―レッスン中―
「……我が袋に蓄えられし尿水よ、彼の者の袋に宿れ!」
姫の下半身をじっと見つめたまま、こっそりと呪文を呟く。
レッスンに気を取られている隙を突いて、膀胱に溜まっている小尿を姫の身体に送り込むつもりでいたのだ。
呪文を言い終わった途端、お腹の辺りが段々と落ち着いてくる。
どうやら呪文が効き始めたらしく、昨晩から溜まっていた小尿がどこかに消え失せてしまっているらしい。
「ひぐうぅっ……!?」
モゾモゾモゾッ……
下半身の様子に気を取られているうちに、おかしな悲鳴が耳に飛び込んでくる。
片脚を上げっ放しにしていた姫が、いきなり身震いを引き起こし始めていたのだ。
腰を忙しなくくねらせる様子に、つい注目せずにいられない。
どうやら昨晩まで溜まっていた小尿が、彼女の体内に流れ込んでいるようだ。
「カトリーヌ姫、一体どうしちゃったの? そんな調子じゃまともにダンスなんて踊れるわけないじゃない!?」
おかしな素振りを取ってばかりいる姫に、講師はすぐに文句をぶつける。
何の前触れもなく、いきなり姿勢を崩し始めたのが気になってたまらないようだ。
しっかりと脚を上げ続けるよう、平然と耳元で怒鳴りつけてくる。
ただでさえ尿意に苦しめられているのに、果たして無理な体勢をいつまで続けられるものだろうか……?
「そ、そんなこと言われたって……も、もう駄目ぇっ!?」
ガクガクガクッ……プシュッ、チョボチョボチョボッ!
講師に返事を返す間もなく、姫はとんでもない事態を招いてしまう。
いきなり悲鳴を撒き散らしたかと思えば、はしたない水音を徐々に立てていく……脚を広げた格好のまま、ついに失禁をしでかしてしまったのだ。
股間の辺りに染みを浮かべたかと思えば、レオタードの表面を濡れ光らせていき、薄黄色い液体を垂れ零す。
呪文を唱えたばかりなのに、もう身体が持ち堪えられなくなってしまうなんてさすがに想像すらつかなかった。
ビチャビチャビチャッ、ジュクジュクジュクッ。
「あらやだ、カトリーヌ姫ってば……これは一体、どう言うつもりなの!?」
レッスン中に引き起こした粗相に、傍にいた講師も茫然としていた。
脚を広げた格好のまま小尿を垂れ流して、太股から足首まで薄黄色い液体で派手に濡らしているのだから驚いても無理はない。
とっさに身を引いた後、平然と言葉を浴びせる。
いくら無理な体勢を続けていたとしても、人前で小便を垂れるような行為など決して許されるわけがなかった。
「や、やだっ! お願いだから、もう止まってってばぁ……!?」
チョロチョロチョロッ、グシュグシュグシュッ。
講師から浴びせられた言葉がよほど堪えたのか、姫はついに泣き崩れてしまった。
レッスンの間に激しい尿意に襲われた挙げ句、ついには人前で粗相を引き起こしてしまったのが恥ずかしがって当然のはずだ。
泣き言を洩らしている間も、弾けるような水音が自然と混ざってくる。
延々と小尿を垂れ零すうちに片脚のほとんどが浸っている上、足元に水溜まりまで広げている始末だった。
ここまで惨めな姿を人目に晒してしまった以上、今日はきっと晩餐会になど出られるわけがないだろう……