おもらしの国のアリス 体験版

第4話

「ねぇ、やよいちゃん…他に学校でオシッコ出来そうな場所とか無いかな?」
「オシッコ出来そうな…って、校庭以外で?」
「うん…だって私、お外でオシッコだなんて恥ずかしくってうまく出来ないもん。
それにオシッコをしている最中に誰かが近づいて、もし見られちゃったらって考えただけで…」

ありすは昨日、校舎の裏でオシッコをした時に失敗した一件でいくら恥ずかしくても、もしオシッコをしたくなってきてしまったら
学校でも用を足さないといけない必要性を感じていました。
でも、いくら学校でオシッコをしなくてはいけない事になっても野外で、校舎の裏側に座ってオシッコをすると言う行為は
年頃の女の子のありすにはあまりにも恥ずかしい行為でした。
それに、校庭でオシッコをすると言う事はいくら親友のやよいに
見張ってもらっているからと言ってもあまり女の子として見せられない姿です。
さらに誰かにもしオシッコをしている姿を見つかってしまった場合の
恐ろしさは想像するだけでありすを激しく恐怖で震え上がらせてしまう程です。

「分かったわ、ありすちゃん。妃さんも結局今日も学校休んじゃったままだし、メールを送ってもなかなか返信が返ってこないから。
催眠術を解いてもらうわけにもいかないもんね。私も一緒に、ありすちゃんがオシッコ出来る場所、探してあげるね?」
「うん、ありがとう、やよいちゃん!」

そして放課後、他の生徒達がほとんど帰ったところでありすとやよいは校舎を歩き回ってオシッコが出来る場所探しを始める事にしました。

「ねぇ、やよいちゃん。どこか良い場所とか、学校にあるかな?」
「実は休み時間とかに考えて、ある程度の目星はつけておいたんだ。ありすちゃんも確認してみてよ。」

廊下も幸いな事に誰もいません。ありすとやよいは二人一緒に校舎の中を歩き回りました。

ありすがオシッコの出来る場所を探す理由はもう一つありました。
もうありすは、オシッコがしたくなってもやよいのお世話にならずに済めば…と考えていました。
毎回オシッコがしたくなる度にやよいに手間をかけさせるわけには行かない、
やよいだってきっと、いくら親友のとは言え自分のオシッコをする姿なんて見たくないはずだろう…とありすは考えていたのです。

そこで、学校の中でトイレ以外にオシッコが出来る場所が無いかを探していたのです。
ありすはまず最初にやよいが目星を付けたと言う場所にたどり着きました。ありすはどんな場所なのかと期待に胸を膨らませます。

「まず、ありすちゃん。ここはどう?」
「ここって、何かの休憩所か何かでしょ?ここじゃオシッコなんて出来ないよ。」

やよいはまず、ありすを他の生徒達があまり使わないトイレの前に連れていきました。
前にトイレに連れて行った時は休み時間で、他の女の子達がいたせいでありすはオシッコをしたがらないのでは、と考えていたのです。
でも今のありすの目にはやはり今いる場所をトイレだと認識できていませんでした。
だからありすはトイレのドアであるはずの扉を別の教室か何かだと思いこんでしまっているのです。

「違うわよ。ここがトイレなのよ?ありすちゃん、ホントに分からないの?」
「だって…ここってみんなが休み時間に来る休憩所でしょ?こんな所でオシッコなんかして汚しちゃったらみんなに悪いよぉ。」

やよいは試しにありすをトイレの個室の中に入れてみる事にしました。でもありすはここでオシッコをする気にはなれないようです。
きっとありすには、空き教室の一室でオシッコをしてしまうような感覚に感じられたのです。

「もう、ありすちゃんったらしょうがないなぁ。それじゃ他を当たるしかないか。」

結局やよいは普通のトイレでありすにオシッコをさせる作戦を諦めました。
やはりありすにかけられた催眠術はやよいの想像以上に強力だったみたいです。
次にやよいは、色々な場所を思い浮かべた結果、ありすをある場所に連れて行きました。
それは渡り廊下の排水溝の前でした。

「この排水溝とか、どうかな?ここなら丁度死角になって見つかりづらいと思うけど。」
「う〜ん…確かに茂みがあるから見つかりづらいかもしれないけど…」
「何か不満でもあるの?ありすちゃん。」

やよいが連れてきた渡り廊下の排水溝の前は、
丁度木や茂みが沢山あるのでしゃがみこめば渡り廊下側からはありすの姿は見えません。
それに後ろは壁になっていて誰かが来る可能性もかなり低い、オシッコをするには絶好の場所でした。
しかしありすちゃんは何かが気になってしまうようです。

「だって…校舎の中からいつ誰かがやってくるかもしれないんだよ?
やっぱりこの場所じゃオシッコをするのは怖いよ。こんな所じゃ落ち着いてオシッコなんて出来ないよぉ。」
「確かにそう言われてみると怖いね…渡り廊下からじゃ
よっぽど覗きこまないと見えないと思ったんだけどね。やっぱり人が通ると怖いよね。」

結局ありすは誰かが少しでも来ると前みたいにビクッとして驚いてしまうのです。
例え死角になって相手から見えにくいと言っても、誰かがいつやってくるかもしれないと言う恐怖はありすにとって恐ろしいものだったのです。

「やよいちゃん、他に良い場所ってない?」
「あと、一つくらいなら…」
「それってどこにあるの?」
「これが最後だよ?私についてきて、ありすちゃん。」

そしてやよいはありすの手を引っ張って、階段を何度も上って屋上に連れていきました。

ヒュウウウゥゥゥゥ…
「ここはどうかな?意外と屋上って人が来ないし。」

やよいとありすは屋上に着きました。学校の屋上は柵があまり整備されていないので、少し危険な場所でした。
その為、生徒は立ち入り禁止の場所に指定されていてほとんど人は来ない場所になっていました。

「ここで…私がオシッコするの?」
「うん。ちょっと広すぎると思うけど、ちゃんと排水溝もあるからオシッコする場所には丁度良いかなって思ったんだけど。」
「そうだね…ここなら恥ずかしいけど誰もきっと来ないだろうし…あっ!」
「どうしたの?ありすちゃん。」
「やっぱりここって危険だよ!ほら見て、向こうの校舎から私たちの姿が見えちゃうよぉ!」

ありすは屋上の向こう側にある校舎が気になっていました。一番高い3階の窓からこちらの姿が確認できてしまうのです。
例えありすがオシッコをしている姿を細かくは確認できないとしても、立ち入り禁止の屋上に誰かがいる事だけは確認できてしまいます。

「ホントだ…確かに3階の窓からだと屋上が見えちゃうかもね。ここも難しいかぁ。」

屋上から出て行った後も、ありすとやよいは学校の中でオシッコが出来る場所を色々と探し回りました。
でもなかなか、学校の中でありすが安心してオシッコが出来る良い場所は見つかりませんでした。

「やっぱりここもダメだよ…人が来たらオシッコしてる所見つかっちゃうし。」
「ありすちゃん…そんな事ずっと言ってたらキリがなくなるよ?」

やよいは折角ありすの為にオシッコが出来る場所を色々と探してあげていたのに、
なかなかありすがオシッコをする場所が見つけられないせいで段々疲れてきてしまいました。

「でも…ここもダメだよ。だってこんな所でオシッコんなんてしちゃったら私のせいで校舎が汚れちゃうから、やっぱり無理だよ。」
「ありすちゃん…」

ありすはオシッコをする所を誰かに見られるのも恥ずかしかったのですが、
自分がトイレ以外の場所でオシッコをしてしまうせいで学校を汚してしまうんじゃないか…と言う心配もしていたのです。

「しょうがないなぁ。それじゃ今日のところは諦めようか。」

結局、今日はありすがトイレに使えそうな場所は見つかりませんでした。そして教室に戻ろうとした時でした。

ブルブルブル。
「どうしよう…」

ありすは少し震えていました。やよいはそんなありすをの様子を見て心配になりました。

「どうしたの?ありすちゃん。」
「うん…オシッコ。」

やよいの想像通り、ありすはまたオシッコがしたくなってきてしまいました。

「もう!それだったら早く言ってよぉ!ほら、さっきの場所に戻って早速オシッコ出しちゃおうよ?」
「う、うん…」

ありすはやよいに連れられて、先ほど連れられたオシッコが出来るポイントに連れていこうとしました。でも…

ピタッ。
「どうしたの?ありす。立ち止まっちゃって。」
「どうしよう…今の私じゃ、階段も上れそうにないよ。」

ありすは階段の前で足を止めてしまいました。あと少しでオモラシしそうなところまでオシッコが溜まり続けてしまったのです。
このまま階段に上ろうとしても、もしかしたら階段を上りきれずに
オシッコをオモラシしてしまうかもしれない…そんな予感をありすは感じていたのです。

「ありすちゃんったらしょうがないなぁ…今だったら誰もいないよね?」
「うん…多分、私達だけ。」
「それなら今すぐここでパンツ脱いじゃいなよ。」
「えっ、ここで?でもオシッコはどこに出せばいいのよ?」

ありすは、突然のやよいの提案に少し驚いてしまいました。

「絶好の場所があるでしょ?ほら、あの水道の所に座るのよ?」

不思議がるありすに対して、やよいは階段の近くにあった水道を指さしました。
確かに水道があれば排水溝もあるので、オシッコをしてもすぐに流す事だって出来ます。

「そんなぁ、ここでオシッコなんてしちゃったら、水道が汚れちゃうよぉ!」
「でもありすちゃん、このままじゃオシッコまたオモラシしちゃうわよ?」
「ううっ…」

やよいの言うとおり、ありすはすでにオシッコを我慢が出来る限界寸前でした。
学校でオシッコをするのには抵抗がありましたが、このままだとまたオシッコをオモラシしてしまうかもしれない…
やよいにも指摘されて、ありすは校舎の水道の前に立って、パンツを下ろしはじめました。

「やだ…こんな所で私、オシッコしちゃうよぉっ…!」
チョロチョロ…シャアアアアァァァァァァ…

そしてありすは水道の所に腰掛けて、オシッコを少しずつ出し始めました。
ありすは緊張のために、最初は少しずつオシッコを出していましたが、すぐに体の中に溜まっていたオシッコが溢れだしてどんどん出続けます。
オシッコを出し続けている間、ありすはオシッコが水道の壁に跳ね返る音やオシッコのニオイによる恥ずかしさ、
そして本来なら水飲み場として使う場所にオシッコをしてしまう罪悪感でついつい目を背けてしまいます。
やよいは、そんなありすの姿を見て少し不安そうな顔をしていまいした。

ピチャピチャ…ピチャッ。
「やっとオシッコ、出し終えたのね、ありすちゃん。」
「うん、おかげでスッキリしたよ。でも…」

ありすは長い時間、水道の壁に座ってオシッコを出し終わりました。
これでしばらくは尿意に悩まなくて済みます。でも…ありすは少しうつむいていました。

「やっぱり…水を飲むところでオシッコなんて…やっぱり良くないよ。」
「ありすちゃん…。」

ありすは水道の排水溝に流れるオシッコを見続けながら、
ついに学校で、公共の場所でオシッコをしてしまったと言う罪悪感を感じてしまいました。
やよいもそんなありすの様子を見て、少し申し訳なさそうな気分になってしまいます。
こうしてありすとやよいの放課後のオシッコの場所探しは終わりを告げました。
オシッコをする度にこんなに申し訳ない気持ちになるくらいなら
いっその事、オシッコが出来る場所を探して学校を汚してしまうのはやめようと思ったのです。

そして翌日の事でした。

「やよいちゃん…また付き添って欲しいんだけど。いいかな?」
「分かったわ、ありすちゃん。それじゃ行こうか。」

休み時間にモジモジしながら、ありすはやよいのそばに駆け寄りました。
そして二人は教室を出て、いつものように校舎の裏側にたどり着きます。

「今、大丈夫だよ?ありすちゃん。早くしちゃいなよ。」
「う、うん…」

そしてやよいに見張ってもらいながら、ありすは周りを伺いながら
その場でしゃがみこんでパンツを下ろし、ずっと我慢していたオシッコを少しずつ出し始めます。

シャアアアァァァ…ピチャピチャピチャ。

ありすが出したオシッコは地面に落ちていって、さらに溜まって水たまりまで作っていました。

(やっぱり、オシッコするのって恥ずかしいよぉ…音もこんなにしちゃって。)

オシッコを出す音はやよいにもきっと聞こえています。
自分のオシッコの音を聞かれていると思うだけで、ありすは段々と顔を真っ赤にしてしまいます。
やよいはずっと校舎の向こうを見張り続けていて、どんな顔でありすのオシッコの音を聞いているのか分かりませんでした。

「…出し終わったよ、オシッコ。」
「終わったの?ありすちゃん。ちゃんと拭いた?」
「ちょっと待って…あれ?ティッシュが切れちゃってる。」
「しょうがないなぁ。ありすちゃんは。ティッシュ貸すからキレイにしてね?」
「ありがと…」

ありすは、やよいに貰ったティッシュで丁寧にアソコを拭きます。
親友にオシッコの音を聞かれるのは恥ずかしいですが、
ありすはオシッコをちゃんと出せた事で迷惑をかけずに済んだと胸をなで下ろしました。