【冬真】 (どう動けばいいんだろう……)
ここは人間を教材として召喚する部屋。
【冬真】 (……ということは、ここはたぶん淫魔の学校だ)
生徒はどれくらいだろう。
人間の学校を基準としたら、100人単位。見習いとはいえ多すぎる。
手持ちの退魔札の数は幸いにも潤沢だが、いくらなんでも対応できない。
というより、同時に二人以上と対峙することになったらおしまいだ。
【冬真】 (それより……見習いということは、人間界への進出を制限されているんじゃないか?)
もしそうだとしたら、この学校に人間界への移動方法は存在しないかもしれない。
送還用の装置が存在したとしても、この部屋と同じく人間には動かせないだろう。
【冬真】 「やばい……詰んでないかこれ」
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