調教希望な桃萌子のお部屋 体験版

第1話

ヒタッ、ヒタッ、ポタポタッ……
「ふぅっ……確かこの傍にあったはずだよね?」

 新しい水分を求めて、私は自販機のある場所を目指していた。
 公園の敷地内に自販機があったのを思い出して、すぐにでも何かを飲もうと思い立ったのだ。
 ちょうど小銭も持ち歩いていたので、ジョギングコースを引き返すだけで辿り着けそうだった……いちいちロッカーまで戻る手間が掛かっていたら、さすがに私もためらっていたかもしれない。
 あと少し進んだ辺りに自販機があるはずなので、私は周囲の気配に意識を向けながら、ひたむきに公園の中を歩き回っていく……

「やっと辿り着けた……ちゃんとあって良かった?」

 時間を掛けながら公園の中を突き進んで、ようやく自販機の傍に辿り着くことが出来た。
 ジョギングコースを歩き続ける間も、向こう側から誰かの足音が聞こえた時は、すぐ傍にある草陰に身を潜めないといけなかった……だいぶ時間が経っているにも関わらず、ブルマに染み付いた染みは相変わらず目立っていたのだ。
 誰かが立ち去ったのを確かめて、再びコースを歩き回って、また芝生に身を隠して……自分でも良くここまで、オシッコまみれの格好を気づかれなかったと思う。
 まるで吸い寄せられるように、私は自販機の前へと立ち尽くす。

グシュグシュッ……
「うわぁ……こんなにお尻が濡れちゃってる。こんな格好のまま、ずっと公園の中を歩き回っていたんだ……」

 自販機の前に立ちながら、私はすぐ照れくさくなってしまう。
 周りが暗い中、自販機の周りだけが照らされていたせいで、オシッコまみれの下半身が目立っていたのだ。
 上の部分と明らかに色が違うブルマや、オシッコの水滴を表面に浮かべる太股、さらには靴下にも染み込むオシッコの、上だけが薄黄色く染まっている色合いなど、見ているだけで気恥ずかしくてたまらない。
 ここまではしたない格好のまま、ずっと公園の中を歩き続けていたかと思うだけで、さすがに私も引け目を感じてしまう。

モジモジモジッ。
(それでも私の身体、もっとオシッコで濡らしちゃうんだから。すぐ何かを飲んで、水分を摂らないといけないんだから……)

 みっともない下半身を確かめながら、私はおかしな気分に駆られてしまう。
 どんなにためらいの気持ちを抱えていても、すでにお漏らしへの気持ちが収まりそうにないのだ。
 周りに誰もいないかを何度も確かめながら、私はオシッコまみれの下半身が明るみに出るのも構わず、自販機の前へ佇んでいた。
 殆どの部分が濡れているお尻や、水滴が張り付く太股の照れくささを思い知らされながら、これから再びお漏らしを始めたら、どれだけ下半身が濡れてしまうか……想像するだけで、自然と胸をドキドキさせてしまう。

チャリチャリッ。
「さて、どんなジュースを買おうかなぁ……」
 ブルマのポケットから小銭を取り出した後、自販機に並べられたジュースを眺めていく。
 水分を補給するため、どのジュースを飲もうか私は迷っていたのだ。
 目の前にある自販機を確かめると、半リットルのスポーツドリンクが置かれていた……恐らくジョギングの後に飲むため、用意されたものだろう。

「あっ、これって……私がずっと飲んでたミルクココアだ。学校の自販機で見当たらないと思ってたら、こんな場所にあったんだ」

 何気なく自販機を見つめていると、私は予想外の飲み物と出くわしていた。
 学校でよく飲んでいた、お気に入りのミルクココアが自販機に並べられていたのだ。
 気づいたら学校の自販機からなくなっていただけ、改めて見ると懐かしくてたまらない。

「どうしようかなぁ……さすがに私も迷っちゃうよぉ」

 自販機の前に立ち尽くしながら、私は迷わずにいられない。
 単純に水分を補給したいなら、真っ先にペットボトルを飲むべきだろう……それでも久しぶりに見たミルクココアも捨て難い。
 じっと同じ場所に立つ間、足元に濡れた跡をなるべく残さないよう、ひたすら両脚を重ねて、脚の内側だけでオシッコを受け止める。
 早く選ばないと、いつ誰かが近づいてもおかしくない状況なのに、私の優柔不断さがじれったい……