体験版 第2話
「そろそろ集合場所に行かないと、またコーチに怒鳴られちゃうよ?」
「もう、そんなに急かさないでよ。まだ着替えてる途中なんだから……」
「今日のミーティングで、やっぱり……あのことを話しちゃうつもりなのかな?」
マラソン大会から数日後、部員達は次々と校庭に集まり出す。
部活の時間が近づいていたので、コーチが来るのを普段どおりに待っていたのだ。
集合場所に辿り着いた後も互いに顔を見合わせたまま、紗矢香がしでかした失態がいつ話題に上がってしまうか気になってたまらない。
「うぅっ……」
ヒクヒクヒクッ……
部員達の様子を少し離れた場所から窺っているうちに、紗矢香はあっけなく縮み上がってしまう。
誰にも指摘されたくなかった事実を、彼女達が口々に話し合っていたのだ……時々向けられる視線に、ついうろたえずにいられない。
あと少しでコーチがやってくるのを分かっているのに、なかなか集合場所まで歩み寄れそうになかった。
彼女達と触れ合うどころか、顔すら合わせられそうにないのだ。
(お願いだから、もう私なんかに構わないで! もう嫌って言うくらい、惨めでたまらないのに……!?)
数日前にしでかした失態が、紗矢香の胸に深く突き刺さってくる。
マラソン大会の途中で便意を催し、寄りにも寄って大勢のいる前で脱糞をしでかしてしまったのだ……大事な大会を敗退するばかりか、自らの立場すら陥ってしまった事実などあまりに悔やまずにいられない。
自分でもまともに振り返れない中、すぐ傍にいる部員達がどんな風に思っているのか、想像するだけで恐ろしくてたまらなかった。
もし下手に彼女達のいる所まで近づいてしまえば、どう責め立てられてしまうかも分からないのだ……
「おい、まだ集まってないのか? さっさと並ばないか!」
困り果てている紗矢香をよそに、コーチが野太い声で怒鳴りつけてくる。
集合場所に佇んだまま、お喋りを続けている様子を注意していたのだ。
やっと整列してきた彼女達の様子をじっくりと睨みつけながら、徐々に距離を詰めていく。
「は、はいっ!」
フラフラフラッ……
コーチの言葉に従うまま、紗矢香は恐る恐る集合場所へと駆け寄るしかなかった。
小走りで部員達の元へ近づく間も、つい肩をこわばらせずにいられない。
とっさにコーチの元まで歩み寄った後、言い表しようのない気まずさが襲い掛かってくる。
彼女達から一斉に向けられる冷たい視線や、コーチの存在にますます緊張させられてしまうのだ。
「コーチってば、もう怒っちゃってるみたいだね……」
「こんなに機嫌が悪いのって……やっぱり、大会で負けちゃったせいなのかな?」
「やだぁ。やっぱり水橋さんのせいじゃない。私達までとばっちり食らっちゃうなんて絶対にカンベンだよ……」
紗矢香が近づいた後も、部員達は小声で噂を繰り広げていた。
大会中に繰り広げられた出来事を、わざわざ本人のいる前で語り出す。
たった一人が引き起こした出来事のせいで、陸上部全体が貶められるような事態など決して見過ごせそうになかったのだ。
「……くうぅっ!」
ヒクヒクヒクッ……
次々と耳に飛び込んでくる噂話に、紗矢香は着々と気持ちを追い詰められていく。
とっさに俯いた後も、つい言葉を詰まらせずにいられない。
その場に立ち尽くしたまま縮み上がってている間も、耐え難い居心地の悪さを思い知らされていたのだ。
すぐにでもこの場から逃げ出したい反面、ひとりでに脚がすくんでしまい、まともな身動きすら取れそうになかった。
(本当は私だって忘れたいことなのに……大会の本番でウンチなんて漏らしちゃったこと、お願いだからいちいちぶり返さないでよ!?)
背筋をこわばらせたまま、紗矢香はこれから繰り広げられるはずの状況を心の底から恐れていた。
学校の評判に泥を塗ってしまった後、どんな仕打ちを仕向けられてしまうかも分からないのだ。
マラソンの途中で引き起こした脱糞の様子を、観客に交ざって応援していた部員達にどれだけ見られてしまったのか、まともに振り返れそうになかった。
もしかしたら陸上部どころか、学校での立場すら失いかねないような窮地へと立たされているのは紛れもない事実なのだ……
「そこ、いい加減静かにしろ! それじゃ早速ミーティングを始めたいんだが、結果は言うまでもない……水橋、ちょっとこっちに来い」
ひたすら思い悩んでいる紗矢香の様子も構わず、コーチは平然とミーティングを取り仕切っていた。
とんでもない形で惨敗してしまった大会の結果を部員達のいる前で洩らしながら、片隅にいる紗矢香をわざわざ呼びつけてくる。
当事者である紗矢香を交えて、ミーティングをさらに進行するつもりでいたのだ。
「は、はい……」
フラフラフラッ……
コーチに言われるまま、紗矢香は恐る恐る前へと向かい出す。
部員達の間を横切る間も、続々と浴びせられる視線を否応なく思い知らされる。
たどたどしい足取りで何とか前へ辿り着いた後も、つい身をこわばらせずにいられない。
マラソン大会の途中で繰り広げてしまった失態をどんな風にコーチから叱られてしまうのか、未だに気懸かりでたまらないのだ。
「俺がいいって言うまで、水橋はそこに立っているんだ……みんなも知っていると思うが、前日の大会でうちの学校はボロ負けしてしまった。まさか大会の途中で粗相なんかをやらかして、リタイヤする羽目になるなんて思わなかった。おかげでうちの陸上部は、とんだ赤っ恥をかかされている。一体、誰のせいなんだろうな?」
紗矢香の心境を少しも顧みず、コーチは平然と口を開く。
寄りにも寄って本番の途中で便意を催し、大勢のいる前で脱糞をしでかした挙げ句、勝利を逃がす羽目になってしまったと言い放つ。
大事な大会をリタイヤするだけでなく、紗矢香が引き起こした不祥事のせいで陸上部全体に泥を塗られてしまったとまで叱りつけてくるのだ。
「ご、ごめんなさい……うぅっ!」
フルフルフルッ……
コーチの口から容赦なく告げられた言葉に、紗矢香はあっけなく弱り果ててしまう。
自分でも嫌気が差していた出来事を、まさか部員達のいる前で突きつけられるなど考えられない事態だった。
恐る恐る頭を下げたまま、ついうろたえずにいられない。
突き刺さるような視線を思い知らされるあまり、少しも周囲の様子を振り返れそうにないのだ。
(ただでさえ、惨めでたまらないのに……どうして、わざわざミーティングの時にこんな恥ずかしいことを話しちゃうの!?)
その場に立ち尽くしたまま、紗矢香はあっけなく縮み上がってしまう。
数日前からずっと気にしていた事実を、ミーティングの場で再び問い詰められてしまったのだ……あまりに理不尽なコーチの言葉に、つい焦らずにいられない。
気まずい雰囲気が漂う中、少しも顔を持ち上げられそうになかった。
目の前にいる部員達の存在を意識させられるうちに、胸の奥底が今にも押し潰されそうな感覚にも苛まれてしまうのだ……
「大体、あの試合は勝てる見込みも十分にあったはずなんだ。それを、お腹の調子を崩した程度でリタイヤするなんて……水橋、このままじゃみんなの気持ちが収まりそうにないんだ。これからお仕置きをするつもりだが、構わんな?」
落ち込んでいる紗矢香の様子構わず、コーチはさらに話を続ける。
どうしてマラソン大会で惨敗してしまったのか、紗矢香自身に無理にでも分からせるつもりでいたのだ。
大事な本番で脱糞をしでかすなど、気合いが足りなかったせいだとしか考えられそうになかった。
もし反省する気持ちが少しでも残っているなら、この場で罰を受けるよう平然と紗矢香に言い放つ。
「えっ、コーチってば。これから水橋さんに何をするつもりなんですか?」
「いきなりお仕置きって言われたって……さすがに水橋さんが可哀想かも?」
「でも、このまま何もお咎めなしって訳にもいかないよ。水橋さんには気の毒かもしれないけど……」
突然コーチが告げてきた言葉の内容に、周りにいた部員達も思わず耳を疑ってしまう。
どうやら大会で敗れてしまった罰として、紗矢香に何かしら罰を与えるつもりらしいのだ。
大会に負けた程度で紗矢香を酷い目に遭わせないで欲しいと口にする一方、自分達の立場すら貶められているのだから当然だと洩らさずにいられない。
「お前達は、そこでずっと見届けているんだ……水橋、それじゃすぐに始めるぞ。こっちに尻を向けろ」
口々にどよめく部員達を注意しながら、コーチはさらに話を続ける。
どんなに騒いでもお仕置きを取り止めるつもりはないと、改めて部員達の前で宣言していたのだ。
ついには下半身を差し出すよう、平然と紗矢香に言い放つ。
「こ、これでいいですか……!?」
ヒクヒクヒクッ……
コーチに言われるまま、紗矢香は恐る恐るお尻を向けていく。
どうやら本気でお仕置きを繰り広げるつもりらしいと気づいて、すっかり観念させられていたのだ。
間抜けな体勢を取っている間も、両脚の震えを少しも止められそうになかった。
下半身を差し向けた後もずっと俯いたまま、少しも顔を持ち上げられそうにないのだ。
(みんなのいる前なのに、こんな格好にさせちゃうなんて。これから私、どんな目に遭わされなきゃいけないの……!?)
コーチの言いつけに従った後も、紗矢香は言い表しようのない不安に苛まれてしまう。
部員達の前に立たされたまま、これからどんな行為を迫られてしまうのか、考えるだけで気懸かりでたまらない。
背後にいるコーチの動向を窺いたい反面、どうしても後ろを振り向けそうになかった。
脚がすくんだまま、どんなに頑張ってもこの場から逃げられそうにないのだ……
「……きゃんっ!?」
バシンッ!
いきなりコーチから仕向けられた行為のせいで、紗矢香はすぐに悲鳴を洩らしてしまう。
強引に腰を掴まれるまま、平手で思いっ切りお尻を叩かれてしまったのだ。
激しい物音に合わせて、つい背筋をくねらせずにいられない。
強烈な刺激が下半身全体に響き渡ってきて、とにかく痛くてたまらないのだ。
「……やだっ。水橋さん、大丈夫?」
「いくら何でも、いきなり水橋さんのお尻を叩いちゃうなんて……」
「いくら何でも、このままじゃ水橋さんが可哀想だって……!」
思い掛けないコーチの行動に、周りにいる部員達も度肝を抜かれてしまう。
まさかお仕置きと称して、いきなり紗矢香のお尻を叩いてしまうなどさすがに想像すらつかなかった。
平手をぶつけられると同時に弱々しい悲鳴を洩らす様子など、見ているだけで心配せずにいられない。
「あ、あぐうぅっ……!?」
ジリジリジリッ。
コーチの手が遠ざかった後も、紗矢香はおかしな身震いを引き起こしてしまう。
たった一発にもかかわらず、あまりに耐え難い衝撃を痛感させられていたのだ。
身を捩らせたまま、つい呻かずにいられない。
すぐにでもお尻を引っ込めたいのに、コーチに身体を取り押さえられるまま少しも身動きが取れそうにないのだ。
バンッ!バンッ!バンッ!バンッ!
「こら、水橋! 誰が尻を引っ込めていいと行った! 俺がいいと言うまで、おとなしくしてもらうからな……! 大体、人前でウンコを漏らすなんて、よくそんな恥知らずな真似ができるもんだな!」
痛みに打ち震えている紗矢香の様子も構わず、コーチはさらにお仕置きを続ける。
腕を振り上げた後、ブルマに包まれている紗矢香のお尻へと目掛けて思いっ切り平手を打ちつける。
下半身を思い思いに痛めつけながら、さらには文句まで怒鳴りつけていく。
大会の途中にもかかわらず、人前で排便をしでかすほどだらしない尻穴を、無理にでも自らの手によって戒めるつもりでいたのだ。
「あぐぅっ! ひぐぅっ! うぐぅっ!」
バチィッ!ビチィッ!ビシィッ!バチィッ!
コーチの手によって次々と繰り出される平手に、紗矢香はますます弱り果ててしまう。
腫れが少しも引かないうちに、立て続けにお尻を痛めつけられていたのだ。
平手を浴びせられるだけでなく、間近で罵声までぶつけられるのが辛くてたまらない。
どんなに堪えようとしても、ひとりでに呻き声が洩れ出てしまうのだ。
ジリジリジリッ……
(どうしよう、このままじゃコーチの手で……私のお尻が壊れちゃう!?)
下半身へと走り抜ける強烈な痛みを、紗矢香は嫌と言うほど思い知らされていた。
男性の腕力がこれほど力強いものだったなど、さすがに考えもつかなかった……激しい衝撃が下半身だけでなく、ついには胸の奥底にも響き渡ってくる。
いつ身体がおかしくなるかも分からないのに、強引に腰を押さえ込んでいるコーチの手つきを少しも振り解けそうになかった。
差し出したお尻を引っ込めることすらできない中、いつまで理不尽なお仕置きを仕向けられなければいけないのか、考えるだけで途方に暮れてしまうのだ……
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……も、もうこれ以上は勘弁してください……うぅっ!?」
ヒクヒクヒクッ。
延々とお仕置きを迫られるうちに、紗矢香はおかしな頼みごとを始める。
これ以上無闇にお尻を叩かないで欲しいと、背後にいるコーチに訴えていたのだ。
激しい痛みに耐え兼ねるあまり、つい泣き言を洩らさずにいられない。
恐る恐るコーチの返事を待っている間も、散々痛めつけられたお尻が小刻みに震え上がってしまうのだ。
グイッ。
「こら、誰が逃げていいと言った? こんな程度で弱音なんて吐いてるから、大会で結果を残せないんだ……これで最後にしてやるから、今のうちに覚悟しておけよ?」
紗矢香が洩らした弱音を耳にした後も、コーチは平然と詰め寄っていく。
聞くに堪えない泣き言など、あまりに認められそうになかった。
どうやら反省が足りてないようなので、たっぷりお仕置きを受けるよう言い張りながら片腕を思いっ切り振りかざす。
「あ、あうぅっ……ひぎぃいっ!」
ズバンッ!
コーチの手によって繰り出された一撃に、紗矢香はあっけなく言葉を遮られてしまう。
先ほど浴びせられていたものとは比べものにならないほど、強烈な平手をお尻に浴びせられてしまったのだ。
背筋を思いっ切り跳ね上がらせながら、つい悲鳴を撒き散らさずにいられない。
ただでさえ気持ちが弱り果てていた所に、思いっ切り止めを刺されてしまったのだ。
「あ、あぐぅうっ……えぐっ、嫌ぁあっ!?」
カクカクカクッ、シュルシュルシュルッ……
最後の一発を浴びせられた後、紗矢香はとんでもない現象を引き起こしてしまう。
いきなり下半身が震え出した拍子に、気づいたら股間まで緩み始めてしまったのだ……大切な部分から続々と溢れ出してくる、生温かい液体の感触をありありと思い知らされる。
おかしな拍子に引き起こした失禁に、つい戸惑わずにいられない。
はしたない液体がショーツの内側に続々と広がってきて、どうしても塞き止められそうにないのだ。
ヒクヒクヒクッ、チョロチョロチョロッ。
(やだっ、どうしてこんな時に……いきなりオシッコなんかが漏れてきちゃうの!?)
着々と濡れていく下半身の様子に、紗矢香は思わず呆気に取られてしまう。
延々とお尻を叩かれるうちに、気づかぬうちに粗相まで引き起こしてしまったのだ……どうしてオシッコなどを漏らしてしまったのか、つい驚かずにいられない。
ひとりでに緩んだ股間に唖然としている間も、オシッコを垂れ流すのを少しも止められそうになかった。
ショーツの内側を駆け巡るだけでなく、ついには脚の付け根からはしたない液体が漏れ始めてきたのだ……
「も、もう止まってってばぁ……あ、あうぅっ!?」
ショワショワショワッ、ピチャピチャピチャッ……
おかしな拍子に緩んだ股間を少しも引き締められないまま、紗矢香はさらなる粗相を引き起こしてしまう。
ブルマの裾部分から垂れ落ちてきたオシッコによって、ついには両脚まで浸してしまったのだ。
肌に張りつく液体の感触を意識させられるたびに、つい縮み上がらずにいられない。
はしたなくオシッコを漏らす様子などを、コーチや部員達のいる前でものの見事に演じてしまっているのだ。
「や、やだっ。もうお願いだから、見ないでぇっ……」
フルフルフルッ、ポタポタポタッ。
延々とオシッコを垂れ流すうちに、紗矢香はやっと粗相を収めることができた。
すべてのオシッコを出し切った後もその場に立ち尽くしたまま、つい縮み上がらずにいられない。
どれだけ恥ずかしい格好を作り上げてしまったのか、下半身に押し寄せる感触から否応なく思い知らされる。
気づいたらショーツやブルマだけでなく、太股から足首まではしたない液体によって浸してしまった後なのだ。
「みんなのいる前なのに、今度は小便まで漏らしてるのか。まったく、ここまで水橋が根性なしだったなんて思わなかったな……」
身震いを続けている紗矢香へと、コーチは平然と言葉をぶつける。
たかが数発お尻を叩いた程度で粗相をしでかすなど、根性がなってない証拠だと平然と言い放つ。
平手を打ちつけられるのを嫌がるあまり、またしても粗相をしでかすような真似など決して見過ごせそうになかった。
「ね、ねぇ。水橋さん……本当に大丈夫?」
「こんなにお尻も濡れちゃって。これじゃ練習なんてできそうにないかも……」
「どうしよう、保健室に連れていった方がいいかな?」
俯きっ放しの紗矢香へと、周りにいた部員達がそっと言葉を投げ掛ける。
大会に敗れたお仕置きと称して、まさかオシッコを漏らすまで延々とお尻を叩かれてしまうなど思いもしなかった。
粗相をしでかした後も理不尽に叱りつけられて落ち込んでいる紗矢香を、少しでも慰めるつもりでいたのだ。
「おい、まさかこんな程度で練習をサボれるなんて思うなよ? やっとミーティングも終わったばかりなんだ。水橋、普段どおりに練習を始めるんだ」
紗矢香の元に駆け寄ろうとする部員達を強引に阻みながら、コーチはとんでもない主張を始める。
お尻を叩かれた程度で失禁をしでかすなど気持ちがたるんでいる証拠だと言い張った上で、さらにお仕置きを繰り広げるつもりでいたのだ。
自らの行いを改めるために、今度はオシッコまみれの格好でずっと練習を続けるよう言い放つ。
「……わ、分かりました」
ヨタヨタヨタッ……
コーチから告げられた言葉に、紗矢香は恐る恐る返事を返す。
やっと腰を離してもらえたので、コーチに言われたとおりに練習に取り掛かるつもりでいたのだ。
グラウンドに向かう間も、濡れ尽くしたブルマからオシッコが零れ落ちるのが気になってたまらない。
「ね、ねぇ。水橋さん、本当にこんな格好のまま練習するつもりなのかな……?」
「しっ、今は放っておいた方がいいよ。もしコーチに怒鳴られちゃったら、私達まで水橋さんみたいな目に遭わされちゃうんだから……」
「水橋さんのお尻、あんなに濡れちゃって……コーチにお尻を叩かれるの、そんなに痛かったのかな?」
思いも寄らない紗矢香の行動に、周りにいる部員達も唖然とさせられる。
あまりに理不尽な言いつけをぶつけられたばかりなのに、紗矢香が何の文句もこぼさず付き従ってしまうなど思いもしなかった。
一緒にグラウンドを走っている間も、お尻全体が染みているブルマ姿を目の当たりにさせられて、どんな言葉を掛ければ良いかも思いつきそうにないのだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
タッタッタッタッ……
周りにいる部員達が気の毒そうに思う中、紗矢香はひたむきに練習を続けていた。
いつもどおりに校庭を走り回っている間も、段々と息が上がってしまう。
どんなに気分を切り替えようとしても、なかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
脚を持ち上げるたびに、ひとりでに身を捩らせてしまうのだ。
グチュッ、グッチュ、ジリジリジリィッ……
(こんな恥ずかしい格好、あまり誰にも見られたくないのに……一体いつまで走り続けなきゃいけないの!?)
校庭を走り続けている間も、紗矢香は下半身の状態に気を取られていた。
ミーティングの間に何度もお尻を叩かれるうちにオシッコまで漏らしてしまった後も、コーチのお仕置きから少しも逃れられそうになかったのだ……脚の付け根から続々と飛び散ってくる、はしたない滴の様子が気になってたまらない。
惨めな境遇に立たされた後も、オシッコによって浸された下半身を当分は取り繕えそうになかった。
周りにいる部員達の気配が気になる中、散々痛めつけられたお尻が疼くたびに胸の奥底が揺さぶられてしまうのだ……
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