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上条紗江は美人で優秀なキャリアウーマンだった。 だが、部下に横柄な口のきき方をするので、この女上司はかなり嫌われていた。しかし、仕事上どうしても紗江と接しなければならない部下たちは、優秀な女 上司を前にかなりの我慢を強いられ、ストレスを溜めていた。 部下の一人であるあなたは、このストレスから開放されるため、同僚たちと共謀し、女上司を変態女に調教し、笑いものにする為の 計画を進めた。その方法とは『催眠術を使って暗示をかける』という単純なものだった。 暗示によって生意気な女上司を大人しい性格に矯正し、たとえどんなに恥ずかしいことでも平気でする変態に仕立て上げるのだ。 あなたたちの計画は、拍子抜けするほど簡単に成功した。紗江は非常に暗示にかかりやすい体質らしく、あなたの素人催眠術にあっさりとかかった。あなたは 紗江に繰り返し催眠術をかけ続け、暗示を刷り込んで行く ことにした。 |
一ヵ月後、紗江はあなたの顔を見ただけで催眠状態に入るほど、すっかり催眠術にかかり切っていた。これ
までかけた暗示の内容は、挨拶の仕方やものの頼み方、謝り方などだったが、どれもてきめんに効果が表れた。 「おはようございます!」 紗江は出社してくる部下たちに頭を下げながら、以前では考えられないような笑顔で挨拶していた。あまりの変わりように、当のあな たも驚くほどだった。 「お疲れ様です! ありがとうございました!」 すっかり愛想のいい上司になった紗江は、些細な頼みごとでも、こちらが気恥ずかしくなるくらい感謝してき た。 ちょっと前まで、何でも「あっ、そう」 「どうも」で済ませていた女とは思えなかった。 |
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