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勝手に揉まないで



「いずみさん、オッパイが邪魔して心音が聞こえないね」

「そ、そうでしょうか」

お医者さんが聴診器を私の乳房の上から当てながら、首をかしげました。

私の乳房は90センチあるので、確かに邪魔になるでしょう。

「持ち上げてもらえますかな」

「はい……」

私は自分の乳房を、持ち上げるようにして押さえました。

乳房が変形してひしゃげるのが恥ずかしくて、ほんの少しだけです。

「もうちょっと」

仕方ないので、またこころもち乳房を持ち上げました。

お医者さんは聴診器を当てましたが、まだ引っ掛かってやりづらそうでした。

「祐美ちゃん、患者さんのオッパイを持ち上げて」

「了解っ」

あっという間に後ろから先ほどのナースの手が伸びてきて、私は乳房を鷲づかみにされてしまいました。

「いいじゃない、同性でしょ」







「ああっ、嫌っ」

思わず身をよじって悲鳴を上げました。

そのまま乳房を揉み回されてしまいます。

イタズラされている、と思いました。

同性だって、勝手に乳房を揉まれるのは不愉快です。

「あのっ……乳房を揉まれたくないんですけどっ」

私は抗議しました。

「はい、ゆっくり息を吸って」

「ううっ……」

お医者さんに抗議を無視され、聴診器を当てられました。

目の前で揉み回される乳房が、軟体動物のようにふにふにと形を変えます。

ナースの手を払いのけたくて、腕がピクピク震えました。

「いい揉み心地」

「くうっ、触らないでっ……」

調子に乗ったナースに、ますますいいように乳房を揉まれてしまいます。

「すいませんねぇ。うちはお茶目なナースが多くて」

お医者さんが「へへへ」と笑いました。

私の乳房が好き勝手に揉まれているのに、止めようともしません。



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