女騎士と姫君と鉄仮面

体験版 第4話

「ほら、ヴェラ。しっかり歩きなさい?」
「そ、そんなこと言われても困るのに……くうぅっ!?」
ヨロヨロヨロッ……

 拷問士に絡まれるまま、ヴェラは拷問室の外に連れ出されていた。
 通路を歩き回っている間も、つい身を捩らせずにいられない。
 衣服を着込む直前、おかしな拷問を迫られてしまったのだ。
 脚を踏み込むたびに、段々と足取りがおぼつかなくなる始末だった。

ミシミシミシィッ……
(大事な部分に、一体どんな物を入れてしまったの……? 身体の中で捩れてきて、本当に痛くてたまらないのに……!)

 身体の内側から押し寄せてくる刺激に、ヴェラはあっけなく意識を奪われてしまう。
 軟禁中に決して反抗的な態度を取れないよう、拷問士の手によってとんでもない処置を施されてしまった……下半身をさらけ出した後、股間に細い管のような異物を差し込まれてしまったのだ。
 脚を持ち上げるたびに異物が内側で引っ掛かってきて、とにかく苦痛でたまらない。
 仕向けられた拷問の凄まじさを、とんでもない形で思い知らされていたのだ。

「ひぃっ、ひぃっ、ひぃっ……んんっ!」
ヒクヒクヒクッ……

 身体の内側に刺激が響き渡る中、ヴェラは無理にでも通路を歩き続けるしかなかった。
 ほんの少しでも立ち止まりたいのに、背後にいる拷問士が強引に手首を引っ張ってくるのだ。
 脚を持ち上げるたびに大事な部分を貫くような衝撃が走ってきて、つい悲鳴を洩らさずにいられない。
 息を切らしながら体勢を整えている間も、なかなか痛みが引いてくれそうにないのだ。

(一体どうすれば、おかしなものを身体から抜いてもらえるの……? 幾ら捕虜だからって言われても、こんな酷い仕打ちまで迫られなきゃいけないなんて異常じゃない……!?)

 その場に立ち止まったまま、ヴェラはひたすら思い悩んでしまう。
 あまりに卑劣な拷問士の仕打ちに、ここまで苦しめられる羽目になるなどさすがに思いもしなかった。
 身体の内側に引き起こされている事態など、あまりに戸惑わずにいられない。
 すぐにでも忌々しい管を身体から取り除きたいのに、少しも為す術がなかったのだ……

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あれっ?」
モゾモゾモゾッ……

 下半身に押し寄せてくる刺激に苦しめられながら、ヴェラは少しずつ脚を持ち上げる。
 たとえどんな目に遭わされても、あまりに卑劣な帝国の仕打ちに屈するわけになどいかなかった。
 背筋を伸ばしたまま再び通路を歩き続けていた矢先、つい頭を捻らずにいられない。
 痛いような感覚とは明らかに別の違和感が、何故か下半身の辺りから湧き上がってきたのだ。

グシュッ、グシュッ、グシュッ。
(どうして、お股の辺りに何か張りついてきちゃって……すっごく気持ち悪くてたまらない。一体どうしてしまったの……?)

 下半身に引き起こされている事態に、ヴェラはあっけなく気を取られてしまう。
 股間の周囲が、何故かじっとりと濡れ始めてきてきたのだ。
 穿いているズボンがしつこく肌に張りつくたびに、つい腰をくねらせずにいられない。
 どんなに考えても、肌に押し当てられている感覚の正体を少しも掴めそうにないのだ……

「……い、嫌っ! いつの間に、こんなはしたない格好なんかが出来上がっちゃってるの!?」
ワナワナワナッ……

 恐る恐る下半身を覗き込んだ途端、ヴェラは思わず目を疑ってしまう。
 ズボンの股間部分を中心に、何故か染みが広がっていたのだ。
 みっともない姿を目の当たりにさせられて、つい視線を逸らさずにいられない。
 言い表しようのない恥じらいに苛まれている間も、ズボンの生地がしつこく肌に纏わりついてくる。

チョロチョロチョロッ、ジュワジュワジュワッ……
(やだ、これって……もしかしてお漏らし!? 私、いつの間に粗相をしてしまったって言うの……!?)

 気づかぬうちに出来上がっている下半身の状態に、ヴェラは言葉を失ってしまう。
 自分でも良く分からないうちに、はしたない粗相をしでかしてしまっているらしい……ズボンの股間部分に広がっている薄黄色い染みなど、どう考えてもオシッコ以外に考えられそうになかった。
 とっさに腰を引っ込めた後も、つい身を捩らせずにいられない。
 腰を動かした拍子に、はしたないせせらぎが大事な部分から続々と溢れ出してくるのだ。

「お、お願いだからこれ以上は出てこないでぇ……くうぅっ!?」
クネクネクネッ。

 思わぬ拍子にしでかした失禁に戸惑うあまりに、ヴェラはすぐに取り乱してしまう。
 慌てて身を捩らせている間も、つい縮み上がらずにいられない。
 生温かい液体の感触が、股間だけでなくお尻や太股の辺りにも押し寄せてきたのだ。
 下半身が着々とはしたない液体によって覆われていく状況など、あまりに気恥ずかしくてたまらない。

ピチャピチャピチャッ、ジュクジュクジュクッ。
(どうしてなの……別に用を足したくなったわけでもないのに、勝手にオシッコが漏れてきちゃって全然止められなくなっちゃってる!?)

 身をこわばらせている間も、ヴェラは下半身の状態に困り果ててしまう。
 すぐにでも粗相を止めなければいけないはずなのに、自分の意志で少しも排尿の勢いを止められそうになかったのだ。
 その場に立ち尽くしているうちに、みるみるうちにズボンの表面がオシッコで濡れていく。
 何が原因ではしたない液体などを垂れ零してしまっているのか、どんなに考えても理由など掴めそうになかった……

「も、もうお願いだから勘弁してぇっ……あうぅっ!?」
ビチビチビチィッ、ポタポタポタッ。

 気づいたら下半身に出来上がってしまっている格好に、ヴェラはさらに狼狽してしまう。
 延々とオシッコを垂れ流すうちに、ついには足下まで水浸しにしてしまっていたのだ。
 薄黄色い液体が足首まで伝いながら絨毯まで濡らしていく様子など、見ているだけで気まずくてたまらない。
 未だに状況を理解できない中、ついには弱音まで洩らしてしまうのだ。

「ヴェラ様、こんな所でどうなさったのですか……おや、もしかして用足しに間に合わなくなってしまったのですか?」

 何かを騒ぎ立てているヴェラの姿に気づいて、使用人がすぐに駆けつける。
 何気なくヴェラの様子を覗き込んだ途端、思わず言葉を詰まらせてしまう……どうやらトイレまで辿り着けず、通路の真ん中で粗相をしでかしてしまったらしい。
 床に垂れ落ちてくる薄黄色い滴を見つめているうちに、鼻を突くような異臭まで漂ってくる始末だった。

「い、嫌っ! お願いだから、こんなはしたない格好なんて見ないでぇ……!?」
フルフルフルッ……

 いきなり近づいてきた使用人の存在に、ヴェラはさらに困り果ててしまう。
 あまりに恥ずべき失態などを、あっけなく異性の前にさらけ出してしまったのだ。
 とっさに俯いたまま、つい縮み上がらずにいられない。
 濡れ尽くした下半身を取り繕うだけで精一杯な中、傍にいる彼の表情を少しも窺えそうにないのだ。

「ふふっ、もう粗相をしてしまうだなんて。ヴェラってば本当にはしたない子……まぁ無理もないわよね。さっき入れた管のせいで、ずっとお股が緩みっ放しなんですもの。どんなに我慢しようとしても管が邪魔をして、絶対に引き締められないんだから?」

 弱り果てているヴェラをよそに、拷問士が平然と言葉を切り出す。
 粗相をしでかした原因をどうやら理解できていないようなので、使用人も交えて説明するつもりでいたのだ……尿道に尿導カテーテルを差し込んだせいで膀胱が引き締められず、体内に溜まった分だけオシッコを垂れ流してしまっていると言い放つ。
 いくら所構わず粗相をしでかす身体にしてしまった後でも、まさか拷問室を出て数分も持たずにオシッコを垂れ流してしまうなどさすがに想像すらつかなかった。

「そ、そんな……お願いだからおかしな管なんてすぐに抜いてぇ、ひうぅっ!?」
チョボチョボチョボッ、パタパタパタッ……

 拷問士の口から聞かされた事実に、ヴェラは思わず耳を疑ってしまう。
 帝国に服従を誓うための処置と称して、あまりに考えられない仕打ちを仕向けられてしまっていたのだ。
 慌てて拷問士に文句をぶつけている間も、つい悲鳴を洩らさずにいられない。
 姿勢を崩した途端に、膀胱内に残っていたオシッコまで漏らしてしまっていたのだ。

「や、やだぁっ! どうして身体がちゃんと言うことを聞いてくれないの……!?」
ワナワナワナッ、グシュグシュグシュッ。

 はしたなく濡れ尽くした下半身を、ヴェラはなかなか思うように誤魔化せそうになかった。
 体内に蓄えられている分のオシッコを延々と垂れ零すうちに、下半身のほとんどをはしたない液体によって浸してしまっていたのだ。
 その場に立ち尽くしたまま、あまりに困惑せずにいられない。
 ただでさえ肌に張りついてきて不快でたまらないのに、みっともない格好などを人目に晒してしまっているのだ。

「それにしてもヴェラってば、ここまで小便を漏らさなくてもいいのに。このままだと、さすがに床の踏み場がなくなっちゃいそう……あなた、ちょっと耳を貸してかしら?」

 縮み上がっている様子も構わず、拷問士はじっくりとヴェラの下半身を覗き込む。
 尿導カテーテルによって強引に膀胱をこじ開けたまま、考えられない量のオシッコをものの見事に垂れ流してしまっているのだ……台無しになっている絨毯を見つめながら、さすがに頭を捻らずにいられない。
 ヴェラが所構わず粗相をしでかすうちに城の中が台無しになってしまうとまで罵りながら、さりげなく使用人を呼びつけてくる。
 さらにヴェラを辱める絶好の方法を思いついたので、すぐにでも準備を整えるつもりでいたのだ。

「一体、どうなさったのですか……?」
「あなたも見てみなさい、この小娘の小便でこんなに床が汚れてしまっているの、捕虜のしでかした事態で手を煩わせるのも申し訳ないんだけど、掃除用具を運んできてもらえるかしら?」

 近づいてきた使用人を相手に、拷問士はおかしな提案を持ちかける。
 通路を歩いている途中でヴェラが粗相をしでかしてしまったので、すぐにでも掃除用具を持ってきて欲しいと頼み込んでいたのだ。
 使用人と言葉を交わしている間もどうやらヴェラの様子が気になっているらしく、オシッコで浸されている下半身を横目で何度も覗き込む始末だった。

「かしこまりました、すぐにご用意いたします……確かに、これを片づけるのはさすがに我々でも骨が折れそうですな?」

 拷問士の言葉に耳を傾けた後、使用人はすぐに返事を返す。
 先ほど言いつけられたとおりに、すぐにでも準備を整えるつもりでいたのだ。
 掃除用具を取りに向かっている間も、絨毯に広がっている染みの具合をつい気にせずにいられない。

「や、やだっ! お願いだから、そんな目で見ないで……!?」
ヒクヒクヒクッ……

 使用人から向けられる視線に気づいて、ヴェラはさらに焦ってしまう。
 ただでさえトイレ以外の場所で粗相をしでかすだけでも恥ずかしくてたまらないのに、決して人目に晒せないような格好などを異性に見られてしまったのだ。
 彼が浮かべていた哀れみの表情を、つい痛感せずにいられない。
 オシッコで濡れた下半身をこれ以上見られたくないのに、まともな身動きすら取れそうになかったのだ。

「お待たせいたしました、それではすぐお片づけいたしますね?」
コトンッ。

 通路の真ん中で項垂れているヴェラの元へと、使用人はすぐ戻ってくる。
 握り締めていた掃除用具一式を床に置くと、すぐにモップを握り締めていく。
 このまま放っておくと絨毯にオシッコが染み着いてしまうので、一刻も早く拭い去るつもりでいたのだ。

「ちょっと待ってもらえるかしら。元々は捕虜のしでかした行為なのに、あなた達の手をこれ以上煩わせるわけにはいかないわ……ヴェラ。あなたが漏らした小便なんだから、すぐ自分の手で片づけなさい?」

 使用人が床掃除を始めようとした矢先、何故か拷問士が割り込んでくる。
 彼の手からモップを取り上げながら、おかしな申し出を始める……床に広げたオシッコをすぐにでも片づけるよう、平然とヴェラに言い放つ。
 まさか捕虜のしでかした粗相などで使用人の手を煩わせるわけにもいかなかったので、目の前にいる張本人に後始末させるつもりでいたのだ。

「そ、そんな……これでも公国の騎士である私に、そんなみっともない真似をさせるつもりなのか……!?」
フルフルフルッ……

 拷問士から告げられた言葉の内容に、ヴェラはすっかり茫然とさせられる。
 ただでさえ惨めな目に遭わされているのに、あまりに屈辱的な行為などを迫られてしまったのだ。
 耐え難い屈辱を思い知らされるあまり、さすがに文句をぶつけずにいられない。
 使用人のような真似事など、到底こなせそうになかったのだ。

「あら、もしかして不服かしら? もう騎士の資格すら失ったくせに口答えするつもりなの……もし私に逆らうようなら、ロップ姫も同じような目に遭わせてしまおうかしら?」

 頬をこわばらせているヴェラを相手に、拷問士はさらに言葉を続ける。
 捕虜の分際で城を汚す行為の方があり得ない振る舞いだと、容赦なくヴェラに突きつけていく。
 もし自分達の言い分に付き従えないようなら、刃向かった罰をロップに与えてしまうつもりだとまで口走ってくる。

「ちゃ、ちゃんと言うことを聞くから。お願いだから、姫にだけは手を出さないで……くうぅっ!?」

 拷問士の言い分に戸惑いながら、ヴェラは恐る恐る返事を返す。
 どんなに嫌でたまらなくても、彼女の言いなりになるまま粗相の後始末をしなければいけなかった。
 仕方なく掃除用具を受け取る間も、つい手元を震わせずにいられない。
 未だにためらわずにいられないのに、まさか姫まで人質に取ってくるなど考えられない事態だった。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
ピチャピチャピチャッ、クシュクシュクシュッ。

 拷問士や使用人が見守る中、ヴェラは床に広がったオシッコを片づけていく。
 はしたない水溜まりを雑巾で拭き取っている間も、あまりに恥ずかしくてたまらない。
 床に伏せた格好を続けたまま、オシッコで濡れ尽くしたお尻などを彼女達に見られてしまっていたのだ。
 下半身にずっと向けられている眼差しを意識させられるたびに、おかしな焦りに苛まれてしまう。

ゾクゾクゾクッ、ブルブルブルッ……
「……くひぃいんっ!?」

 おぼつかない手つきで床掃除をしていた矢先、ヴェラはひとりでに身を捩らせてしまう。
 まだ粗相の後始末も済んでいないのに、おかしな感覚が押し寄せてきたのだ。
 とっさに背筋をこわばらせた後も、つい腰をくねらせずにいられない。
 言い表しようのない気配が、体の奥底から徐々に湧き上がってくるのだ。

ギュッ……
(お願いだから、もうこれ以上オシッコなんて出てこないで……このままだと、みっともない格好をまた見られてしまうんだから!)

 気づかぬうちに催してしまった尿意に、ヴェラはあっけなく意識を奪われてしまう。
 みっともない失態などを人前でしでかしたばかりなのに、もしかしたら立て続けに粗相をしてしまうかも分からないのだ。
 しっかりと両脚を重ね合わせている間も、つい思い悩まずにいられない。
 おかしな器具によって大事な部分をこじ開けられた後、下半身の感覚をいつまで持ち堪えられるかも分からないのだ……

チョロチョロチョロッ、ポタポタポタッ……
「や、やだっ! どうして勝手にオシッコが出てきてしまうの……!?」

 ひたむきに下半身をこわばらせていた矢先、ヴェラはすぐに取り乱してしまう。
 膀胱を少しも引き締められないうちに、またしてもオシッコを垂れ流してしまったのだ。
 生温かい液体が股間の辺りに広がってきて、つい焦らずにいられない。
 ズボンの内側で渦巻いてきて、太股から膝へ一気に伝ってくる始末だった。

「あらやだ。ヴェラってば、また粗相をしてしまったの? このままじゃ後片づけが終わるまでの間に日が暮れてしまいそうね……」

 またしても見せつけられたヴェラの粗相に、拷問士も度肝を抜かれてしまう。
 後始末もまだ済ませていないのに、立て続けにオシッコを垂れ流してしまうなど考えられない事態だった……膝をついた部分へ徐々に広がってくる水溜まりの様子に、つい注目せずにいられない。
 あまりに惨めなヴェラの失態を嘆きながら、このままではいつまで経っても後片づけが出来そうにないとまで言い放つ始末だった。

「あ、あうぅっ……んんっ! もう駄目ぇっ……!?」
チョボチョボチョボッ、ジトトトトトッ……

 拷問士からぶつけられた言葉の内容に、ヴェラはあっけなくひるんでしまう。
 床掃除の途中でしでかした粗相を、またしても彼女に問い詰められてしまったのだ。
 とっさに押し黙った後も、つい縮み上がらずにいられない。
 未だに粗相が止められない中、はしたないせせらぎが絶え間なく響き渡ってくるのだ……

      *      *      *      *      *      *

「ヴェラ、もう準備だって整ったんだからしっかり歩きなさい!」

 通路の真ん中で粗相をしでかした翌日、拷問士はまたしてもヴェラに絡んでくる。
 拷問室で身支度を調えた後、手を引っ張りながら半ば強引に通路を歩かせていたのだ。
 なかなか自分から膝を持ち上げない様子を注意する間も、つい下半身に注目せずにいられない。

「お、お願いだからそんなに急かさないで……くうぅっ!?」
フラフラフラッ……

 拷問室の外に追いやられた後、ヴェラはたどたどしい足取りを取ってしまう。
 昨日のような失態を招かない準備と称して、とんでもない行為を迫られてしまったのだ。
 恐る恐る通路を歩き回っている間も、つい周囲を振り返らずにいられない。
 もし誰かと出くわしてしまえば、みっともない格好などを人目に晒してしまうかも分からないのだ……

フリッ、フリッ、フリッ……
(いつ粗相をしでかしても平気なようにって言われても……まさか赤ちゃんみたいな格好にさせられてしまうだなんて! お尻まで不格好に膨らんでしまって、こんなはしたない格好など誰にも見せられそうにないのに……!?)

 拷問士の手によって穿かされた代物の存在に、ヴェラはすぐに思い悩んでしまう。
 粗相の後始末をする手間を省く名目で、分厚い紙製の生地によってお尻全体を包み込まれていたのだ……どうやら彼女が言うには、舶来製の紙オムツと言う代物らしい。
 赤ちゃんが穿くような代物の着用を余儀なくさせられて、あまりに恥ずかしくてたまらなかった。
 脚を動かす仕草に合わせて乾いた生地が肌に擦れる上、不格好に膨らんだお尻がズボン越しに幾度となく揺れ動いてしまうのだ……

「ふふっ、今の貴方にとってもお似合いの格好よ。お尻もこんなに可愛く膨らんじゃって、まるで本物の赤ちゃんみたい?」

 頬を赤くしたまま俯いているヴェラの様子をじっと見据えながら、拷問士は平然と説明を始める。
 元々は赤ちゃんが穿くために用意された代物だと言い切った上で、粗相の後始末もしなくて済むはずなので紙オムツの着用を喜ぶよう平然と言い放つ。
 これから城内を引っ張り回しながら、みっともなく膨らみ切った下半身ごとヴェラを辱めるつもりでいたのだ。

「やだ、誰かに聞かれちゃうからあまり騒ぎ立てないで……あくうぅっ!?」
カクカクカクッ……

 拷問士が口走ってくる言葉の内容に、ヴェラはすぐに慌ててしまう。
 ただでさえ不格好に盛り上がっているお尻に思い悩んでいるのに、いたずらに紙オムツの着用など囃し立てられたくなかった。
 恐る恐る文句をこぼしている間も、すぐに言葉が途切れてしまう。
 ずっと恐れていた瞬間を、思わぬ拍子に迎えてしまったのだ。

チョロチョロチョロッ、ジュワジュワジュワッ……
(どうしよう……また勝手にオシッコが出てきちゃって、オムツの中に広がってきてしまってる……!?)

 下半身に引き起こされている事態に、ヴェラはすぐに意識を奪われてしまう。
 ほんの少し通路を歩き回っているうちに尿意を催してしまい、あっけなく失禁をしでかしてしまったのだ。
 大事な部分から漏れ出してくる生温かい液体の感触に、つい焦らずにいられない。
 はしたない液体が股間からひとりでに零れてきて、紙オムツの内側へ徐々に広がってきてしまうのだ……

「あら、もう粗相をしてしまったの? 本当に堪え性のない小娘だこと……でも昨日みたいに床だって汚さずに済むはずなんだし、そのまま好きなだけ小便を垂れ流してしまいなさい……?」

 身を捩らせているヴェラの様子に気づいて、拷問士は平然と言葉をぶつける。
 紙オムツを穿かせて間もないのに、もう粗相をしでかしてしまったらしい……忙しなく腰をくねらせながら縮み上がっている様子など、見ているだけで面白くてたまらない。
 下半身を覆っている紙オムツが受け止めてくれるので、思う存分オシッコを垂れ流すよう言い放つ。

「い、嫌っ! お願いだから、こんなみっともない格好なんて見ないでぇっ……!?」
チョボチョボチョボッ、グシュグシュグシュッ……

 拷問士からぶつけられた言葉の内容に、ヴェラはさらに怖じ気づいてしまう。
 突発的に失禁をしでかすだけでも恥ずかしくてたまらないのに、下半身の状態をあっけなく拷問士に見抜かれてしまったのだ。
 身を乗り出しながら興味本位に向けて彼女の視線に、つい戸惑わずにいられない。
 どんなに頑張っても、緩み切った部分を少しも自分の意志で引き締められそうになかったのだ……

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