![]() 「なにって…お前のエサに決まってるだろう?」 「………」 「全校生徒がお前の為に産んでくれた新鮮な大便だ」 「………」 「ほら。大便だけだと喉が渇くと思って こっちのポリタンクに小便も汲んできてやったぞ」 「………」 「…太田。もうすこし嬉しそうな顔をしたらどうだ?」 「……はぁっ」 この生徒…太田綾は、先日開催されたミス便女ワールドコンテストでグランプリを受賞し、 現在、まだ学生の身でありながら世界中から女子便器としてのオファーが殺到している 全校生徒憧れの存在である。 そんな絵に描いたようなサクセスストーリーを歩んでいる彼女だが、 本人はその事をあまり喜んでいないようだ。 「…先生。 あたし、普通の女の子として生きたかったです」 「また、お前はそういう分からないことを言う…」 太田はもともと、女子便器になることを自分自身でそれほど望んではいなかった。 だが、幼い頃から食糞の成績が飛び抜けて素晴らしかった太田は、 両親の強い勧めもあって、十八歳の時に便器としての教育を本格的に受けられる本校に進学。 そして、世界最高水準の便器教育を受け続けた結果その才能が花開き ついに今年、世界最年少でミス便女に選ばれるまでになったのだった。 「あのな… 大便を食うだけで暮らせるという夢のような生活がお前には約束されてるんだぞ? そんなネガティブに考えず、お前はもうすこし 自分の才能と幸運に胸を張ってもいいと思うんだがな」 「……先生」 「なんだ?」 「あたし、ホントは…普通に結婚して、いっぱい赤ちゃんを産んで、 家族で遊園地とかに遊びに行って、最期はたくさんの孫に見守られながら死んでいく…。 そんな平凡な一生を送りたかったんです。 こんな、両腕と両脚を切られた姿に…便器になんかなりたくなかった……」 「だが、お前には食糞の才能があった」 「………」 「世の中には女子便器になりたくてもなれない人間が大勢いる。 それなのにお前ときたら、その才能を活かそうともせず そんなふうにウジウジと…」 「………」 「学校を卒業したら正式な女子便器に改造してもらって、 一生を捧げる御主人様に出会って、死ぬまでそいつの大便を食い続ける。 何度も言うが、便器としての才能に満ち溢れたお前には そんな生涯を送る権利があるんだ」 「……はぁっ」 ![]() 「はいはい、もう……分かりましたよ。 先生にはあたしの気持ちなんか分からないんだから… ウンコ食べればいいんでしょ、ウンコ!」 |