「前作でのおはなし」つづき
 
※ネタバレを含みます。
  前作をプレイしていない人は見ないでね。

 ある静かな夜、夜空の散歩に出かけたさゆりん。
 いつものように親友の舞を誘って、楽しい夜になるはずでした。
 ところが、家を出た途端、傷ついた祐一がふらふらとたどり着きました。

  「舞が…黒マントの男にさらわれた…。」

 なんと、誰よりも強い剣士であるはずの舞が、
 いともたやすく何者かに連れ去られたと言うのです!

 舞ほどの手練れを一撃で倒すほどの人物に、祐一が敵う道理がありません。
 彼は応戦虚しく傷めつけられ、何とかさゆりんの元へと
 親友の危機を報(しら)せにやって来たのでした。
 
  「その男は…舞を抱いて鐘つき堂の向こうへ消えた…。」

 ほんの些細な情報でしたが、さゆりんはいてもたってもいられませんでした。

  「いつも助けてくれている舞を、今度は私が助けます!」

 これまで、戦いとは無縁に暮らしてきた、深窓の令嬢・さゆりんでしたが、
 頼もしい魔法使い、まじかるさゆりんへと勇ましく変身!
 固い決意を胸に、家を飛び出しました。

 冒険の途中、さゆりんは多くの人々と出会い、さまざまな依頼を受けました。

 迷子の猫探しに煙突に巣食うコウモリ退治などの些細なクエストから、
 不気味なダンジョンの探索に恐ろしく巨大なモンスターとの戦闘…などなど、
 さまざまな試練が待ち受けていましたが、
 生まれ持った魔力の高さと器用さで、明るい笑いを湛(たた)えつつも、
 なんなく乗り越えてしまうさゆりんでした。

 そんな冒険のさなか、舞と同じような経緯で各地に監禁されていた
 少女たちと出会い、解放することにも成功します。


 舞や少女たちをさらった謎の黒マントの男…。

 彼女たちの話を聞いていくうち、どうやらその男は、
 彼が「ご主人様」と呼ぶある人物のしもべであることが分かります。
 そして、その「ご主人様」の花嫁候補として少女たちを拉致したのだと…。

 次の満月の夜に、その花嫁候補たちの中から一人、花嫁が選ばれると言います。

 全くの正体不明である「ご主人様」…。
 その人物が、本当に人かどうかすらも分かりません。

  「一刻も早く、舞を探さなくては…。」

 さゆりんの心は逸(はや)ります。


 必死で情報集めをする中、街はずれにそびえ立つ「ブラックソンの塔」内で、
 転送屋の少女・マナと出会いました。

 彼女は黒マントの男と舞の姿を、はっきりと目撃。
 そればかりか、彼らの行方までをも知っていました。

 彼らが向かった先は、生きた木々が住むと言われる「トレントの森」…。
 
 しかも、彼らをその地へ送ったのはマナ自身だと言います。
 
 塔の地下に巣食っているという泥棒ネズミに奪われた、
 転送盤を取り戻すことを条件に、
 「トレントの森」へ転送をしてあげるというマナ。

 さゆりんは躊躇なく、塔の地下に広がる不気味な下水道へと足を踏み入れます。

 迫り来るモンスターたちやトラップをかいくぐり、
 さゆりんは遂に下水道の最深部へとたどり着きました。
 そこで待ち受けていたものは、凶暴な大ネズミ…!

 なんとか大ネズミを倒し、マナの転送盤を取り戻すことが出来たさゆりんでした。


 そしてついに、
 舞と黒マントの男が向かったという新天地、「トレントの森」へと到達。

 古くからの噂通り、人の言葉を話すことの出来る木人・トレントが…!

 トレントのノエルの口を経て地下道を通り、森の奥地へと到達したさゆりん。
 ノエルの双子のトレント、ジョエルの口から抜け出ると、何か様子がおかしい…。

 頭上から舞い落ちる謎の粉を吸い込み、混乱を来たしてしまうさゆりん!
 容赦なく襲い掛かるモンスターたちをかいくぐり、ふらふらと進んで行くと…

 エルフの女性・アーニャに混乱を解いてもらい、何とか危機を脱したさゆりん。
 しかし、周囲に飛散している「毒蛾の鱗粉」の影響で森のトレントたちも狂い、
 森を抜け出ることが出来なくなっていると言います。

 森から脱出するには、原因となっている毒蛾を倒すか、
 蛾が自然に立ち去るまでやり過ごすしかないと…。
 しかし蛾が立ち去るのがいつになるかは、全く分かりません。

 数分後かも知れないし、一時間後かも知れません。
 もしくは十年、二十年後かも…。

 その月日は人間であるさゆりんにとっては、気が遠くなるような長い年月なのです。

 とりあえず、何か他に方法がないものかと、
 閉鎖された森の中をさゆりんは彷徨(さまよ)い…
 ついに地中に住まうノーム族と出会いました。

 ところが、彼らのコロニーにも大変な危機が訪れていました。
 これまで土中で共存してきた、穏やかなはずのアリたちが、突如凶暴化。
 ノームのコロニーへ攻め入ってきたのです。

 行きがかり上、アリ退治を引き受けることになったさゆりん…。

 偶然にも、舞が囚われている小部屋へ到達することも叶いましたが、
 結局は毒蛾を倒さねばならないことに…。

 そうして、ついに舞を救出することが出来たのです。
 ところが舞は、置き手紙を残して再び旅立ってしまいました。
 一連の事件が起きる前に届いた、
 一通の手紙に書かれた依頼を遂行するために…。

 でも、舞は狙われているのです。
 彼女を一撃で倒してしまうような、強力な相手に…。

 舞を一人で行かせるわけにはいきません!

 さゆりんは舞を追って、再び冒険の旅へ出る決意を固めました。

 今度は一体、どんな困難が待ち受けているのでしょうか?
 さゆりんは、無事に舞を探し出し、窮地を救うことが出来るのでしょうか。

 この先の冒険を、あなたの目で見届けてください…。


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