﻿ギャラクシア 


目次
[Phase.0] 暁の旅路、未知なる緑の海へ        1
[Phase.1] 荒ぶる野獣と優しき拳、そして雨音の夜        5
[Phase.2] 少女から少年へのカンチョーの思い出        7
[Phase.3] 禁断の野外排便        9
[Phase.4] 深緑の迷宮、静寂なる試練の幕開け        11
[Phase.5] 宝箱トラップ おっと！ 金的パンチ！        14
[Phase.6] 座薬        19
[Phase.7] 迷宮の目覚めと猛烈な便意        22
[Phase.8] 便意を我慢しながら限界バトル        25
[Phase.9] 便意封印カンチョー        27
[Phase.10] 悶絶！ カンチョーされながらの戦闘        29
[Phase.11] 止まらない排便ショー        31
[Phase.12] 汚辱の果ての静寂、そして少年の拒絶        33
[Phase.13] 孤独な迷路、後悔の残り香        35
[Phase.14] 丸呑みスライム少年肛門凌辱        38
[Phase.15] 助詞に腹パンされてスライム強制排出        41
[Phase.16] 拒絶の矜持、揺れる迷宮の主従        44
[Phase.17] 魅惑の魔導キッチン、屈辱の美食時間        46
[Phase.18] 深淵の最深部、眠れる美少年との邂逅        48
[Phase.19] 肛門防御        50
[Phase.20] 聖域の観測者、暴かれる天才の秘め事        53
[Phase.21] 星海への門        55
[Phase.22] 拒絶の咆哮、天才少年の至極真っ当な正論        57
[Phase.23] 強制射出、銀河へ響く天才の悲鳴        58
[Phase.24] 銀河の湯殿、漂流する涙と汚辱の洗浄        60
[Phase.25] 宇宙の公平性と、天才少年の血涙        62
[Phase.26] 銀河の迷子、あるいは強制的な星間漂流        64
[Phase.27] 銀河級ストレスと便秘少年の恥辱        65
[Phase.28] 強制露出と特製グリセリン浣腸        67
[Phase.29] 宇宙で排便我慢        69
[Phase.30] 悪魔の無重力ニードロップ強制排泄        71
[Final Phase] 銀河の果ての約束と、止まらない福音        73
[あとがき] 作者の夕塚まゆ        74


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[Phase.0] 暁の旅路、未知なる緑の海へ
 ダイヤモンド・アカデミーの巨大な校門が、背後で重厚な音を立てて閉ざされた。
 学園の代表として、そして一人の探索者として、クレストは今、未知なる世界へと足を踏み出している。
 瑠璃色のケープが微風にたなびき、その下でタイトなショートパンツに包まれた小柄な脚が、一歩ずつ確かな足取りで土を蹴る。
 隣を歩くのは藍色のツインテールを軽やかに弾ませている少女ユナだ。
 彼女はまるでピクニックにでも行くような軽い足取りで、時折鼻歌を歌いながら森の奥深くへと視線を投げかけている。
「ねえ、クレスト。見て見て、あそこに見たこともないような色の蝶が飛んでるよ♪」
 ユナが指差す先には、燐光を放ちながら舞う不思議な蝶の姿があった。
「……ああ、あれは幻光蝶だね。羽から落ちる粉には微弱な麻痺成分が含まれているから、あまり近づかない方が賢明だと思うけど」
 クレストは冷静に、そしていつものように少しだけ理屈っぽい口調で答えた。
 彼の紫色の瞳は周囲の環境を常にスキャンし、いかなる事態にも対応できるよう最適解を探り続けている。
 学園一の頭脳と称される彼にとって、旅の安全を確保することは当然の義務であり、またプライドでもあった。
「あはは、相変わらず夢がないなぁ。せっかくの大冒険なんだから、もっと楽しめばいいのに♪」
「ボクだって楽しんでいないわけじゃないよ。ただ、効率的かつ安全に目的地へ到達することを優先しているだけ。それも楽しいし」
 クレストはそう言いながら、手元の魔導端末を操作して現在地と目的地の距離を再確認した。
 しかし、その表情はどこか硬い。
 それもそのはず、彼は先ほどから隣を歩くユナの動きを極度の緊張感を持って注視していたからだ。
 数日前に彼女から受けたあの執拗、かつ逃げ場のない「教育」の記憶がふとした瞬間に脳裏をよぎる。
（今は大丈夫だ。今は任務中だし、あんな恥ずかしいことをされる状況じゃない……はずだ……）
 自分に言い聞かせるように、クレストはぴんと立った真紅の猫耳を微かに震わせた。


 エメラルド・フォレストの深部は、外縁部とは比較にならないほどに生命力に満ち溢れている。
 何層にも重なり合った樹々の葉が太陽の光を複雑に屈折させ、地上には幻想的な幾何学模様の影を落としていた。
 ザッ、ザッ、と草を踏み分ける音が、静かな森の空気に溶け込んでいく。
「ふふ、クレストってばさっきから尻尾がずっと揺れてるよ？  もしかしてなにか怖いことでも考えてるのかなぁ？」
 ユナが不意に顔を近づけて、覗き込むように笑いかけた。
「な、なに言ってるんだよ！  ボクがそんな、非論理的な感情に支配されるわけがないでしょ！」
「えー、本当に？  なんだか、いじめて欲しそうな顔をしてるようにも見えるけどね♪」
「な……っ！  滅多なことを言わないで！  今は旅の初日なんだ、真面目に進まないと予定が遅れてしまうじゃないか」
 顔を真っ赤にして反論するクレストの姿は、ユナにとってなによりの好物である。
 彼女は彼の反応を楽しむようにわざと一歩近づき、しなやかな指先で彼の肩を軽く突いた。
「あはは、冗談だよ♪  でも、あんまり肩に力が入ってると、いざという時に動けなくなっちゃうよ？」
「……それは分かっているよ。ボクだって学園の代表なんだ。足手まといになるつもりはないさ」
 クレストは小さく溜息をつき、乱れたケープを整えた。
 確かにユナの身体能力と戦闘センスは、学園でも群を抜いている。
 彼女がいればいかなる強敵が現れても、最悪の事態は免れることができるだろう。
 だが同時に、その「強さ」が自分に向けられた時の恐怖を、彼は嫌というほど知っていた。
（落ち着け……。ボクはボクの役割を果たすんだ。地形の把握、魔法の構築、そして戦略の立案……。ボクにしかできないことがたくさんあるんだから）


 森の奥へと進むにつれ、空気の湿度が上がり、濃厚な土と緑の香りが肺を満たす。
 時折、遠くの方で正体不明の魔獣の咆哮が聞こえてくるが、ふたりは臆することなく歩みを止めない。
「ねえ、クレスト。あそこの岩陰になにか落ちてるよ。あれ、魔導具の破片かな？」
 ユナが指差す先、苔むした大岩の陰に鈍い銀色の輝きを放つ物体があった。
「……どれ。分析してみるよ」
 クレストは慎重に歩み寄り、解析用のレンズを装着してその物体を観察した。
「これは……古代の通信装置の部品だね。しかも、かなり高度な魔力が込められている。何百年も前のものだというのに、まだ機能の一部が生きているみたいだ」
「へぇー、やっぱりクレストは物知りだね！  私にはただのキラキラしたゴミにしか見えないよ♪」
 ユナは屈託のない笑顔でそう言い、クレストの横に腰を下ろした。
「ゴミだなんて。これは歴史的な発見になるかもしれないんだ。大切に保管しておかないとね」
「じゃあ、それはクレストのリュックに入れておいてよ。私のリュック、お菓子でいっぱいだから♪」
「……キミは本当に……遊びに来ているわけじゃないんだからね？」
 呆れたように肩をすくめるクレストだったが、その心は少しだけ軽くなっていた。
 ユナの無邪気な言動は、彼の緊張を解きほぐす不思議な力を持っている。
 もちろん、それがいつ牙を剥くか分からないという危うさは常に付きまとっているのだが。


 夕刻が近づき、森の色彩が深い橙色へと染まり始めた。
 木々の影が長く伸び、視界が少しずつ制限されていく。
「ねえ、ユナ？ そろそろ、野営の準備を始めた方がいいかな。これ以上暗くなると、結界の設置も難しくなるし」
「そうだね♪  じゃあ、場所はあそこの広場にしようか。地面も平らだし、見晴らしも良さそうだよ」
 ユナが指差した場所は、大きな古木の根元にある円形の開けた空間だった。
「……そうだね。ボクもそこが最適かなって思う。じゃあ、ボクは周辺の警戒網を構築するから、キミは火をおこしておいてくれるかな？」
「了解だよ、リーダー♪  美味しい夕飯を期待しててね！」
 ユナは楽しそうに返事をして、荷物を下ろすと手際よく準備を始めた。
 クレストもまた、魔導杖を手に取り一歩ずつ地面に魔法文字を刻んでいく。


 夜の帳が降りる頃、小さな焚き火の周りでふたりは並んで座っていた。
 パチッ、パチッ、と爆ぜる火の粉が、夜の闇に吸い込まれていく。
「……明日はいよいよこの森を抜けて、隣国の国境近くまで行く予定だよ」
「うん、楽しみだねぇ♪  どんな冒険が待っているのかな？」
「どんなことが起きても、ボクがキミをサポートするから。だから……キミもあまり無茶はしないでよね」
 クレストは焚き火を見つめたまま、小さな声でそう言った。
「あはは、心配してくれてるの？  嬉しいなぁ、クレスト♪」
 ユナはそう言ってクレストの細い肩に自分の肩を預けた。
 温かな体温がケープ越しに伝わってくる。
 クレストは一瞬身を強張らせたが、すぐにその緊張を解き、静かに目を閉じた。
 今はまだ狂気の影も理性を壊すような快感も、ここにはない。
 ただ静かな森の夜と、信頼すべき（そして恐るべき）相棒がいるだけだった。
「……おやすみ、ユナ」
「おやすみ、クレスト。明日もたくさん、可愛がってあげるからね♪」
 最後に聞こえた不穏な言葉に、クレストの尻尾がピクリと跳ねたが、彼はそれを聞かなかったことにした。
 こうして、ふたりの長い旅の1日目は、静かに更けていった。


[Phase.1] 荒ぶる野獣と優しき拳、そして雨音の夜
 翌朝。エメラルド・フォレストの深部は、朝露に濡れた緑の香りと共にその表情を一変させていた。
 木々の隙間から差し込む陽光は美しく、一見すると穏やかな朝に見えるが、クレストの持つ魔導センサーは、周囲に潜む無数の荒々しい生命反応を捉えていた。
「……ユナ、気をつけて。ボクの探知魔法に、かなり大型の個体が複数引っかかっているよ。それも、一種類じゃない」
 クレストは真紅の猫耳をぴんと立て、周囲の物音に神経を尖らせる。
「あはは、大丈夫だよクレスト♪  誰が来ても、私がぜーんぶ追い払ってあげるから！」
 ユナは余裕の笑みを浮かべ、準備運動がてら、しなやかな四肢を大きく伸ばした。


 その直後だった。
 ガサッ、という激しい音と共に、茂みから巨大な黄金の影が飛び出してきた。
 筋骨隆々とした体躯を持つ、この森の王――野生のライオンだ。
 さらに反対側の木の上からは鋭い爪を持つトラが、背後からは岩のような体躯のクマと、威圧感溢れるゴリラまでもが、縄張りを侵す侵入者を排除せんと一斉に襲いかかってきた。
「ひっ……！  強そうな生き物がまとめて出てきた！  ユナ、無理はしないで、ボクの防御魔法の展開を待って……！！」
「いらないよ、そんなの♪  さあ、みんな、お行儀よくしてね！」
 ユナの瞳が獲物を狙うファイターものへと変わる。
 彼女はクレストの前に立ちはだかると、まずは飛びかかってきたライオンの牙を紙一重でかわし、その巨大な前足を取った。
「はい、ひとーつ！」
 バキバキッ、という鈍い音が響く。
 ユナはライオンの巨体を軽々と投げ飛ばし、間髪入れずに襲いくるトラの懐へと潜り込んだ。
 流れるような動きでトラの背後を取ると、そのまま強引に首元を極め、地面へと叩きつける。
 凄まじい衝撃音が森に轟き、地面が大きく揺れた。


「次はクマさんとゴリラさんだね♪」
 ユナの動きは止まらない。
 突進してくるクマの腕を絡め取り、関節を逆方向に固定して悲鳴を上げさせると、最後は両腕を振り回して威嚇するゴリラの股下に滑り込んだ。
「そーれっ！」
 彼女の細い腕からは想像もできない膂力が爆発し、巨体のゴリラが無様にひっくり返る。
 ユナは倒れ伏した動物たちの急所を的確に突き、一時的な運動能力の喪失を引き起こさせた。
 ものの数分。森の猛者たちはユナの足元で無様に手足をばたつかせるだけの存在へと成り果てていた。


「はぁ……はぁ……。ユナ、もう十分だよ。彼らもボクたちの強さは理解したはずだ」
 クレストが駆け寄り、荒い息をつきながらユナを止める。クレストはなにもしていないが逃げるのに息を切らしていたようだ。
「えー、もっと遊んであげてもいいのに♪」
「ダメだよ。彼らにボクたちを害する力がないってわかったんだから、これ以上の暴力は必要ないよ。彼らだって自分の領土を守ろうとしただけなんだから。……さあ、今のうちにここを離れよう。降伏した相手を追い詰めるのは、ボクたちの流儀じゃないでしょ？」
 クレストの言葉に、ユナは「ちぇー」と不満げな声を上げながらも、すぐに笑顔に戻った。
「そうだね、クレストがそう言うなら許してあげる♪  バイバイ、次はお行儀よくするんだよ？」
 ユナが軽く手を振ると、這々の体で森の奥へと逃げ去っていく動物たちを見送り、ふたりは再び歩き出した。


 しかし、冒険の試練はそれだけでは終わらなかった。
 昼過ぎから急激に空が暗くなり始め、湿った風が肌をなでる。
「……雨だね。それもかなりの大雨になるよ。魔法的な干渉を感じる……この森特有のスコールだ」
 クレストが空を見上げると同時に、大粒の雫がポツリ、ポツリと降り注いできた。
「あちゃー、せっかくの冒険なのに、ビショビショになっちゃうよ」
「急いで雨をしのげる場所を探そう。ボクの計算だと、この先の岩壁に洞窟があるはずだ」
 激しさを増す雨の中、ふたりは足元に気をつけながら泥濘んだ道を進んだ。
 瑠璃色のケープも桃色のブラウスも、容赦なく降り注ぐ雨に濡れて肌に張り付いていく。


 ようやく見つけたのは、切り立った崖の麓にある小さな、しかし奥行きのある洞窟だった。
「ふぅ……。なんとか間に合ったね。これじゃあ今日はもう動けないよ」
 クレストは洞窟の入り口で、びしょ濡れになったショートパンツを絞りながら溜息をついた。
「本当だね♪  でも、雨の中の冒険も、なんだかドキドキしちゃうなぁ」
 ユナは濡れて透けそうになったブラウスを気にする様子もなく、楽しそうに洞窟の中を見渡している。
「ボクはドキドキじゃなくて、風邪を引かないか心配だよ。……とりあえず、火をおこして服を乾かさないと」


 狭い洞窟の中、クレストが魔法で生み出した小さな炎が、岩肌を赤く照らし出す。
 外では激しい雨音がゴォォォ……という地鳴りのような音を立てて響き、文明から切り離されたような孤独感を煽る。
「ねえ、クレスト。こうしてふたりきりで野宿なんて、なんだか学園の寮にいた時とは全然違うね」
 ユナが焚き火のそばに膝を抱えて座り、炎を見つめる。
「……そうだね。学園にいれば、温かい食事も柔らかなベッドもある。でも、ボクたちが選んだのはこの旅だ。後悔はしていないよ」
 クレストは濡れたままの猫耳をパタパタと動かしながら答えた。
「ふふ、やっぱりクレストはかっこいいね♪  でも……」
 ユナがニヤリとサディスティックな光を宿した瞳でクレストを見つめる。
「こんなに狭い場所で一晩過ごすんだもん。退屈しないようになにか楽しいこと、したくなっちゃうよねぇ？」
「……っ！  変なことはしないでよ！  ボクは、今日はもう疲れたんだ。早く寝るよ！」
 クレストは顔を赤くして、そそくさと荷物の影に隠れるように横になった。
 激しい雨音と、パチパチと爆ぜる火の音。
 野生の脅威を退けた後の、静かだが緊張感の漂う夜がゆっくりと過ぎていく。


[Phase.2] 少女から少年へのカンチョーの思い出
 洞窟の奥に規則正しい寝息が小さく響いている。
 焚き火の朱い光が、丸まって眠るクレストの背中を優しく照らしていた。
 瑠璃色のケープは岩肌に掛けられており、今の彼は薄手の制服のシャツと、タイトな黒のショートパンツ姿だ。
 無防備に突き出された、小さくも形の良いそのお尻を眺めながら、ユナは膝を抱えて静かに思考を巡らせていた。


（……あはは、本当にかわいい寝顔。学園ではちょっと可哀想なことしちゃったかな）


 ユナの脳裏に学園の演習場や図書室での光景が鮮明に蘇る 。
 あの時、クレストに極めた超特大のカンチョー。
 自分の指が彼の薄いパンツの布越しに、キュッと引き締まった肛門へと容赦なくめり込んでいった時の感触 。
 指先が第二関節、そして根元まで深々と肛門に突き刺さるたびに、クレストは「はうっ！？」「あはぁぁんっ！！」と、学園一の天才とは思えない無様な声を上げて泣き叫んでいた 。
 感度を何万倍にも跳ね上げられ、指の刺激、カンチョーだけで無理やり肛門絶頂させられ、最後には魔導グリセリン浣腸で、数日分のうんちをブリブリとブチ撒けてしまった、あの屈辱の瞬間 。
 プライドの高い彼にとって、それは魂を削られるような羞恥だったに違いない 。


（クレストもひとりの男の子だもんね。あんなにお尻をオモチャにされて、プライドはずたずたでしょーに。かわいいからって、ちょっといじめすぎちゃったかも……）


 ユナは焚き火の爆ぜる音を聞きながら、自嘲気味に微笑んだ。
 世間ではユナがクレストを圧倒し、完全に分からせたと噂されている。
 確かに武術においてはユナの完勝だった 。
 近距離での打撃、関節技、そして必殺のカンチョーに至るまで、彼女のフィジカルと技術はクレストの計算を遥かに上回っていたからだ 。
 だが、ユナ自身は理解している。
 あの勝利はあくまで自分の得意分野に引きずり込み、クレストの精神的な脆さを徹底的に攻めた結果に過ぎない。


（もし、これが本当の戦争や大規模な魔獣討伐だったら……。戦略を練って、大勢の魔法師を指揮して最適解を導き出す力は、私なんかよりクレストの方がずっと上なんだよね）


 クレストの頭脳は、学園が誇る至宝だ 。
 彼が冷徹に戦局を見定め的確な指示を飛ばす時、そのカリスマ性はユナの拳よりも鋭く世界を切り拓く。
 ユナはそんな彼の「強さ」を、誰よりも認めていた。
 認めているからこそ、その気高い理性を、自分の指二本、カンチョーでズボっと破壊し、肛門から溢れる便意と快楽に溺れさせることに、この上ない背徳的な悦びを感じてしまったのだ 。


（うん……。これからも彼をいじめるのは我慢できそうにないけど。でも、ただの「排便するおもちゃ」として壊しちゃうのはもったいないよね）


 ユナはそっと手を伸ばし、眠っているクレストの赤い猫耳の付け根を、指先で優しくなでた。
 ピクッ、と耳が反応し、クレストが寝言で「……だめ、……でないで……」と小さく呻く。
 その愛らしい反応に、ユナの胸の奥がキュンと疼いた。


（適度にいじめて可愛がって、恥ずかしい思いをさせてあげるのは続けるけど。でも、旅の間はちゃんと仲間として、最高のパートナーとして協力していこう。彼が司令塔で、私がその剣。……ふふ、案外、最強のコンビになれるんじゃない？）


 外の雨音は依然として激しく岩壁を叩いている。
 ユナはクレストの隣に潜り込み、彼のお尻をそっと抱き寄せるようにして横になった。
 明日の朝、彼が目を覚ましてユナの腕の中にいることに赤面して慌てる姿を想像しながら、少女は満足げに瞳を閉じた。
[Phase.3] 禁断の野外排便
 洞窟の入り口から差し込む眩しい光に、クレストはゆっくりと瞼を持ち上げた。
 昨夜の激しい雨が嘘のように、空は見事なまでの快晴に包まれている。
 雨に洗われた森の空気は清々しく、草木の緑は一層鮮やかに輝いていた。
「ん……ふぁ……。おはよう、ユナ」
「おはよう、クレスト♪  ぐっすり眠れたみたいだね？」
 ユナは既に身支度を終えており、焚き火の跡を片付けていた。
 クレストもまた、少し体の節々に硬さを感じながらも、立ち上がって自身のケープを羽織る。
 男子特有の夜間陰茎勃起現象、すなわちショートパンツの中で朝勃ちしてる小さな性器を掛け布で隠しているが、ユナはクレストが起きる前にしっかりと見ていた。
 しかし、出発の準備を整えている最中、クレストはある重大な生理的欲求を無視できなくなっていた。
（……まずい。昨日の夜からずっと我慢していたけど……もう限界……っ）
 クレストは周囲をキョロキョロと見渡し、落ち着かない様子で尻尾をソワソワと揺らし始める。
「ねえ、クレスト。どうしたの？  そんなにソワソワして」
「えっ！？  あ、いや、なんでもないよ！  ちょっと、あっちの草むらで地形を確認してくるだけ！」
「へぇー、地形の確認ねぇ♪」
 ユナの含みのある笑みを背中に受けながら、クレストは脱兎のごとく茂みの奥へと消えていった。


 数分後。
 スッキリとした顔で、しかしどこかバツが悪そうに伏し目がちで戻ってきたクレストに、ユナは直球の質問を投げかけた。
「ねえ、そういえばさ。クレスト、トイレの『大』はどうしたの？」
「ぶっ……！？」
 クレストの顔が一瞬にして茹で上がったタコのように真っ赤に染まった。
「な、なにを……なにをいきなりデリカシーのないことを聞くんだよ！！」
「だって気になるじゃない♪  こんな森の中だもん。あ、もしかして……さっきの草むらで、ブリブリってしちゃったのかなぁ？」
「し、してない！  してないよ！  ボクがそんな、野蛮なことをするわけないだろ！」
 必死に否定するクレストだったが、その激しく揺れる尻尾と、泳ぎまくる視線がすべてを物語っていた。
「あはは！  図星だ！  天才少年のクレストくんが、お外でうんちしちゃったんだ！  恥ずかしーい♪」
「う……っ、うう……っ！  仕方ないじゃないか！  人間の生理現象なんだから、どうしようもないだろ！」
 開き直るように叫ぶクレストに対し、ユナは得意げに人差し指を立ててみせた。
「私はそんな野蛮なことしないよ？  私にはこれ、『魔導排便タンク』があるもん♪」
「……まどう、はいべん、たんく？」
「そう。数日分の排泄物を魔法で直腸から異次元のストレージにワープさせて蓄えておけるの。あとで街に着いた時に、まとめて処分できるんだよ。ふふん、凄いでしょ♪」
 クレストは衝撃のあまり、口をあんぐりと開けて固まった。
「ず、ずるい！！  なにそれ！？  なんでそんなバカな魔法がこの世に存在してるんだよ！？」
「えー？  旅の必須魔法でしょ……？  学園の応用魔導学の授業で習わなかった？」
「……っ、そ、そんな、そんな……。そんなのがあるなら、効率重視のボクが一番に修得しておくべき魔法だったのに……っ！」


 旅を再開してからも、ユナの容赦ない言葉のいじめは続いた。
「ねえねえ、クレスト。さっきの場所、ちゃんとうんち隠した？  他の動物が踏んじゃったら可哀想だよ？」
「もうその話はやめてって言ってるだろ……っ！」
「あはは、そんなに怒らなくてもいいじゃない♪  でも、お外で踏ん張ってる時のクレストの顔、想像するだけで笑っちゃうなぁ。きっと、お尻を真っ赤にして、一生懸命ブリブリしてたんでしょ？」
「う、うるさい……っ！  黙れよ……っ！」
「天才少年の肩書きが泣いちゃうねぇ♪  『学園の頭脳』改め、『森の排便王』って呼んであげようか？  それとも、『野良うんち製造機』の方がいい？」
 ユナの口から次々と繰り出される屈辱的なフレーズに、クレストの精神はガリガリと削られていく。
「ひどいよ……そこまで言わなくたっていいじゃないか……」
 クレストの大きな瞳に、じわりと涙が浮かび始める。
「えー、だって本当のことじゃない♪  お外でうんちするなんて、まるで訓練されてない子犬みたいだよ？  あ、もしかして、お尻を拭く時もしっぽが邪魔で大変だったのかなぁ？」
「うう……っ、うわぁぁぁん！！  ひどいよユナのばか！！  絶交だ！！」
 ついに耐えきれなくなったクレストの目から、大粒の涙が溢れ出した。
 彼は顔を覆い、しゃくりを上げながら、力なくその場に座り込んでしまった。


「……あ、あれ？」
 ユナはハッとして足を止めた。
 いつものようにナマイキな態度を崩して、可愛く泣きべそをかく程度だと思っていたのだが、今回の言葉責めは少しばかり度を越してしまったようだった。
 プライドの塊である彼を、生理現象という逃げ場のない部分で徹底的にバカにしすぎたのだ。
「……ごめん、クレスト。ちょっと言いすぎちゃったかな」
 ユナはバツが悪そうに頬を掻き、泣きじゃくる小さな背中に、おずおずと手を伸ばした。
「……本当にごめんね？  悪気はなかったんだよ。ただクレストが可愛かったから……」
「……うう、ぐすっ……。ユナの……ユナのデリカシー無し……っ」
 震える声で訴えるクレストの姿を見て、ユナは心から反省した。
 いくら調教済みのおもちゃとはいえ、今は大事な旅のパートナーなのだ。
 彼女はそっと彼を抱き寄せ、その柔らかい髪を撫でながら、しばらくの間、彼の涙が止まるのを待つことにした。


[Phase.4] 深緑の迷宮、静寂なる試練の幕開け
 涙を拭い、ぐずぐずと鼻を鳴らしながらも、クレストはなんとか立ち上がった。
 ユナに抱き寄せられて頭を撫でられたことで、羞恥心と引き換えに少しだけ心の波が落ち着いたのだ。
「……もう、次は絶対に許さないからね。ボクだって、今度街に着いたら真っ先にその魔法を修得するんだからっ……」
「あはは、分かったよ。今度からはちゃんと手加減するね♪」
 ユナは屈託のない笑顔で答え、クレストの細い手を引いて再び歩き出した。


 ふたりはさらに森の深部へと進んでいった。
 そこは既に地図にも詳細が記されていない未踏の領域だった。
 樹齢数百年を数えるであろう巨木が立ち並び、その根は複雑に絡み合って、まるで生き物のように地面を這っている。
「……ねえ、ユナ。なんだか、空気が変わったと思わないかな？」
 クレストが真紅の猫耳をぴくりと動かし、周囲を警戒するように見渡した 。
「うん、そうだね。さっきまでの動物たちの気配が、急に消えちゃったみたい」
 ユナもまた、いつもの冗談を封印し、しなやかな肉体を戦闘態勢へと移行させる 。


 やがて、ふたりの前にある巨大な崖が現れた。
 その崖の麓、絡み合う蔦と苔に覆われた場所に、不自然なまでに精巧な石造りの門が鎮座していた。
「これは……天然の洞窟じゃないよね。人工的な建造物だ」
 クレストは眼鏡の度を合わせるように目を細め、門に刻まれた古代文字を解析し始めた。
「……『深緑の試練、知恵と力を併せ持つ者にのみ道は拓かれん』。どうやらここは古代の魔法師たちが遺した迷宮（ダンジョン）のようだ」
「迷宮！  すごいじゃない、クレスト！  これぞ大冒険って感じだよ♪」
 ユナは瞳を翠色に輝かせ、拳をパチンと打ち鳴らした 。


 クレストは慎重に魔導杖を構え、門に魔力を流し込む。
 ズズズッ……という重厚な地鳴りとともに、数百年、あるいは数千年ものあいだ閉ざされていたであろう石門が、ゆっくりと左右に分かれた。
 門の奥からは、ひんやりとした、それでいて魔力の密度が異常に高い風が吹き抜けてくる。
「……中に入れば、学園で経験した演習とは比較にならない危険が待っているはずだ。ボクの指示に従って動いてくれる？」
「もちろん♪  戦略はクレストに任せるよ。私は、クレストを傷つけようとする悪い子たちを、ぜーんぶブチのめす担当だもんね！」
 ユナは頼もしく胸を張り、クレストの隣に並んだ。


 迷宮の内部は外の光が届かないにも関わらず、壁面に付着した発光苔によって淡い青緑色に照らされていた。
 中の廊下は広く、天井も高い。
 しかし、その床には巧妙な罠が仕掛けられていた。
「止まって、ユナ。3歩先のタイルに重力感知の魔法陣がある」
「おっと……危ない危ない。やっぱりクレストがいなきゃ、私は今頃ペチャンコだったかもね」
「……お世辞はいらないよ。ボクの計算によれば、この迷宮は階層ごとに異なる属性の試練が用意されている可能性が高いんだ」


 1階層目の広間に辿り着くと、そこには複数のゴーレムが待ち構えていた。
 石で構成された巨躯が、侵入者を排除せんと軋んだ音を立てて動き出す。
「ユナ、左の3体を任せる！  ボクは右の2体の関節部分に弱体化魔法を叩き込むよ！」
「了解だよ、リーダー♪」
 ユナは弾丸のような速さで踏み込み、ゴーレムの懐へと飛び込んだ。
 彼女の拳が石の胴体を粉砕し、破片が四散する。
 一方でクレストは、正確無比な魔法制御でゴーレムの動きを封じ、ユナが攻撃しやすい状況を瞬時に作り出していく。
 学園一の頭脳と、学園一の暴力。
 その2つの才能が噛み合った時、迷宮の守護者たちは次々と塵へと還っていった。


「ふぅ……。連携はバッチリだね、クレスト♪」
「……まあね。ユナの動きが予想以上に速かったから、魔法のタイミングを合わせるのが大変だったけどね」
 クレストは少しだけ誇らしげに、しかしナマイキな口調を崩さずに答えた 。
「でも、これだけ広い迷宮だ。攻略には何日もかかるかもしれない。食料と魔力の管理を徹底しないといけないね」
「大丈夫だよ♪  私たちの『魔導排便タンク』……じゃなかった、クレストは外でしなきゃいけないんだっけ？」
「……またその話をするの！！」
「あはは！  ごめんごめん、つい♪」


 迷宮の深淵へと続く階段を前に、ふたりは改めて視線を交わした。
 ここから先はさらに過酷な戦いが待っているだろう。
 だが今のふたりには、互いへの揺るぎない信頼（と、少しばかりの意地悪な遊び心）がある。
「行くよ、ユナ。この迷宮の最深部にあるものを、ボクたちの手で突き止めるんだ」
「うん、行こう！  クレスト♪」


 青白い光に満ちた迷宮の奥へと、少年と少女の足音が響いていく。
 天才少年の知略と、最強少女の暴力。
 ふたりの本当の冒険は、この閉ざされた古の聖域から、今まさに加速し始めようとしていた。


 迷宮の壁に刻まれた古い紋章が、ふたりの通過を祝うかのように、一瞬だけ微かに明滅した。
 それは、新たな歴史の1ページが刻まれ始めた合図でもあった。


「ねえ、クレスト。もし迷宮の奥でお宝を見つけたら、なにが欲しい？」
「……ボクは、失われた古代の魔導書かな。キミは？」
「私はね……もっともっとクレストが恥ずかしがるような魔法がいいなぁ♪」
「……やっぱりキミとは、早いうちに絶交した方がいいかもしれないね」
「あはは！  そんなこと言っちゃって、本当は私がいなきゃ寂しいくせに♪」


 そんな軽口を叩き合いながらも、ふたりの足取りは決して止まることはなかった。
 未知なる迷宮の攻略という新たな目的を得て、彼らの絆は皮肉にもあの屈辱的な思い出を燃料にして、より強固なものへと変わっていくのだった。


[Phase.5] 宝箱トラップ おっと！ 金的パンチ！
 迷宮の第1階層。
 ゴーレムたちの残骸が静かに魔力の塵へと還っていく中、広間の奥に鎮座する重厚な装飾の宝箱が、青白い光を反射して怪しく輝いていた。
「やったね、クレスト！  最初の試練を突破したご褒美だよ♪」
 ユナは戦闘の余韻で少し上気した顔を輝かせ、軽快なステップで宝箱へと歩み寄る。
「待って、ユナ！  こういう露骨な宝箱には、9割以上の確率でなんらかの防衛機構……つまり罠が仕掛けられているんだ」
 クレストは宝箱への期待を抑えるように胸のケープを指先で弄りつつ、解析レンズを起動した。
「大丈夫だよ♪  罠の解除だって、私の得意分野なんだから。ほら、見ててね」
 ユナは自信満々に宝箱の前に膝をつき、細い指先を鍵穴へと滑り込ませる。
 彼女は感覚を研ぎ澄ませ、内部の歯車の動きを魔力で読み取っていく。
 カチッ、カチッ、と精密な金属音が静かな広間に響き渡る。
 クレストは固唾を呑んでその様子を見守っていたが、レンズに映る魔力回路が突如として紅く変色したことに気づいた。
「ユナ、まずい！  それは二重反転式の偽装回路だ！  触っちゃダメだ……っ！」
「えっ？  あ……っ！」
 ユナが指を引こうとした瞬間、宝箱の底面からガコンッ！  という不吉な重低音が鳴り響いた。
 おっと！？ 金的パンチマシーンだ！


 瞬間、宝箱の正面が勢いよく弾け飛び、そこからバネ仕掛けの巨大な鉄拳が飛び出した。
 それは宝箱を開けようとした者の股間を正確に撃ち抜くために設計された、古代の悪意の結晶――『金的パンチマシーン』であった。
「きゃっ！？」
 ユナは学園一の身体能力を遺憾なく発揮し、空中で身体を捻るようにしてその鉄拳の軌道から離脱する。
 しかしその背後にいたのは、解析に夢中になって無防備に立ち尽くしていたクレストだった。
「えっ……？  あ……っ」


ドボッ！！！！ 


 鈍く、重い、肉と鉄が激突する音が迷宮内に木霊した。
 時速100キロを超える速度で射出された鉄拳は、クレストの細い太腿の間、彼の大事な急所へと真っ直ぐに突き刺さった。
 薄いブリーフとタイトなショートパンツ越しに、柔らかい睾丸が無慈悲に押し潰される。
「ぐ、ぎゃああああああああああああああああっ！！？ ？」
 クレストの口から、およそ人間が出しうる限りの絶叫が漏れ出た。
 衝撃は股間から脊髄を駆け上がり、脳天を突き抜け、腹部の深奥へと「ズシン」という鉛のような重苦しい鈍痛を植え付ける。


 クレストは糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「う、うあああ……っ！  ああああああ……っ！！」
 彼は両手で股間を必死に押さえ込み、地面をのたうち回った。
 顔面は一瞬で土気色になり、額からは大粒の脂汗が吹き出す。
 激痛のあまり呼吸の仕方を忘れ、ヒッ、ヒッ、と短い引きつけのような声を漏らす。
「あ、ああああ……お、おなかが……おなかが痛い……っ！  気持ち悪い……っ、うあああああああ！！」
 金的特有の、内臓を直接握り潰されるような吐き気を伴う痛みが、波のように何度も彼を襲う。
 瑠璃色のケープが泥濘んだ床で汚れ、誇り高い猫耳は力なく垂れ下がり、細い尻尾は激痛のあまりピンと直立したまま小刻みに震えていた。


「わ、わわっ！  ごめんクレスト！  大丈夫！？  大丈夫じゃないよね、ごめんっ！」
 ユナが慌てて駆け寄り、地面を転がり回るクレストの背中をさすろうとする。
「さ、触るな……っ！  来るな……っ！  あ、ああああああ……っ！！」
 クレストはユナの手を振り払う余裕すらなく、ただただ股間を凝縮するように丸まり、悶絶し続けた。
 学園の天才、将来を嘱望される若き魔法師が今は金的に耐えられず、1人の女の子の前で無様に股を押さえ、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにしながら転がっている。
 その光景はあまりにも無残で、そしてどこか滑稽ですらあった。


 数分が経過し、ようやく激痛の第1波が去った。
 クレストは転がり回るのをやめ、膝をついた状態で依然として両手で股を強く圧迫し続けていた。
「はぁ……っ、はぁ……っ、はぁ……っ……」
 荒い呼吸が静かな迷宮に響く。
 まだ下腹部には、鈍い鉄の塊が居座っているような不快な重みが残っている。
 だが痛みが引いていくのと入れ替わるように、猛烈な「羞恥心」という名の炎が彼の全身を焼き始めた。


（ボクは……ボクは今、なんて姿を晒しているんだ……っ）


 ゆっくりと視線を上げると、そこには心配そうに、しかしどこか「見てはいけないものを見てしまった」というような微妙な表情のユナがいた。
「……クレスト、少しは落ち着いた？」
「………………」
 クレストは答えることができなかった。
 顔が先ほどの激痛とは別の理由で、爆発しそうなほど赤く染まっていく。


（女の子に……ユナに……ボクの大事なところを……あんなにまじまじと……っ。しかも、痛みに負けて、あんな情けない声を上げて、地面を転がって……っ！ ）


 プライド。
 彼がなによりも大切にしてきた、知性ある魔法師としてのプライドが、この一撃で跡形もなく粉砕されていた。
 ユナには以前にお尻をカンチョーで散々いじられ、さらには浣腸までされうんちを漏らすという究極の辱めを受けてきた。
 しかし、この「金的」というアクシデントは、それとはまた質の違う屈辱だった。
 男としての急所を物理的な凶器で破壊され、それをライバルである（あるいは天敵である）女の子の前で曝け出してしまうという、生物としての根源的な敗北感。


「……見ないで」
 クレストは、消え入りそうな声で呟いた。
「えっ？  でも、冷やした方がいいんじゃない？  私の回復魔法で……」
「見ないでって言ってるだろ……っ！！」
 クレストは涙が滲んだ瞳でユナを睨みつけた。
 その瞳には痛みへの怒りよりも、さらけ出された弱さへの悲痛な叫びが込められていた。


（ああ……最低だ。ボクはなんて惨めなんだろう。お尻をカンチョーされて、外でうんちをさせられて、今度はこれだ……。ユナの前でボクの尊厳はもうひとかけらも残っていない……）


 彼は両手で股間を押さえたまま、顔を伏せた。
 ショートパンツのクロッチ部分が、圧迫によって少しだけ強調されているのが自分でも分かる。
 それがさらに彼を絶望させた。
「……ごめんね、クレスト。私がちゃんと避けるだけじゃなくて、クレストのことも守ってあげればよかったんだよね」
 ユナの声は優しかった。
 しかし、その優しさが今のクレストには刃のように突き刺さる。
 同情されている。
 学園一の強さを誇る少女に、股間を打たれて泣いている自分を「可哀想な男の子」として見られている。


「……もう、いいよ。ボクが悪かったんだ。解析に夢中で隙だらけだったのはボクだ……。ボクは……天才なんかじゃない。ただの股間を打たれて動けなくなる……無能なガキだよ……」
 自嘲的な言葉が口をついて出る。
 涙が床にポタポタと落ち、青い苔を濡らした。
「そんなことないよ！  クレストは凄いよ。この罠が二重回路だって見抜いたじゃない。私がドジだっただけだよ」
 ユナはそう言ってクレストの隣に座り込み、そっと彼の肩に手を置いた。
「……ほら、痛いの痛いの、飛んでいけ♪」


 ユナの温かい手が、震えるクレストの体を包み込む。
 クレストはまだ股間から手を離せない。
 ジンジンとした余韻はまだ消えず、立ち上がろうとすれば腹筋に激痛が走るだろう。
 しかし、ユナの温もりに触れているうちに、不思議と心の奥底にあるトゲトゲとした羞恥心が、少しずつ溶けていくような気がした。


「……ユナ」
「なぁに？」
「……今の誰にも言わないでよ？  学園のみんなにボクが金的パンチで転がってたなんて知られたら、ボク……本当に死んじゃうから」
「あはは、分かってるって♪  これは、ふたりだけの秘密。大冒険の『痛い思い出』第1号だね！」


 ユナの明るい声に、クレストは小さく、本当に小さく溜息をついた。
 まだ股間はズキズキと疼いている。
 恥ずかしさで顔を上げることもできない。
 けれどこの少女と一緒に歩む旅は、こうした無様な姿すらも共有していくことで、より深い場所へと繋がっていくのかもしれない。


「……さあ、いつまでも座ってられないよ。宝箱の中身、確認しなきゃ」
 クレストは震える脚に力を込め、股間を片手でガードしたままゆっくりと立ち上がった。
 その姿は相変わらず無様で、滑稽で、そしてどうしようもなく「ユナのパートナー」らしさに満ちていた。


 迷宮の奥深く。
 少年と少女の絆は一発の鉄拳と溢れた涙によって、また一段と奇妙に、そして強固に結ばれていくのだった。
 なお宝箱には小銭しか入っていなかった。


[Phase.6] 座薬
 迷宮の第1階層をさらに奥へと進んだふたりは、不自然なほど静謐な空間に辿り着いた。
 そこは古代の魔導師たちが瞑想に用いたとされる小部屋で、周囲には強力な浄化結界が張り巡らされており、魔獣の侵入を一切許さない安全地帯となっていた。
「……はぁ、はぁ……。ここで、少し休もう。ボクの体力も、そろそろ限界だ」
 クレストは未だに股間を片手で庇うような不自然な姿勢のまま、壁際に力なく腰を下ろした。
 彼の顔色は依然として青白く、その額には痛みに耐えるための脂汗が滲んでいる。
「そうだね。でもクレスト、そのままだと明日の探索に響いちゃうよ？  さっきの急所パンチ、かなりの衝撃だったし、内部で炎症が起きてるかもしれないもん」
 ユナは真剣な表情を装い、荷物の中から小さな革製のポーチを取り出した。
 その中には学園の高度な錬金術によって精製された、翡翠色の輝きを放つ「特殊な薬」が収められていた。


「炎症……？  そうかな。でも、少し休めばボクの自己回復魔法で……」
「ダメだよ。性器っていうのはね、魔力の循環が滞りやすい急所なの。放置すると魔力回路が癒着して、最悪の場合、一生魔法が使えなくなることだってあるんだよ？  これは学園の禁書にも書いてある、もっともらしい医学的事実なんだから♪」
「えっ……！？  い、一生、魔法が使えなくなる……？」
 ユナのデタラメな理屈に、天才少年の冷静な思考回路が恐怖で曇り始める。
 彼は魔法こそが自分の存在意義だと思っており、それを失うという可能性を提示されただけで、理性が容易に揺らいでしまうのだ。
「だから今すぐ私が治療してあげる。……はい、クレスト。そこにうつ伏せになって、ショートパンツを下ろして」
「な、なにを……なにを言ってるんだよ！！  ここで、そんな……っ」
「治療だよ。これは経口摂取じゃ効かないの。直接、患部に一番近い粘膜から成分を吸収させないと意味がないんだから。……つまり、座薬だね♪」
 ユナの手にはひんやりとしたジェルに包まれた、滑らかな弾丸状の座薬が握られていた。
「ざ、座薬……！？  いやだよ！  そんなの、自分でするよ！」
「自分で正確な位置に入れられるの？  魔法回路の結節点にピッタリ合わせなきゃいけないんだよ？  失敗したら、クレストの股間が爆発しちゃうかもしれないよ？」
「ば、爆発……っ！！」
 もはやユナの言葉は脅迫に近いものだったが、痛みに弱り精神的に追い詰められたクレストに、それを否定する術はなかった。


「……わ、分かったよ。やるよ……やればいいんだろ……っ」
 屈辱に顔を歪めながら、クレストは震える手で瑠璃色のケープを脱ぎ、タイトな黒のショートパンツのベルトを解いた。
 既にユナには学園内で散々いじられたクレストの生尻。だけど、自分からお尻を見せるのは、また別の恥ずかしさがあった。
「……っ」
 ゆっくりと、しかし確実に、布地が引き下げられていく。
 露わになったのは、白く柔らかな肌に包まれた、小柄な少年の繊細なお尻だった。
「……ううっ、恥ずかしい……。見ないで……お願いだから……っ」
 クレストは涙を溜め、顔を腕の中に埋めながら、無防備な背中をユナに向けた。


 ユナの視線が獲物を見つめる獣のように鋭く、そして熱く変化する。
 薄いブリーフも膝下まで引き下ろされ、そこには完熟した果実のように丸みを帯びたお尻が、冷たい外気に晒されていた。
 中央にひっそりと佇む、窄まったままの薄紅色の肛門。
 そこはかつてユナのカンチョーと浣腸によって蹂躙され、数えきれないほどの辱めを受けてきた場所だ。今度は座薬。
「ふふ、とっても綺麗だよ、クレスト♪  じゃあ始めるね。まずは粘膜を柔軟にするために、魔法薬を塗るよ」
「ひゃっ……！？  つ、冷たい……っ！」
 ユナの指先がたっぷりの潤滑ジェルを伴って、クレストの肛門の周囲を撫で回した。
 ヌチャ、ヌチュッ、という卑猥な粘着音が、静かな部屋に響き渡る。
「あ、ああ……っ！  そこ、そんなに触らなくても……っ！」
「ダメだよ。入り口が硬いままだと、お薬が入る時にクレストが痛がっちゃうでしょ？  ほら、力を抜いて……。私の指を、しっかり飲み込む準備をしてね♪」


 ユナは容赦なくジェルのついた指を肛門の真ん中に押し当てた。
「ん、んんぅぅぅ……っ！！」
 クレストの身体がビクンと大きく跳ねた。
 指先が窄まった肉の輪を無理やり押し広げ……。
 ズニュッ……！
「はうっっ！？」
 ユナの指先が熱い肛門の中へと侵入を開始する。
 ズチュ……ズブッ……という重い肉の摩擦音とともに、ユナの指が第一関節、そして第二関節まで容易に吸い込まれていった。
「あ、ああああ……っ！！  入ってる……ユナの指が、ボクの中に……っ！！」
「ふふ、いい感じに締まってるね♪  ほら、ここが魔法の結節点だよ」
 ユナはわざと前立腺の近くを、指先でコリッと抉るように刺激した。
「ひぎぃっ！？  な、なんだ……今の……っ！  変な、変な感じがする……っ！」
 クレストの尻尾が狂ったように激しく揺れ、股間の金的の痛みさえも、その強烈な違和感によって塗り潰されていく。
「じゃあ、本番だよ。座薬を入れるね。……そーれっ！」
 ポンッ！
「んっ！？」
 ユナは指を一度引き抜くと、今度は翡翠色の座薬を指先に添え、一気に奥へと突き刺した。


ヌポォッ！！ 


「あぐっ、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ！！」
 クレストの背中が弓なりに反り、肛門が異物を無理やり飲み込まされる感覚に、彼は絶叫した。
 座薬はユナの指の根元まで、最短距離でクレストの直腸の深淵へと送り込まれた。
「はぁ……はぁ……っ！  お、おなかが……重い……っ。なにかが、ずっと奥に居座ってるみたいだ……っ」
「しっかり括約筋を締めててね？  出しちゃったら、金的の痛みが一生残っちゃうんだから」
「う、うう……っ。く、屈辱だ……。女の子に、こんな、お尻の穴の奥までかき回されるなんて……ボクはもう、おしまいだ……っ」


 クレストは涙を流しながら、必死にお尻の穴をギュッと引き締め、座薬が逆流しないように耐え続けた。
 ユナは満足げにその光景を眺めながら、指に残ったジェルをペロリと舐めとった。
「あはは♪  よく頑張ったね、クレスト。これで明日の朝には、金的の痛みもスッキリ取れて、うんちもたくさん出るようになるはずだよ♪」
「……う、うんちの話は、今しないでよ……っ！！」


 結界に守られた安全な部屋で、少年は股間の鈍痛とお尻に挿し込まれた座薬の違和感、そして耐え難い羞恥心に悶えながら、長い夜を過ごすことになるのだった。
 迷宮の攻略は、まだ始まったばかり。
 知略と暴力そして「教育」の旅は、さらに深く、暗く、甘美な領域へと足を踏み入れていった。


[Phase.7] 迷宮の目覚めと猛烈な便意
 迷宮の静寂な空気を切り裂くように、魔導時計の無機質なアラームが鳴り響いた。
 クレストは重い瞼を持ち上げ、自分がまだ古代の瞑想室にいることを認識する。
 昨夜ユナによって強引に挿入された翡翠色の座薬は、彼のおなかの中でゆっくりと溶け、その薬効を存分に発揮していた。
「ん……ふぁ……。あ、痛くない……」
 寝返りを打った瞬間、昨日まで彼を悶絶させていた金的の鈍痛が、嘘のように消え去っていることに気づく。
 流石は学園が誇る錬金術の結晶だ。
 しかし、痛みが引いた代わりに、彼は別の、より切実で強烈な「予兆」に襲われた。
（……っ！？  な、なんだ、この……おなかの重さは……っ！ ）
 それは昨日の野外排泄など比較にならないほど、重厚で逃げ場のない便意だった。
 座薬に含まれていた成分には、筋肉を弛緩させ血流を促進するだけでなく、腸の活動を極限まで活性化させる副作用――ユナの仕組んだ「お遊び」が含まれていたのだ。
「おはよう、クレスト♪  顔色がとってもいいみたいだね。お薬、ちゃんと効いたでしょ？」
 ユナが快活な声を上げ、身軽に跳ね起きた。
 彼女の視線はクレストが必死に括約筋を締め、身悶えしている腰のあたりに注がれている。
「ユ、ユナ……。お薬は効いたけど……その……ちょっと、気分が……」
 クレストは両手で下腹部を抱え込み、脂汗を流しながら答えた。
 今すぐどこかへ駆け込みたい。
 しかし、ここは四方を強固な石壁に囲まれた迷宮の内部だ。
 昨日のような茂みもなければ、身を隠せる大きな岩もない。
「どうしたの？  またおなかが痛いのかなぁ？  それとも……ブリブリしたくなっちゃった？」
「なっ……！  そんな、大声で言わないでよ……っ！」
「あはは、隠さなくてもいいのに♪  でも残念だったね。この迷宮、次の階層まで行かないと拓けた場所はないよ。もちろん、トイレなんてあるわけないし」
 ユナはそう言いながら、意地悪くクレストのお尻を背後からポンと叩いた。
「ひぎぃっ！？  や、やめて……っ！  今、刺激しちゃ……だめぇっ！」
 叩かれた衝撃で腸内のうんちが肛門のすぐ裏側まで押し寄せ、クレストの猫耳が激しく痙攣した。


（まずい……。このままじゃ、歩くことすらままならない……っ）
 クレストは震える脚で立ち上がったが、1歩踏み出すたびにお尻の奥でうんちが外へ出ようと激しく主張する。
 ユナが昨日言っていた『魔導排便タンク』さえあれば、こんな屈辱的な思いをしなくて済むのに。
 しかし、今の彼にできるのは、ただ無様に内股になりながら、プライドの欠片を握りしめて歩を進めることだけだった。
「ねえクレスト、そんなにゆっくり歩いてたら、日が暮れちゃうよ？  ほら、しゃきっと歩いて！」
「む、無理を言わないでよ……っ！  ボクは今、人生最大の危機と戦っているんだから……っ！」
「ふーん。じゃあ、私が後ろから支えてあげようか？  ほら、こうやって♪」
 ユナはニヤリと笑うと、クレストの細い腰を後ろから抱きかかえるように密着した。
 彼女の柔らかい胸がクレストの背中に当たり、同時に彼女の手が、彼のパンパンに張った下腹部を優しく、しかし確実に圧迫する。
「あ、あああ……っ！  ユナ、だめ……そこは、押しちゃだめなんだ……っ！」
「えー？  ここが苦しいんでしょ？  ほら、マッサージしてあげるね♪  ギュッ、ギュッ、って」
「んぐっ、あああああ……っ！！  出る……出ちゃう……っ！  漏れちゃうよぉぉ……っ！！」
 クレストの紫色の瞳に、再び涙が溜まり始める。
 迷宮の廊下には、彼の必死な拒絶の声とおなかがキュルキュルと鳴る情けない音が反響していた。


 周囲に遮蔽物は一切ない。
 一本道の廊下を、自分をいじめて楽しむ少女と密着しながら歩く。
 これ以上の地獄があるだろうか。
「ほら、クレスト。我慢すればするほど、後で出す時のブリブリ感が凄くなるんだよ？  楽しみだねぇ♪」
「……ユナの……いじわる……。ボク、もう……限界……っ」
 クレストはお尻の穴をこれ以上ないほど固く閉じ、ぷるぷると震えながら、1歩1歩、終わりなき廊下を進んでいった。
 学園の天才少年の尊厳は、今まさに1枚の薄いブリーフと、ユナのサディスティックな手のひらの上で、風前の灯火となっていた。


「あ、見てクレスト！  あそこの角を曲がったら、少し広い小部屋があるよ♪  そこまで頑張れたら、ご褒美に『魔導排便タンク』の魔法、教えてあげてもいいよ？」
「え……！？  ほ、本当……っ！？」
 絶望の中に差した一筋の光。
 クレストは最後の力を振り絞り、内股のまま小走りで角へと向かった。
 しかし、それがユナのさらなる「お遊び」への誘いであることを、今の彼には知る由もなかった。


 角を曲がった先。
 そこには確かに小さな空間があったが、それと同時に、新たな迷宮の守護者が姿を現していた。
「……えっ。そ、そんな……。ここで、戦闘なんて……っ」
 目の前には巨大な翼を持つガーゴイルが岩の像から動き出し、鋭い眼光を放っている。
 激しい便意。
 逃げ場のない小部屋。
 そして迫りくる強敵。
 クレストの肛門を締め付ける力は、恐怖と焦りによって限界を突破しようとしていた。
「さあ、クレスト！  戦いの時間だよ♪  ブリブリしちゃう前に、ちゃっちゃと片付けちゃおうね！」
 ユナの無邪気な声が、追い詰められた少年の心に非情に響いた。
「う、うああああ……っ！  ど、どうしてこんなことに……っ！！」


 クレストは震える手で魔導杖を構えたが、力を入れるたびに腸が激しく波打ち、お尻の穴から「ぷぅっ」と、小さな、しかし決定的な空気が漏れ出した。
 彼の顔が絶望と羞恥で真っ赤に染まる。
 大冒険2日目。
 天才少年の戦いは、文字通り「身を削る」ような極限状態へと突入していった。


[Phase.8] 便意を我慢しながら限界バトル
 迷宮の石壁がクレストの荒い呼吸を冷酷に跳ね返す。
 眼前に立ち塞がるガーゴイルは、侵入者を粉砕せんとその巨躯を軋ませ、鋭い石の爪を床に食い込ませていた。
 本来ならば、クレストの知略があれば1分もかからずに無力化できる相手である。
 しかし、今の彼には魔法を構築するための精神的な余裕など、これっぽっちも残されてはいなかった。
「ぐ……っ、うぅぅ……っ。お、おなかが……もう、千切れそうだよ……っ！」
 クレストは内股をこれ以上ないほどに密着させ、自身のショートパンツの布地を握りしめるようにして、腰を折っていた。
 腸の奥底からは翡翠色の座薬によって強制的に生成された、重厚かつ熱を帯びた便意が、怒涛の勢いで肛門へと押し寄せている。
 キュルルルッ、ギュルルルルッ！！ 
 静寂な戦闘開始前の間に、クレストの腹部から情けない音が鳴り響く。
 それは彼がどれだけ知的な言葉で粉飾しようとも隠しきれない、野生的な排便の要求だった。


「あはは、クレスト！  顔が真っ赤を通り越して紫色だよ♪  ほら、早くその子を倒さないと、戦ってる最中にブリブリって出ちゃうよ？」
 ユナはガーゴイルの攻撃範囲のすぐ外側で、楽しそうに指を組みながら観戦している。
 彼女の視線はクレストが必死に締めているお尻の割れ目、そのタイトな黒のショートパンツが限界まで引き絞られている部分に釘付けだった。
「ゆ、ユナ……っ、笑ってないで、助けて……っ！  ボク、もう……指1本動かしたら、全部、全部出ちゃうんだよぉっ！」
「えー？  そんなの困るなぁ♪  学園一の天才が、ガーゴイルの前でおもらしして、そのままうんちまみれで負けちゃうなんて、伝説になっちゃうよ？」
「う、うるさい……っ！  黙れ……っ、あぐぅぅっ！！」
 突如として襲ってきた過去最大の便意の波に、クレストの視界が真っ白に染まる。
 肛門の括約筋が、自身の意志を裏切って僅かに緩み、熱い空気と水分を帯びた便が、出口のすぐ外側をピチャリと叩いた。


 ガーゴイルが吠え、岩の拳を振り上げる。
「……っ、防御、シールド……っ！」
 クレストは泣き出しそうな顔で杖を振るったが、魔法を発動させるための魔力の練り込みが、腹部への力みによって著しく阻害される。
 魔法陣は形を成す前に霧散し、ガーゴイルの猛攻が彼のすぐ傍の床を粉砕した。
「ひぎぃっ！？  こ、怖い……っ！  でも、踏ん張ると、出ちゃう……っ！」
 彼は恐怖によるパニックと、生理的な極限状態の板挟みに遭い、ついにその場にへなへなと座り込んでしまった。
「うわぁぁぁん！  ユナのばか！  いじわる！  もう嫌だ、こんなのぉ！！」
 ついにクレストは、人目を憚らずに大声で泣き出した。
 紫色の瞳からは大粒の涙が溢れ、頬を伝って汚れた床へと落ちる。
「ボク……ボク、もう無理だよ……っ。ユナに見られたくないけど……でも、もう、止まらないんだ……っ。おなかの中が、ぐちゃぐちゃだよぉ……っ！」


 ユナは満足げに目を細め、ゆっくりとクレストの元へと歩み寄った。
「ふふ、やっと観念したんだね、クレスト♪  誰にも見られないように隠れてうんちするなんて、そんなの今のクレストには贅沢すぎるよ」
 ユナは座り込むクレストの背後に回ると、彼の首筋に顔を寄せ熱い吐息を吹きかけた。
「いいよ、ここで出しちゃいなよ。私の目の前で、恥ずかしい姿を全部見せて。そうしたら、助けてあげるから♪」
「う、うあぁぁ……っ、あ、ああああ……っ！！」
 クレストはお尻の穴をギュッと締め直そうとしたが、その時、おなかの奥で「ズシン」という決定的な便意が走った。
 座薬の成分が完全に腸壁を刺激しきり、全ての溜まった便が、肛門という唯一の解放を求めて一丸となって突進してきたのだ。


 ミチッ、ミチミチッ……。
 タイトなショートパンツのクロッチ部分が、内側から押し寄せる強大な圧力によって、パンパンに膨れ上がる。
「あ……っ、あ……。出る……。もう、我慢できない……っ。ユナ……っ、出るよ……っ！！」
 クレストは顔を真っ赤にし、白目を剥きかけながら、最後の、本当に最後の括約筋の抵抗を試みた。
 しかし、彼の意志とは無関係に、お尻の穴は無慈悲にもゆっくりと、その門を開こうとしていた。
「あはは！  膨らんできたぁ♪  さあ、天才少年のブリブリショー、いよいよ開幕だね！」
 ユナが歓喜の声を上げた、その瞬間。


――クレストの体内の堤防が、音を立てて崩壊しようとする。しかし……。


[Phase.9] 便意封印カンチョー
 クレストの背骨に電撃のような震えが走った。
 お尻の穴が自身の意志を裏切り、熱い便を世界へと解き放とうと無慈悲に緩んだその瞬間。
「――今だよ、クレスト♪  『カンチョー』！！」
 ユナの鋭い掛け声が迷宮の空気を震わせた。


体験版はここまでです。
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