白濁少年少女・体験版

第6話

「ちゃんと来てくれたのね、千弦くん。それじゃ検査の前に、服を脱いじゃおうか?」

 保健室へと姿を現した千弦を、保健教師はすぐ迎え入れる。
 学校に着いたら保健室に立ち寄るよう、あらかじめ千弦と約束を交わしていたのだ。
 千弦の身体を引き寄せながら、すぐに制服を脱ぎ去るよう言い放つ。

「そ、そんなぁ……きゃんっ!?」
スルスルスルッ、プルンッ。

 不意に保健教師から迫られた行為に、千弦はすっかり慌ててしまう。
 上着のボタンを次々と取り外されるまま、あっけなく制服を脱がされていたのだ。
 薄手のワイシャツ越しに晒された双つの丸みを見つめながら、つい悲鳴を洩らさずにいられない。
 いくら胸元の秘密を知り尽くしている相手だとしても、豊満な乳房を探られるのが恥ずかしくてたまらないのだ。

「それじゃ検査を始めちゃおうか……ふふっ。それにしても本当に大きなオッパイね?」
ムニュムニュッ、クリュクリュッ。

 情けない声を張り上げる千弦も構わず、保健教師はさらに手を差し向ける。
 男子にも関わらず女性のような乳房を携えていた千弦のために、これから検査を繰り広げるつもりでいたのだ。
 ワイシャツも肌蹴た後、目の前に突き出された乳房の膨らみをしっかりと掴んで、少しずつ指先を食い込ませてみせる。

「お、お願いだからあんまり弄らないでよぉ。もし誰か来ちゃったら大変なのに……はうぅんっ!」
ゾクゾクゾクッ、ビュクンッ。

 保健教師の手によって次々と押しつけられる感触に、千弦は思わずうろたえてしまう。
 胸元の膨らみを暴かれるだけでも恥ずかしくてたまらないのに、ついには膨らみ切った乳房を弄られ始めていたのだ。
 段々と先端を尖らせながら、すっかり敏感になった乳首を軽く摘まれるだけで喘がずにいられない。
 乳房を思い思いに揉み解される間も、おかしな不安へと苛まれてしまう……もし誰かが保健室に入ってきて、膨らみ切った乳房を誰かに見られてしまえば、どんな噂を立てられるかも分からないのだ。

「もう、千弦くんってば。こんなにオッパイが敏感なら、やっぱりコレが必要かもしれないわね?」
スッ……

 露わにした乳房を震わせながら、可愛らしく喘ぐ千弦の反応を、保健教師はじっくりと見据えていた。
 軽く胸元へと触れだけなのに、あまりに過敏な反応を見せる千弦のために、あらかじめ用意した下着を差し出してみせる。
 女性のような乳房を携えた千弦に必需品となるはずの代物を、これから身に着けさせるつもりでいたのだ。

「や、ヤダっ! 先生ってば……どうしてボクにそんなものを見せてきちゃうんですか!?」
カアァッ……

 不意に保健教師から見せつけられた代物に、千弦はすっかり戸惑ってしまう。
 胸元を覆うような形状の下着など、どう見てもブラ以外には考えられなかった。
 胸元の辺りが膨らんでいる上、真ん中にパステルカラーのリボンも施された、あまりに可愛らしいデザインなど、見ているだけで照れくさくてたまらない。
 どうして女の子が身に着けるような下着などを押しつけてきたのかと、声を震わせたまま保健教師へと尋ね出す。

「そんなに慌てないでよ。この下着、千弦くんのために準備してきたんだから。少しはオッパイも揺れなくなるから、すぐ着けてしまいなさい?」

 困惑する千弦の様子を確かめながら、保健教師はさらに説明を続ける。
 胸元に抱えた豊満な乳房に不便しないよう、これからはスポーツブラを身に着けるよう千弦へと言い放つ。
 どれだけ乳房が敏感なのか、先ほど見せられた千弦の反応から探り出していたのだ。
 差し出した下着から視線を逸らしたまま、すっかり落ち着きを失う千弦の様子を気にしながら、無理にでもスポーツブラを装着するよう押し迫る。

モジモジモジッ……
(どうしよう、いくら何でも女の子みたいに……ブラまで着けなきゃいけないなんて)

 思いもしない保健教師の言葉に、千弦はますます困り果ててしまう。
 いくら膨らみ切った胸元を抱えていても、まさか女子のようにスポーツブラを身に着ける羽目になるなど考えられなかった。
 不意に保健教師から言い寄られた言葉の内容など、あまりに戸惑わずにいられない。
 もし女の子のようにブラなどを着用してしまえば、男の子らしい素振りなど出来なくなるかも分からないのだ……

シュルシュルッ、クイッ。
「こ、これで平気ですか……はうぅんっ!」

 激しいためらいに苛まれる中、千弦は恐る恐るスポーツブラを身に着けてしまう。
 保健教師に言われるまま両腕を持ち上げると、すぐにブラへ袖を通すまま、あっけなく胸元を覆われていたのだ。
 乳房の形状に合わせて胸元を覆い尽くす、真っ白い生地による代物の感触に震え上がってしまう。
 本来なら男の子にも関わらず、まるで女の子のような振る舞いをさせられるなど、あまりに気が引けずにいられないのだ。

(確かに先生の言うとおり、胸が揺れなくて済むけど……やっぱり、女の子の下着なんて恥ずかしいよぉ)

 激しい恥じらいを掻き立てられる中、千弦は思わぬ発見に気づき出す。
 スポーツブラで胸元を覆い尽くした後、豊満な乳房をしっかりと押さえ込むカップの感覚に関心させられていたのだ。
 不安定に揺れ動いていた乳房がしっかりと支えられる、言い表しようのない安心感を思い知らされる。
 初めて身に着けたブラの様子に気を取られる間も、可愛らしいデザインを目の当たりにして恥じらわずにいられない……女の子が身に着けるような下着の着用を受け入れてしまった事実に、未だにためらわずにいられないのだ。

「……ふふっ、やっぱり千弦くんに似合ってるじゃない。案外ブラも良いものでしょう?」

 胸元を忙しなく覗き込む千弦へと、保健教師が率直な感想を明かす。
 装着したばかりのスポーツブラが、以外にも千弦の身体に似合っていると口にする。
 異様に膨らんだ乳房を抜きにしても、千弦の可憐さを引き立てているように思えたのだ。

モジモジモジッ。
「せ、先生ってば。そんな恥ずかしいことなんて言わないで……」

 不意に保健教師から告げられた言葉に、千弦はすっかり思い悩んでしまう。
 豊満な乳房を支えるためだとしても、女子の下着を身に着けた事実など恥じらわずにいられない。
 ただでさえ目立つ胸元を抱えるだけで大変なのに、男の子らしからぬ格好までさせられるなど、あまりに屈辱的でたまらなかった。
 未だに熱い視線を向ける保健教師の様子に気づいて、思わず胸元を覆い隠してしまう。

「千弦くん、もうちょっと私に付き合ってもらうわよ。無事にブラも着けたことだし、ついでにコッチも穿いてみてもらえないかしら?」

 すっかり顔を赤らめた千弦へと、保健教師は別の下着を差し出す。
 先ほど身に着けたスポーツブラに合わせて、同じデザインの女児用ショーツまで用意していたのだ。
 さらに可愛らしい姿へと変貌させるため、一緒にショーツも穿くよう言い放つ。

「そ、そんな……まさか下まで、取り替えないといけないなんて……イヤぁっ!?」
カチカチッ、スルスルスルッ。

 さらに保健教師から迫られた行為に、千弦はますます震え上がってしまう。
 まさかブラだけでなく、ショーツの着用まで強いられるなど思いもしなかった。
 照れくさい下着を押しつけられるまま、はしたない格好にさせられるのを必死に拒もうとした矢先、あっけなく悲鳴を洩らしてしまう。
 保健教師から身を引く間もなく、気づいたら穿いていた半ズボンとブリーフを膝まで下ろされていたのだ。

「せ、先生……お願いだからパンツを返してよぉ、あうぅんっ」
ギュッ……

 保健教師の手によって仕向けられた行為に、千弦はすっかり焦り出してしまう。
 腰を引き寄せられるまま、少しも保健教師から離れられないうちに、ついには半ズボンとブリーフを脚から引き抜かれていたのだ。
 丸出しになった股間が揺れ動く様子まで、間近にいる保健教師に見つめられて、あまりに恥ずかしくてたまらない。
 奪われたブリーフを返すよう訴える間も、ひとりでに声が震え上がるまま、思わず腰が引けてしまうのだ。

「ダメよ、千弦くん。今のうちにブラの大切さ分かってもらうつもりなんだから。ついでに今日から女の子のパンツを穿いたまま、放課後まで過ごしてみるのよ?」

 頬を震わせる千弦も構わず、保健教師は平然と言葉を浴びせる。
 膨らみ切った乳房を護るために、ブラの着用がいかに大事かを踏まえた上で、少しでも気持ちを慣らすために、同じ柄のショーツも身に着けるよう言い放つ。
 どんなに千弦が嫌がっても、用意した下着を身に着けるまでは、奪い去った半ズボンやブリーフを決して返さないつもりでいたのだ。

「そ、そんなぁ……はぅうんっ」
シュルシュルシュルッ。

 保健教師に言い寄られる形で、千弦は女児用ショーツを強引に穿かされていた。
 脚を持ち上げられるまま、普段穿いているブリーフより柔らかい感触をありありと思い知らされる。
 腰まで引き上げた後も、男の子が身に着けるにはあまりに可愛らしすぎるデザインや、薄い生地越しに浮かんでいる股間の膨らみを気にせずにいられない。
 ついにショーツを身に着けた後、不意に保健教師から向けられる視線にも気づいて、あっけなく両脚を震わせてしまう。

「ほら、やっぱり千弦くんに似合ってる。あと少しで朝のホームルームも始まるから、すぐ教室に戻るのよ?」

 すっかり頬を赤らめる千弦へと、すぐ身支度を済ませるよう保健教師は口にする。
 用意した下着を着せるうちに、気づいたら朝のホームルームが近づいていたのだ。
 まさか検査を受けさせるために、保健室へ立ち寄らせたなどと説明できそうにないので、すぐ教室に向かうよう千弦へと言い放つ。

      *      *      *      *      *      *

「お、お邪魔しました……あうぅんっ」
フラフラフラッ……

 保健教師に急かされるまま、千弦はそそくさと保健室を後にしていた。
 はしたない格好を取り繕うために制服を着込んだ後も、気づいたらぎこちない素振りを取ってしまう。
 たとえ見た目こそは普段どおりだとしても、制服の下に身に着けた代物の感触を気にせずにいられない。
 脚を持ち上げる仕草を繰り返すたびに、気づいたら両脚が震え上がってしまうのだ。

クシュクシュッ。
(やっぱり、いつも穿いてるパンツと違うから恥ずかしいよぉ……)

 廊下を歩く間も、千弦はおかしな違和感をなかなか拭えそうになかった。
 本来なら男子にも関わらず、まるで女の子のような下着を身に着けたまま、これから教室まで向かおうとしていたのだ。
 制服の内側に作り上げられた格好など、思い起こすだけでも気まずくてたまらない。
 たとえ制服を着込んでいても、普段より柔らかい感触の下着に引け目を抱かずにいられなかった。
 耐え難い緊張に苛まれる間も、おかしな素振りを誰にも疑われないうちに、無理にでも教室まで戻るしかないのだ……

「お、おはよう。みんな……きゃんっ!?」
ギュッ。

 ついに教室へ辿り着いたあとも、千弦はすっかり困り果ててしまう。
 何気なく男子達と挨拶を交わした途端、おかしな行為を迫られていたのだ。
 教室にいる女子達の存在を気にするあまり、つい背筋をこわばらせずにいられない……本当なら男子にも関わらず、女の子の下着まで身に着けてしまった事実など、あまりに気まずくてたまらない。
 その場に立ち尽くしたまま、気づいたら情けない悲鳴まで洩らしてしまうのだ……

モミュモミュモミュッ。
「おはよう、千弦。ずっと待ってたんだぜ?」

 顔を赤らめる千弦も構わず、男子達は面白半分に抱きついていた。
 女性のように膨らんだ乳房を確かめたいあまりに、上着越しに胸元を撫で回す。
 たとえ厚着をしていても、柔らかい感触がしっかりと指先に伝わってくる。
 たとえ女子達がいる前でも、千弦の抱える秘密を探らずにいられないのだ。

「い、今はダメだってば。女子達だっているのに、もし気づかれちゃったら……はぐうぅんっ!?」
フルフルフルッ。

 不意に男子達から仕向けられた行為に、千弦はすっかり焦り出してしまう。
 まさか朝早くから、制服越しに胸を触られるなど考えられなかった……何も事情を知らない女子達の前で、おかしな素振りを取ってしまったのを恥じらわずにいられない。
 いたずらに身体の秘密を暴かないで欲しいと訴える間も、気づいたら言葉を詰まらせてしまう。
 豊満な乳房を胸元に携えるだけでなく、さらには女の子のような下着を身に着けている事実など、決して男子達には知られたくなかったのだ。

「大丈夫だよ、ちゃんと約束したとおりに、オレ達だけの秘密にしてやるからさ?」
「ふふっ、きっと女子達もビックリしちゃうもんな。千弦のオッパイなんて見ちゃったらさ……」

 すっかり慌てる千弦へと、男子達はそっと言葉を交わす。
 胸元の秘密を匿う代わりに、放課後になったら乳房を見せて欲しいと、千弦の耳元で平然と囁いてくる。
 自分達だけしか知らない千弦の秘密に、つい胸を躍らせずにいられない……周りにいる女子達とは比べものにならないほど膨らみ切った乳房を、自分達だけで弄べるのが嬉しくてたまらないのだ。

モジモジモジッ……
(ただでさえ大きな胸で大変なのに、もし女の子の下着まで着ているなんて気づかれたら大変なのに……)

 男子達から迫られた約束に、千弦はすっかり困り果ててしまう。
 豊満な乳房を携えた胸元だけでなく、さらには女の子のような下着まで着用させられていたのだ。
 あまりに男の子として考えられない姿など、本当に男子達へ見せてしまうのか、考えるだけで焦らずにいられない。
 まさか保健教師に言われるまま、可愛らしいスポーツブラやショーツまで身に着けているなど、口が裂けても男子達には告げられそうにないのだ……

      *      *      *      *      *      *

ゾクゾクゾクッ、フルフルフルッ……
(どうしよう、もうオシッコしたくなっちゃうなんて……!)

 休み時間を向かえた矢先、千弦は段々と落ち着きを失ってしまう。
 胸元の秘密をいたずらに暴かれないよう、席に腰掛けたままで大人しく過ごすうちに、気づいたら尿意を催し始めていたのだ。
 両脚をしっかりと重ね合わせたまま身をこわばらせた後も、ひとりでに震え上がる感覚を思い悩まずにいられない。
 朝から色々な出来事に苛まれたせいか、おかしな緊張に苛まれるまま、気づいたら下半身の欲求に苛まれていたのだ。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あうぅんっ!?」
フラフラフラッ、カクカクカクッ。

 そそくさと教室を飛び出した後、千弦は用を足すためにトイレへと向かっていた。
 あと少しでトイレへと辿り着けそうなのに、何故か途中で立ち止まってしまう。
 思わずその場に脚を止めた後も、つい両脚を震わせずにいられない。
 どんなに激しい尿意に苛まれても、決して男子トイレには入れそうにない、とんでもない事実を思い知らされていたのだ。

(もしトイレの時にズボンを下ろしちゃったら……きっと女の子の下着を穿いてるの、誰かに見られちゃうよね?)

 下半身の様子を振り返りながら、千弦は男子トイレに駆け込むのをためらってしまう。
 もし小便器で用を足そうとして、途中で半ズボンを脱いだ拍子に、はしたない下着姿などを誰かに見られるかも分からないのだ。
 もし女の子の下着などを穿いている事実などを知られてしまえば、きっと騒がれるに違いなかった……もし個室に入っても、別の意味で他の男子達に罵られてしまうはずだった。
 沢山の生徒達で賑わう廊下の様子を恐る恐る振り返りながら、おかしな気まずさに苛まれてしまう。

「くうぅっ……!」
ギュッ。

 ずっと思い悩んだ挙げ句、千弦は仕方なく教室へと引き返していた。
 午後の授業中も席に腰掛けたまま、つい身をこわばらせずにいられない。
 どんなに激しい尿意が押し迫っても、休み時間にトイレを利用できそうにないのだ。
 刻一刻と勢いを増す下半身の欲求を思い知らされるまま、しっかりと揃えた両脚をあっけなく震わせてしまう。

ゾクゾクゾクッ、ピクピクピクンッ。
(とりあえず、放課後までオシッコを我慢しなくっちゃ……女の子の下着を穿いてるなんて、誰にも見られたくないもん!)

 続々と押し寄せる感覚の波に、千弦はすっかり弱り果ててしまう。
 はしたない下着姿を誰にも気づかれないよう、放課後まで用を足すのを我慢し続けないといけないのだ。
 生徒達が学校から立ち去るまで、無理にでも尿意を堪えようと思い込む間も、気づいたらひとりでに背筋をくねらせてしまう。
 あまり身体が持ち堪えられそうにない中、放課後まで我慢を続けられるのかが不安でたまらないのだ。

ヒクヒクヒクッ、ブルブルブルッ……
(まだ、放課後にならないのかな? このままじゃボクの身体、持たなくなっちゃうよぉっ……!)

 時間とともに勢いを増す尿意のせいで、千弦はますます余裕を失ってしまう。
 両脚を重ね合わせたまま全身をこわばらせて、必死の思いで尿意を堪える間も、なかなか終わらない授業に焦らずにいられない。
 最後の授業と帰りのホームルームさえやり過ごせば、心置きなく男子トイレで用を足せるはずなのだ。
 ますます下半身の感覚が激しくなる中、なかなか進まない時計の針がじれったくてたまらない……

キーンコーンカーンコーン……
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……はうぅんっ!?」

 ついに帰りのホームルームを迎えた後、千弦はそそくさと教室を飛び出していた。
 鞄を背負ったまま下駄箱の方へ向かうクラスメート達を見送りながら、ひたむきにトイレへと向かい出す。
 思いも寄らないほど勢いを増した尿意を解き放つため、何としてもトイレに駆け込んで、用を足さないといけないのだ。
 あと少しでトイレへ辿り着けそうな矢先、気づいたらその場に脚を止めてしまう。

「おい、千弦ってば。一体どこに行くつもりなんだよ」

 不意にどこかへ向かおうとしていた千弦へと、男子達はすぐに言葉を浴びせる。
 何故か一人だけでどこかに向かおうとする千弦の様子に気づいて、強引に呼び止めていたのだ。
 その場に立ち止まった後も小刻みに両脚を震わせながら、今にも逃げようとする千弦を引き止めるため、ついには周囲を取り囲んでしまう。

「お、お願いだからトイレに行かせてよぉ……きゃんっ!?」
フラフラッ。

 男子達に仕向けられた行為に、千弦はすっかり焦り出してしまう。
 あと少しで用を足せるはずなのに、まさか男子達に足止めさせられるなどありえない事態だった。
 すぐにトイレへ行かせて欲しいと訴える間も、つい声を震わせずにいられない。
 あと少しの場所にトイレがあるのに、次々と集まる男子達に行く手を阻まれていたのだ。

グイッ。
「千弦ってば、勝手にオレ達から逃げるなよぉ」
「朝にちゃんと約束しただろう? 放課後になったら千弦のオッパイを見せてくれるって」

 勝手にどこかへ向かおうとする千弦を、男子達は強引に引き止める。
 帰りのホームルームが終わった後、そそくさと教室を立ち去る千弦の様子に気づいて、すぐ後を追いかけていたのだ。
 トイレに行きたいと洩らしながら、自分達との約束を破ろうとする素振りなど見過ごせそうになかった。
 すでに放課後を迎えた後、朝に交わした約束をやり遂げるよう言い放つ。
 自分達の元から抜け出さないよう、しっかりと肩まで掴んでくるのだ。

「そ、そんな。せめてトイレだけでも……はうぅんっ!?」
ガクガクガクッ、ヒクヒクヒクンッ!

 男子達に行く手を塞がれるうちに、千弦はとんでもない状況に見舞われてしまう。
 ずっと堪え続けていた尿意に、あっけなく下半身が責め落とされていたのだ。
 その場に立ち尽くしたまま、つい両脚を震わせずにいられない。
 目の前にトイレも見えていたはずなのに、ずっと恐れていた瞬間をあっけなく迎えてしまったのだ……

ゾクゾクゾクッ、チョボチョボチョボッ……
(どうしよう、まだトイレにも入ってないのに……勝手にオシッコが出てきちゃったよぉ!?)

 ひとりでに股間から溢れ出る、生暖かい液体の感触に、千弦はすっかり意識を奪われてしまう。
 抱え込んだ尿意に屈するまま、ついに失禁をしでかしていたのだ。
 次々と先端から噴き出す、はしたない液体の感触を思い知らされずにいられない。
 体内に溜まり続けていたオシッコが、穿いているショーツの内側を駆け巡るまま、ついにはお尻の方にも押し寄せてくる。
 あまりに考えられない失態を引き起こした後、思わず気持ちが震え上がってしまう……

「も、もうダメだってば……ひうぅんっ!?」
シュルシュルシュルッ、グシュグシュグシュッ。

 トイレ以外の場所でしでかした排尿に、千弦はすっかり焦り出してしまう。
 情けない悲鳴を洩らしながら、つい肩を縮ませずにいられない。
 はしたない液体がショーツの内側で渦を巻くうちに、ついには裾の部分から零れ落ちるまま、太股の内側まで伝い出す。
 すでに取り繕えない下半身の状態など、あまりに嘆かずにいられない。

「も、もうお願いだから見ないでよぉ……えうぅんっ!?」
ショワショワショワッ、ポタポタポタッ。

 着々とオシッコで濡れる下半身に、千弦はますます困り果ててしまう。
 ショーツの生地から滴を次々と垂れ落とすうちに、ついには穿いている半ズボンにも、はしたない染みまで滲ませていたのだ。
 ついには立っている場所に水溜まりまで広げる間も、しでかした粗相をなかなか止められそうになかった。
 オシッコによって続々と浸される下半身へと、周りにいる男子達から視線を向けられるのに気づいて、すっかり落ち着きを失ってしまう。

「うわっ! 千弦ったらオシッコ漏らしちゃってる!」
「もしかして、ホントにトイレに行きたかったのかな?」
「見てみろよ、あんなにズボンまでビショビショにしちゃってる……」

 思わぬ拍子にしでかした千弦の粗相に、男子達はすっかり茫然とさせられる。
 まさか自分達から逃げ出す口実ではなく、本当にトイレに行きたがっていたなど考えもつかなかった。
 半ズボンや靴下に薄黄色い液体を滲ませるだけでなく、続々と滴を滴らせて、足元に水溜まりまで広げる様子など驚かずにいられない。

チョロチョロチョロッ、ヌクヌクヌクッ……
(こんな格好なんて、みんなの前で見せたくなかったのに……どうしてトイレに入るまで、オシッコを我慢できなかったんだろう)

 とっさに身を遠ざけながら騒ぎ立てる男子達の前で、千弦はすっかり思い悩んでしまう。
 いくら女の子の下着を穿いていたせいで、トイレに入れなかったとしても、まさか人前で失禁をしでかすなど考えられない事態だった。
 次々とオシッコを垂れ流す様子を男子達から指摘されるなど、あまりに恥ずかしくてたまらない。
 すっかり気持ちが震え上がった後も、未だにはしたない液体を股間から溢れさせたまま、少しも排尿を止められそうにないのだ……

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