「センセー、さよなら〜」

「おう、竹下。気を付けて帰れよ」

「バイバ〜イ、先生!」

「…ん?田中。お前、今日は一本糞の補習があったんじゃなかったか。
さっき、お前のことを実技室のほうで水口先生が捜してたぞ」

「あっ…そうだった!ごめんね〜、ゆかりん。一緒に帰れなくなっちゃった」

「いいっていいって。それじゃ、うんこケーキバイキングはまた今度ね」

「あ〜あ、楽しみにしてたのにな〜…」

「ほら!田中、急いで行けって。
水口先生を怒らせたら、また課外活動の時間に腕を引っこ抜かれるぞ」

「うわっ!そういえば、あたしの右腕って水口先生に切られたんだったっけ…」

「左腕まで無くなったら自分でハナクソほじる事も出来なくなるぞ。
お前、ハナクソが大好物なんだろう?」

「うわ〜、そうなったら最悪!
急がなくっちゃ!それじゃね!センセー、ゆかりん!」


「…ったく、相変わらずうっかり者だな。田中は」






ここは、私立女子便器専門学校。この国で唯一の、女子便器の養成を専門とする教育機関だ。
現在、俺はここで実技担当の教師をしている。

…と言っても、教師になってまだ二年目の俺は
ベテラン実技教師である水口先生を補佐する程度の仕事しかさせてもらえていないのが現状で、
今も、校舎の地下で飼育されている特待生の太田綾にエサを与える役割を言いつけられ
重い荷台を押しながら現場へ向かうスロープを歩いているところだ。





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