傲慢女上司、服従せよ。 体験版

第1話

「お、おはよう……」
ヒクヒクヒクッ……

 始業時間より一時間以上早く、私は職場に脚を踏み入れる。
 他の社員達が来ないうちに出社するよう、昨晩に笹本から約束させられていたのだ。
 物静かな周囲の様子が気になって、つい思い悩まずにいられない。
 わざわざ朝早くから呼び出しておいて、これから笹本が何を仕掛けてくるつもりなのかずっと気になっていたのだ。

「待ってましたよ、課長。それじゃ早速ですが、私の命令に従ってもらいましょうか……」

 私の声に気づいたのか、すぐに笹本がやってくる。
 どうやら先に職場へ来ていて、私が来るのをずっと待ち構えていたらしい。
 弱味を握っているのを良いことに、何かを迫ってくるつもりのようだ。

「まだ誰も来てないみたいですし、今のうちに準備しておいた方が良いですよね……早速ですが、下半身だけ裸になってもらえますか?」

 いきなり彼から突きつけられた命令の内容に、私は思わず耳を疑ってしまう。
 まだ職場に辿り着いたばかりなのに、スカートや下着を脱ぐよう言い張ってきたのだ。
 とんでもない言いつけを言い張った後、いやらしい視線で私を見つめてくる。

「や、やだっ……それ、本気で言ってるの!?」
フルフルフルッ……

 突然突きつけられた彼の命令に、私は呆気に取られていた。
 寄りにも寄って職場の中で、はしたない格好を晒すよう迫られていたのだ。
 慌てて彼へ言い返している間も、つい言葉を詰まらせずにいられない。
 どんなに脅されても、職場で下半身を晒すような真似など到底できるわけがなかった。

「あれ、もしかしてオレに楯突くつもりですか? 課長のお漏らし、みんなに知られちゃっても良いって言うなら、朝一でメールをばら撒いちゃっても構いませんよね……?」

 困り果てている私に向かって、笹本はさらに言葉をぶつけてくる。
 もし言うことを聞かないようなら、昨晩に携帯で撮られた写真を流出させるつもりでいるらしい……故障したエレベーターの中で尿意を我慢できず、粗相をしでかした姿などをもし他の社員達に知られてしまえば、私の面目は丸潰れだ。
 私が返事に迷っている中、わざわざ携帯に収めた写真をちらつかせてくる始末だった。

「こ、こんな恥ずかしいこと……本当は嫌でたまらないのに、くうぅっ!?」
カチャカチャッ、スルスルスルッ。

 笹本に言われるまま、私はスカートや下着を脱ぎ去るしかなかった。
 ひとりでに震える手元を堪えてホックを外している間も、正直言って悔しくてたまらない。
 社会経験もまともに持ち合わせていない相手の言いなりにさせられるなど、どんなに考えても納得できそうになかった。
 スカートを腰から下ろした後、穿いていた下着まで脱ぎ去っていく。
 職場で下半身をさらけ出すだけでも考えられないのに、恥ずべき姿を側にいる彼に見られてしまったのだ。

ズルズルズルッ。
「課長、ありがとうございます……ふふっ、こうして見るとなかなか良いスタイルしてるじゃないですか? 業務が終わるまで、オレがしっかり預かっておきますね?」

 下半身の衣類を脱ぎ去った後、笹本がいきなり近づいてくる。
 足下に置いたスカートや下着を掴むと、とんでもない命令を口走ってくる。
 どうやら彼が言うには、自分への服従を誓わせる第一歩として業務が終わるまで下半身を丸出しにしたまま過ごさせるつもりでいるらしい。
 とっさに腰を引いた後も、陰毛に覆われた股間やお尻の形状にいやらしい視線を浴びせてくる。

モゾモゾモゾッ……
「お、お願いだから手荒な真似なんてしないで……!?」

 笹本に仕向けられるまま、私は自分の席に追いやられていた。
 さらけ出した下半身を取り繕おうと席に腰掛けている間も、つい脚をくねらせずにいられない。
 椅子の表面が直にお尻へ押しつけられて、あまりに心地悪くてたまらなかった。
 薄いパーティション一枚だけで本当にはしたない格好を取り繕わなければいけないのかと思い悩んでいる間も、彼の手によって取り上げられたスカートや下着をどこかに仕舞われてしまう。

      *      *      *      *      *      *

「課長、おはようございます」
「お、おはよう……」
ヒクヒクヒクッ……

 席に腰掛けてしばらくすると、他の社員達が続々と職場にやってくる。
 彼らに挨拶を交わしている間も、あまりに気が気でいられない。
 もし私のいる場所に近づいてきてしまえば、破廉恥な格好をいつ見られてしまうかも分からなかった。
 縮み上がった格好のままキーボードを叩き続けて、平静を取り繕うだけで精一杯だったのだ。

「課長は別件で忙しいようなので、私が代わりに連絡事項を伝えたいと思います……」

 全員が出社した後も席から立ち上がれない私の代わりに、何故か笹本が朝礼を取り仕切ってくる。
 はしたない格好を隠したままどうやって朝礼を乗り切れば良いかと思い悩んでいたのに、どうやら私を庇うつもりでいるらしい。
 何とか窮地を乗り切った後も、とんでもない秘密をずっと彼に握られ続けていると思うだけで、あまりに居心地が悪くてたまらない。

「あの、課長。次の会議に使う書類が出来ましたので、すぐ目を通してもらいたいのですが……」

 さらけ出している下半身に神経を削がれながら仕事に取り掛かっていた矢先、とんでもない状況が押し掛かってくる。
 社員の一人が、いきなり私の席に近づいてきたのだ。
 どうやら昨日頼んでおいた書類を、すぐにでも確認してもらいたいらしい。

「え、えぇ。ちょっと待ってて……うぅっ!?」
フルフルフルッ……

 彼に返事を返そうとした矢先、私はすぐに言葉を詰まらせてしまう。
 すぐ対応しなければいけない反面、少しも席から立ち上がれそうにないのだ。
 間近にいる彼の視線がどこに向けられているのか、考えるだけで焦らずにいられない。

「課長は忙しいみたいなので、私が代わりに渡しておきますね……」

 縮み上がっている私の様子に気づいたのか、いきなり笹本が割り込んでくる。
 いつおかしな素振りを疑われてしまうかも分からなかったのに、またしても彼に庇ってもらえるなど思いもしなかった。
 席から遠ざかっていく社員の背中を見つめながら、つい胸を撫で下ろさずにいられない。

「……もう大丈夫みたいですよ、課長。下手に騒がれても大変だし、課長は当分の間、おとなしくしててくださいね?」

 二人っきりになった後、笹本がいきなり耳打ちを始める。
 私の業務を手伝う代わりに、無理にでも約束を果たさせる魂胆らしい。
 机の下に視線を向けられている間も、何も彼に言い返せそうになかった。
 とんでもない辱めを強いられる中、業務をやり過ごすまでずっと彼に頼り切らなければいけないのが嘆かわしくてたまらない。

ゾクゾクゾクッ……
(どうしよう、まだ午前中なのに……もう、オシッコしたくなってきちゃうなんて!?)



 とんでもない状況に追い込まれているうちに、さらなる事態が舞い込んでくる。
 極度の緊張に苛まれたせいか、気づいたら尿意を催し始めてしまったのだ。
 とっさに両脚を重ね合わせている間も、つい思い悩まずにいられない。
 なかなか業務に手をつけられなくて困っているのに、下半身から次々と押し寄せてくる感覚の波にますます神経を削がれてしまうのだ……

キーンコーンカーンコーン……
「それじゃお先に、お昼行っちゃいます……」
「あっ、先輩。ちょっと待ってくださいよ……?」

 ひたすら尿意を我慢しているうちに、気づいたらお昼休みの時間になっていた。
 チャイムの音に合わせて、社員達が次々と席から離れていく。
 午前中の仕事も一段落着いたので、どうやらこれからお昼を食べにいくつもりらしい。

「お、お願い……このままじゃ身体が持ちそうにないの。そろそろ服を返してぇっ……!」
クネクネクネッ。

 他の社員達が職場から出て行った後も、なかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
 あまり長くは持ち堪えられそうになさそうだったので、笹本に頼みごとを始める。
 すぐにでもトイレに行かなければいけないので、奪われた服を何としても取り返さなければいけなかった。
 彼の返事を待っている間も、あまりに焦れったくてたまらない。

「そんなに慌てないでくださいよ、別にトイレに行かなくても、どこでも用だって足せるんですから……ほら、あそこのペットボトルにオシッコしちゃえば良いじゃないですか?」

 私の気持ちも構わず、笹本はとんでもない言いつけを始める。
 尿意を抱えている私の様子をじっくりと見つめたまま、何故か浄水器の方を指差してくる……どうやら傍らに置かれている、空のペットボトルに排尿させるつもりでいるらしい。
 とんでもない窮地に陥っているのに、どうやら服を返すつもりは毛頭ないようだ。

「そ、そんな恥ずかしい真似まで……本気でさせるつもりなの!?」
ブルブルブルッ……

 あまりに考えられない笹本の言いつけに、私は思わず耳を疑ってしまう。
 いくら我慢の限界が近づいていても、まさかトイレ以外の場所で用を足してしまうなど考えられそうになかった。
 恐る恐る彼に言い返している間も、つい思い悩まずにいられない。
 下手をすればトイレに向かうどころか、彼から服を取り返す余裕すら残されてないかもしれないのだ……