のリボンを留めて再び姿見の前に立つ。
「おぉ〜っ、可愛い!」
 自画自賛になってしまうが、見ているだけで幸せになってしまう程の美少女に仕上がっていた。
 自然のままでも十分に可愛かったのだけれど、髪型を整えると輝きがまるで違う。
 横や後ろを向いて色々な角度から何度も見る。すっかりこの髪型を気に入ってしまった。
 黒髪ストレートの髪が最上であると思っていたが、こういう髪も悪く無い。

 よし、せっかく完成したのだから色々喋ってみよう。
「あーあ〜……うん、良し」
 声の調子を整えて、やや上目遣いからの――
「お兄ちゃん大好き」
 クラッと来た。
「くっ……これは。想像以上に攻撃力が高い……!」
 ゲームでも妄想でも何でも無い。目の前の少女から言われた一言がものすごい現実感を伴って心に響く。本気で言っているのだから当然だ。
 声自体が違うのだから、自分で言っているとは思えない程だ。これは楽しい。
「パパ、愛してるよ」
 今度はさっき程のインパクトは無かった。
「実際に子供が居るわけでは無いのだし当然と言えば当然か」
 妹も居ないのだけれど、頭の中には居るからオーケーとしよう。
 やはり妹路線で行くのが王道かな。
「お兄ちゃん、遙佳にエッチな事……し、くしゅんっ!」
 肝心な所でまたくしゃみが。今の言葉は私の心にクリティカルヒットするはずだったのに。
 また身体が冷えて来てしまった。
 部屋を暖めてはいるものの、さすがに裸で遊びすぎた。
 何か着る物を……と、見回してみたが少女の身体に合う物などこの部屋に有るはずも無かった。
「……いや、そうだ。あれにしょう」



 裸ワイシャツ。
 男物のブカブカなワイシャツのみを少女に身に付けさせるというのは、ある種の男の憧れだ。
 袖も丈も長すぎて、笑ってしまう程に狙い通りだった。ボタンを止めるとまるでワンピースを着ているようだ。自分が本当に小さな女の子になったのだと実感する。
 鏡に映して見ると、なかなかに良い。こんな格好でさっきのセリフを言われたら陥落しない男は居ないだろう。
「お兄ちゃん、遙佳にエッチな事……して?」
 自分自身に萌えてしまい、思わずベッドの上にダイブしてゴロゴロ転がって身悶える。
「はぁっ、はぁっ……危険過ぎる」
 自分で自分を萌え殺す事が出来る日が来るだなんて想像もした事が無かった。
 息を整えるとそのまま寝転がり、今度は足元に鏡を立て掛けて自分の姿を見る。トクン、と心臓が高鳴った。
 薄衣一枚を羽織っただけのあられもない姿をした少女が私のベッドに寝そべっている。
 これは――夢だろうか?
 目の前に横たわる少女の白い姿態。うっすらと汗が浮き、呼吸と共に上下する胸。それはとてもリアルに感じられるのだけれど、同時に非現実的な光景でもあるのだ。
 恐る恐る手を伸ばし、そっと肌に触れてみる。
「あ……」
 触れ、触れられている感覚を同時に感じる。暖かく滑らかな肌だった。
 これは間違い無く現実だ。
 ゴクリと喉が鳴る。何度も夢に見た、遠い存在だった少女の身体が現実として今ここにあるのだ。沸き上がる欲望を止める事など出来ようはずも無かった。



「はぁ……んっ」
 薄くなだらかな胸に手を被せ、軽く揉んでみた。
 くすぐったい。
 未成熟で性的な感度も発達していない為、気持ち良いとはまだ感じられないようだ。
 だが、それが良い。初めから快楽に目覚めていては興醒めだ。少女の身体は自らの手で開発して行ってこそ楽しめる。
 少しづつ高めていけばいい。
 さっきよりも更に柔らかい手付きで、撫でるように胸を揉む。トクントクンと脈打つ心臓の鼓動が掌から感じられる。それが心地良くて同じ動きを繰り返す。
「はぁ……ぁ……」
 漏れ出た声は自分が出しているとは思えない程に艶めかしく、私自身を興奮させる。
 胸に触れる感覚はまだくすぐったさが強いが、少女の胸に直に触れているという事実が興奮を高め、くすぐったさを軽減していく。
 その肌触りは非常に滑らかで、指に吸い付いてくる。
 触っている指先も細く、男の手で握ったら折れてしまいそうだ。
 そして体温が高い。少女の裸体をこの目で見て直に触っているという興奮もあるが、それ以前に基礎的な体温が高いのだ。
 代謝が活発だから体温が高いという知識は持っていたが、実際に触れて体感してみるとそれだけで感動してしまう。
 私は本当に少女になってしまったのだ。そんな実感が湧き起こり、自然と笑みが零れた。

 胸に触れながら鏡に目をやると、自然と左右に開いていた足の間でピッチリと閉じられている無毛の丘が見える。
 汗ばんだその場所に手を伸ばし、そっと指先で割れ目に触れる。
「あっ……ん!」
 ピリッとした感覚が背筋を駆け抜け、思わず手を離してしまった。性を知らない少女の身体にはまだ刺激が強過ぎたのだろう。
 そちらの手も胸に添えて、反対の胸と同じように揉み始める。
「んっ……はぁぁ……あっ、んっ……」
 胸を揉み、感じる事に集中して十数分。くすぐったさはすっかり薄れていた。
 身体が火照り、玉になった汗が肌の上を滑る。吐く息も熱を帯びている。頭の中も熱で浮かされているように溶けてきているようだ。
 何も考えられず、ただただ無心に胸を揉み続ける。
 その指先が薄い胸の頂きにある桜色の突起に触れる。
「あぅっ……! んっ、はぁ……」
 割れ目に触れた時のようなピリッとした感覚が走るが、それは嫌な感覚ではなかった。
 揉み始める前よりも尖った可愛い乳首を指の間に挟み、胸を揉みながら刺激を与える。
「あっ、あっ……んっ、あぁっ……!」
 痺れながらも蕩けていく、矛盾した感覚が私の頭と身体を駆け巡っている。これが女の子の快感なのだろう。
 左手を胸から下へ降ろして行く。その指先が少女の丘へと到達し、割れ目へと触れる。
「ひゃぅっ……!」
 可愛い声が口から漏れる。
 今度は手が離れなかった。そのまま指先で割れ目をなぞる。
「はぁっ、あっ……あぁ……あ」
 気持ち良い。これが少女の快感なのだ。
「あっ、んっ……気持ち……いい」
 口に出して言うのは少し恥ずかしかったが、実感が伴って気持ち良さがはっきりと感じられた。
 そのまま私は感じるままに夢中で割れ目を擦り、胸を揉んで乳首を刺激し続ける。
「んっ、あっ、あっ……あぁっ、んっ……はぁっ、あっ、気持ちぃっ……いいっ……!」
 興奮は頂点に達し、頭の中が白く染まって行く――
「あぁぁっ、あぁあぁぁぁぁっ……!」
 身体が硬直し、ビクンと大きく跳ね上がる。
「あっ……あっ……? ぁっ……!」
 息が出来ない。空気を求めて口がパクパクと動く。
「はっ……あぁっ……! はぁっ、あぁぁぁ……はぁぁぁぁ……」
 硬直が解け、大きく息を吸い込んで吐き出す。
 今の感覚はもしかして――イった、のだろうか?
 快感の波に流されるような強烈な感覚だった。硬直が解けると強い疲労感に襲われる。
 快感の余韻と疲労感に包まれながら徐々に意識が薄れていく。苦しさは無く、とても心地良い。
 私はそのまま目を閉じて眠りに落ちた。

「……ん」
 ――目覚めると時刻は昼過ぎになっていた。数時間眠ってしまっていたようだ。
 足元に置いておいた鏡を見ると、私の姿は相変わらず少女のままだった。ホッと息を漏らす。
 今朝目覚めたら少女になっていたのだから、目覚めたら元に戻ってしまっていないかと心配したのだ。杞憂に終わって良かった。
 身体に変調も感じられないし、急に戻る事は無いのかもしれない。ならば今は存分にこの身体を楽しむとしよう。
 私は片手を胸に、もう片方の手を無毛の割れ目へと再び伸ばす。
「んっ……ふぅぅ……」
 胸を揉み、指先で陰裂をなぞっているとじんわりと熱が身体に拡がって行く。
「あっ、はぁっ……あぁ……」
 先程一度イった事で身体が快楽の感覚を受け入れたのだろうか。すぐに気持ち良くなって来る。
「あぁっ、んっ、気持ち……いい……あぁっ」
 声に出して言うと興奮が増して快感が高まる。
 ふと鏡に目をやって自分の姿を確認する。自らを慰めながら快楽に表情を蕩けさせている一人の少女がそこには映っていた。
 淫らで官能的なその様を見て、興奮は更に高まる。
 熱くなった肌に汗が浮き上がり、玉になって流れる。少女の丘から流れ落ちた一滴が、その下で息づく小さな窄まりに触れる。
 ヒクンと収縮する可愛らしい蕾に意識が向いた。
 右手を胸から離すと、脇からシャツの中に手を入れてお尻へと回す。



「あんっ……はっ、あぁ……」
 指先が蕾を撫でると腰が震えた。そのまま指の腹でそっと撫で続ける。
 新たな刺激が新たな興奮を呼び覚まし、快楽を加速させる。
「はぁっ……はぁっ、んっ……あぁっ、あっ……あぁっ」
 割れ目を擦る指が速度を増す。
 クチュリと湿った音が聞こえ、指が少しだけ沈み込む。
「んぁっ、あっ……あぁっ、これ……愛液……?」
 陰裂からトロリと零れた透明の液体が指に絡み付いている。少女の身体が快楽に開花した証の蜜。
「私、気持ちいいんだ……あぁっ、んっ……はぁっ、あっ、気持ちいい……!」
 愛液のぬめりを利用して、気持ち良い部分を擦り上げる指の速度が更に増す。
「あっ、あっ、あっ……あぁっ、来る……! あぁぁっ、いっくぅ……イくっ……私、イっちゃうぅっ……!」
 思考が擦り切れるように熱く白くなり何も考えられなくなる。
「はぁっ、あっ、あぁあぁぁぁぁぁぁっ……!」
 私は快楽に導かれるまま声を上げ、絶頂を迎えたのだった。

 私は自分の、少女の身体の虜になってしまった。
 毎日夢中になって身体を弄んでいる。
 胸を撫でるように揉み、乳首に刺激を与える。閉じたままのスリットを擦り続けて愛液を湧き出させる。お尻の蕾を撫で、窄まりの皺を弄ぶ。
 児戯のような自慰の繰り返しだけれど、未成熟な少女の身体には程良く心地良い快楽だ。
 少しづつではあるが、身体の感度も上がって来ている。
 そろそろ次の段階へ上がっても良いかもしれない。
 私は恐る恐る、少女の部分を指で開いて見る。



 クパァ……
「はっ、あぁっ……あっ……これが……あぁ、女の子の……綺麗……」
 一本の筋でしかなかった陰裂が少女の指によって拡げられ、秘められた桃色の淫肉を露わにした。
 繰り返された自慰と興奮によって溢れていた愛液がコポリと音を立てて零れ落ちる。
「うぁ……すごい、エッチだ……」
 愛液に濡れ輝く少女の淫部は今まで見た何よりも官能的に感じられた。
 小指一本ですら入るかどうか怪しい未成熟さでありながら、愛液を湧き出させている膣口。その穴を守ろうとするか弱い処女膜。その上にはあるのかどうかすら判別しづらい程に小さな尿道孔。そしていまだ包皮に包まれたままひっそりと佇むクリトリス。
 初めて見た少女の淫らな部分は感動する程に可憐で美しかった。
「はぁぁ……空気、気持ちいい……」
 見るのが初めてならば、この部分が外に晒されるのもこれが初めての事だ。触れる空気が気持ち良く、身体を震わせる。今日まで何度も絶頂を迎え、愛液を零し続けながらも閉じられ秘められていた淫部は少し蒸れてしまっていたのだ。性的なものとは少し違う心地良さが感じられる。
 だけれど、そんな解放感と共に心細さも感じる。少女の身体の中で最も秘めねばならない部分が外にさらけ出されている事で、少女としての本能が警鐘を鳴らしているのだろう。
 女の子の大事な所を露出させられている恐怖と、させている悦楽とが同時に私の胸に湧き起こる。
 それらの想いが溶けて混じり合い、大きな興奮となって私に覆い被さる。
「あぁ……私は、あっ……あぁぁっ……!」
 情動の赴くままに私は濡れそぼった淫肉に指を当てて擦り上げた。
「あぁあぁっ、んっ……くぅっ、あぁっ……あぁぁっ!」
 閉じた陰裂の上から擦っていた時とは比べものにならない強い刺激で腰が跳ね、ピリピリと痛いくらいの快感に表情が引き攣る。
 少女のその部分はあまりにもデリケートで、無思慮に弄ればすぐに傷ついてしまう。
 私は興奮によってつい入ってしまう力を苦労して抜く。それでも快楽を求め擦り上げる指の動きは止まらない。
「うぁっ、あっ、あぁぁっ……! んっ、ひっ……あっ、あぁっ……くぅうぅぅっ」
 指がクリトリスの上を通過する時にはそれだけで達してしまいそうな程の快感が身体の中を駆け上がってくる。
 まだ包皮を被ったままだというのに、直接触ったらどうなってしまうのだろう。試してみたいとも思うのだけれど、少女としての本能が強く拒絶する。今の快感だけでも既に許容量を超えていると。
「ひぁっ、あっ、あぁぁっ……ん、あぁぁっ……気持ち、良すぎる……うあぁっ、あぁぁぁぁっ……!」
 確かに今のままでも十分以上に気持ちが良かった。
 焦る事は無い。この身体はまだ快感を覚えたばかりなのだから、少しづつ開発していけば良いのだ。
「んっ、ふぅぅっ……あっ、あぁっ……くぅっ、んっ、あぁぁっ」
 埒もない事を考えている間にも性感は昂ぶり続け、いつイってしまってもおかしくない状態になっている。
 外に晒されたままの淫口からはトロトロの愛液が滴り落ちる、お尻までベトベトにしてしまっている。
 お尻の蕾を擦っていた右手の指にも絡み付き――



 ヌプンッ!
「んひっ……!? ひっ、あっ、あっ……あぁあぁぁぁぁぁぁっ……!」
 滑った指先が窄まりを押し拡げ、肛孔へと潜り込んでしまった。
 その瞬間、頭の中が白く弾けた。絶頂に達してしまったのだ。
 耐え切れない快感を少しでも外に逃がそうするように、全身がビクンビクンと跳ねる。
「あっ……かっ……はぁっ、あっ……あぁぁ……」
 強烈な快感が身体を強ばらせ、体内を駆け巡る。意識が飛んでしまいそうになるのを何とか堪える。
 押し寄せてきた快感の波は徐々に引いていき、心地良い余韻を残して去る。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……はぁぁぁ……。お尻で……イっちゃった……」
 前の淫部で限界まで高まっていたものの、絶頂への最後の一押しはお尻への指の侵入によるものだった。
 いまだ肛孔に挿し込まれたままの指先は千切られてしまいそうな程の強さで締め付けられている。
「んっ、くぅっ……すごい異物感……」
 締め付けられている指も痛いが、お尻の方も異物感が強い。少女の細い指先が入っているだけでこれならば、男のモノやバイブレーターを入れるのは相当に大変な事だろう。
 だけれど少女の未成熟な身体では前の淫孔よりも後ろの肛孔の方が開発が用意だという話を良く聞く。
 前の方はまだ男を受け入れるようには成熟していないが、後ろの方は排泄器官であり、元々排泄物が通り抜けられるようにある程度の拡張性が最初から確保されているからだろう。
 深呼吸をしてお尻の力を抜くと、差し挿れられたままの指を動かしてみる。
「んぁっ、あっ……!? ふぁぁっ、あぁぁっ……!」
 陰裂内部を擦る快感に似て非なる感覚が走り抜ける。思わず出てしまった声は女の子の喘ぎ声だった。

 私は少女の性器だけでなく、お尻にも強い興味を持っている。大好きと言ってもいいだろう。
 お尻ならば男にも存在するという意見もある。
 だけれど、それは違う。
 女の子のお尻の穴は男のそれとは根本的に存在意義が違うのだ。そもそも男女では身体の作り自体が違うのだから、一見似ている器官であってもその実態は全く違うものだ。
 女の子とは受け入れる存在である。
 それは全身に性感帯が存在している事からも明らかだ。性感帯とは開発され、快感を得る為にある。
 身体中のあらゆる場所が快楽を発生させる為の器官として成立しているのだ。
 それは当然、お尻の穴も同様である。
 つまり、女の子の穴は排泄器官であっても挿れられて快楽を得る器官であると言えるのだ。尿道孔でさえ、開発すれば快楽をもたらす淫穴と化す。

 などと言う無茶な論理を展開しなくとも、少女の可憐なお尻の穴ならば弄って虐めたいと思うのが人の道理というものだろう。
 排泄孔に指を挿れられ掻き混ぜられていると、自然と頬が熱を帯びて赤くなり、羞恥心が湧いてくる。恥ずかしいからやめて欲しいと少女の本能が言っている。
「あぅっ、んっ……ひぅっ……! 嫌ぁ……こんな、お尻なんて……あぁっ、恥ずかしい……」
 口から漏れる声もとても自分が発しているとは思えない不思議な感覚だ。だけれど、実際に口から発せられると気分も言葉に引き寄せられて嫌だという気持ちが湧いて来る。
 少女の身体に精神が侵食されているのだろうか。
 けれども指の動きが止まる事は無い。
「んぁあぁっ……指、止まらないぃ……! あぁっ、あぁぁっ、んっ……ひっ、あぁあぁぁっ……!」
 嫌だと思いながらも、快楽を欲する欲望を止める事など出来ないのだ。
 お尻の快感に集中して止まっていた左手の動きも再開させる。
「はぁぁっ、あっ、あぁっ……ひぁっ、これ、気持ち良くて……あぁぁっ、すごっ……いぃ……!」
 途端に快楽の波が押し寄せて来る。お尻は嫌だという気持ちが流され、興奮を煽る羞恥心だけが残る。
 何だか恥ずかしいのに気持ち良い。そんな背徳的な悦びが身体を一気に昂ぶらせる。
「あっ、あぁぁっ、来るっ……来ちゃう! ひっ、あっ、あっ、あぁっ……イくっ……イく、イくぅうぅぅっ……!」



 プシャッ、シャァアァァァァァァッ……!
「うあぁぁっ!? んっ、はぁっ……あっ、あぁあぁぁぁぁぁぁっ……!」
 絶頂に達したと同時にこみ上げて来た尿意を抑えられず、勢い良くおしっこを噴き出してしまった。
 弧を描いてベッドの上へ降り注ぐ琥珀色の水流。その勢いの良さは尿道孔が小さい為だろうか。
「んんっ、くっ……ふぅぅっ……止まらないぃ……!」
 下腹部に力を込めて、流れ出るおしっこを止めようとするのだけれど勢いを弱める事さえ出来ない。
 男と違って女の子のおしっこは、一度出始めたら途中で止めることが出来ないようだ。
「はっ、あぁっ……あぁぁっ、んっ、あっ……あぁぁぁぁっ……!」
 それでも止めようと力を入れる。それが逆に絶頂の快感を助長してしまう。
 ビクンビクンと腰が跳ね、おしっこを四方に飛び散らせる結果になってしまった。
「んぐっ、くっ……うぅ……あぁっ、ぎっ……うぅぅ……」
 更に、力を入れすぎた為にお尻の中の指が痺れる程に締め付けられている。我慢出来ない痛みだ。
 慌ててお尻から指を引き抜く。



 クポンッ!
「ふひぁっ!? あっ、あぁぁっ……!?」
 想像以上に軽い音を立てて指が抜け、お尻の穴が開いたままヒクヒクと蠢く。
 シャッ、ジャァァッ! シャァッ、シャァアァァッ……!
「んひっ、あっ、あぁっ、あぁぁっ……まだ、出るぅ……!」
 膀胱の中には相当な量のおしっこが溜まっていたのか、いまだにおしっこの排泄が止まらない。
 喉が渇けばベッドの脇に置いたペットボトルから水分を補給していたものの、身体を弄る事に夢中でトイレに行く回数が減ってしまっていたのだ。
「あっ……あぁぁ……ベッドがグチャグチャに……こんな、お漏らしなんて……」
 ベッドの上に拡がって行く染み。これだけの量が出てしまってはシーツでは吸収し切れない。さすがにマットレスは無事だと思うが、確実に敷きパッドはおしっこが染み込んでしまっている事だろう。
 恥ずかしさで頭が白くなる。
 飛沫を浴びている鏡に映る少女の顔は羞恥で真っ赤に染まっていて――それがまた何とも言えず可愛く愛しくて興奮してしまう。
 放尿の解放感と相まって、再びの絶頂を迎えてしまうのだった。



「うぁ……あっ、あぁっ……あ……」
 膀胱の中身を全て出し切り、ようやくおしっこの放出が止まった。
 あまりにも長い時間出し続けた為か、尿道孔辺りの感覚が痺れてしまっている。
「はぁ……はぁ……ん、うぅ……あぁぁぁ……」
 足元は吐き出されたおしっこで大変な事になってしまっている。今すぐ起き上がってベッドの処理をしなくては。
 そう思うのだけれど、どうにも身体が動かない。
 おしっこを漏らしながらの絶頂は今までに感じた事が無い程に強烈なものだった。
 その快感に身も心も蕩けてしまい、力が入らないのだ。
 視線だけを動かして鏡を見ると、想像以上に蕩けた少女の顔が映っていた。
「ぁ……いい。すごく……」
 何とも言えず欲望を誘う、抗いがたい色香が漂っている。この少女をもっと虐めてやりたい。そう思わせる表情だ。
 そういえば。
 少女におしっこを漏らさせながらイかせたいという妄想をした事があったが、その夢が叶ってしまった。そんな埒もない事を考えながら、私は目を閉じて意識を落としたのだった。


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