ゲプッ…うぅっ…気持ち悪い。けど…なんとか食べきったわ…」

 あたしが養奴場にやってきて今日でちょうど一ヶ月が経った。あれほど苦手だった食糞にも随分慣れて、今では各組合同の糞尿お食事会でも、時間内に完食できるようになっていた。もっとも、舞子ちゃんやカヤさんのように、おかわりをするまでにはなっていないが…

「あら…美里ちゃん。私のうんち、全部食べてくれたんだ? 嬉しい!」
「あっ、カヤさん。それに舞子ちゃん…御主人様も。三人揃ってどうしたんですか?」
「うん。実はアタシたちね、今からショーの出番なんだ」
「そういえば、そんなこと言ってたね。たしか、脱糞ショー…だったっけ?」
「当たりっ! よく覚えてたね〜。だけど、カヤさんは鞭打ち百叩きのショーにも出るんだって」
「へぇ…大変ですね」
「ウフッ…別に大したことないわ。なにも、命まで取るって言ってるんじゃないんだし」
「……」
「…どうしたんですか? 御主人様…急に怖い顔になって」
「いや、なんでもない…」
「……」
「…カヤ。今回の舞台はお前の命を奪う趣旨のものではないが…お前は19の蓄肉だ。もう二十歳の誕生日までそれほど日はない。いつ殺されてもいいように、常にその心の準備だけはしておいてくれ」
「……」
「……」
「はぃ…」
「…お前たち、ふたりもだ」


 殺され…る。死…か……

 蓄肉であるあたしたちには、そう遠くない将来の確実な死が約束されている。あたしたち蓄肉は、二十歳の誕生日を迎えるその日までに、見世物小屋で蓄肉惨殺ショーの舞台に立たされる決まりになっているからだ。まだ実感は湧かないが、あたしも日頃から常にその覚悟を胸に秘めておかなければと考えている。


「…わかったか?」
「…はい」
「はぁ〜い!」

 いつも陽気な舞子ちゃんの明るい返事のおかげでこの場の空気は和やかだったが、御主人様とカヤさん…あのふたりの間にだけはどこか切なくて寂しくて…あたしたちには入り込めないふたりだけの空気が漂っているように感じられる。











ざわ…ざわ…


 今宵、見世物小屋で開催されるカヤさんと舞子ちゃんの脱糞ショーには、たくさんのお客様が詰めかけていた。いちばん人気の蓄肉惨殺ショー以外でこれだけの集客があることからもわかるとおり、カヤさんと舞子ちゃんはたいへんな人気蓄肉だ。ふたりともスタイルが良い上に 端正な顔立ちで、老若問わずほとんどのお客様から熱烈な支持を受けている。
 そして、まだ上手に脱糞することが出来ないあたしは今夜だけ特別に、人気蓄肉であるカヤさんたちの華麗な脱糞姿を見て勉強するべく、舞台の袖から見学することを許されていた。


わい…わい…


「…そろそろだぞ。しっかり見ていろ、美里」
「はい。御主人様」

 舞台上で司会をしているタキシードを着た男性の合図で、あたしのいる場所とは反対側の舞台の袖からカヤさんと舞子ちゃんが登場すると、お客様たちは大喝采でふたりを迎えてくれた。

「どうやら、カヤが最初にやるみたいだな」
「……」

 御主人様の言葉どおり、舞台の上ではまず最初にカヤさんのお尻の穴に大量の浣腸液を注ぎ込む作業が始まった。














「ようし…お前、覚悟はいいか?」
「…ぁ……は…はぃ…い……っ…!」

 逆さまの体勢で吊るし上げられたカヤさんは、先端部分に金具の付いた皮製の鞭を手にした拷問係の男の問いにそう答えた。あたしたち蓄肉から採取した糞尿を混ぜて作られたオリジナルの浣腸液4リットルを直腸から注ぎ込まれたカヤさんは、それを零さないようにグッとお尻の穴に力を込めながら拷問が始まるのを待っていた。
 その脇では、舞子ちゃんがひとつ100ミリリットルのオリジナル浣腸液を、自分の直腸に黙々と挿し続けていた。

「お客様もお待ちかねだしな…そろそろ始めるか。ようし、そんじゃ百発打つまで腹ん中のクソ出すんじゃねぇぞ。もし最中に少しでも漏らしやがったら、お前に罰を執行する…そこにあるギロチンで、その白いクビをギッチョンだ。先週、イモムシ組の玲子がこれに失敗して、首をいかれてるからな…二週続けてお客様につまんねぇ醜態さらすんじゃねぇぞ…」
「…は…はぃ……っ…!
「そんじゃ、やるか…」
ひっ…ひぐっ……
ぬぅぅぅぅっ…!


ズビュンッッ…ビシィィィッ!!


ギョォエェェェェェェェッッッ!!!











「クックックッ…よく耐えたな」






 カヤさんは、見事に百叩きの拷問を耐え切った。顔と肛門以外の全身は腫れ上がり、おそらく何ヶ所かは骨折もしているだろう。しかし、そんな状態でもなんとか今日を生き延びることはできた。今日のところは、その命を繋ぎとめることはできた…本当に良かった。

「さて。それじゃあ、ご褒美だ。その腹の中に溜まった臭せぇもんを出させてやるとするか」
…ぁ……ありがとう…ございます……っ…!
「クックッ、さあ。お客様に、その臭っせぇビチクソを綺麗さっぱりぶち撒けてご覧にいれな」
…はぁ……はっ……はぃ…い……っ…!


…プッ…プスッ……プ〜ッ……
プップッ…プボッ…





はぐぅわぁあぁぁぁぁ…っ!!!











「さて、次はお前の番だが…どうだ? ちゃんと浣腸してたか」






は…はぃっ! これが……52本目…で……す…」
「…っつーことは、約5リットルか。さっきのやつが4リットルだったわけだから…まあ、そんなもんで許してやるとするか」
「…ぁ…りが…とう……ござ…ぃ……ます…」
「こんだけ時間があって、もしさっきのあいつより挿入量が少なかったら、お前をギロチンにかけてやろうと思ってたんだがな」
ひっ……ぐくっ…!
「クククッ。まあ…そういったわけで、今日お集まりのお客様方。申し訳ありませんが、今宵の舞台に蓄肉惨殺ショーはございません」

 拷問役の男の言葉に落胆の表情を浮かべ、声を上げて残念がる観客たち。

「さて、それではこれが今夜のラストイベントとなります。この巨乳蓄肉めの大脱糞姿…どうぞご堪能下さい」
くっ……は…ぁ……
「…もうマジで限界そうだな。いいぞ、出しちまえ」
「は…はいっ!

 男の許可を貰った舞子ちゃんは、一瞬ホッと安堵の表情を浮かべた後、そのまま急いで自分のお腹を摩りはじめた。そして…

「はぁ……あ…ぁ……で…る……ぅ…!


…プッ……プスッ…プスッ……
プゥゥゥゥゥゥッ…!!









【体験版では2話までの収録となっています】








戻る