第 二 章
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 被検体番号211。通称、エレナ。
 背中まで伸びた銀色の髪と緋色の瞳。色素の薄い肌をした少女。
 身体的には陽菜よりも更に未成熟で、とても子供が産めるような肉体ではない。
 だからこそこの部署での実験には最適なのだ。



「うーごーけーなーい! はずしてっ、はずしてよぅ!」
 両手足の先を機械に埋め込まれ、首と腰とを拘束されたエレナ。
 ほとんど動かない身体を精一杯に揺すりながら叫んでいる。
 彼女は陽菜と違い、実験に非協力的だ。この機械にも暴れる彼女を研究員三人掛かりで押さえ、ようやく接続する事が出来た程だ。
 見た目の儚さとは裏腹に、非常に強い反抗心を持っている。
 肉体的にはもちろん、精神的にも未成熟な少女を従えるには、痛みと快楽の両面から責めるのが一番だ。
「それでは尿道拡張開発実験を開始する」
「にょーどー……? いいからはずしてよっ! おーろーしーてー!」
 言葉の意味を理解する事も出来ず――する気も無いのだろうが――少女は暴れ続ける。
 そんな彼女の様子には頓着せず、スケジュールに沿って機械を起動させる。
 機械下部に設置されていたアームが回転し、エレナの陰裂へと伸びる。
「ひっ……!? なにこれ、いやっ、いやっ、こないでっ!」



 ヅプププププッ……!
「ぎひぃっ……!? いぎっ、ぎっ……いぃいぃぃぃぃっ……!?」
 アームの先端から伸びたカテーテルチューブがエレナの陰裂上部を割り開き、そのまま尿道口へと突き刺さった。
 彼女の顔が強くしかめられ、喉の奥から絶叫が上がる。
「あがっ、ぎっ……ぐ……うぎっ……おしっ……あがぁあぁぁっ……!」
 全く何の処置もされていない尿道に細いとはいえ異物が侵入したのだ、この反応は当然だろう。
 反抗的な態度を繰り返すエレナへの制裁の意味も込めて、いきなりの挿入を試みた。痛みによって暴れる事も忘れたようだ。
 カテーテルチューブはそのままズブズブと尿道内を突き進み、膀胱にまで到達する。
 カテーテルの先には小さな穴が空いており、そこから膀胱内に溜まっていた尿がチューブ内を登ってくる。
 十数秒で全ての尿が排出され、膀胱内が空っぽになる。
「ひぐっ、うっ……ぐぅうっ……。……あっ、な……にっ……? はいってっ……はぐぅうぅぅぅっ……!?」
 尿が排泄される安堵感で若干弛んだエレナの表情がまたすぐにしかめられる。
 アームに取り付けられたパーツ内の液体がチューブを通って膀胱内に流し込まれているのだ。
 注ぎ込まれた液体は催淫効果のある薬剤で、それを膀胱内から直接粘膜摂取させるのが今回の実験の第一段階だ。
「ふぎっ、ぐっ、うっ……うぅうぅぅ……あぁっ……ぐっ、うぅあぁぁ……!」
 膣や子宮にほど近い膀胱からの粘膜摂取により、催淫効果はすぐに発揮される。
 苦痛に満ちていたエレナの声に変化が生じ始めている。カテーテルチューブを強烈に締め付けていた尿道の圧力も若干弱まって、尿と液体との混合物が僅かに漏れ出てくる。
 実験を次の段階に進めるとしよう。
 次は尿道の拡張を行うわけだが、膀胱内に注入した液体はそのまま残しておかなければならない。
 だが今彼女の膀胱内は注ぎ込まれた液体で満杯状態だ。しかも催淫効果によって力が抜け、尿道括約筋を締める事も出来ない。
 カテーテルチューブを抜けばすぐにでも放尿してしまうだろう。
 その為、次のような手順が取られる事になる。
 カテーテルチューブの機械側の端が留められ、機械から外される。
 カテーテルチューブは圧力により尿道内に留まる。
 機械のアームが回転し、元の位置に戻り、アタッチメントと共に棒状の器具がはめ込まれる。
 アームが再び回転し、エレナの陰裂へと狙いが定められる。
 別パーツによりカテーテルチューブが摘まれ、一気に引き抜かれる。
「ぎひぃいぃぃぃぃっ……!?」
 中に溜まった液体を排泄しようと尿道及び尿道口が開いた瞬間、棒状の器具が突き出される。



 ズグッ、メリメリメリッ!
「ぎゅぴっ……!? ……! ……っ、……っ! ……ぁあぁぎぃいぃぃぃぃっ……!」
 直径がカテーテルチューブの倍ほどもある器具を無理矢理に挿入されたエレナは一瞬息が出来なくなって声が止まり、次の瞬間に絶叫を上げた。
 頭を仰け反らせて全身をビクビクと震わせている。
「あがっ、あっ……ぎっ、ぐっ……うぅっ……あっ、ぐ……ぐぅぅっ……!」
 苦痛に満ちた少女の呻き声が実験室内にこだまする。
 挿入の衝撃で痛み以外感じられていないようだが、それもすぐに変わる。
「はぁっ、あっ……な、に……あぁっ、ぐっ……うぅぅ……? あっ、ぎっ……ひっ……あぁあぁぁっ、うぅうぅっ……!」
 呻き声に快感の響きが混じり初める。彼女に注入した液体の催淫効果は非常に強いものなのだ。
 弛緩効果も含まれている。でなければ棒状器具を挿入した時点で彼女の尿道は裂けてしまっていただろう。
「はぐぅ……うぅあっ、あひっ、ひっ……あぁっ……あぁぁっ……うぅ、うぁっ、あっ……!」
 エレナの声に含まれる苦痛の色がなりを潜め、快楽の色が強くなる。
 機械から送られて来るデータを見ると、催淫効果が十分に浸透した事が分かる。
 では本格的な拡張に入るとしよう。



 ググッ……メリメリッ、メリリ……!
「ぎぅぅっ……!? うぎっ、ひっ、がっ、あぁあぁぁぁぁっ……!?」
 挿入されている棒状器具が直径を増す。
 この器具は差し替える必要はなく、任意に太さを変える事が出来るのだ。
 エレナの尿道がミチミチと悲鳴を上げる。拡げる事が出来る限界にまで拡げられているのだ。
「あががっ……がはっ……ぁ……、ぁ……ぐ、うぅ……うぎっ……ぎ……」
 強烈過ぎる衝撃に白目を剥き、瞬間的に意識を失う。だがまたすぐに痛みと衝撃で目を覚まされてしまう。
 催淫及び弛緩効果が働いているとはいえ、この太さには慣れるまで時間が掛かる。
 このまましばらく経過を観察する。

「ぐぅっ、うっ……うぁぁっ、おしっ……あがぅぅぅ……うぅ……ひぐっ、ひっ……」
 エレナは身体をブルブルと震わせ、荒い呼吸を繰り返しながら尿道の異物に耐え続けている。
 その状態で一時間が経過した頃、ようやく快楽が苦痛を上回ったようだ。
「はぁっ、あっ……ひっ、んっ、んくぅっぐっ……うぅあっ、あぁっ……!」
 少女の呻きが喘ぎへと変わった。
 尿道の拡張処理も十分に達成された事をデータから確認し、最終処理に入る。
 アタッチメントから棒状器具が外れ、代わりに極太のカテーテルチューブが内部から押し出されてくる。
 先程細いカテーテルチューブを摘んだパーツが今度は棒状器具を摘み、引き抜くと同時に太いカテーテルチューブが突き出される。



 ズポンッ! ズググッ! メリメリメリメリ!
「ひゅぎひっ……!? ひっ、ぎっ、ぎっ……ぎひぃいぃぃぃぃっ……!?」
 カテーテルチューブが膀胱まで一気に挿入され、エレナの身体がガクガクと痙攣する。
 挿入と同時に吸引が始まり、膀胱内の液体が排出される。
「うぎっ……! あかっ、はっ、あぁぁ……おしっこ、でて……あぐっ、ぎっ……うぅっ、うぁぁっ……!」
 全ての液体が吸い出されると、代わりに新たな液体が注ぎ込まれる。
 それは陽菜に使われた物と同じで、性的感度を上昇させる為の薬剤だ。
「うぁっ、あっ……また、はいって……ひぅうぅぅぅっ……!」
 薬剤の注入が完了すると、カテーテルチューブよりも若干細めの器具が撃ち込まれる。



 ズグンッ!
「ぎひぃぃぃっ……!? ひっ、ひぎっ……ぎっ……!?」
「はがぁぁぁ……あっ、あがっ……ぐっ、うっ、うぎぅぅぅ……うぅっ……」
 器具を撃ち込まれた衝撃で身体がビクンと跳ね上がり、肛門がパクパクと息をするように震える。
 尿道と肛門の括約筋が繋がっている為だ。
 ショックで便を漏らすかとも思ったが、そうはならなかった。エレナくらいの被検体にはそういう事がよくあるのだ。
「ひぐぐっ、うぐっ、ぐっ……あぁっ……あぁぁ……あぅ……ぅ……」
 便を漏らし終えると、少女はそのまま意識を失ってしまった。
 尿道に撃ち込まれた器具は両端が膨らみ、栓となって取れなくなっている。
 この状態で二十四時間置けば薬剤が吸収され、性的感度が実験可能なレベルにまで上昇する。

 陽菜に続いてエレナに対する投薬実験もこれで完了した。
 検査の後、数日後には本実験に掛ける事が出来るようになるだろう。


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