毎日顔を合わせているうちに
僕は彼女と仲良くなれた。、
勇気を出して交際を申し込んだのだが
あっさりと断られてしまった。
一人息子の草太くんが成人するまで
誰とも交際する気はないらしい。
ああ、なんてもったいない!
こんな素敵な人が
ずっと独り身でいるなんて
そしてこれから何年も
男を受け入れずにいるなんて…
しかしそのためか、
彼女は草太君を溺愛していた。
夫の忘れ形見の一人息子に
愛情の全てを注いでいる。
ふたりの仲睦まじい姿は
僕を激しく嫉妬させた

「ああ、なんて羨ましいんだ、草太君…
出来ることなら、ぼくは君になりたい。」


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