カレンにとってこれまでにない、清々しい朝だった。 まるで生まれ変わったような感覚。 霞む視界も重い手足も癒されていた。 躯が軽い、視界が明るい。 昨日までの世界が色あせて見える。 世界がこんなにも輝いているなんて知らなかった。 躯に異物が入っているのは判る。 だが、自分の躯はすでに異常なモノなのだ。 さらに異常なモノになったとしても、気にとめる必要などあるはずもない。 しかも、子宮に巣くうこの異物は壊れかけの躯を修復してくれたらしい。 包帯をしていないことなど久しぶりだった。 ギィィ 教会の扉が開かれる。 訪れるものも少ないこの教会に、朝早くから来訪者があった。 「おはようございますイリヤスフィール、こんな早くからなにかご用ですか?」 カレンが丁寧に対応する。 やって来たのは、イリヤスフィールとメイドのリーゼリットであった。 「判っているはずよ、貴女のような存在は、世界のバランスを大きく崩します、どこでそんな悪いモノに取り憑かれたか知らないけど、早くしないととりかえしのつかないことになるわ」 挨拶すら省略し、本題を突きつけるイリヤ。 「そうでしょうか? 私は別に変異などしてませんし、誰かを害するような破壊衝動もありません」 「それは、貴女の思いこみにすぎないわ、すでに汚染され変異していることに気が付いていないだけよ」 「こんなに清々しい気持ちなのに、取り除いてしまうなんて出来ない相談です」 「説得に応じない場合は、少しばかり痛い思いをしますがいいかしら?」 「それが出来るならどうぞご自由に。 でも痛い思いをするのはそちらかと」 「そんな、見え透いた挑発には乗らないわ」 カレンの挑発を優雅に受け流す、雪の少女。 「やっていい、イリヤ?」 それまで後で控えていた、片言で不器用に話すホムンクルスが、無造作にハルバートを振り上げる。 「そのような武器をここで振るわれては、教会が壊れてしまいます」 やれやれといった風に、カレンが肩をすくめる。 「そう、なら、降参する?」 「いえ、降参するのは貴女方です」 その瞬間あたりに金属が軋むような音が響きわたる。 時が凍るような軋みにイリヤには聞こえた。 肌に圧力すら感じるほどの圧迫感がある。 「結界を張りました、貴女方ホムンクルスは世界との繋がりを断たれれば、活動すら困難になるのではなくて」 全身を包む脱力感。 イリヤは、自分の中から力が外へと流出していくのを感じる。 「すでにここまで出来るとは、計算外………だったわね。 やっぱり………凛も連れてくれば………よかったかしら………」 力つきて膝をつくイリヤ。 それでも、イリヤは軽度だった。 「─────」 純粋なホムンクルスであるリズの方は致命的だった。 動くことはおろか、声すら発することもかなわない。 ハルバートを振り上げたまま、まばたきすらできずに硬直している。 「やはり、降参するのはそちらでしたね」 「どうする……つもり?」 それでも、未だ屈する姿勢を見せないイリヤ。 「私の目的はただ一つ、聖杯戦争の参加者の望みを叶えること。 それだけなのです、だから私を危険視する必要はありません」 「なにを言っているの……その言葉を信じられるような根拠が……まるでないわ……」 「そうですね、ではまず貴方の望みを叶えて信用を得るとしましょう」 「あなたに……わたしの目的なんて……判るのかしら?」 「遠坂凛と魔術の研究をしているのは、貴女の躯についてでしょう? ホムンクルスとなって成長できないの躯になったこと。 成長出来るように、大人の女になりたい、それが貴方の願望なのでしょう? いいでしょう、私が大人にしてあげます」 そう言うと、イリヤの肩に手を置いた。 「貴方はキスはしたことある?」 「キスぐらいはあるわよ………なにを言っているのカレン……」 唐突にカレンが質問を変えるが、これに気を取られている時に不意打ちを受けた。 「そう、でも大人のキスはまだでしょう」 「ちょっと、やめ………」 ここで唇をふさいだ。 そしてそのままイリヤの小さな躯を押し倒す。 腕を押さえつけ、舌を滑り込ませる。 イリヤのやわらかい唇が唾液で濡れる。 ひたすら舌をからませ、カレンの唾液をイリヤの口に流しこんだ。 「なんでこんな事するのぉ?………」 「気持ちよくなってきましたか」 ささやきかけながらカレンは、イリヤの小さな唇を奪った。 上下の唇に挟み込むように、イリヤの上唇を撫でるように食んで、食むように撫でてやる。 ゆっくり、何度も。 カレンの唾液にすべり、ぷっくりとした唇が潤えば次は下唇。 「今まで知らなかった女の愉しみ、快楽、世界をじっくり堪能させてあげます」 「ちょっと、何を言い出すかと思えば……………」 勝手に納得して、話を進めるカレン。 イリヤの話には聞く耳を持たない。 「もうやめて!……わたしはそんな趣味はないの!」 「遠慮せず、私にまかせなさい、イリヤ」 また唇を押し付け、ひたすら舌を押し込んでいった。 ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ…… 「ん………んんん…………」 慌てて離れようとするイリヤを押えつけて、カレンの唇が口をふさぐ。 気持ちいい、すごくうまい。 カレンのその技巧に未経験のイリヤはすぐに魅了されてしまう。 おもわずイリヤはカレンの舌を求めてしまった。 二人の舌が絡み合って淫靡な音を立てる。 「あ、は…………」 そのまま圧し掛かると、カレンはまたも口付けした。 先ほどより深く、執拗に。 唇を割って舌が入り込み、音を立てて絡み合う。 不本意なのに気が遠くなるほど気持ちいい。 罪悪感と恐怖を抱きつつも、ただ成すがままになって、イリヤはぼんやりカレンを見ていた。 「………ん………んん…………」 もう抵抗する力は感じない。 ただひたすら顔を真っ赤にしながらカレンのキスに翻弄されていた。 口を離す。 はぁはぁと息を乱し、目を潤ませカレンを見てくる。 ぴちゃぴちゃぴちゃ……… 「んむ……ふーん……んぐんぐ………」 ふたたび重ねた口の中で二人の舌が絡み、唾液が混ざり合う。 固く閉じた唇をこじ開けるように、カレンの舌が、イリヤの口腔の中に侵入してくる。 必死になってカレンの舌に自分の舌を絡ませるだけで、イリヤは達してしまいそうな気分になった。 「うっ、やめて、お願い………」 カレンの指先が、イリヤの胸の中央で結ばれたリボンをついと引く。 リボンは呆気なく解け落ちた。 「お願い………もうやめて…………」 消え入りそうな声でイリヤが呟く。 ブラウスに手を触れる。 カレンが何をしようとしたのかすぐ気付いたのか、再び焦り始めた。 そういう抗議の声を再び唇で塞ぎ、イリヤの服を脱がせ、下着だけにした。 「さあ、イリヤスフィール、あなたの一番きれいな姿を見せなさい」 見る間に服の前がくつろげられ、ブラをつけていない胸があらわにされる。 ふくらみのない胸、無毛、無駄な脂肪がついていない細い手足。 まるっきり子供な裸身が目に飛び込んでくる。 カレンに見つめられたのを感じた途端、イリヤの手足がプルプルと震え始めたのをカレンは気がついていた。 相手に肌を見つめられる恥じらいが、イリヤを震わせていたのだ。 「ふふふ……やっぱり、小さな胸……」 先端にある桜色の真珠があらわになる。 それにそっと触れながら、切なげな吐息をもらす唇にそっと口づける。 こうして直に見るイリヤの上半身はひどく華奢だった。 たしかにバスト自体は小ぶりだが、繊細な骨格にそれはとても似つかわしかった。 つうっ、とカレンの指先がバストの裾をなぞるようにイリヤの肌の上をすべる。 感に堪えたように目がさらに細められる。 「でも、とても綺麗ですよ、イリヤスフィール」 それほどにイリヤの肌は繊細だった。 白さもさることながら、その肌目のきめの細やかさは人のものとは思えない。 さらりとして、あくまでなめらかなその感触は、まさに陶人形そのもの。 だが、指先はその薄い薄い皮膚の下に、確かに血が流れているという証しのぬくもりを伝えてくる。 力をこめれば押し返す弾力も感じとれる。 はりつめたその皮膚は、ちょっとでも爪をかけたらとたんに破れて血が吹きだすのではないかと思わせるほどに繊細で、それゆえに磁器の硬質感と人の肌としてのしなやかさとを、危ういくらいに兼ね備えているのだ。 カレンの指先はついっとバストの裾をなぞり終えると、今度はその微妙な曲線を描く丘をすうっと上り始める。 「優しくしてあげます」 手早く服を脱ぎ捨てながら、イリヤに囁くように言う。 「あんっ………」 カレンが乳首をイリヤに擦り付けてくる。 たちまち二人の乳首が硬く勃ってくる。 二人の少女の露出した二の腕と二の腕、腿と腿が触れ合う。 イリヤは肌のとろけるほどの熱さに眩暈がした。 「や……やめてカレン、女同士なのよ」 「うふふ、そんな事言うまでもないことです」 そう言うと、カレンはあっという間にイリヤの背後に回り、胸を両手の中に収める。 そして、その間にもカレンは、イリヤの胸をゆっくりと、いとおしむように揉みしだく。 激しくはない。 だが、女であることを思い出させ、刺激を与えないように丁寧に扱う。 「あぁ……」 胸と耳、そして首筋からの責めを受けて、徐々にイリヤの頬に赤みがさしてくる。 息づかいが荒くなり、足が震えだす。 イリヤは赤面しながら、目をあわそうとしてこない。 その仕草がますますカレンを興奮させる。 「………して………お願い」 イリヤの目の前に合ったカレンの顔が、下の方にゆっくりとずれてくる。 そして乳首に暖かい感触。ぬるぬると動かされる。 頭がおかしくなりそうになる。 「あっ!すごっ………」 カレンの舌の動きの滑らかさに、ひたすら翻弄されていく。 頭がおかしくなりそうだ。 イリヤにはもう既に、理性なんてものは無かった。 黙々とイリヤの胸を手と口で愛撫するカレン。 「………!」 そして唇を合わせ抱き合う。 イリヤが積極的に舌を絡めてくる。 息があがり漏れる吐息と切ない声がまざり、ひたすら唾液の交換をする。 もうガマン出来なかった。 既にイリヤの下着の中はびちょびちょに濡れている。 「あんっ!………っは!…………うぁ………ん!」 カレンは露になったイリヤの乳房に、直に触れる。 最初は探るように皮膚の上を滑らせていたが、やがてやや力を混めて揉みしだく。 カレンの手のひらですっぽりと包まれるほどの小さな胸をこね回してあげる。 「……ぁ………はぁ……んっ……」 翻弄され、陶酔に飲まれるのを必死にこらえるイリヤの悩ましい顔が見えた。 すでに唇は半開きで、時折小さく喘ぎが漏れる。 頬は上気し、瞳も潤んでいる。 もう大分感じているようだ。 カレンは乳房を揉みながら、屹立した乳首にくいっ、と力を込める。 「………っ………あっ………」 上体を反らせ、跳ね上がったイリヤの胸が震える。 その頂はもっと触って欲しいといわんばかりに勃ち上がっていた。 「イリヤの胸、真っ白で柔らかいですよ」 左手は片側の乳房を揉む仕草を続けながら、もう片側に顔を寄せる。 「ココも、きれいなピンクですね」 言いながらカレンは、突起を口に含み、舌先で転がす。 舌先できゅっと歯列に押し付けると、敏感になっているイリヤは声を挙げた。 「ひあぁぁっ………!!!」 幾度か、突起を勢いよく吸い上げたり、強めの刺激を乳首に与えてみる。 その度にイリヤはびくん、と全身を縮め腰をよじり、太股を擦り合せて恥らうような仕草を見せた。 上半身だけの刺激では物足りなくなっている証拠だ。 「ふふ、イリヤスフィール、すごく感じやすいんですね」 「そんなこと……ない……もん……」 「うそ、抱きしめられて、躯を触れられただけで、結構感じていたでしょう? それくらい見ればわかります」 「そんな……」 図星をさされたイリヤの頬が真っ赤に染まる。 「さあ、もっと楽しませてあげますね」 笑いを含んだ声でそう言うと、カレンは左手を胸から離し、ゆっくりと肌の上を滑らせる。 「う……あん……」 たまらずに声を上げるイリヤに構わず、カレンはショーツの上からそっと稜線伝いに指を運ぶ。 「あら、もうなんだか湿った感じがします。 イリヤスフィール、いやらしいんですね」 「い……いや……」 カレンの言葉に、恥じらいとも恍惚ともとれる表情を見せながらイリヤが喘ぐ。 言葉と共にイリヤの左手がカレンの左手をつかむが、その力は弱々しく、抵抗しているようには見えない。 むしろカレンの手の動きを大きくしているかのようだ。 その反応に満足したように、カレンは婉然とした笑みを浮かべた。 「どうですか、イリヤスフィール?」 「………………」 「返事もできないのですか、では、こんなのはどうです?」 そう言いながら、カレンはイリヤのいちばん感じる部分を指先でつまみ上げる。 「…………はうっ!」 あまりの刺激に、イリヤは短い叫び声を上げると、床にぺたんと座り込んでしまった。 「ふふ、だめですよイリヤスフィール、こんなとこに座り込んだら風邪をひいてしまいます」 腰が抜けたように座り込んでいるイリヤを、手を取って立ち上がらせる。 「あ、あ、カレン……」 さすがにイリヤがあらがいの声をあげるが、その指先は何事もなかった用にその頂点の小さな蕾をつつく。 「……はうっ!」 肩がピクリと奮え、意図されない声が漏れる。 「ふふっ、敏感なんですねすごく」 妙にうれしそうなカレンの声。 「本当にかわいらしいですよ、イリヤ」 指先は肌よりもほんの少しだけ赤みの濃い突起を軽くつついたあと、その周辺で微妙に遊ぶ。 「あ………ああ……やめ………て……」 かすかな感触だからこそ、かえって意識が向いてしまう。 カレンはいつまでたってもあるかなきかの刺激を、しかし途絶えることなく送りつづけてくるだけだ。 「んっ……」 カレンの舌の動きに、ぎこちなく応えるイリヤ。 しかし、カレンの技巧になすがままになっている。 そして、カレンの右手が、徐々に下半身へと降りてゆき、イリヤを包む最後の一枚をそっと下ろしてゆく。 それが太股を滑り下りてゆく感触に思わず身を捩るイリヤ。 「あ……やん……だめ……」 「まだまだ、これからですよ」 やがて、足首で最後の抵抗を見せていた下着が、床に落ちた。 カレンは唇を離して、イリヤの裸身を見下ろす。 慈しむように、それでいてどこか鋭い視線が、イリヤの全身をはい回ってゆく。 イリヤは、カレンに心の底までも見通されているような感じを受けていた。 「ふふ、どんどん敏感になっていくみたいですね」 そしてカレンはそんなイリヤの状態を、しっかり見抜いていた。 「ん…………は…………く…………んっ!」 いつの間にかイリヤの腕がカレンの首に回っている。 そしてカレンの唇は、アゴから首筋をとおり、再び胸元へとゆっくりと下っていった。 「あっ………はっ………」 切ない声がイリヤから漏れる。 そして唇を乳首へとあわせ、舌でそっと転がす。 「あんぁっ!だめ!………やっ……………んぁ!」 「なんていやらしい声」 相手が女性であると言うことも自分の目的も忘れ、意識がどんどん淫らな方に傾いてゆくのをもう止められない。 そうやってイリヤの躯はどんどん敏感になってしまうばかりだ。 「さあ、ここも見せてください」 いつのまにかカレンの声が少し遠ざかっていた。 すでに下半身ににまで移動していたのだ。 「はぁ……………ん………………ぁ…………」 目を虚ろにして、快感に顔を火照らせながら、イリヤにもう抵抗の意思は全く感じ取れなくなった。 そして顔をたった今、指を遊ばせていた部分へと寄せる。 「イリヤ、キスって気持ちいいでしょ?」 イリヤは、無垢な幼児のようにコクリとうなずいた。 「でも、もっと気持ちのいいキスをしてあげましょう。 イリヤ、横になって脚を拡げてください」 もう、イリヤは、カレンの命令にしたがうのが当たり前のような気分になっていた。 イリヤはうながされるままに横たわり、両膝を立て思いきり脚を開いた。 そして、カレンは両腕でイリヤの太股を抱え込むと、その付け根に顔を埋めた。 「今、女の一番気持ちのいい場所を教えてあげます」 そう言ってカレンは、躯ごと足の間に割って入ると、イリヤの柔らかい膜に隠された小さな突起を探り当てる。 抵抗もなく開かれたそこは既に少々濡れていた。 蜜壺から、キラキラ光る粘液が滴り落ちている。 「さあ、もっとよく見せてください」 カレンは両膝に手をかけて長い脚を割り裂きはじめる。 「いやあっ!」 カレンがなにをするのか判ったイリヤは、叫びながら股間を両手で押さえて必死に脚を閉じようとする。 だが、手でカバーし切れない脇腹やへそといったところを舌先で愛撫されると、どんどん力が抜けていってしまう。 「無駄です、イリヤはこんなに感じ易いんですから」 いつのまにか割り裂かれた両膝の間に陣取ったカレンは、それでもまだ股間を隠そうとする両手をはねのけ、今度こそその秘められた部分をまじまじと観察する。 色づきほころびかけているとはいえ、未だその肉の花びらは咲きほこるまではいかず、わすがににじませた蜜にかすかにぬめ光りながら、これから待ついたぶりを恐れてか、かすかに息づいている。 花びらの合わさる頂点にあるべき花芯は、いまだ厚い莢におおわれたままだ。 「ひうっ……」 イリヤの躯が跳ねる。 カレンが唇を寄せて莢の上から感覚の芯にくちづけをしたのだ。 さらに花びらにくちづけると、今度は舌先でくすぐってゆく。 「あ、だめっ、だめえっ……」 そこからピリピリと快楽の信号が背筋をとおって脳の奥底に、そしてそこから全身へと伝わってゆく。 どんどん自分の躯が恥ずかしい状態になってゆくのを自覚しつつも、もはやどうすることもできない。 「くっ、くくっ………」 イリヤがかぼそいうめきを絞るたびに、カレンの目の前で肉の花がほころびてゆく。 「はあっ!……………うんッ………」 イリヤがびくりと躯を震わせ、驚くような声を上げる。 そこは今までの愛撫の結果、過敏になっているようだった。 カレンはクスリ、と笑みを漏らすと、突起に舌を押しつけて数回舐め上げ、そのまま勢いよく吸い上げる。 「あん、気持ちいい!………」 そして、包皮をめくり上げると充血しきったイリヤのクリトリスを思いきり吸い上げた。 「ふっ!あん!…………んはぁ!………くう!」 押し寄せてくる快感に耐えられないのか、イリヤは躯を前に折り曲げる。 ガクガクとひざをゆらしている。 「あっ………ひっ………ぃやああああっっ!」 そこは蜜が溢れだし、唇は開きかけ孔はヒクヒクと閉じたり開いたりしている。 それは、客観的に見ればグロテスクな光景なのかもしれないが、何か魅力的なもののように感じられた。 「あっ……はあっ……んっ……いい…………すごく気持ちいい……あっ……うっ……だめ……もうおかしくなる……」 イリヤは、すぐにでも逝ってしまいそうな位の快感に、思わず声を上げてしまう。 カレンは、さらに舌の先でイリヤのクリトリスをつついたり、舐め回したりしてくる。 イリヤは、立て続けに襲ってくる快感で、どうにかなってしまいそうだ。 「あああ……いい……気持ちいい…………ああっ……そこ、いいっ!」 イリヤの躯を這いずり廻る指の動きが、ますます激しく早くなってくる。 ついにイリヤが我慢できずに、喘ぎ声を上げていった。 「いやあっ!……だめっ!……だめえっ!……おかしくなっちゃう!……いやっ!……いやあああああっっ!」 気が狂ってしまいそうなまでの快感でもう歯止めが利かなくなっていた。 飽くことなくカレンは性器をむさぼり、イリヤはばかることなく歓喜の声を上げる。 イリヤの限界はすぐそこまで迫っていた。 「………えっ………なんで………………」 あともう少しで絶頂を迎える寸前で、指の動きが止まった。 「イリヤは、どうして欲しいのかしら?」 「そんな事………言えない…………」 カレンは蜜壺の入り口あたりを、指の腹でつるりと幾度かなぞる。 イリヤは期待と不安を持って、開いた足の間にあられもなく秘密の部分を晒していた。 そんなイリヤにカレンは、意地悪く微笑みかける。 「でもイリヤがどうして欲しいか、言わないと判らないわ」 カレンの言葉に、イリヤが明らかにより上気し、動揺するのがわかる。 カレンは続けた。 「ほら、我慢は良くありません」 笑みを含みながらカレンがいざなう。 秘裂からは次々と潤滑油が溢れ、迎え入れる準備を整えていた。 言い終えるとカレンは、また突起を刺激する作業に戻った。 ぺちゃぺちゃという音は次第に激しさを増してゆく。 時折、カレンが誘うように見上げると、イリヤはとめどなく寄せる快感の中で戸惑う様子を見せていた。 秘裂は痙攣を続けていたが、それは最初の頃より格段に大きく、早いペースで震え求めていた。 「も………もう………おねが、い………」 小さく喘ぐばかりだったイリヤが、ようやく口を開いた。 「何を、お願いしてるんですか?」 「お願い………わたし………してほしいの……………」 突起への刺激を指に変えて、カレンはイリヤのほうに顔を寄せた。 「最後まで逝かせて欲しいなら『逝かせて下さい』と言いなさい」 そう言い放つカレンはどこか不敵で傲慢ですらあったが、そんなことを感じ取る余裕は今のイリヤにはない。 「カレン……逝かせて……逝かせて下さい………」 振り絞るように懇願したイリヤの顔を覗き込むと、カレンはイリヤの悲痛な表情とは対照的な、この上なく満足そうな笑顔を返した。 「ふふふ、とっても良く出来ました」 カレンは指先を突起から、孔の方へと滑らせる。 確かめるように人差し指で、孔の入り口付近を探ってから、粘液を纏わせて内部へと滑り込んだ。 カレンがイリヤの正面に回り、中指を秘裂に突っ込んだ。 「………はああああ!………」 イリヤは真っ赤になって、身じろぎすらできない自分を恨んだ。 カレンが指を曲げて膣の天井の一部をクイクイと押すと、未知の甘い快感が広がった。 「……はふっ!………はふううっ!………」 イリヤは耐えられなくなり、どさりと崩れこむ。 カレンが横向きになって、後ろから愛撫を続ける。 クリトリスを指の腹でこすりながら、指先を動かし刺激していく。 指先を沈めたり、引き上げたりするたびに、そこにたっぷり溜まった愛液がとぷん、と弾ける。 幾度か試してから指を増やし、柔らかな入り口を押し広げねじ込む。 「ああぁっっん………!」 イリヤが嬌声をあげる。 秘所の収縮だけでは足りず、足を大きく挟みこむように反応して可愛く鳴く。 「あああぁぁぁぁぁぁん!」 「とってもいやらしい声ですよ、イリヤ」 カレンはイリヤのなかを掻き回しながら、その姿に見惚れていた。 イリヤはもはや羞恥も何もかもかなぐり捨て、猫のような声をあげる。 まるで何か、水分を多く含んだものを練っているかのような水音と、悶えるイリヤの荒い息遣いがこの場を支配する。 「ひぃぃぃやゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!…………」 カレンはイリヤの中の、ある感触の違う一点を探り当てる。 そこに触れられたイリヤは、明らかに全身を痺れたように大きく震わせ、これまでにない反応を見せた。 カレンが探していたのはそれだった。 「ああぁッ!………ソコッ………ソコはダメぇッ!………」 逃れようとしているのか、更なる快感を得ようとしているのか、イリヤが躯を捻る。 「ダメだなんて、ここが一番良いんですね、イリヤ」 「イヤあっ………こんなの………おかしくなっちゃうッ………ああッ………!」 「おかしくなって仕舞いなさい」 カレンはイリヤの両足を押さえつけ、よりポイントを絞り執拗にその部分を犯し続けた。 「あっ!…………やっ!………んはっ!………」 さらに舌を再びクリトリスへの攻撃に移らせる。 カレン自身の音、右手でかき回す音、舌で愛撫する音、すべてが混ざり合う。 「あ……あ……あ……あは……いい……気持ちいい………」 くちゅくちゅくちゅ 咥えたまま舌の先で皮を剥いてしまう。 とどめに思いきり吸い上げられて、イリヤは逝ってしまった。 「………んっんっんっんっ!………」 既に声にならない声を聞いているだけで、自分自身の内壁が強く締まるのを感じる。 舌を更に丁寧に這わせ、突起をいたぶり、右手の動きを早めた。 「……んっ!……ああっ!………あっ!だめっ!………もうだめっ!……やっ!……あんっ!」 カレンの髪をぎゅっと掴む。 引きちぎられそうな痛みすら、そのときは快感へと変換されていった。 「…………あああああ!………」 声を上げ、きゅっと左手の指が締め付けられる。 「あっ!………もう無理!………んっんっんっんっ!………」 もはやビチャビチャという音を立ててイリヤの突起を貪り、右手の指を根元まで押し入れる。 「あっ!………いっ………だめっ………いっ……くっ……………んっ……………!」 急にイリヤの股間の中から、爆発が起こったような快楽刺激が起こった。 今までの刺激も凄かったが、今度の刺激はとんでもない勢いでイリヤの股間から背中を伝わって全身に快楽の波が走る。 イリヤの腹や太ももが痙攣を起こしたように、ビクビクと脈打つ。 掴んだ手でカレンの頭を股間に思いっきり押し当て、足をがしっと絡めながら、ビクンビクンと再びイリヤが痙攣し、そのままぐったりと放心した。 「もっと、女同士で気持ちよくなる方法、教えてあげる」 「…………なに…………まだ、するの?…………」 そして荒く息を継ぐイリヤを仰向けに寝かせ、片足を上げさせる。 「これ………ちょっと恥ずかしい……………」 「そんな事すぐに考えられなくなります」 そういってふくらはぎから足先へと舌をゆっくりと滑らせる。 「んっ…………やっん!…………はっ!………」 そしてカレンの足を絡め、股間同士が重なり合うように合わせた。 クチュンといういやらしい音が聞こえる。 それだけで快感が押し寄せる。 「………はんっ!………」 イリヤはいままで経験したことが無い快感に声を漏らす。 ゆっくりとイリヤの白く細い太ももを抱き上げ、重なり合った部分をこすり合わせ動かす。 「………あはんっ………」 まけじとカレンの股にイリヤの太ももを割り込ませて、秘裂に擦り付ける。 抱き合ったまま床に倒れこんだ。 「あっ!……あん!……あっあっ!……んゃっ!……はぁんあ!………」 もうどっちがどっちの声かも分からないぐらいお互い声を上げる。 二人同時に快感が襲い、お互いの溢れ出した愛液がグチョグチョという音を更に強めてくる。 「あっ……ダメ!………これだめ………もうだめ!」 イリヤが声を張り上げる。 「だっ!………めっっ!……うっ!……うっ!んっ!……ああぅ!………いっ……………!」 イリヤがガクガクと揺れるぐらい激しくこすり合わせる。 「待って!………動くのっ!………あっ!………んん!………んぁは!……」 狂ったように声をあげる。 カレンの方も快感がこみ上げてくる。 丁寧に、すばやく、激しく。 お互いの気持ちいい部分がこすれあうように、ひたすら動かした。 「あっ!………あっ!………はげしい!………………はぁっん!………」 気がついたら二人して重なり合ったまま横たわっていた。 お互いの汗でじとっと肌が合わさっている。 上がった息はまだおさまっていない。 カレンもまた、イリヤとの行為にこんなにも昂ぶっていたのだ。 呼吸も浅く、心臓も全速力で駆けたあとのように波打っている。 「んっんっんっ!………………いっ…………ン!………あ…………!」 グッっと前のめりになり、下腹部と腹筋をビクッビクッと振るわせるイリヤ。 しばらく不定期に痙攣しているイリヤをこちらに向かせる。 ハァハァと口を半開きにし、充血した目をこちらに向けてくる。 呼吸で上下する小さな肩。 「はァッ……あぁッ……ああああああぁぁぁぁッ!………」 ひときわ大きく悲鳴を挙げて、イリヤは達した。 ビクン、ビクンと全身を震わせ、しかし失神と同時に全ての力が抜け、床の上にしなだれ落ちた。 動かなくなったイリヤの秘所から、白い小さな手を引き抜くと、指先はねっとりと糸を引いた。 滴り落ちた愛液はもわずかに湿気らせていた。 カレンはイリヤの愛液にまみれたままの指先で自分の恥丘に触れると、いつの間にかほのかな熱を持ち、しっとりと湿っていた。 「なに……………なにする………つもり………」 イリヤはしばらく気を失っていたようだった。 いつの間にか足を広げられ、間にカレンが入り込んでいる。 「あンッ………スゴイッ………カレン………カレン………ッ!」 カレンが指を二本、三本と増やす。 増やすと最初は抵抗があるのに、幾度か挿入するうちに柔らかくほぐれる。 また別の生き物の口のように貪欲に受け入れていた。 「私が、イリヤの初めてになるのね」 「………や、やぁっ!!………」 「さぁ、これから女にしてあげます、ちょっと痛いけれど、我慢しなさい」 行き止まりに達した指に、カレンはぐいと力を込めていく。 ぎりぎりと突き進む指から、まわりの肉がぷちぷちと音を立てて裂けていく感触が伝わってくる。 「い……痛っ!………カレン、やめて!………痛いっ!………」 今まで快感を全身に伝えていた下腹部から突如として発生した激痛に、イリヤは苦痛の悲鳴を漏らした。 「やめて、やめてっ!!いたあぁい!!」 「もう少しだから、辛抱しなさい」 カレンの顔が笑う。 秘裂に指があたるのを感じると背筋が凍った。 「いやぁ…………やめ……止めて!……ひあっ……」 「貴女の処女、私が貰ってあげる」 指を三本揃えると、イリヤの秘裂の中に埋め込まれようとしていた。 指が自分の中に入り込んでくる。 痛みに歯を食いしばる。 ぎちぎちと躯がきしむ。 カレンの指で広げられながら、あまりの痛みに意識が朦朧となりかける。 ブツッ 「きゃあああああぁっ!!」 イリヤの中でなにかが、裂ける音がした。 おへその下あたりから、異物を差し込まれている感触と共に、ズキズキとした疼痛が発生し、快楽浸けにされた肢体に苦痛という真逆の感覚を送り込んできている。 「うう………痛い…………ひどい、カレン………」 「悦びなさい、これでイリヤも立派な『女』になれたんだから」 『女』になれた。 そういわれてもイリヤには苦痛と喪失感しか、沸いてこなかった カレンがイリヤの中から指を引き抜くと、その指先は真っ赤な鮮血と粘液で濡れ光っていた。 「これがイリヤのはじめてなのですね、ふふっ、おいしい」 カレンは血に濡れた指をひと舐めすると、とろとろと破瓜の血が流れ落ちてくる下腹部に顔を近づけていった。 その口元から真っ赤な舌が覗いているのが見えて、イリヤはカレンが何をしようとしているのかを悟った。 「………いやっ!………いやあああああっっ!…………」 破瓜の血と愛液のぬめりがからみつき、血と混ざり合いピンクになった体液が、絶え間なく零れ落ちていた。 秘裂を両手でくつろげて舌を這わせ、キュウと吸い上げる。 狭く縮まっていた膣を限界まで押し開く。 カレンが再び、イリヤの中に指を突き上げた。 子宮を押し上げるほど深くまで、指で一気に突かれ、イリヤの躯はがくがくと震えた。 広げられる痛みよりも、さらに裂かれるような鋭い痛みで気を失いかけたイリヤは、現実に引き戻された。 カレンが指を動かすと、躯が裂かれるような痛みが走る。 「ひっ!……ひぃぃっ!……ひぃぃぃぃーっ!……」 カレンはイリヤを力強く突き上げ、動きを速くする。 痛みがさらにひどくなる。 痛みに耐えきれずカレンに抱きついた。 「ひっ……いっ……」 「……イリヤ……」 抱きしめながら首筋や肩にカレンの唇が触れる。 「んあっ……」 痛くてたまらなくて泣き叫ぶイリヤ。 それでもカレンの動きは止まらない。 カレンにしがみつき、その痛みに耐えるのが精一杯だった。 「あっん……あっん……あっん……」 永久に続くかと思われた痛みも時間と共に和らぎ、知らず知らずのうちにイリヤの声は痛みの為に出すものではなく、色を含んだものに変わっていた。 目の前のカレンの頭にしがみつき声を上げるイリヤ。 少しの痛みはあるが、それ以上に躯の奥からわき上がる快感に自然と声が出てしまうのだ。 「………いっ…………いいっ…………」 声色が変わったイリヤにカレンが顔を上げると、二人の視線が合った。 イリヤの快楽に惚けた表情に、カレンは満足げな笑みを浮かべる。 「ふぁ……ああっ……あ……あ……ああっ……!」 躯を密着して汗だくになりながら互いを貪る。 イリヤの恥ずかしい場所からは、カレンの指が動くたびに水音が聞こえる。 「………ああっ!………ああっ!………」 ただ感じていたいこの気持ちよさを、イリヤは夢中になって腰を振った。 「ああっ……いいっ……も、もっと……あっ!……」 「イリヤ、逝かせてあげるわ」 そういうとカレンは、音を立てながらイリヤのクリトリスを吸い上げながら、人指し指を思いきりさっきまで処女だった孔の中に突き立てた。 「あ………あ……だめ、逝く!………逝っちゃううぅぅぅぅ!………」 いきなり襲ってきた別の場所への激しい快感に、イリヤは全身を痙攣させながら絶頂に達してしまったのだった。 「……あ……………」 じわりと股間からわずかながら処女の血こぼれ、太ももを伝い濡らした。 イリヤは処女でなくなったという現実に、自然と涙がこぼれてきた。 手の甲でそれをぬぐい気持ちを落ち着かせると、着るものを探すために床に目をやった。 「…………!」 床には血の痕が残っていた。 これはイリヤの純潔を失った印だ。 改めて自分の身に起こったことだったのだと認識させられた。 「さぁ、結界は解いておきましたから、自由になさって結構ですよ」 なにごとも無かったように、カレンはすでに服を纏っていた。 隣には今まで動けなかったかったリズが、イリヤの服を抱えて立っていた。 「ごめん、イリヤ、守れなかった」 「いいのよ、もう帰りましょう」 イリヤは身体的にも精神的にも疲れ果て、すっかり戦意を喪失していた。 すぐにも自分の城に帰って休みたかった。 ぐっすりと眠ってしまえば、今日のことも忘れられるような気がした。 「イリヤ、服が皺になる」 「うん、そうね、じゃあ服を着るわね」 イリヤがリズに駆け寄り、服ごと抱きしめる。 だが、いつまでたっても、リズはイリヤを抱きしめたまま離そうとしない。 「どうしたの、息が荒いわよ、どこか具合が悪いの?」 「イリヤ、綺麗ね、抱きたい」 「なに言っているの、ねぇ、ちょっと苦しいわ離して」 リズの様子がおかしいことに気が付くが、リズの力は強く身動き出来ない。 「イリヤ、わたしのこと嫌い?」 「そんなことないわ」 「じゃ、気持ちいいことしよう」 「そんな、どうしちゃったの?」 そこでようやく、理由に思い当たった。 そもそもリズは、イリヤのための魔術礼装として作られたもので、イリヤの一部なのだ。 しかも、もともと自我が希薄で、イリヤに同調しすぎなリズは、さっきまでの体験にすっかり毒されていたのだった。 「ここは、暫く空けるので自由に使っていていいですよ」 「ちょっと、カレン、一体何を言ってるの、助けなさい!」 「二人の邪魔はしないので、ごゆっくりどうぞ」 「大丈夫、やさしく、するから」 「やぁん、リズ、やめなさい、そんな所さわらないで……」 リズに押し倒され、イリヤはメイドの奉仕に溺れていく。 カレンはそれを見届けると、ゆっくりと教会の扉を閉めていった。 今まで自分は全てにおいて受け身であった。 なんの目的もなく空虚な自分。 でも、これからは違う。 他人に影響を及ぼすこと、望みを叶えることにカレンは悦びを見いだした。 ドキドキと高鳴る鼓動、これからのことを思うだけで秘裂が潤んでくる。 カレンは愉しみでしかたなかった。 |