体験版 第3話
「たとえばクレジットカードなどを契約する場合は、使い過ぎに注意しないと後で大変な思いを……」
朝のホームルームに引き起こされた出来事に戸惑いながら、詩織は教壇に立っていた。
未だに納得できそうにない中、普段どおりに授業をこなすつもりでいたのだ。
目の前にいる生徒達を相手に説明を続けている間も、つい別のことに気を取られずにいられない。
なるべく意識しないよう努めているはずなのに、明らかに異質な代物が視界に飛び込んでくるのだ。
(やだ、ここにもバケツが置いてある……もしかして休み時間になったら、この子達もこれを使って用を足しちゃうつもりなの……?)
教壇の傍らに置かれているブリキ製のバケツに、詩織は思わず気を取られてしまう。
どうやら潔乃が言っていたとおり、女子達が用を足すために設置されている代物らしい……あまりに破廉恥としか思えない数分前の出来事が、不意に脳裏をよぎってくる。
本当に彼女達が男子達もいる前で下半身をさらけ出して、バケツを跨いだまま排尿してしまうつもりなのかと気にせずにいられない。
常識的に考えても理不尽な行為のはずなのに、どうしても生徒達を説得できそうになかったのだ……
* * * * * *
「や、やっと私の番になったから。すぐ準備しなくっちゃ……!」
プチプチプチッ、スルスルスルッ。
お昼休みになったのでこっそり教室の様子を窺っていた矢先、とんでもない状況が詩織の目に飛び込んでくる。
尿意を抱えていた女子達が次々と行列を作って、用を足す準備に取り掛かっていく。
スカートやパンツを次々と下ろして、平然と下半身をさらけ出す。
あまり余裕もないせいか、教室にいる男子達の存在すら構っていられない様子だった。
「も、もう我慢できなくなっちゃって……はうぅんっ!?」
ヒクヒクヒクッ、プシャアアアァァァ……
丸出しにした下半身を少しも取り繕わないうちに、女子達はさらなる行為を引き起こしてしまう。
バケツを跨いだまま腰を下ろして、すぐに用を足し始めていたのだ。
ほんの少し股間を緩めただけで、膀胱に溜まっていたオシッコが一気に溢れ出してくる。
ずっと我慢していた感覚が徐々に静まってきて、溜め息を洩らさずにいられない。
ピチャピチャピチャッ、ホクホクホクッ。
「おい、見てみろよ。あんな格好でオシッコしちゃってる!」
「お股からどんどんオシッコが出てきちゃって……このままじゃバケツから溢れちゃいそうな感じだな?」
「それにしても、こんなに沢山のオシッコを良く我慢できるもんだよな……?」
教室の中でオシッコを垂れ流す女子達の様子を、男子達は平然と覗き込んでくる。
異性がどんな格好で用を足しているのか、つい興味をそそられずにいられない。
ついにはバケツの周りを取り囲んで、自然と立ち昇ってくるオシッコのニオイを追い求めてくる始末だった。
「や、やだっ! 男子達ってば、そんないやらしい目で見てこないでってば……んんっ!」
チョボチョボチョボッ、パタパタパタッ……
思い掛けない男子達の行動に困り果てている間も、女子はさらに排尿を繰り広げていく。
露わにしていた下半身に次々と浴びせられる視線を恥じらう間も、当分はバケツから腰を持ち上げられそうになかったのだ。
激しい恥じらいに苛まれる中、群がってくる彼らに文句をぶつけるだけで精一杯だった。
はしたない水音が足元から響き渡るたびに、ひとりでに全身が火照ってくる。
クシュクシュクシュッ……
「やっとオシッコも出し切ったみたいだし、すぐ着替えなくっちゃ?」
男子達のいやらしい目つきに翻弄させられながらも、女子はやっとの思いで用を足すことが出来た。
膀胱の中が空っぽになったので、大慌てで下半身を取り繕っていく。
ずっと下ろしていたパンツをそそくさと持ち上げる間も、気づいたら手元が震え上がってしまう。
バケツの中に放り込んだオシッコや穿いていた下着、さらには股間の形状などを男子達にどれだけ見られてしまったのか気懸かりでたまらない。
「そろそろお昼休みが終わっちゃうから、今のうちにオシッコを片づけちゃうね……?」
チャプンッ。
並んでいた女子達全員が用を足し終えた後、潔乃はそっと言葉を投げ掛ける。
あと少しで午後の授業が始まってしまうので、すぐにバケツの中身を片づけるつもりでいたのだ。
重たくなったバケツを持ち運んでいる間も、薄黄色い液体から鼻を突くようなニオイが続々と溢れ出してくる。
(オシッコしてる所、こんなに男子達にも見られちゃってるのに……一体どうして、みんな平気でいられるの!?)
潔乃の背中を見つめているうちに、詩織は言い表しようのない不安へと苛まれてしまう。
女子トイレの使用を禁じるだけでなく、男子達もいる教室の中でバケツを使って用を足すなど、どう考えても異様だとしか思えそうになかった。
彼女達もきっと恥ずかしがっているはずなのに、どうして誰もおかしな規律に疑問も抱かないのかと思い悩まずにいられない。
どんなに考えても、あまりに理不尽な決まりごとを平然と受け入れてしまう雰囲気など決して受け入れられそうになかったのだ……
「……もしかして高桐先生も、気になっちゃってる? 教室でオシッコしちゃうなんて、常識的におかしいはずなのにね?」
頭を捻っている詩織の様子に気づいて、不意に誰かが言葉を交わしてくる。
どうやら何かを悩んでいるようだと気づいて、増野が様子を尋ねてきたのだ。
詩織の耳元に顔を寄せて、率直な感想をさりげなく洩らしていく。
「や、やだっ! 増野くんってば、いつの間に!?」
フルフルフルッ……
いきなり話し掛けてきた増野の様子に、詩織はすっかり慌ててしまう。
まさか自分でも気づかぬ間に、増野が距離を詰めてくるなど思いもしなかった。
とっさに返事を返した後も、ついうろたえずにいられない。
ずっと気になっていた疑問を、どうやら増野も抱いているようなのだ。
「どうしてみんな疑問に思わないか、高桐先生にだけ教えてあげたいんだ。放課後になったら、放送室に顔を出してもらえないかな?」
落ち着きを失っている詩織を相手に、増野はさらに言葉を続けていく。
どうやら詩織だけがバケツでの排尿に疑問を抱いているようだと気づいて、そっと言葉を投げ掛ける。
もしおかしな決まりごとの正体が気になっているようなら、放課後に放送室に来て欲しいと誘い出していたのだ……
* * * * * *
コンコンッ、ガチャッ。
「お邪魔するわよ……ねぇ、増野くん。一体どうして、学校中のみんながおかしな行動を取っちゃってるの?」
放課後になったので、詩織は増野に誘われるまま放送室へとに向かっていた。
恐る恐るドアの中に入る間も、つい戸惑わずにいられない。
わざわざ自分を放送室にまで呼びつけて、これから増野が何をするつもりなのか気になっていたのだ。
すでに待ち構えていた増野へ質問をぶつける間も、ひとりでに背筋がこわばってしまう。
「高桐先生にだけ、特別に教えてあげるよ……実はみんな、特別な暗示に掛かっちゃってるんだ。ちょっとチャイムに細工しただけで、何の疑問も持たなくなっちゃうんだもん、今日だって笑いを堪えるのに必死だったんだから?」
放送室にやってきた詩織を相手に、増野はとんでもない事実を明かす。
暗示効果のあるチャイムを利用して、学校の『規則』と言う形で常識を改竄していたと詩織に告げていたのだ。
ほんの少し細工を施しただけで、いとも簡単に学校中の人間がおかしな決まりごとを受け入れる様子が面白くてたまらない。
未だに効き目の薄い詩織を相手に、余裕の笑みすら浮かべてみせる始末だった。
「やだ、増野くんってば。お願いだから、おかしな悪戯なんてもう止めて……うぅっ!」
キーンコーンカーンコーン……
増野の口から聞かされた事実に、詩織は思わず耳を疑ってしまう。
まさか学校のチャイムにおかしな細工をして、学校中の人間を操っているなど考えられない事態だった。
おかしな行為などすぐに止めるよう訴えていた矢先、あっけなく言葉を詰まらせてしまう。
間近から鳴り響いたチャイムによって、ものの見事に意識を奪われかけていたのだ。
「駄目だよ、今さら止めちゃったら学校中とんでもないことになっちゃうんだから。高桐先生がオシッコを漏らしちゃった事件も騒ぎになっちゃうし、みんなの前でオシッコしちゃった女子達、きっと学校に来られなくなっちゃうかもしれないよ?」
戸惑っている詩織の様子をよそに、増野はさらに説明を続ける。
もしチャイムに潜んでいる暗示の効果を解いてしまえば、詩織が先週にしでかした失禁の事実が学校中の噂になってしまうはずだと脅してくる……さらにはバケツでの排尿を繰り広げていた女子達も、催眠を解いた途端にパニックをしてしまうはずだと付け加えていく。
普段から耳にしているチャイムの暗示によって、生徒達や教師達にどれだけの影響が及んでいるのかを平然と語り出す。
「そ、そんな……」
増野から告げられた言葉を耳にするうちに、詩織はあっけなくひるんでしまう。
女子達を辱めるような行為をすぐにでも止めて欲しい反面、どうしても増野に反論をぶつけられそうになかった。
目の前に突きつけられた現実に、つい茫然とせずにいられない。
相手の様子を窺っている間も、言い表しようのない気まずさへと苛まれてしまう。
(もしかして私の弱味を握ってるから、こんな仕掛けなんて教えてきちゃったの……いくら何でも卑怯じゃない!?)
増野の口から説明されたばかりのとんでもない事情に、詩織はすぐに困り果ててしまう。
たった一人の男子生徒に、学校中の常識が牛耳られているなどあまりにあり得ない事態だった。
何も増野に言い返せそうにないのが、あまりにもじれったくてたまらない。
たとえ下手に暗示を解いてしまっても、自分の立場どころか学校中がどんな事態に陥ってしまうかも分からないのだ……
* * * * * *
「ねぇ、増野くん。お願いだから、あまりみんなに恥ずかしい思いなんてさせないで。このままじゃ可哀想じゃない……?」
増野の後を追い掛けながら、詩織は恐る恐る注意をぶつける。
いたずらにおかしな真似などを仕向けないよう、増野に頼み込んでいたのだ。
必死の思いで増野に話し掛けている間も、つい困惑せずにいられない。
女子達を酷い目に遭わせたくない反面、もし増野の気分を損ねてしまえばどんな行為を迫られてもおかしくなかったのだ。
「そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。ボクだってちゃんと手加減してるつもりだし……ほら、もし学校の外に漏れちゃったら色々と面倒じゃないですか?」
詩織と一緒に渡り廊下を歩きながら、増野は平然と説明を繰り広げていく。
なるべく外部に疑われない範囲で常識を改竄するつもりだから安心して欲しいと、ためらいもなく詩織に切り出していたのだ。
自分が仕組んだ仕組みによって、詩織が怖じ気づいている様子が面白くてたまらない。
「だ、だからって……男の子達の前で裸になっちゃったり、オシッコする所まで見せちゃうことがどれほど大変なことか分かってるの……!?」
ヒクヒクヒクッ……
増野の言葉に耳を傾けるうちに、詩織はますます落ち着きを失ってしまう。
どんなに説得しようとしても、増野が決して聞く耳を持ってくれそうになかったのだ。
これからも悪戯を続けるつもりだと言う増野の主張に、つい思い悩まずにいられない。
もしかしたら今日だけでなく、これからもおかしな出来事が増野の手によって仕組まれるかも分からないのだ。
「そんなに慌てなくても、あまり騒ぎにならないよう手加減するつもりだから安心してくださいって……ほら、先生。ちょっとこっちを見てみてもらえますか?」
「ま、増野くんってば。私の話、ちゃんと聞いてるの……!?」
増野の口振りに困り果てていた矢先、詩織はその場に脚を止めてしまう。
いきなり渡り廊下に立ち止まったまま校庭の様子を眺めていたので、視線の先を追ってみる。
どうやら放課後の校庭で、何が繰り広げられているのに気づいたらしい。
いきなり話の腰を折られて、あっけなく翻弄させられていたのだ。
「は、はうぅっ……!?」
ヒクヒクヒクッ……
増野と一緒に校庭の様子を見てみると、一人の女生徒が息を切らしていた。
体育委員を務めていた
忙しなく太股をくねらせる様子から、どうやら何かを堪えているようだった。
活発そうな彼女が弱り果てている様子など、見ているだけで気懸かりでたまらない。
「どうしたんだ、児嶋。まだ部活の最中だぞ!」
何度も身を捩らせている藍花の傍へ、顧問が立ちはだかってきた。
まだ部活も始めたばかりなのにへばっている様子に気づいて、藍花に平然と注意をぶつける。
藍花のだらしない格好など、到底見過ごせそうになかったのだ。
「ご、ごめんなさい先生……どうしても、オシッコしたくなってきちゃって……うぅっ!」
モジモジモジッ……
顧問の気配に気づいて、藍花は恐る恐る返事を返していく。
少し言葉を詰まらせながら、部活の途中で尿意を催してしまったと洩らしていたのだ。
はしたない事実を打ち明けている間も、つい身を捩らせずにいられない。
両脚をしっかりと擦り合わせたまま、ついにはトイレに行かせて欲しいと追い縋る始末だった。
ゾクゾクゾクッ。
(みんなのいる前でオシッコなんて出来そうになかったし、部活が終わるまで我慢するつもりだったのに……このままじゃ本当に身体が持たなくなっちゃう!)
顧問の返事を待っている間も、藍花はおかしな気まずさに苛まれてしまう。
朝から一度も用を足さずに過ごし続けたせいか、部活が始まるころには限界が迫ってきていたのだ……膀胱にたっぷりと溜まったオシッコが揺れ動くたびに、つい身震いせずにいられない。
男子達の前で下半身をさらけ出すのを恥じらうあまり、切羽詰まった状況に追い込まれてしまうなど思いもしなかった。
すぐにでもトイレに駆け込まない限りは、いつ身体が持ち堪えられなくなってしまうかも分からないのだ……
「残念だな、児嶋。確か防災週間だから、トイレは絶対に使わせないからな。このままじゃ部活も出来そうにないだろう、そのまま小便を垂れ流すんだ!」
藍花の悲痛な訴えを、顧問は容赦なく跳ね除ける。
まだ防災週間の途中なので、女子トイレの使用は禁じられているはずだと言い放つ。
ずっと無理な我慢をし続けてもまともに部活も続けられそうにないので、この場で用を足すよう詰め寄ってくる始末だった。
「そ、そんなぁ。みんなだって傍にいるのに、そんな恥ずかしい真似なんて出来っこありません……くうぅっ!」
カクカクカクッ……
あまりに考えられない顧問の言い分に、詩織は思わず言葉を失ってしまう。
いくら部活を続けるためだとしても、まさか他の部員達もいる校庭の真ん中で用を足すような真似など決してこなせそうになかった。
恐る恐る顧問に言い返している間も、つい声を震わせずにいられない。
刻一刻と尿意が押し迫ってきて、すぐにでも限界を迎えてしまいそうな勢いだったのだ。
「いい加減にしろ、児嶋! みんなの迷惑になっているのが、まだ分からないのか……!」
藍花の態度に苛立つあまり、顧問はついに怒鳴りつけてくる。
部活にも支障をきたすほど尿意を我慢してしまうだけでも許せないのに、まさか校庭の用足しすら拒もうとする素振りなど、見ているだけで腹を立てずにいられなかった。
他の部員達の迷惑にならないうちに、すぐにでも排尿を始めるようけしかける。
「ご、ごめんなさい。すぐ準備しますから……はうぅんっ!?」
カクカクカクッ、ビクビクビュクンッ!
顧問の大声に驚くあまり、藍花はすぐに怖じ気づいてしまう。
人前で恥ずかしい思いをしたくなかっただけなのに、ここまで顧問の機嫌を損ねてしまうなど思いもしなかった。
恐る恐る返事を返そうとした矢先、ひとりでに下半身をくねらせてしまう。
激しく胸の奥底を揺さぶられるまま、おかしな身震いを少しも止められなくなってしまったのだ。
「お、お願いだからあんまり見ないで……きゃんっ!?」
カクカクカクッ、プシャアアアァァァ!
顧問の言葉に屈するまま、藍花はとんでもない行為を引き起こしてしまった。
ずっと抱えていた尿意を耐え切れなくなって、ついに失禁をしでかしてしまったのだ……ひとりでに緩んだ部分から、生温かい液体が一気に溢れ出してくる。
ショーツの内側を延々と駆け巡るうちに、ブルマの裾部分から漏れ出る様子に戸惑わずにいられない。
周りに他の部員達もいる中、決して人目に晒せないような姿をさらけ出してしまったのだ。
ピチャピチャピチャッ、ジトトトトトッ。
「やだっ、児嶋さんってば……どうして部活の前に済ませておかなかったの!?」
「どうしよう、児嶋さんのオシッコがどんどんお尻から垂れてきて……地面に広がっちゃってる?」
「他の部に見つかっちゃったら大変なのに、児嶋さんってば本当にはしたないんだから……」
いきなり粗相をしでかす藍花の姿に、周りにいる部員達も圧倒させられる。
顧問に怒鳴られた拍子に悲鳴を上げながら、いきなりオシッコを垂れ流してしまったのだ……ブルマの表面が暗く滲み出したかと思えば、分厚い表面からオシッコが次々と零れ落ちてきたのだ。
あまりに破廉恥な藍花の姿に、つい茫然とせずにいられない。
ブルマやショーツを少しも脱がずに、何度も腰をくねらせながらはしたない液体を撒き散らす様子など、見ているだけで恥ずかしくなってくる。
「ご、ごめんね。まだオシッコが止められなくって……はうぅんっ!?」
チョボチョボチョボッ、ビチビチビチィッ!
周りから次々とぶつけられる言葉に困り果てている間も、藍花はなかなか排尿の勢いを止められそうになかった。
ずっと無理な我慢をし続けていた分、尿意が思うように静まりそうにないのだ。
股間やお尻周辺だけでなく、太股から足首の辺りにも伝ってくるオシッコの様子に思い悩まずにいられない。
部活仲間がいる前なのに、下半身の欲求に屈するままはしたない格好を続々と作り上げてしまうのだ。
「やだ……どうして全員、児嶋さんを気遣おうとしないの?」
あまりに破廉恥な出来事を目の当たりにさせられて、詩織は思わず目を疑ってしまう。
何度も訴えていたはずなのに、顧問が少しも用足しを許そうとしないなど考えられない事態だった。
すぐにでも藍花を助け出したい反面、周りにいる部員達の目が気になるあまり、少しも校庭の方に踏み出せそうにないのが悔しくてたまらない。
「これで高桐先生にも分かってもらえたかな? 学校中のみんな、おかしな規則に逆らえなくなっちゃってるんだ。今さら止めようとしたら、それこそ大騒ぎになっちゃうかもしれないよ?」
身を乗り出している詩織に、増野はさりげなく言葉をぶつける。
学校中にいる全員が『規則』を受け入れている証拠だと言い張りながら、部活中にオシッコを垂れ流す藍花の痴態を面白半分に眺めていく。
普段から活発さが取り得の彼女では考えられない、すっかり弱り果てている姿に興味をそそられずにいられない。
チョロチョロチョロッ、グシュグシュグシュッ。
「は、はうぅっ……やだっ! もういい加減止まってってばぁ!?」
二人が渡り廊下から校庭の方を見つめている間も、藍花はますます失禁を繰り広げてしまう。
すでに下半身のほとんどがはしたない液体によって浸っているのに、まだ思うように股間を引き締められそうになかったのだ。
恐る恐る地面を見下ろした途端、つい視線を逸らさずにいられない。
ブルマの表面に派手な染みまで浮かべた格好のまま、当分は部活を続けなければいけないのだ……
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