調教希望な桃萌子のお部屋 体験版

第1話

コクッ、コクッ、コクッ……
(この味、本当に久しぶりだなぁ……やっぱり飲めて良かった)

 私は自販機のボタンを押して、出てきたミルクココアをすぐ手に取っていく。
 最初はスポーツドリンクを飲もうと考えていたけど、久しぶりに目にしたミルクココアを飲みたかったのだ。
 小さなペットボトルを両手に構えたまま、少しずつ容器を傾けていく……学校の自販機になくなって以来の味に、私はすっかり気持ちを奪われていた。
 口の中に広がる甘い味が、私には懐かしくてたまらない……

コクンッ、コクンッ……コクンッ。
「こんなに少なくなってる……さすがに一気に飲みすぎちゃったかな?」

 すぐに軽くなるペットボトルの中身に、私は思わず慌ててしまう。
 ペットボトルも小さいので、水分補給には物足りないかもしれないのを感じて、私はすぐにでもミルクココアを飲み干そうと考えていたのだ。
 ずっと待ち望んでいた水分だったので、何度もノドを鳴らし続けながら、私はお気に入りだったココアの味を久々に噛み締めていた。
 学校で昼食を摂る時のお供にしていた時と、全く変わらない味が嬉しくてたまらない。
 本当はもっと飲み続けたいけど、ココアはあと少しで空になりそうだった。

ピチャピチャッ……
「もう空になっちゃった……」

 ペットボトルの容器を傾けるうちに、あっと言う間にミルクココアがなくなってしまった。
 もう少しだけ味わいたかったミルクココアの後味が、私の口からほのかに漂ってくる……いくら久しぶりの味を確かめたい欲求があったとしても、もう少しだけ水分を摂っておけば良かったと思い知らされる。
 空になったペットボトルを口から離した私は、すぐ周りを見回すことにした……いつ私のいる自販機の傍に、誰かが近づいてくるかも分からなかった。
 今でもオシッコまみれの下半身を抱えていた私は、はしたない格好を覗かれるのを恐れていたのだ。
 ミルクココアの甘い味を噛み締められたのは嬉しいけど、はしたない下半身を誰にも見つからないよう、公園の中で再びお漏らしを始めてしまいたい……

モジモジモジッ……
「ちゃんと水分も摂ったし。どうすれば、もう一度オシッコがしたくなるかなぁ……」

 耳を澄ませながら、私は少しずつマラソンコースへと脚を向けていた。
 飲み込んだばかりのミルクココアが、すぐ膀胱の中に溜まるわけでもなかったので、尿意が訪れるのを待ち受けようと考えていたのだ。
 無事に水分補給も出来た後、再びジョギングコースを走り回るうちに、きっと下半身の欲求も湧き上がってくれるだろう……おかしな予感を抱くうちに、自然と胸をドキドキさせてしまう。
 身体の奥へ染み込んだ、冷たいミルクココアの感触を振り返らずにいられない……

キュルキュルキュルッ……
「あ、あうぅんっ……! そっちの方は来なくて良いのに……このままじゃ私、我慢出来ないよぉっ!」

 マラソンコースを回ろうと考えていた矢先、私は両手でお腹を押さえ始めていた。
 夜の公園を走り続けながら、すぐにでも尿意を呼び起こそうと思っていた私だけど、別の感覚が不意に襲い掛かってきたのだ。
 ミルクココアを飲んでから数分も経たないうちに、私は便意の方を催してしまった。
 もしかしたら夜風を浴びながら歩き続けた後、冷たい飲み物を一気に飲み込んだのが良くなかったかもしれない。
 どんなに体操着の上からお腹を擦っても、腸の中を揺さぶるような感覚が収まりそうにない……このままだと尿意が訪れるより先に、お尻の方が限界を迎えそうだった。
 あまりに意地悪なお腹の揺さぶりを、私はどうしても恨まずにいられない。
 不意に催した便意に、私はじれったい気持ちを抱え込んでしまう。

フラフラフラッ……ガチャンッ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あ、あと少しだけ我慢してよぉ……!」

 激しい便意に急かされる形で、私は仕方なくトイレへ脚を向けていた。
 いくら失禁行為への憧れを抱いている私でも、さすがにウンチのお漏らしは出来そうにないのだ。
 急に下ったお腹を抱えたまま、すぐトイレの中へ入り込む……とんでもない窮地に見舞われたせいで、周りの様子を確かめる余裕すら失っていた。
 今はただトイレに駆け込んで、訪れた便意を解き放つことしか考えられそうにない……

スルスルスルッ……ビチビチビチッ、グチュチュッ!
「あ、あうぅんっ……!」

 トイレの個室へ脚を踏み入れた後、私はすぐウンチをひり出していた。
 あまり清潔と呼べない便座に腰掛けて、オシッコの染みが浮かんでいたブルマとショーツを下ろした直後、すぐに体内からウンチが押し出されてきたのだ。
 どうやら柔らかいものが出てきたようで、お尻の方から汚らしい排泄音が響いてくる。
 あと少し時間が掛かったら、薄黄色い染みの浮かんでいるショーツを、もっと汚いもので汚していたかもしれない。

プシャアアアァァァ、ピチャピチャピチャッ。
「あっ……どうしてオシッコまで出てきちゃうのよぉ!」

 柔らかいウンチを出し尽くした後、不意に溢れ出る液体に私は慌ててしまう。
 排便行為を無事に済ませた後、オシッコまで股間から噴き出してきたのだ……便器の中に流れ出る、薄黄色い液体が物惜しくてたまらない。
 本当ならショーツやブルマを穿いたまま出すべきオシッコを、私は普通の方法で押し出しているのだ。
 折角膀胱に溜め込んでいたオシッコを、あっけなく便器に吸い込まれる状況を、私はただ見送ることしか出来ない。

ポチャポチャポチャッ……
「どうしよう……オシッコを全部出しちゃった。本当はこのオシッコも、お漏らしのために使うつもりだったのに……」

 便器の中へ撃ち放ってしまったオシッコを眺めるうちに、私はすぐ肩を落としてしまう。
 あれほど望んだ水分を、望まない形で股間から溢れさせてしまったのだ。
 今でも膝まで下ろしている、オシッコの色に染まったショーツを覗き込みながら、私は気づいたらトイレの中で溜め息を洩らしていた。
 どうして二度目のお漏らしが上手くいかなかったのか……考えるだけで空しい気持ちに駆られてしまう。
 溢れさせたオシッコとともに、私のおかしな気持ちも流れてしまったのかもしれない……

BAD END