「これ……ヤバイかも」
　自室に置かれたパソコンの画面に映し出されていたのは、女性が自身の胸にローションを塗り、ビンビンに勃起した乳首をいじって気持ちよくなっている光景だった。初めて目にする世界に、私は戸惑いを隠せないでいた。
　しかし、そこに流れる光景に心を奪われ、止めようと思っても指先が震え、眼球が逸らせない。画面の中では女性が快感に身をよじらせ、喘いでいる。

　……なんてエロティックなのだろう。
　私もああなってみたい。
　そんな衝動に駆られてしまう。
　
　ダメダメ。こんな変態なの。
　頭の片隅で冷静な自分が囁くが、理性を制御できない本能がそれを振り切る。私は下着姿になってベッドへ横たわり、胸に手を当てた。触れた途端に指先がピリリと痺れるほど敏感になっている乳首。今まで無意識に避けてきた感覚が新鮮に感じられた。
　恐る恐る指先で乳首を撫でると、ビクンッと反応する。
　
「ふぅっ……」

　思わず声が漏れる。
　こんなに気持ち良かったんだ。でもあの女性みたいに喘ぐほど感じはしない。もっと敏感になる方法はないかな？　ちょっと調べてみよう。

　ネット検索で見つけたのは『チクニー』という言葉だ。乳首を刺激することで得られる快楽を追求する行為らしい。画像や動画がたくさん出てきて、その中にはローションの代わりに食用油を使っている人がいた。
　私も試してみよう。
　急いでキッチンへ向かい、食用油を手に入れる。ベッドの上に座り、それを乳首に塗り込む。冷たくて少しひんやりとした感触。指先で優しく撫でると、ピリピリとした刺激が走る。
　
「……んああっ」
　
　初めての感覚に驚きつつも、気持ち良さに身を委ねる。
　次第に乳首が硬くなり始め、敏感度が上がっていくのが分かる。
　
「あっ……。ふああ……」
　
　思わず声が出てしまった。
　これはヤバイ。もっと刺激がほしい。
　食用油を追加で塗り込み、今度は指先で強く摘まんでみる。
　
「んぐぎいいっ！　ふえええっ！」

　予想以上の快楽に身体が跳ねる。頭が真っ白になりそうになるが、必死に理性を保とうとする。
　もっと。もっと感じたい。
　右手で乳首を挟み込み、グリグリと動かす。それと同時に、左手でおマ〇コをいじめる。
　
「あっ、あっ、あっ……。なにこれえ……」
　
　頭の中が真っ白になる。どれくらい時間が経っただろうか。私はベッドの上で息を切らしていた。
　
「ふぅ……ふぅ……」
　
　全身から汗が噴き出し、呼吸が荒くなっている。自分でも驚くほど感じやすくなっていた。
　
　「あーっ！　あっ！　イクっ！　イクっ！　イっちゃうううっ！！！　んぐむううっ！！！」

　身体がビクンッと跳ね、視界がチカチカと明滅する。
　乳首いじりって、こんなに気持ち良かったんだ。もっと色んなことを知りたい。
　私はあの女性のように、自分を解放したいと強く思った。

　そんなことを考えていると、スマホが振動する。メッセージアプリの通知だ。相手はミオだった。
　ミオは大学内で唯一の友人で、同じゼミに所属していて、話している時は楽しいし落ち着く。それに、彼女は私の秘密を共有できる数少ない人間の一人だ。

『おいしいラーメン屋が出来たんだって。明日そこに一緒に行かない？』
『行きたい！』
　
　即座に返信する。

『それじゃまた明日ねえ。おやすみ』
『おやすみ』

　明日が楽しみだ、今日はもう寝よう。
　そのまま私は目を閉じた