中年童貞のＲチャレンジ　～鉄壁の女格闘家を全裸にして犯すまで～



　一

　黒崎隆司、四十二歳。いい歳して、親から仕送りを貰っている。彼の人生は停滞していた。六畳一間のワンルームマンションは、長年閉め切ったカーテンのせいで昼でも暗く、淀んだ空気が漂っている。床には脱ぎ捨てた衣服が何日分も積み重なり、テーブルの上には空のカップ麺の容器と、埃を被った行政書士試験の参考書が置かれていた。冷蔵庫の中身はビールと賞味期限切れの食品ばかり。シャワーは三日に一度浴びるかどうか。
　外に出る理由など、ほとんどない。五年前にリストラされて以来、彼の人生はゆっくりと、しかし確実に腐敗していった。
　最初のうちは「良い仕事が見つかる」と自分に言い聞かせて就活をしていたが、年齢と空白期間が仇となり、書類選考すら通らなくなった。やがて外出する気力も失せ、部屋の中でただ時間を潰すだけの毎日になった。
　そんな隆司にはただ一つだけ、趣味がある。それは、ネットでエロ動画を観ることだ。その夜も、彼はいつものように椅子に座って、ズボンを膝まで下ろしていた。右手は男根を握り、左手でマウスを動かして、エロ動画サイトのおすすめ動画の一覧をスクロールしていく。
「あんまりいいの無いなあ……」
　小さくため息をついた瞬間、一つのサムネイルが目に入った。
【鉄壁の女格闘家】星野彩音　競技全裸・三十分一本勝負
　サムネイルに写る女性は、黒いパーカーを着てジーンズを穿いて、冷ややかな目で正面を睨みつけていた。背景は薄暗い八角形のリング。
　明らかに普通のＡＶとは異なる雰囲気が、隆司の指を止めた。彼はそれをクリックした。
　動画が始まると、まずルール説明のテロップが表示された。
『エロシオン地下興行　競技全裸・三十分一本勝負』
　男性の勝利条件：女性を完全に全裸にする。
　女性の勝利条件：三十分間耐え切るか、男性をＫＯするか一本を取る。
　女性は勝利した場合、賞金を獲得。
　隆司の喉が、ごくりと鳴った。画面が切り替わり、リングに立つ星野彩音が映し出された。二十七歳。元女子総合格闘技選手で、現在はこの地下興行で賞金を稼いでいるという。引き締まった体躯、冷静沈着な瞳。厚着の衣装に包まれていても、肉体の豊満さが見てとれた。
　対戦相手の男が近づくと、彩音は素早い動きで距離を取り、関節を狙って攻撃する。男は執拗に密着し、服を引き裂こうとする。布が裂ける音、汗で光る白い肌、彩音が必死に耐える表情──
（これ、ガチじゃねえか……）
　隆司の呼吸が、徐々に荒くなっていく。
　これまで見てきたどの動画とも違っていた。女が一方的に犯されるのではない。プライドを賭けて戦う女と、それを踏みにじろうとする男の本気の攻防があった。彩音の冷静な表情が少しずつ崩れていく様子、汗に濡れた肌、唇を噛みしめる仕草、すべてが隆司の胸の奥を熱く搔き乱した。
「星野……彩音……」
　彼は、動画の中の女の名前を声に出した。
　その瞬間、背筋に熱い電流が走った。四十二歳の童貞の、底なしの欲望が一気に溢れ出した。右手の動きが激しさを増し、目は画面に釘付けになる。特に、彩音がマットに押し倒され、厚着の衣装を徐々に剝がされていく過程が堪らない。肩が露わになり、胸の谷間が覗き、太ももの内側の汗が輝く。彼女が必死に抵抗しながらも、徐々に裸にされていく姿に、隆司は完全に取り憑かれた。
「は……っ、くっ……」
　腰が跳ね、大量の白濁液が部屋中に飛び散った。しかし彼は手を止めない。動画を巻き戻し、同じシーンを繰り返し再生する。彩音の乱れる息遣い、汗で張りつく髪、赤らんだ頰。すべてを貪るように見つめ続けた。
　一回、二回、三回……
　何度果てても萎える気配はない。
　夜が明ける頃、隆司は血走った目で天井を見つめていた。部屋の中は自分の体臭と精液の匂いで充満していた。その頭の中は星野彩音への妄想で埋め尽くされていた。
「行ってみよう……」
　掠れた声で呟いた。
　翌日、彼は積極的な行動を取った。ネットでエロシオンの情報をかき集め、その事務所へと向かった。
　受付の男に、震える声で告げる。
「俺……星野彩音さんと戦いたいんですけど……」
　面接では、自分の年齢、童貞であること、無職であることを、正直に全部話した。
　面接官は最初呆れたような顔をしていたが、しだいに興味深そうな顔つきに変わっていった。
　三日後、連絡が来た。
「採用させて頂きます。あなたのご希望通り、星野彩音との試合を調整します」
　電話を切った瞬間、隆司は床に膝をついた。興奮と恐怖と、得体の知れない喜びが胸の中で渦を巻いていた。目から涙が溢れ、声にならない嗚咽が漏れた。
「彩音さん……俺が、君をこの手で裸にする……」
　その日から、黒崎隆司の日常は一変した。毎朝、近所の古びたジムに通い始めた。筋トレの知識は皆無だったが、懸垂、腕立て、腹筋など、適当に繰り返した。夜は彩音の過去の試合動画を見て、彼女の弱点を探るべく、その戦い方を研究した。
　ベッドに横になりながら、枕を抱きしめて妄想に耽る。彩音の厚着の衣装を一枚ずつ剝ぎ取り、汗にまみれた白い肌を晒し、彼女の顔が羞恥に歪む様子。
　長年抑えつけられていた欲望が、星野彩音という女性に向かって、解放されようとしてた。

　二

　試合当日、黒崎隆司は極度の緊張のため、朝から胃がキリキリと痛んでいた。鏡の前に立ち、深呼吸を繰り返す。汗だくの顔を何度も拭った。胸が高鳴り、指先が小刻みに震えていた。
「今日俺は……とうとうあの人の体に触れるんだ……」
　その声は掠れていた。興奮と恐怖が渾然一体となっていた。
　家を出てから、コンビニで栄養ドリンクを買い、それを一気に呑み干した。電車に揺られながらも、頭の中は星野彩音のことでいっぱいだ。
　昨夜はほとんど眠れず、ベッドの上で何度も彼女の太ももや胸の映像を思い浮かべては、自らを慰めていた。熱く疼く欲望は、朝になっても消える気配がない。
　エロシオンの試合会場に着くと、スタッフに控室へ案内された。
　薄暗いその場所で、ルールが改めて説明される。
「あなたは女性を全裸にすれば勝ち。女性は三十分耐え切るか、あなたをＫＯするか一本取れば勝ち。まあ、せいぜい頑張ってください……」
　隆司は、ただ黙って頷いた。
　やがてリングに上がる時が来た。通路を歩く間、観客席から野次と嘲笑が降り注いだ。
「あいつ、四十二歳の童貞なんだってさ」
「はは……チェーリーおじさん、すぐに負けんなよ」
　リングに上がった瞬間、隆司の緊張は一気に高まった。
　そこに、憧れの星野彩音が立っていた。パーカーにジーンズと、その下にボディスーツやトレーナーなどを重ね着した厚着スタイル。二十七歳の彼女は、冷やかな視線を隆司に向けていた。
　隆司は彼女の姿を見ただけで、股間が熱く疼いた。息が荒くなり、掌に汗が噴き出す。
　ゴングが鳴った。
「彩音さん……」
　隆司は低く唸るような声を上げて突進した。戦略も技術もない。ただ、彼女の体を自分のものにしたいという、原始的で獰猛な衝動だけで動いていた。
　彩音は素早く後退して、間合いを取ろうとした。それに隆司は全身全霊でぶつかり、パーカーの胸元に顔を強く押しつけた。鼻先が柔らかな膨らみに埋まり、彼女の体温と甘い汗の匂いが一気に胸の奥まで流れ込んだ。
「うわっ、離れろ！」
　彩音が鋭い声を上げ、隆司の腕を極めにかかる。
　隆司は、関節が軋む痛みを覚えたが、それを全く感じていないかのようにしがみつき、ジッパーを必死に引き下ろそうとする。
　観客席から爆笑が沸き起こった。
　彩音は体を捻り、隆司の脚を払った。
　彼の背中が強くマットに叩きつけられ、息が一瞬止まる。しかし、すぐに立ち上がり、今度は彼女の脚にしがみついた。顔を太ももに強く押しつけ、ジーンズのボタンを外そうと悪戦苦闘する。
「彩音さんの太もも……堪らないっ……」
　鼻息を荒くし、涎を垂らしながら夢中になる。彩音の筋肉が微かに震える感触が、隆司の理性を焼き切った。
　中盤に入っても、隆司の執着は衰えなかった。



　試し読みはここまでとなります！
　この先、隆司と彩音の戦いは、さらに激しさを増していきます。
　初戦を終えた隆司の執着は、やがて彩音の日常生活を脅かすほどにエスカレート。そして、その異常な執念に目をつけた「エロシオン」運営責任者・霧生怜司は、二人の対決を新たな興行へと仕立て上げます。
　果たして、隆司は彩音との再戦を実現できるのか？
　そして、二人を待ち受ける「Ｒチャレンジ」とは──
　ここから先は、本編でお楽しみください！
