ブボンッ!
ブボムッブボムンッ!



「…ふんっ…これでいかが…?」



ブリッ…ビチビチッ……



「ガッハッハッハッ、ワハハハハッ!!
あ〜、いやいや。久しぶりに面白いものを見せてもらったぜ。
いいぞ、お前は合格だ」


「それはどうも…」


「それにしても、流石だな。
ルイズの民の排便技ってやつは」

「ああ…俺は初めて見たんだが、
想像していたより迫力があるもんなんだな」

「おっ…なんだ、お前。
それ、拾うのか?」


「ええ…ルイズの民はウンコを産み捨てるような勿体無いことはしません。
これは、私が今夜の食事として頂きます」

「へぇ…糞を喰うのか?」

「ルイズの民が糞を喰らう種族だというのは本当だったんだな」

「なあ…お前。
それじゃ今度、俺たちの糞も喰ってみるか?」


「ええ…喜んで頂戴します」




そういえば、前にコリンズ爺から聞いたことがある。
…決まった定住地を持たない流浪の民・ルイズ。

人並み外れた高い運動能力を持っている彼らは、
自分の腕一本の力で世界中を旅しながら暮らしているのだという。

しかし、その不安定なライフスタイルゆえ
一度秘境に入ると何日間も食べ物にありつけない状況に陥ることも多く、
そんな状況を何度も経験しているうち
いつしか彼らは、自分たちの糞を食して飢えを凌ぐようになったらしい。




「お前、名前は?」

「…ジリオラ」

「そうか。俺の名前は……」

「いえ、教えていただかなくて結構。
私は、貴方たちと親しくなるほど長く
この場所に留まっているつもりはありませんから」

「…変わったやつだな…」

「……それより、そこの貴女。
なにか御用なの?」



「!」




ジリオラと名乗る女性は、突然男との会話を遮り
柱の陰から彼女たちの様子を窺っていたあたしに話し掛けてきた。



「ん…なんだ、お前は?
いつからそんなところに居たんだ…?」

「…ぁ…あの……えっと……あたし……今日からこちらで
傭兵として働かせていただくことになった…ルカといいます…」

「ああ…さっき上で実技試験を受けてたガキか」

「へぇ、一日に女がふたりも傭兵試験に合格するとは
珍しいこともあるもんだな」

「ま、よろしくな」

「あ…はい!
よろしくお願いします!」


「さて…それじゃあ、ルカ。
お前も服を脱げ」




「…ぇ…?」




「俺たち、今からこっちのジリオラと乱交するところだったんだが…
穴は多い方がいい」

「ここの城下町にある売春宿の娼婦は三十過ぎのババァばっかりでよ。
お前らみたいな若い女とやれるのは久しぶりだからな…クククッ、楽しみだ」


「…ぇ……ぇっ…!?」


「貴女、ルカと言ったかしら?」


「は、はい…?」


「これも、こういう場所に入った女の仕事。
貴女、何も知らずに来たようだけど…これも運命だと思って諦めるのね」

「ヘヘッ…さすが、流離のルイズの民。
世間ってもんをよく知ってるな」

「さ、ルカちゃん。
そんな野暮なヨロイなんか脱ぎ捨てちゃってさ。
これから一緒にやっていくんだ…仲良くやろうぜ?」


「…ぇっ……えぇっ…!?
……ぃ…嫌ッ………ぁ…あの……ジリ…オラさん………!」


「…そんな目でこっちを見ないで。
貴女…女の子の身空でどんな事情があるのかは知らないけど、
誰かに強要されたわけではなく、自分の意思で傭兵に志願して来たのでしょう?
…だったら、もう貞操は諦めなさい。
女傭兵にとって、ここはそういう場所なの」


「………」


「ククッ、そういうこと。
ああ、そうそう…あとでルカちゃんもウンコして見せてくれよな?」


「…ひっ……!」






こうして、あたしの傭兵生活は幕を開けたのだった。










脱糞戦女  体験版  END











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