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社員保養計画 とある企業では、如何にして社員を疲労やストレスから守るかが議論になっていた。 話題になったのは、ある課の女性上司(※1)のことだった。 女性上司は社内でも優秀で知られた社員だったが、ある時期から急に性格が変わり、同課の部下たちに命令されて全裸になるなど、猥褻な行為を強要されてい た。 話の時点ではセクハラが疑われ、女性上司本人からも事情が聞かれた。 だが、女性上司はあくまで自主的に行っていることだと答え、またその後の調査によっ て、同課の社員のストレス度は、他の部課の社員の数値よりはるかに低いことが判明した。 議論の末、全会一致で『社員保養計画』立ち上がった。 当初の計画では、先の女性上司を全社員共有の『保養スタッフ』にすることが決まっていた。 しかし、女性上司が同課以 外で活動する気はないと明言したため、代わりの人選に困ったが、社長の決断によって社長秘書の『御手洗真理子』が推された。 ※1 前作「女上司催眠調教」の上条紗江のこと。傲慢な性格だったが、催眠術で従順な「変態女」に調教された。 あなたは決定した『社員保養計画』の説明のため、秘書室に来ていた。 御手洗真理子は大学院卒、語学堪能、しかも美人でスタイルも良かった。しかし、性格の問題で、社長すら手を焼く存在として知られていた。 あなたは議論の場にいた中では一番若かったため、説明役を押し付けられてしまった。 部屋に入ると、御手洗はパソコンの画面に目を向けたまま言った。 「入室するなら、ノックぐらいしなさいよ…」 御手洗の顔色を伺いながら、あなたは恐る恐る部屋に入った。 御手洗は眉間にシワをよせ、大きく溜息をつくと、ようやくあなたの方に目を向けた。 「…用件は? 忙しいんだから、なるべく手短にお願いできる?」 明らかに苛立ちを込めた口調で話す御手洗に、あなたはぎこちなく計画の内容を伝えた。 説明を聞き、渡された計画書に軽く目を通した御手洗は、灰皿に置いてあった煙草をくわえると、しばらく目をつぶり、ゆっくりと煙を吐いた。 「…はぁ? 何でそんな事しなくちゃならないの? くだらない事で時間取らせないでよ!」 あなたは睨みつける御手洗をなだめすかし、逃げるように部屋を出た。 その後、説明役を乗り切ったあなたは、この『計画』の責任者として大抜擢されてしまった。 |
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