体験版 第3話
ピピピピピピ……
「うぅんっ、そろそろ準備しなきゃ……きゃんっ!?」
目覚ましの音が耳に飛び込んできたので、藍夢は段々と意識を取り戻す。
触手に襲われた後、負傷した下半身のまま中庭から立ち去って、やっとの思いで寮まで引き返していたのだ。
ベッドから身を引き上げようとした途端、おかしな感覚がいきなり押し寄せてきて、つい慌てずにいられない。
グシュグシュグシュッ、ヒタヒタヒタッ。
(やだ、どうしてお股の辺りがこんなに冷たくなっちゃってるの!?)
上半身だけベッドから起こした後も、藍夢はすぐに身をこわばらせてしまう。
触手との戦闘で負傷した下半身に、何故か濡れたような感触が押し寄せていたのだ。
股間の辺りがすっかり冷え切ったせいか、つい身震いせずにいられない……
「えぃっ……やだぁっ!?」
バサッ。
嫌な予感に苛まれるまま、藍夢は思い切って掛け布団を引き剥がす。
ベッドの上でどんな状況が繰り広げられているのか、何としても確かめなければいけなかった。
いきなり視界に飛び込んできた下半身の様子に、つい驚かずにいられない。
パジャマの股間部分が濡れているだけでなく、下半身の辺りにおかしな液体が広がっていたのだ。
ジトジトジトッ、ピチャピチャピチャッ……
(もしかして……これって、オシッコなの!? お尻の辺りにこんなに広がっちゃってるし、ニオイも篭もっちゃって。やっぱりオシッコ以外には考えられないよね……?)
とんでもない事実に気づいて、藍夢は段々と落ち着きを失ってしまう。
どうやら寝ている間に股間が緩んだせいか、オネショをしでかしてしまったらしい……シーツを薄黄色く染め上げている液体など、昨晩のうちにオシッコを垂れ流した以外に思いつきそうになかった。
周囲にふわりと漂ってくる、鼻を突くようなニオイを意識せずにいられない。
小さな頃にしでかしたような粗相などを、まさか思春期を迎えた身で引き起こすなど、あまりに気持ちが受け入れられそうになかったのだ……
(お願いだから、朝から恥ずかしい思いなんてさせないでよぉ……!)
フルフルフルッ……
オネショをしでかした事実に直面したせいか、藍夢は思わず言葉を失ってしまう。
いくら触手に身体を痛めつけられたせいだとしても、寝ている間に股間が緩んでしまうような現象など、未だに疑わずにいられなかった。
激しい恥じらいに掻き立てられる中、これからオネショの後始末を済ませなければいけないのだ……
プシャアアアァァァ……
「うぅっ……」
ベッドから起き上がった後、藍夢はシャワーへと脚を向けていた。
肌に張りつくパジャマやショーツを脱ぎ去って、丹念に下半身を洗い流す。
これから学校にも行かないといけないので、下半身に漂うオシッコのニオイをかき消さなければいけないのだ。
『ニンフ・アズライト、どうやら下半身への損傷が激しいようですね。恐らく数時間前の戦闘による後遺症が原因だと思われます。完治するまで数日間は掛かる模様なので、配給されている紙オムツの着用を要請します……』
オシッコの広がったシーツをどう片付ければ悩んでいたところに、いきなり電子音声が聞こえてくる。
昨日に触手と戦闘した時に負傷した下半身の状態を、腕に巻いているバングルが警告してきたのだ。
後遺症が治るまでの間、紙オムツを穿いたまま過ごすよう淡々と告げてくる。
(もしかして、股を裂かれちゃったせいだって言うの? これから学校だってあるのに、本当にオムツなんて穿かなくちゃいけないなんて……)
バングルの警告に耳を傾けた後、藍夢はますます気分が落ち込んでしまう。
まさか紙オムツに頼らないといけないほど、下半身がおかしくなっているなど思いもしなかった。
これから少ない時間でオネショの後始末も済ませないといけないのに、あまりに憂鬱でたまらない……
「んんっ……!」
スルスルスルッ、クシュクシュクシュッ。
浴室から出た後、藍夢はバングルの警告どおりに着替え始めていた。
調査を円滑にこなすため、救急用具の一種として紙オムツが支給されていたのだ……恐る恐る両脚を通す間も、普通の下着と明らかに違う乾いた感触を意識せずにいられない。
何とか腰まで引き上げた後も、お尻全体を覆い尽くす白い生地が目に飛び込むたびに、ひとりでに全身が火照ってしまう。
(もし学校で過ごしている時に、お股が緩んじゃっても大変だもんね……お尻の辺りが膨らんじゃって恥ずかしいけど、今日だけでも我慢しなくっちゃ!)
はしたない下半身の格好に、藍夢はうんざりさせられる。
制服の下に紙オムツなどを穿いたまま、これから学校に向かわなければいけないのだ。
たとえ体調が治るまでだと分かっていても、はしたない下着などに脚を通す羽目になるなど思いもしなかった。
なかなか憂鬱な気分が拭えない中、僅かな時間の間にオネショの後始末や身支度も済ませなければいけないのだ……
* * * * * *
フラフラフラッ……
「はうぅっ……!」
何とか身支度をやり遂げた後、藍夢は寮を飛び出していた。
他の生徒達とともに通学路を歩く間も、ついたどたどしい足取りを取らずにいられない。
制服の内側にとんでもない格好を抱えたまま、これから学校にも向かおうとしている自分自身を否応なく思い知らされていたのだ。
モコッ、モコッ、モコッ……
(ちゃんと鏡で確かめたはずだけど……オムツを穿いてるの、まだ誰にも気づかれてないよね?)
おかしな気まずさに苛まれるあまり、藍夢はひとりでに両脚を震わせてしまう。
脚を持ち上げるたびに、乾いた感触が何度も肌に擦りつけられるだけでなく、お尻や股間に押し当てられる分厚い吸水体のせいで、スカートの生地まで浮かんでいたのだ……股の間に挟んでいる、紙製の生地でできた代物の存在を否応なく意識させられる。
はしたない下着の着用を周りに気づかれてないかと気になるあまり、つい周囲を振り返らずにいられない。
「んんっ……!」
フルフルフルッ。
やっとの思いで教室に辿り着いた後も、藍夢はなかなか緊張をほぐせそうになかった。
顔見知りのクラスメート達が沢山いる中、スカートの下に穿いている代物を隠し通さなければいけないのだ。
もし何かの拍子に紙オムツの着用を知られても大変なので、当分は教室の中でおとなしく過ごし続けるしかなかった。
恐る恐る席に座ろうとする間も下半身の状態に怯えるあまり、なかなか腰を下ろせそうにないのだ。
クシュクシュクシュッ。
(今日は移動教室もないはずだし、ずっと席に座ったまま過ごさなくっちゃ)
席に腰掛けた矢先、藍夢は肌に走る感触に意識を奪われてしまう。
腰を落とすと同時に、分厚い吸水体がお尻全体に押しつけられていたのだ。
耐え難い気まずさを思い知らされて、つい背筋をこわばらせずにいられない。
おかしな素振りを疑われていないかと気になる中、紙オムツの着用を誰にも知られないよう努めなければいけないのだ……
「織田 信長の小姓を努めていたのは森 蘭丸と言う少年で、後に事務官としての職務を果たすことになるが、信長との様々なエピソードがあって……」
おかしな事情を抱え込んでいる藍夢も構わず、教室では普段どおりに授業が繰り広げられていた。
席に並んでいる生徒達を相手に、教師が教科書の内容を読み上げる。
「あ、あうぅっ……!」
モジモジモジッ……
クラスメート達が教師の言葉に耳を傾けている中、藍夢はおかしな素振りを取ってしまう。
重ね合わせた両脚を僅かに奮わせながら、弱々しい悲鳴を洩らし始めていたのだ。
物静かな教室の中で、自分の声が響いてくるのを意識せずにいられない。
授業中にもかかわらず、おかしな感覚が次々と押し寄せてきて、上手く授業に集中できそうにないのだ。
ゾクゾクゾクッ。
(どうして、こんな時に……いきなりオシッコしたくなっちゃうのよぉ!?)
着々と押し迫る下半身の欲求に、藍夢はあっけなく気を取られてしまう。
下半身を取り繕うだけでも大変なのに、何と授業中に尿意を催し始めてしまったのだ。
身体の内側から湧き上がってくる感覚の波を思い知らされて、つい焦らずにいられない。
とっさに身をこわばらせた後も、ひとりでに両脚が震え上がってしまい、なかなか落ち着きを取り戻せそうにないのだ……
「んんっ……!」
ギュッ。
授業中に引き起こした尿意を、藍夢は懸命に堪えていた。
膀胱に溜まっている液体が漏れ出さないよう、股間をしっかりと引き締める。
全身に緊張を張り巡らせる間も、つい下半身の状態を気にせずにいられない。
(いくらオムツを穿いてたって、おかしな音なんて立てたくないし。みんなのいる前で絶対にオシッコなんて漏らせないんだから……!)
刻一刻と尿意の波が押し寄せるたびに、藍夢はますます焦り出してしまう。
どんなに下半身が苦しくても、授業が終わるまでは無理にでも我慢し通さなければいけないのだ。
まさか転校して間もないのに、出会ったばかりのクラスメート達のいる前で粗相をしでかすなど、考えるだけで震え上がらずにいられない。
たとえ紙オムツを着用していても、周りにいる彼女達に決して迷惑など掛けられそうになかったのだ……
「も、もう……だめだってばぁ、うぐぅっ!?」
カクカクカクッ、ショワショワショワッ。
ずっと抱えていた行為と裏腹に、藍夢はとんでもない行為をしでかしてしまう。
いきなり股間の辺りが疼き出したかと思えば、はしたない液体が少しずつ溢れ出してきたのだ……生温かい感触が広がるたびに、ついうろたえずにいられない。
思いも寄らない状況で引き起こした粗相に戸惑う間も、ひとりでに下半身が震え上がってしまい、なかなか緊張を保てそうになかった。
チョロチョロチョロッ、ジョジョジョジョッ……!
(どうしよう、まだ授業中なのに……勝手にオシッコが出てきちゃうなんて! もしみんなにお漏らしを気づかれちゃっても困るのに、どうして身体が言うことを聞いてくれないのよぉ……!?)
思いも寄らない下半身の状態に、藍夢はすっかり驚かされていた。
まさか授業中にもかかわらず、人前で粗相をしでかすなど思いもしなかった……たとえ漏れ出た量も僅かだとしても、紙オムツの内側に染み込んだ液体の感触を否応なく意識させられる。
どうして下半身に上手く力が入れられなかったのか、つい思い悩まずにいられない。
ほんの少し尿意を催しただけで、あっけなく緩んでしまった股間の様子が心配なあまり、なかなか授業に意識を向けられそうになかった……
* * * * * *
「ふぅっ……」
チョボチョボチョボッ、ポチャポチャポチャッ……
授業中に軽失禁を引き起こしてから十数分後、藍夢はそそくさとトイレに向かい出す。
残尿感がまだ残っていたので、休み時間のうちにちゃんとした方法で尿意を静めるつもりでいたのだ。
便器を跨いだまま排尿する間も、つい溜め息を洩らさずにいられない。
モワッ……
(どうしよう、やっと一時間目が終わったばかりなのに……もうオムツの中がこんなに染みちゃってる。本当に放課後まで、このオムツだけで耐え切らないといけないの?)
トイレで用を足している間も、藍夢は憂鬱でたまらなかった。
膝まで下ろしていた紙オムツをそっと覗き込むと、内側に薄黄色い染みが僅かに滲んでいたのだ……授業中にどうしても尿意を堪え切れず、漏らしてしまったオシッコの量を否応なく思い知らされる。
たった一時間の間も下半身の欲求を我慢できなくなってしまうなど、あまりに気持ちが受け入れられそうになかった。
まだ残りの授業もこなさなければいけない中、本当に下半身が持ってくれるのかと思い悩まずにいられない……
チョロチョロチョロッ、ヒクヒクヒクッ。
「んんっ……!」
下半身の状態を心配しながら、藍夢はひたすらオシッコを垂れ流していた。
股間にしっかりと力を込めながら、膀胱に溜まっていた液体を次々と押し出すと、股間から薄黄色い飛沫が続々と飛び散ってくる。
便器の内側を覗き込んでいると、鼻をくすぐるようなニオイがいきなり舞い込んできて、つい顔を火照らせずにいられない。
(まだ、お股が緩んじゃってるみたいだけど……みんなのいる前で、二度とお漏らしなんてしたくないんだから、今のうちにオシッコを出し切らなくっちゃ!)
おかしな恥じらいに掻き立てられる中、藍夢はひたむきに排尿を続ける。
授業中にしでかした失禁を情けなく思いながら、クラスメート達にこれ以上不快な思いをさせないため、体内に溜まっているオシッコをすべて出し尽くすつもりでいたのだ。
先ほどのような失敗など、もう二度と演じたくなかった。
段々と尿意が収まるのを噛み締める間も、なかなか引き締まらない股間への心配は当分拭えそうにないのだ……
* * * * * *
「それではこれより、表彰式を始めさせていただきます。皆さんも知ってのとおり、新体操部が県大会で輝かしい成績を残してくれました……」
何とか午前中の授業をやり過ごした後、藍夢はクラスメート達とともに体育館の中へと佇んでいた。
体育館に辿り着くと、司会役の教師が進行する形で、すぐに集会が執り行われる。
全校生徒が整列する中、学園長が壇上で思い思いに演説を繰り広げていたのだ。
「んんっ……!」
ヒクヒクヒクッ……
その場に立ち尽くしたまま、藍夢はおかしな素振りを取ってしまう。
下半身を小刻みにくねらせながら、か細い声のまま悲鳴を上げていたのだ。
不意に口から洩れ出た悲鳴が、静まり返った体育館に響き渡る様子を意識せずにいられない。
おとなしくしていなければいけないのを分かっているのに、なかなか落ち着きを取り戻せそうになかったのだ。
ゾクゾクゾクッ。
(どうしよう……まだ集会も始まったばかりなのに。いきなりオシッコしたくなっちゃうなんて!?)
思いも寄らない拍子に押し寄せてきた尿意に、藍夢はあっけなく意識を奪われてしまう。
底冷えのする体育館の中で並んでいるうちに、強烈な肌寒さが下半身に忍び寄ってきて、気づいたら下半身の欲求を呼び起こされていたのだ。
まるで下半身に叩きつけるかのように、着々と押し迫る感覚の波に焦らずにいられない。
周りにクラスメート達もいる中、もし気を抜いてしまえば、一時間目の時と同じような失態をいつ招いてしまうかも分からないのだ……
「うぅっ……くうぅっ!」
ギュッ……
刻一刻と強まる尿意を、藍夢はひたむきに堪え忍ぶ。
人前で粗相をしでかすような真似など、もう二度と冒したくなかったのだ。
ひたすら我慢を続ける間も、つい呻き声を漏らさずにいられない。
段々と苦しい状況に追い込まれる中、すぐにでもトイレに向かいたいのに、この場からなかなか離れられそうにないのだ。
(このままじゃ身体が持ちそうにないのに、いつになったら集会が終わってくれるの? せめて、休み時間でも入れてくれればいいのに……!)
無理な我慢を続ける中、藍夢はさらなる窮地へと追いやられていた。
ますます強まる下半身の欲求を、これ以上は下半身が持ち堪えられそうにないのだ。
すぐにでもトイレに駆け込みたいのに、どうして途中で休憩を挟んでくれないのかと苛立たずにいられない。
残り一時間近くも本当に我慢を続けなければいけないのか、考えるだけで途方に暮れてしまうのだ……
「やだ、お願いだからもうちょっとだけ我慢してってば……はうぅんっ!?」
ブルブルブルッ……
耐え難い焦りに苛まれる中、藍夢はとんでもない現象を引き起こしてしまう。
その場に立ち尽くしたまま両脚を捩らせて、情けない泣き言まで洩らし始めていたのだ。
思いも寄らない拍子にしでかした行為に、ついうろたえずにいられない。
もし周りに疑われても困るはずなのに、おかしな身震いをなかなか止められそうになかったのだ。
ショワショワショワッ、グシュグシュグシュッ……
(どうしよう、みんながいる前なのに……どうして、いきなりお股が緩んできちゃうの!?)
下半身に繰り広げられている状況に、藍夢はあっけなく意識を奪われてしまう。
大事な部分がひとりでに疼き出したかと思えば、体内に溜まっていたオシッコを垂れ流してしまったのだ。
ついに引き起こしてしまった失禁に、つい戸惑わずにいられない。
どれだけ辛い状態に追いやられていても、人前で粗相をしでかすような真似を二度もしでかすなど、あまりに考えられない事態だったのだ……
「や、やだっ。もうお願いだから、それ以上は出てこないで……くうぅっ!?」
ヒクヒクヒクッ……
しでかした失禁に慌てる間も、藍夢はなかなかオシッコの勢いを遮られそうになかった。
ひとりでに下半身が震え上がるのに任せて、大事な部分からはしたない液体が次々と零れ出す……紙オムツの内側に続々と広がる、生温かい感触を否応なく思い知らされる。
少しでも股間を閉ざそうと、とっさに両脚を重ね合わせているはずなのに、大事な部分が少しも引き締められず、股間の辺りをさらに濡らし尽くしてしまうのだ。
チョボチョボチョボッ、ヒタヒタヒタッ。
(どうしよう、もしみんなに気づかれても困るのに……どんどんオシッコが漏れてきちゃってる! このままじゃ、オムツの外に垂れてきちゃうよぉ!?)
なかなか止められないオシッコの勢いに、藍夢は思わず言葉を失ってしまう。
全校生徒のいる中、すぐにでも排尿を止めなければいけないはずなのに、下半身が少しも言うことを聞いてくれないのだ。
ついにはお尻の方にも回ってきた感触に、つい背筋をこわばらせずにいられない。
激しい恥じらいに苛まれる間も、膀胱に蓄えられたオシッコが未だに股間から溢れ出してきて、着々と下半身を覆い尽くしてしまうのだ……
「あ、あうぅっ……!?」
ジュクジュクジュクッ、ヌクヌクヌクッ。
はしたない失禁をしでかしてから数分後、藍夢はやっとの思いで尿意を静めていた。
ずっと苦しめられていた感覚が収まったはずなのに、つい情けない悲鳴を洩らさずにいられない。
体内に溜まっていたオシッコのすべてを、紙オムツの中に出し尽くしてしまったのだ……はしたない液体を含んで膨らんだ吸水体が肌に押し当てられるたびに、あっけなく気持ちを揺さぶられてしまう。
あまりに考えられない下半身の状態を痛感させられるあまり、なかなか落ち着きを取り戻せそうにないのだ……
「ふぅっ、やっと終わった……こんなに集会が長引くなんて思わなかったよ?」
「雨塚さんもずっと立ちっ放しで疲れちゃったでしょ? 早く教室に戻ろうよ……」
藍夢の抱える事情も知らず、クラスメート達が何気なく話しかけてくる。
ずっと続いていた集会もやっと終わったので、一緒に教室へ戻ろうと藍夢を誘い出す。
「う、うん。ありがとう……あうぅんっ!?」
モジモジモジッ。
クラスメート達へと返事を返す間も、藍夢はぎこちない素振りを取ってしまう。
集会の間にとんでもない行為をしでかした後、下半身の状態を取り繕うだけで精一杯だったのだ。
彼女達とともに教室へ引き返す間も、ひとりでに両膝が震え上がってしまう。
あまりに考えられない格好を、スカートの内側に作り上げてしまったのだ……
モコッ、モコッ、モコッ……
(どうしよう、さっきのお漏らしで……こんなにオシッコが広がっちゃってる!?)
延々と廊下を歩く間も、藍夢は紙オムツの状態をありありと思い知らされる。
大量に含んだオシッコのせいで吸水体が膨らみ切っている上、歩く仕草に合わせて揺れ動いてくるのだ。
肌に何度も擦りつけられる、じっとりとした肌触りを意識せずにいられない。
はしたない液体が肌に張りつくのを恐れて、なかなか脚を持ち上げられそうにないのだ。
「んんっ……!」
フラフラフラッ……
段々と教室が近づく中、藍夢はたどたどしい足取りを取ってしまう。
あと少しで帰りのホームルームが近づく中、教室に入るのをためらわずにいられない。
とんでもない代物をスカートの内側に抱えたまま、本当にクラスメート達とともに残りの時間を過ごさなければいけないのかと苦悩させられていたのだ。
フリッ、フリッ、フリッ。
(あとは帰りのホームルームをやり過ごすだけなんだから……私のはしたないお尻、何とかして誤魔化さなくっちゃ!)
教室の中へ脚を踏み入れた後も、藍夢はひとりでに全身を火照らせてしまう。
オシッコを含んで膨らみ切った紙オムツを穿いたまま、これから自分の席に腰掛けなければいけなかったのだ。
廊下を歩き続ける間も、重たくずり下がるお尻の様子を誰かに疑われないかと気になってたまらなかったのに、たとえほんの数分間だとしても、クラスメート達とともに教室で過ごすだけでも不安でたまらない。
耐え難い罪悪感に苛まれる中、周りにいる彼女達に合わせて、堅い椅子に腰を下ろさなければいけないのだ……
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