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1章 : [魔獣の森]


〜 強襲 a〜



「えいっ!」

掛け声と共にタンッと濡れた地面を蹴って黒い影から抜け出すミント。

次の瞬間、

ドボドボドボッ!!

蒼い液体の塊が抉(えぐ)るような激しい水圧で、ミントのいた地点目掛けて落下した。
詠唱などしていたら、抉られていたのは自分だったと思うと、彼女は血の気が引く。
しかし、それが逆に次に起こす行動を冷静に判断させた。


「大いなる父の輪後光をここにもて、汝を照らしたまえ!」

カッーーー!!
詠唱と共に、杖の先端の羽が、ランプの様に辺りを照らして、視界を真っ白に塗りかえた。
その強烈な無色の光は、蒼い塊、、、[スライム]に突き刺さると、ジュウジュウと激しく液体を沸騰させる。
暴れる、と四足の獣であれば形容するように、水の塊が地面を跳ね回ると、やがてそれは地面に吸われるようにして無くなってしまった。

「はぁ、、、危なかったですわ。。。

倒したと分かると緊張が解けたのか、ぺたんと程よい大きさのお尻を草の上に落として、彼女は安堵した。
しかし、2人がスライムに襲われていたらという考えが湧き出すと、他人への配慮の心が彼女を立ち上がらせた。

そしてミントは急いでPTの捜索を再開するのだった。

・・・・・・

・・・

深い森の中、耳を澄ませ、気配を探りながら慎重に草を踏み分けるミント。
暫く森を探索していると、彼女は遂に、アルメリアのハルバードが付けたと思しき、新しい傷のある木を発見した。

その木は正面から見て右側の幹に傷があり、その下の地面には、ヒトの肩幅の倍ほどのスライムの粘液が真横にツーと一本通っている。
恐らくスライムに襲われて、左右どちらかに逃げていたのだろう。

「追われながらの迎撃が幹の傷、、、つまり、、、

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a.【 左へ向かう 】

b.【 右へ向かう 】

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