学校の規律には絶対に逆らえない 体験版

体験版 第1話

『それではこれより、全校集会を始めさせて頂きたいと思います。一同、礼……』
「うぅっ……!」
モジモジモジッ。

 木曜の午後に体育館で全校集会が繰り広げられている間も、副担任の高桐たかぎり 詩織しおりは落ち着きを失っていた。
 その場に立ち尽くしたまま、ひとりでに震え上がらずにいられない。
 まだ全校集会も始まったばかりなのに、切羽詰まった状況に追い込まれてしまった。
 両脚をしっかりと重ね合わせて、段々と縮み上がってしまうのだ……

ゾクゾクゾクッ……
(どうしよう……まだ学年集会も始まったばかりなのに。どうしてこんな時に、オシッコしたくなってきちゃうの……!?)

 いきなり押し寄せてきた尿意の波に、詩織はあっけなく気を取られてしまう。
 肌寒い体育館の中で過ごし続けるうちに、気づいたら下半身の欲求に苛まれてしまったのだ。
 我慢を続けている間も、つい困惑せずにいられない。
 まだ当分は体育館から抜け出せそうにない中、激しく膀胱を揺さぶられていたのだ……

ブルブルブルッ……
(こんなことなら、あんな無駄話なんかに付き合わなきゃよかった。どうして集会の前に、ちゃんとトイレに行っておかなかったの……?)

 はしたない感覚の波を必死に堪えながら、詩織は数分前の出来事を振り返る。
 まだ新任で学校での立ち回りも掴めていないせいか、他の職員達との無駄話からなかなか抜け出せなかったのが原因だった。
 お昼休みの間に職員用トイレに立ち寄るべきだったと、つい反省せずにいられない。
 あまりに不甲斐ない自分自身の振る舞いによって、ここまで状況が追い込められるなど思いもしなかった……

『やっと新入生の皆さんも、学校での環境に慣れてきてくれた頃だと思います。先輩である君達も、新入生の模範となるよう……』

 困り果てている詩織をよそに、体育館の中では学年集会が繰り広げられていた。
 校長が壇上に佇んだまま、生徒達を相手に延々と長話を続けていく。
 今日のために用意した話を、無理にでも彼らに言い聞かせるつもりでいたのだ。

ヒクヒクヒクッ……
(大体、校長先生もどうして……こんな無駄話なんていつまでも続けちゃってるの!? このままじゃ本当に、私の身体が持たなくなっちゃう……!)

 校長の話に耳を傾けている間も、詩織はますます神経を削がれていく。
 一刻も早く体育館から出たいのに、なかなか全校集会が終わりを見せようとしないのだ。
 着々と状況が追い込まれる中、あまりに苛立たずにいられない。
 激しい尿意を抱えたまま、無事に全校集会を乗り切れるかすら分からないのだ……

ギュッ……
「んんっ……!」

 おかしな焦りに苛まれるあまり、詩織はおかしな行動を取り始める。
 さすがに全校集会が終わるまで待っていられそうにないので、すぐにでもトイレに駆け込むつもりでいたのだ。
 体育館の外へ脚を伸ばし始める間も、つい周囲を振り向かずにいられない。
 何としても用を足したい反面、なかなか思うように脚を踏み出せそうになかったのだ。

(せめて、集会が終わる間だけでも持ち堪えなくっちゃ……こんなだらしない格好なんて生徒達に見られたら、後で何て言われるか分からないんだし……!)

 体育館の中に漂っている雰囲気に、詩織はすっかり圧倒させられる。
 生徒達もしっかりと整列しているはずなのに、まさか自分だけだらしない素振りなど見せられそうになかった。
 その場に立ち尽くしたまま、つい縮み上がらずにいられない。
 どんなに尿意が苦しめられても、生徒達の模範を見せるためには当分は体育館から抜け出せそうになかったのだ……

「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ……!」
カクカクカクッ……

 ずっとその場に立ち尽くしているうちに、詩織は段々と苦しい状況に追い込まれていく。
 刻一刻と尿意が勢いを増してきて、我慢するのも辛くなってきたのだ。
 股間の辺りに手を添えたまま、つい呻かずにいられない。
 はしたない仕草だと分かっていても、両脚を閉ざすだけでは下半身の欲求を抑え切れそうにないのだ。

『それでは校長の話を終わりにします。先生方、何か連絡事項などはございませんか……?』

 尿意に苦しんでいる詩織をよそに、校長が壇上から遠ざかる。
 下半身の感覚を我慢し続けるうちに、ついに全校集会が幕を閉じたのだ。
 校長の代わりに教師がマイクの前に立って、細かい連絡事項を告げていく。

「やっと校長の長話が終わったみたい……さすがに疲れちゃったよ?」
「ほんとほんと。あのままずっと聞いてたら貧血で倒れちゃうよね……?」
「あとは帰りのホームルームだけだし、とりあえず教室に戻って休んじゃおうよ?」

 壇上に一礼を交わすと、生徒達は続々と体育館から立ち去っていく。
 つまらない話を長々と聞かされたせいか、さすがにあくびを洩らさずにいられない。
 何とか全校集会をやり過ごすことが出来たので、すぐにでも教室に引き返すつもりでいたのだ。

フラフラフラッ……
(やっと集会も終わったんだから、今のうちにトイレに寄らなくっちゃ……?)

 続々と体育館から立ち去る生徒達に交ざって、詩織もこっそりとその場から遠ざかる。
 何とか全校集会を切り抜けたので、すぐにでも用を足すつもりでいたのだ。
 トイレのある方向に向かっている間も、たどたどしい足取りを取らずにいられない。
 ずっと無理な我慢をし続けたせいか、なかなか思うように脚を持ち上げられそうになかったのだ……

「……あっ、高桐先生。ちょっと宜しいですか?」

 急ぎ足でトイレに向かっていた矢先、いきなり誰かが話し掛けてくる。
 全校集会が終わった途端に体育館から抜け出そうとする様子に気づいて、慌てて詩織を呼び止める。
 大切な用事が控えていたので、何とかして詩織に聞いてもらうつもりでいたのだ。

「あの、一体どうなさったんですか……?」

 恐る恐る後ろを振り向いた途端、詩織は呆気に取られてしまう。
 すぐにでもトイレに駆け込むつもりでいたのに、いきなり担任が話し掛けてきたのだ。
 とっさに返事を返している間も、つい慌てずにいられない。
 一刻も早く用を足さなければいけないのに、思わぬ形で邪魔が入ってしまったのだ。

「ごめんなさい、高桐先生。これから部活の用事に顔を出さないといけないので、教室に戻っていただけますか?」

 困り果てている様子も構わず、担任は詩織に用件を伝えていく。
 部活動の関係でどうしても外せない急用が出来てしまったので、詩織にホームルームの代行を頼むつもりでいたのだ。
 生徒達のいる教室に向かって欲しいと、さりげなく詩織へ言い放つ。

「わ、分かりました……くうぅっ!」
ヒクヒクヒクッ。

 担任に返事を返しながら、詩織はそそくさとその場から遠ざかる。
 やっとの思いで全校集会を切り抜けられたはずなのに、いきなり足止めさせられるなど思いもしなかった。
 体育館の外へ向かっている間も、つい両脚をくねらせずにいられない。
 足を踏み出すのも大変なほど、さらなる窮地へと追いやられてしまったのだ。

ヨタヨタヨタッ……
(すぐにでもトイレに行かなきゃいけないのに……どうしてこんな時に、変な用事なんて押しつけてきちゃうの!?)

 体育館の外に飛び出した後も、詩織はなかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
 ただでさえ尿意を催して大変な中、おかしな用事まで担任から頼まれてしまったのだ。
 廊下を歩いている間も、詩織はおぼつかない足取りを取らずにいられない。 
 執拗にのた打ち回る欲求を堪えている間も、ますます思い悩んでしまうのだ……

キーンコーンカーンコーン……
「あ、あうぅっ……!?」

 名簿を取りに職員室に引き返した矢先、詩織はおかしな状況に見舞われる。
 教室を目指す前に職員用トイレへ立ち寄ろうとした矢先、傍にあったスピーカーからチャイムが鳴り響いてきたのだ。
 大音量がいきなり耳の中に響いてきて、つい驚かずにいられない。
 とっさに耳を塞いだ後も、容赦なく鼓膜を揺さぶってくる。

トクンッ、トクンッ、トクンッ……
(やだ、ちょっと近くで聞いただけなのに……どうしてチャイムの音がこんなに胸の奥まで響いてきちゃってるの!?)

 チャイムの音に耳を傾けているうちに、詩織はおかしな現象へ陥っていく。
 大音量が全身に響き渡ってきて、まるで意識が薄れていくような錯覚へと苛まれ始めていたのだ。
 段々と気持ちが引き込まれていくような感覚に、頭を捻らずにいられない。
 すぐに意識を取り戻さなければいけないのに、思うようにチャイムの音を避けられそうにないのだ……

「……やだ、もうこんな時間なの? このままじゃ遅刻しちゃうじゃない……!?」
タッタッタッタッ……

 チャイムの音に気を取られているうちに、詩織はとんでもない事実に気づかされる。
 何気なく時計を覗いてみると、すでにホームルームの時間が始まりかけていたのだ。
 慌てて教室に向かっている間も、つい困惑せずにいられない。
 未だに激しい尿意を抱えている中、当分は用を足すのを諦めるしかなかったのだ。

ガラガラガラッ。
「みんな、ちゃんと席について。これからホームルームを始めるから、ちょっとだけおとなしくしててもらえる?」

 急ぎ足で廊下を進んでいるうちに、詩織は何とか教室に辿り着くことが出来た。
 教室の中で騒ぎ立てている生徒達を注意しながら、普段どおりにホームルームを繰り広げていく。
 教壇に立ち尽くしている間も、ひとりでに背筋をこわばらせてしまう。
 まだ不慣れな自分がちゃんと生徒達をおとなしくさせられるか、未だに気懸かりでたまらないのだ。

「それではこれより、帰りのホームルームを始めたいと思います。明日の日程ですが、各教科の係は何か連絡事項はありますか?」

 緊張を押し殺しながら教壇に佇んでいるうちに、帰りのホームルームがいつもどおりに繰り広げられていく。
 学級委員が席から立ち上がって、手慣れた手順で連絡事項を尋ねてくる。
 生徒達も椅子に腰掛けたまま、学級委員の言葉に耳を傾けていたのだ。

ゾクゾクゾクッ……
(どうしよう、もうこんなにオシッコが溜まってきちゃってる。せめてホームルームが終わるまで、ちゃんと我慢しなきゃいけないのに……!)

 生徒達の様子を見届けている間も、詩織は段々と落ち着きを失ってしまう。
 無理な我慢をし続けたせいか、段々と尿意を持ち堪えられなくなってきたのだ。
 ひとりでに揺れ動く膀胱の感覚に、つい焦らずにいられない。
 しっかりと両脚を重ね合わせているはずなのに、気づいたらおかしな身震いを引き起こしてしまうのだ……

「教科ごとの連絡事項は以上ね……あとは各委員会で、何か伝えたいことはあるかしら?」
カクカクカクッ……

 特に連絡事項もないようなので、詩織は最後の言葉を締め括っていく。
 いつまで尿意を持ち堪えられるかも分からない中、すぐにでもホームルームを切り上げるつもりでいたのだ。
 生徒達に話し掛けている間も、つい声を震わせずにいられない。
 あと少しで教室から抜け出せるはずなのに、その場に立ち尽くすだけでも大変な状態へと追い込まれていたのだ。

「あっ、みんな。ちょっと待って……これからアンケートを配るから、今日中に答えてもらえないかな?」

 詩織の気持ちとは裏腹に、いきなり誰かが言葉を切り出す。
 図書委員が立ち上がってきて、突然アンケートを配り始める。
 あと少しで帰りのホームルームが終わってしまうので、クラスメート達がいるうちに大切な用事を済ましておくつもりでいたのだ。

「え〜っ、どうしてこんな時にアンケートなんて配ってくるのさ?」
「このままじゃ部活に遅れちゃうじゃない、どうしてお昼休みに配っておかなかったのさ……」
「すぐ帰るつもりだったのに、どうしてこんな面倒なこと押しつけてくるんだよ……」

 図書委員の思わぬ行動に、生徒達は呆気に取られてしまう。
 あと少しで放課後になるはずなのに、帰り際に突然引き留められてしまうなど思いもしなかった。
 アンケートを受け取る間も、つい文句を洩らさずにいられない。

「ごめんね、私も忘れてて……ほら、ちゃんとアンケートを書いてくれるまで、絶対に帰さないわよ?」

 不満を洩らすクラスメート達をなだめながら、図書委員は平然と言葉を続ける。
 本当は朝のホームルームに配るつもりだったのに、ずっとアンケートの存在を忘れていたのだ。
 自らの不手際を謝りながら、彼らにアンケートの記入を迫ってくる。

(やだ、すぐにでもトイレに行くつもりだったのに……どうして急にアンケートなんて持ち出してきちゃうのよ! このままじゃ、本当に身体が持たなくなっちゃうかもしれないのに……!?)
ブルブルブルッ……

 図書委員の様子を眺めている間も、詩織はすっかり困り果ててしまう。
 あと少しで教室から抜け出せるはずだったのに、まさか直前になって教室に引き留められる羽目になるなど思いもしなかった。
 アンケートに鉛筆を走らせている生徒達の様子など、目にするだけでじれったくてたまらない。
 図書委員がアンケートの回収をやり遂げるまで、決して教室から抜け出せそうになかったのだ……

「も、もう駄目っ……あひぃいんっ!?」
カクカクカクッ、ビクビクビクンッ!

 なかなか思うように帰りのホームルームを切り上げられないうちに、詩織はとんでもない事態へと陥ってしまう。
 その場に立ち尽くしたまま忙しなく腰をくねらせて、弱々しい悲鳴まで洩らしていたのだ。
 ひとりでに口元から洩れ出る悲鳴を堪えている間も、つい身を捩らせずにいられない。
 生徒達も目の前にいるはずなのに、はしたない素振りをどうしても止められそうになかったのだ。

ショワショワショワッ、グシュグシュグシュッ……
(どうしよう、勝手にお股が緩んできちゃって……どんどんオシッコが出てきちゃってる!?)

 おかしな拍子に引き起こした現象に、詩織はあっけなく意識を奪われてしまう。
 ずっと抱え込んでいた尿意をついに我慢できなくなって、あっけなく股間を緩めてしまったのだ。
 大事な部分から続々と溢れ出してくる、生温かい液体の存在に戸惑わずにいられない……ショーツの内側を縦横無尽に駆け巡ってきて、大事な部分を一気に浸してくる。
 溜まりに溜まったオシッコを、ついに教室の中で漏らし始めてしまったのだ……

「や、やだっ! お願いだから止まってってば……くうぅっ!」
シュルシュルシュルッ、ジョワジョワジョワッ。

 思わぬ拍子にしでかした失禁のせいで、詩織はすぐに落ち着きを失ってしまう。
 はしたない部分を少しも引き締められないまま、ショーツの内側に続々とオシッコが広がってくる。
 とっさに腰を引いた後も、なかなか思うように排尿の勢いを遮られそうになかった。
 無理な我慢を続けていた分、大量のオシッコが続々と湧き上がってきて、ついには股間だけでなくお尻の方にまで回ってくる。

「……い、嫌っ! そんなに出てきちゃったら大騒ぎになっちゃうのに……きゃんっ!?」
チョロチョロチョロッ、ピチャピチャピチャッ……

 延々とオシッコを垂れ流すうちに、詩織はさらなる事態を招いてしまう。
 大量の液体を薄手のショーツでは持ち堪えられなくなってきて、ついに裾の部分から零れ出してきたのだ。
 足の付け根から太股の辺りに這い回ってくる液体の様子に、つい慌てずにいられない。
 ひとりでに震え上がる太股を少しも堪え切れないうちにストッキングの内側を一気に伝って、気づいたら靴の中にも入り込む始末だった。

ジトトトトトッ、ポタポタポタッ。
「……おい、見てみろよ。高桐先生ってば、オシッコ漏らしちゃってるみたいだぞ?」
「どれどれ……本当だ! スカートからどんどんオシッコが垂れてきちゃってる……」
「さっき掃除したばかりなのに、こんなにオシッコを零しちゃって一体どうするつもりなんだろうな?」

 詩織が粗相をしでかす様子に、周りにいる生徒達も思わず視線を吸い寄せられる。
 いきなり教室の中でおかしな水音が響いてきたかと思えば、詩織の下半身がみるみるうちに濡れていく様子が目に飛び込んできたのだ。
 スカートの奥底から続々と垂れ落ちてくる液体など、どう見てもオシッコ以外に考えられそうになかった。
 縮み上がっている詩織の様子を見届けるうちに、ついには足元に水溜まりまで作り上げていく様子から当分は目を離せそうにないのだ。

「い、嫌っ! お願いだから見ちゃ駄目ぇっ……あうぅんっ!?」
ワナワナワナッ、ヒクヒクヒクッ……

 続々と浴びせられる生徒達の視線に気づいて、詩織はさらに怖じ気づいてしまう。
 トイレ以外の場所で失禁をしでかすだけでも考えられないのに、はしたない姿を顔見知りの相手にさらけ出してしまったのだ……次々と下半身に向けられる彼らの眼差しに、ついうろたえずにいられない。
 とっさに縮み上がった後も、なかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
 気づいたら生徒達が席から身を乗り出してきて、思い思いに騒ぎ立ててくるのだ。

(ど、どうして止まってくれないのよ。ちゃんとトイレまで我慢しなきゃ行けないはずなのに……!?)
チョボチョボチョボッ、ジュクジュクジュクッ……

 突き刺さるような視線を続々と浴びせられるうちに、詩織はますます弱り果ててしまう。
 どうしても尿意を堪え切れなかったばかりに、はしたない液体によって下半身を派手に濡らし尽くしてしまったのだ。
 周りから次々とぶつけられる反応を意識させられるあまり、胸の奥底が激しく揺さぶられていく。
 しでかした粗相を悔やんでいる間も緩んだ部分から止め処なく生温かい液体が溢れ出してきて、はしたない水音を立て続けに響かせてしまうのだ……

「ねぇ、高桐先生がオシッコ漏らしちゃったって本当なの……やだぁ!?」
「こんなに沢山、オシッコを出しちゃってる……どうしてトイレまで我慢しなかったのかな?」
「私達もいる前なのに、よくあんな恥ずかしい真似なんて出来るもんだよね……?」

 俯いている本人の様子も構わず、生徒達は続々と詩織の周囲に群がってくる。
 続々と床に飛び散ってくるオシッコの様子を見つめながら、つい溜め息を洩らさずにいられない。
 教室の中で粗相をしでかしてしまうなど、あまりに見過ごせそうになかったのだ。

「い、嫌ぁっ……ぐすっ、もうお願いだから私のことなんて構ってこないで、えうぅっ!?」
ピチャピチャピチャッ、ジトジトジトッ。

 とんでもない窮地に立たされた挙げ句、詩織はあっけなく取り乱してしまう。
 決して人前では許されないような失態を、寄りにも寄って生徒達の前で演じてしまったのだ……とっさに俯いたまま、少しも顔を持ち上げられそうになかった。
 激しい恥じらいに苛まれるあまり、つい泣き叫ばずにいられない。
 床に崩れ落ちたまま涙を零している間も、はしたないせせらぎをどうしても止められそうになかったのだ……

学校の規律には
絶対に逆らえない 体験版
目次
学校の規律には
絶対に逆らえない 体験版
第2話