白黒ギャルを服従(おと)しめろ! 体験版

『白』第1話

「ねぇ、風紀委員長さん。私を呼び出して、一体何の要なの?」

 白練 詩子(しろねり ことこ)は放課後に呼び出され、苛立ちを募らせていた。
 半日の授業も終えて、これから遊びに向かおうと思っていた矢先、詩子は何故か放課後に呼び止められ、校舎裏へ向かう羽目になっていたのだ。
 まさか足止めを食らうなど思わなかった詩子は、苛立ちを少しでも抑えようと、内巻きの髪を指先で弄り続けながら、一度湧き上がった感情はなかなか抑えられない。
 ついに詩子は、目の前にいる相手に強い口調で苛立ちをぶつけてしまう。

「来てくれてありがとう、白練さん。学園の風紀を守る者として、どうしても忠告したいことがあるのよ?」

 明らかな怒りを露わにする詩子の前でも、鵜辺 咲恵(うべ さきえ)は何食わぬ表情のまま話を続ける。
 詩子の乱れた制服の着こなしとは違い、咲恵は規律どおりに襟を正しながら制服を身に着けていた……綺麗に前髪を切り揃えられた、黒く艶のある髪も、真面目な性格を如実に表していた。
 風紀委員長の役割を抱えていた咲恵には、どうしても詩子を後者裏に呼び出す必要があったのだ。

「あのさ。お願いだから早めに済ませてくれない? 私、ホントは忙しいんだけど……」

 詩子はさらに咲恵への文句を続けながら、途中で声を詰まらせてしまう……実は目の前に立ちはだかる咲恵の姿に、詩子は圧倒されていたのだ。
 自らのだらしない制服姿と見比べて、あまりにも整った制服の着こなしを見せつける咲恵の姿に、詩子はどうしても気まずさを感じてしまう。
 思わずうろたえてしまった詩子だけど、それでも何故自分を校舎裏に呼び出したのか、目の前にいる咲恵に文句をこぼすことだけは忘れない。

(どうして私が、風紀委員なんかに呼び出しを食らわなきゃいけないのよ……今日はこれからモールにでも行こうって思ってたのに……!)

 風紀委員長の咲恵に呼び出しを食らった事態に、さすがに焦りを抱えていた詩子だけど、気づいたら苛立ちの気持ちへと切り替わっていた。
 いつもなら今頃、駅前にあるモールへと遊びに出掛けて、夕暮れまで楽しい時間を過ごしているはずだった……にも関わらず、詩子は今でも学校内で足止めされたままなのだ。
 くだらないことに時間を費やしたくないと思い込んで、詩子は咲恵との用事をすぐさま済ませようと思い込む。

「そんなに焦らないでよ、白練さん。すぐ済ませるつもりなんだし……それとも、何かやましいことがあるから、そんなに慌ててるのかしらね?」

 焦りの表情を見せる詩子へと向けて、咲恵は不敵な笑みを浮かべながら返事を返す。
 ずっと視線を逸らしたまま髪を触れ続けている詩子は、きっと気まずい雰囲気からすぐにでも脱したいはずだと咲恵は感じ取っていた。
 すぐにでも自分の元から離れたい様子を受けながら、それでも咲恵は詩子を引き止めようと目論んでいく。

「くっ……! 急に何を言い出すのよっ! 別に何もやましいことなんて……!」

 不意に咲恵から投げかけられた言葉に、詩子はますます苛立ちを募らせてしまう。
 まるで気持ちを見透かされたような咲恵の台詞に、詩子はあっけなく気持ちを逆撫でされていたのだ。
 震える気持ちを必死に誤魔化そうと、詩子はますます強い口調を咲恵へとぶつけるけど、今置かれている状況からは少しも逃げられそうにない……

(……もしかしたら、私が学校の中で威張ってるのが原因で? 風紀委員から目をつけられたって言うの?! だからって校舎裏に呼び出しまで、普通しちゃうものなの?!)

 すぐにでも咲恵の元から立ち去れば良い……そう思いながら、詩子はどうしても脚を動かすことが出来ない。
 風紀委員長の咲恵から、放課後の校舎裏に呼び出される羽目になったのか、詩子自身に何も覚えがないわけではなかった。
 普段から高飛車な態度で振る舞っていた詩子は、悪い意味合いで目立った存在だった――高圧的な態度でクラスメート達に接し続けたことで、陰で自分がどう思われているかも、詩子は薄々ながら気づいていたのだ。
 それでも実際に他人の口から明かされることは今までなかった……それでも、目の前にいる咲恵がすぐにでも話を持ちかけそうな雰囲気を感じて、詩子はどうしても引け目を感じずにいられない。

「べ、別にやましいことなんてない……はずだし。言いたいことがあるならはっきり言ってくんない?」

 咲恵から投げかけられた質問に、詩子はますます口調を強めながら返事をぶつける。
 自分でも薄々分かっていた原因でも、他人の口から告げられるなど嫌でたまらない……もし咲恵が実際に突きつけようとしても、詩子は意地でも拒むつもりでいた。
 今でも様子を窺う咲恵へと向けて、詩子はますます激しい感情を露わにする。

「ふふっ……本当に覚えがないって言い張るつもりなのかしらね?」

 目の前で苛立ちを見せ始めた詩子に対して、咲恵は少しも動じる様子を見せない。
 激しい感情を露わにする詩子に対して、咲恵は不敵な笑みをこぼしながら、さらに質問を投げかける。
 詩子がどんな態度を見せつけたとしても、軽くあしらってしまおうと咲恵は思い込んでいたのだ。

「ね、ねぇ。ホントに一体どんな用事で、私を呼び出したって言うのよ……きゃんっ!」
グイッ……!

 自分の言い分を少しも聞き入れない咲恵の様子に、ますます詩子は声を荒げていたけど、途中で思わぬ事態に見舞われてしまった。
 身を乗り出した隙に、咲恵から不意に手首を掴まれて、そのまま片手を金網に押しつけられていたのだ。
 咲恵から迫られる事態に慌てながら、突然強いられた状況に、詩子はまともな抵抗も出来そうにない……

カチャカチャッ。
「や、ヤダ……これって手錠?!」

 金網へと押しつけられた手首の状況を目の当たりにして、詩子は思わず背筋を震わせてしまう。
 詩子の手首に鎖のついた金属製の器具が巻きつけられる……紛れもなくテレビで見た手錠そのものだ。
 もう片方の手も咲恵に掴まれて、金網へと押しつけられるまま、詩子は気づいたら磔にさせられていた。
 咲恵から押しつけられた手錠の存在に、詩子は嫌な予感に苛まれずにいられない……当然、咲恵に文句を告げる気力すら失せてしまう。

「ちょっと大人しくしててね? どうしても白練さんを逃がすわけには行かないんだから……」

 金網に拘束された詩子の姿を、咲恵はわざとらしく睨みつけてみせる。
 不意に強いられた状況で驚いたままなのを良いことに、咲恵は見事な手つきで詩子を磔にしていたのだ。
 最初は抵抗する素振りを見せていた詩子でも、金網に括りつけた手錠から逃げられないはずだと思うだけで、咲恵はどうしても笑みをこぼさずにいられない。

「ど、どうして私に。こんな……手錠まで使ってくるのよぉっ!」

 咲恵からの思わぬ仕打ちに、詩子はただ驚かされるしかなかった。
 いくら学校の風紀を取り締まる役目のある咲恵でも、まさか自分に手錠まで使ってくるなど、さすがに詩子も思わなかった。
 気づいたら金網から身を離すことも出来ないまま、詩子はますます焦りの気持ちに駆られてしまう。
 詩子は上半身だけを前に乗り出して、咲恵に文句をぶつけることしか出来そうにない。

「やっと少しは大人しくなってくれたみたいね。これで白練さんとゆっくり、お話が出来そう?」

 まともな抵抗が出来なくなった詩子の姿に、咲恵は怪しげな笑みまでぶつけてくる。
 校舎裏への呼び出しを掛けても、すぐにでも逃げ出したい素振りを見せる詩子を、自分の手で大人しくさせられたことが咲恵には嬉しかったのだ。
 これからじっくり時間を掛けて、詩子への話が繰り広げられるはずだと咲恵も思い込んでいく……

フルフルフルッ……
(そんな……私、手錠まで掛けられるようなこと。何かしちゃったって言うの?!)

 自分へと向けて笑みを振り撒く咲恵の姿に、詩子は思わず背筋を震わせてしまう。
 まさか身体を拘束されるなど、詩子にはあまりに考えられない状況だった。
 たとえ風紀委員の役目を抱えていると言っても、どうして自分に惨い仕打ちを押しつけるのかと、詩子はどうしても咲恵に訴えたかった……それでも気づいたら震えた声を発したまま、詩子は抱えている気持ちを、なかなか上手く言葉に出来そうにない。

「そろそろお話の方を始めましょうか? どうして後者裏まで呼び出したのか。白練さんも本当は知りたくてたまらないはずでしょう?」

 頬を震わせる詩子へと向けて、さらに咲恵は言葉を投げかける。
 身をこわばらせながら、少しも暴れる様子を見せない詩子なら、自分のペースで幾らでも話を展開出来るはずだと咲恵は思い込んでいた。
 今でも必死に視線を泳がせながら、少しも身動きが取れない詩子へと向けて、咲恵は校舎裏に呼び出した理由を少しずつ明かしていく……

      *      *      *      *      *      *

「そんなぁ。学校での態度が生意気だからって理由で、わざわざ放課後に呼び出したって言うの?!」

 咲恵の口から明かされた言葉に、詩子はすぐさま慌てふためいてしまう。
 普段から学校内で振る舞っている、傲慢な態度をついに注意された――薄々ながら覚悟していたことでも、改めて咲恵の口から告げられると、詩子の胸に深く突き刺さる。
 これから学校内での傲慢な態度を正すために、わざわざ校舎裏で拘束するような真似事まで始めたのか……あまりにも考えられない自分への仕打ちに、詩子の気持ちは激しく揺れ動いてしまう。

「他の生徒達から、色々と苦情が来てるのよ。白練さんの態度がヒド過ぎるって。だから今日は私の手で、たっぷりと『更正』させてあげようと思ってるの」

 目の前で困り果てる詩子へと向けて、さらに咲恵は言葉を重ねていく。
 学校内で高飛車な態度を取り続けるせいで、他の生徒達から苦情が届くほどの迷惑が掛かっている事実を教え込んだ上で、自分なりの方法で詩子を問い詰めようと考えていたのだ。
 自分へと相談事を持ちかけた生徒達が、かなり深刻な事態を迎えている分、問題を引き起こした張本人である詩子には、これから骨の髄まで反省を促してもらおうと咲恵は目論み始める。

「そ、そんな……でも、どうして私を捕まえる真似なんてしてくるのよぉっ!」

 咲恵の口から明かされた言葉に、詩子はさらに声を張り上げてしまう。
 自分でも薄々ながら感づいていた事実だけど、詩子は決して他人から問い詰められたくなかった。
 それでも校舎裏に呼び出して、ひどい仕打ちまで強いる咲恵に、詩子はますます苛立ちを募らせてしまう。

カチカチッ!
「くうぅっ……!」

 すぐにでも咲恵から逃げ出したいと思い込んでいた詩子は、今置かれている状況を改めて思い知らされる。
 身体を金網に押しつけられたまま、詩子は両手を手錠で括りつけられていて、どんなに脚を持ち上げても逃げ出せない状況を向かえていたのだ。
 少しでも拘束を解こうと、悔し紛れにもがき続けていた詩子だけど、金属製の手錠はどんなに頑張っても外れそうにない。

「そんなに暴れないでよ、白練さん。絶対に手錠は外れないし、お手手が傷ついちゃうだけよ? これを見せてあげるから。ちょっとだけ大人しくしててね……?」

 磔にされた状態で、なおも抵抗を見せる詩子へと向けて、咲恵はさらに何かしらの道具を用意し始める。
 すでに身動きが取れないのを分かっていながら、無理にでも抜け出そうとする詩子の気持ちを、すぐにでも静めてあげようと咲恵は目論んでいく。
 今でも身を乗り出しながら、両手の手錠を外そうと目論んでいる詩子でも、きっと用意した代物を見せつければ大人しくなるだろうと咲恵は考えていたのだ……

「なっ……どうして、こんなモノを風紀委員長が持ってるのよ?!」

 不意に咲恵から突きつけられた代物を前にした矢先、詩子は言葉を失っていた。
 咲恵が手にした、透明なビニールに詰められた代物を目の当たりにするだけで、詩子はあっけなく抵抗する気持ちが失せてしまう。
 自分でも見覚えのある代物を、どうして咲恵が用意していたのか、今の詩子にはどんなに考えても理解出来そうにないのだ……

「見覚えもあるはずでしょ、白練さんならきっと。こんなにオシッコを染み込ませちゃって。どう見てもお漏らしよね? トイレの床もこんなに汚しちゃって……途中で我慢出来なくなっちゃったのかしらね?」

 目の前でうろたえる詩子へと向けて、さらに咲恵は用意した代物を突きつける。
 咲恵が見せつけたのは、詩子が昨日に穿いていたショーツだった……汚物入れに押し込まれたものを、何かに役立つだろうと咲恵が拾い上げていたのだ。
 年頃の女の子にしては派手目なデザインのショーツは、股間からお尻辺りに薄黄色い染みが刻まれていた……詩子が学校内で失禁行為をしでかした、何よりの証拠だった。
 さらに咲恵は詩子の前で、昨日のトイレで撮影した写真まで見せつける――床に点々と残されていた、はしたないオシッコの痕跡なども押さえていたのだ。
 突きつけた証拠品の数々で、詩子が途端に抵抗心を失う様子が、咲恵には何よりも面白くてたまらない……

ワナワナワナッ……
「そ、そんなぁ。絶対に誰にも知られたく、なかったのに……」

 言い逃れが出来ない証拠を咲恵に押しつけられて、詩子はますます激しい動揺を見せてしまう。
 確かに咲恵が突きつけたとおりに、詩子は昨日にはしたない失禁行為をしでかしていたのだ……あと少しでトイレに辿り着けそうだったのに、結局は尿意を堪え切れず、立った格好のままオシッコを垂れ流した事実を、詩子は痛いほど思い知らされていたのだ。
 汚物入れに捨てた下着や、オシッコまみれのまま放置した床など、全てが詩子に見覚えのある光景だった。
 誤魔化しようのない証拠の数々を前にした後、詩子は抗う気力すら失ってしまう。

「当分は大人しくしてた方が身のためよ、白練さん? もしこれ以上暴れるつもりなら、学校でのお漏らしを言い触らすことだって簡単なんだから?」

 目の前で震え上がる詩子へと向けて、さらに咲恵は言葉をぶつけていく。
 もしも学校内でしでかした痴態を言い触らされたくなければ、たとえ気乗りがしなくても、自分に付き従うよう咲恵は切り出してみせる。
 もし自分に従えない場合は、手首に括りつけた手錠を外さないどころか、知られたくない事実を学校中に触れ回ることすら、風紀委員長である咲恵にはたやすい行為だった。

フルフルフルッ。
「くうぅっ……!」

 咲恵から押しつけられた状況に、詩子はただ項垂れることしか出来ない。
 自らしでかした失態を思い知らされるだけでも、詩子には悔しくてたまらないのに、さらには弱みを握っている咲恵に従うなど、あまりにも屈辱的な状況だった。
 それでも詩子には、とんでもない状況を続々と押しつける咲恵の前で大人しくすることしか出来ないのだ……

「あら、ちゃんと大人しく出来るじゃない? そんな白練さんのために、ご褒美も用意してあるんだから?」

 力なく金網へと身体を預ける詩子に向けて、咲恵は別の行為を押しつけようと目論む。
 今度は水の入ったペットボトルを用意して、なにげなく詩子へと差し出してくる。
 付き従う様子を見せ始めた詩子を、さらなる状況に追い込んでしまおうと咲恵は思い込んでいたのだ。

「ちょ、ちょっと。いきなりお水なんて……んむぅっ!」
コクッ、コクッ、コクッ……

 咲恵に差し向けられるままペットボトルの口を押しつけられて、詩子はさらに苦しい境地に立たされてしまう。
 ペットボトルで口を押し広げられるまま、無理に大量の水を飲まされていたのだ。
 口を強引に押さえつけられたまま、続々とペットボトルを傾けられる中、詩子は無理なペースで水分を摂らされてしまう……水を吐き出すことも出来ずに、詩子はひたすらノドの奥に押し込むだけで精一杯だった。

「ちゃんと飲み込むのよ、白練さん。着ている制服が水浸しになったら大変でしょう……」
コポコポコポッ……

 苦しげな表情を向けるのも構わず、さらに咲恵は詩子の口に水を与え続ける。
 口元から水が零れ出さないよう、しっかりとペットボトルを押しつけたまま、少しずつ容器を傾けていく。
 何度もノドを鳴らして、大量の水分を受け入れようとする詩子の様子に、咲恵も思わず関心を抱き始める。

コクッ、コクッ、コクッ……
(こんなに沢山の水を飲めなんて言われても……こっちも苦しくてたまらないのに)

 さらに咲恵の手で顔を持ち上げられて、詩子はますます窮地に立たされてしまう。
 あまりにも一気に水を飲まされるせいで、いつむせ返ってもおかしくない状況を詩子は迎えていた……それでも咲恵が口元を押さえる状況では、大量に飲まされた水分を吐き出すことも出来ない。
 少しでも苦しい状況から抜け出すために、詩子はひたすら沢山の水を飲み続けるしかなかった。
 大量に注がれた水のせいで、お腹が揺れ動く感覚に見舞われながら、それでもペットボトルの中には沢山の水が残っているのだ……

クポッ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……!」

 やっとの思いで大量の水分を飲み込んだ詩子は、気づいたら息を切らしてしまう。
 咲恵が顔から少しも手を離さないまま、一気にペットボトルの中身を空にした後、詩子は乱れた呼吸を整えるだけで精一杯だった。
 無理なペースで大量の水分を飲み込むのがここまで苦しいなど、詩子も今まで思わなかったのだ……

「ちゃんとお水も飲めたみたいね。まだまだ白練さんにはたっぷり『反省』してもらうつもりなんだから……」

 詩子の苦しげな表情も構わず、咲恵は今でも不敵な笑みを浮かべてみせる。
 すっかり中身の軽くなったペットボトルを携えながら、大量の水分を摂り続けた詩子を、最後まで見届けてしまおうと咲恵は目論んでいたのだ。
 無理に飲ませたペットボトルの水も、これから詩子に反省の気持ちを促す、大切な道具の一つだったのだ。
 これから詩子の身に訪れるはずの展開を思うだけで、咲恵はどうしても興奮を抱えずにいられない……

      *      *      *      *      *      *

「ね、ねぇ……風紀委員さん? 一体いつまで私を……こんな格好のまま放っておくつもりなの?!」
モジモジモジッ。

 大量の水を飲まされてから数十分後、詩子はさらなる窮地に追いやられていた。
 やっとペットボトルを遠ざけてくれたはずの咲恵が、今でも目の前で佇みながら、不敵な笑みを浮かべながら見つめてくるのだ。
 どれだけ時間が経ったのか、自分でも分からないほど放置されていた詩子は、どうしても咲恵に言葉を投げかけずにいられない。
 手首を拘束し続ける手錠を、どうしても外してもらいたいと詩子は訴えていく。

「あら、白練さん。まだ反省の時間も始まったばかりなのに。どうしてそんなに急かすのかしら?」

 不安そうな表情を浮かべる詩子へと向けて、咲恵は無情な言葉を投げかける。
 拘束されている状況が嫌だとしても、まだまだ詩子には反省が足りないはずだと踏まえながら、当分は今の格好を続けてもらいたいと咲恵は思い込んでいたのだ。
 どんなに頑張っても手錠は外れない上に、すでに詩子の弱みを握っている状況なのだから、あまり自分には逆らわない方が良いはずだと咲恵は突きつける。
 目の前でうろたえる詩子が、続々と焦りの気持ちを募らせるのが、今の咲恵には面白くてたまらないのだ。

「だ、だって。このまま校舎裏にいたままじゃ。きっと誰かに見つかっちゃうかも、しれないし……」

 咲恵の言葉に慌てふためきながら、詩子はさらに訴えを続けていく。
 校舎を挟んだ向こう側では、午後の部活動が繰り広げられていたため、もし誰かが校舎裏へと訪れたら、きっと自分達の姿が見つかってしまうはずだと詩子は口にする。
 たとえ自分に非があったとしても、手錠を手首に括りつけられてまで、金網に磔にされる状況など、他人の目から見て異常な事態のはずだと詩子は思い込んでいた。
 これから訪れるかもしれない状況に、詩子は僅かな期待を乗せていた……たとえ咲恵を脅してでも、一刻も早く校舎裏から抜け出したい事態を詩子は迎えていたのだ。

「ふふっ。確かに誰かに見つかるのは都合が良くないかもしれないわね? これから白練さんには昨日みたいに、とっても恥ずかしい姿を見せてもらうつもりなんだから?」

 焦りの表情を浮かべる詩子に対して、咲恵はとんでもない事実を切り出してみせる。
 今でも執り行われている校舎裏での反省は、詩子があられもない瞬間を明かすまで、決して中断などするつもりはないと咲恵は切り出していく。
 粗相の証拠を突きつけながら、同じ状況の再現を詩子に執り行って欲しいと咲恵は切り出してみせる。
 何と咲恵は、詩子が失禁する様子を拝んでしまおうと目論んでいたのだ。

「そ、それって……もしかして私にお漏らしをさせるつもりで、ずっと動けない状態にしちゃったって言うの?!」
フルフルフルッ……!

 咲恵から突きつけられた言葉に、詩子は思わずうろたえてしまう。
 まさか目の前にいる咲恵が、はしたない失禁の瞬間を覗き込むために、わざわざ磔にする行為まで押しつけてきたのかと、詩子はどうしても驚かずにいられない。
 昨日にしでかす時も恥ずかしくてたまらない、トイレ以外の場所でオシッコを垂れ流す姿など、詩子はどうしても咲恵の前で冒したくなかった。
 それでも大量の水分を摂らされた後、屋外の校舎裏で延々と立ち尽くしたせいで、詩子の身体ではすでに、激しい尿意が押し寄せる状況まで作り上げられていたのだ……

「お、お願いだよぉ。風紀委員さん……このままじゃおトイレにもいけないんだから……あうぅんっ!」
カチカチカチッ、モジモジッ……

 あまりにも考えられない咲恵の仕打ちに、詩子はどうしても慌てずにいられない。
 今でも両脚を擦り合わせながら、続々と押し寄せる下半身の欲求を堪えるだけでも精一杯なのに、はしたない失禁の瞬間まで暴かれるなど、詩子にはあまりにも考えられない事態だった。
 昨日に引き続けて今日までも、はしたない粗相をしでかすなど詩子には許されない事態だった……さらには咲恵が目の前にいる状況で、決してオシッコを垂れ流す姿など明かせそうにない。
 自分でも情けなくなる状況など、詩子はもう二度と出くわしたくなかった……さらには弱みを握る咲恵を相手に、屈辱的な瞬間を晒すなど、何としても避けておきたいのだ。
 今でも身体を拘束されていた詩子だけど、金属製の手錠が何かの拍子で外れてくれることを期待して、必死の思いでもがき続けるしかなかった。
 しっかりと両脚を重ね合わせたまま、何度も両手を動かして、固い手錠が外れてくれるのを願い続ける……

「あんまり物音なんて立てちゃダメよ? もし誰かに見つかったら大変なの、本当は白練さんの方なんだから……」

 目の前であがき続ける詩子へと向けて、咲恵はさりげなく忠告を始める。
 女の子として致命的な瞬間をいつ迎えてもおかしくない状況で、もし誰かに気づかれて困るのは、きっと詩子の方だと咲恵は思い込んでいた。
 両膝同士を押しつけたまま、短いスカートから伸びる脚が震え上がる様子から、詩子の身体がいつ限界を迎えてもおかしくないはずだと、すでに咲恵は掴んでいたのだ。
 すでに自分の手中に落ちた後、きっと誰の助けも借りられないはずだから、みっともない瞬間を目の前で明かすよう、咲恵はさらに詩子へと迫っていく……

「そ、そんなぁ……あうぅんっ! い、イヤぁっ……!」
カクカクカクッ、ショワショワショワッ……

 咲恵から向けられる視線に震え上がるうち、詩子はついに恐れていた瞬間を迎えてしまった。
 必死に捩じらせながら、抱え込んだ尿意を堪え続けていた詩子だけど、下半身に続々と押し寄せる欲求に、ついに気持ちが屈してしまったのだ。
 ひとりでに股間がこじ開けられた後、体内に溜まっていたオシッコが溢れ出し、穿いていたショーツの内部へ続々と駆け巡ってくる……股間からお尻の方に流れ込んでくる液体の感触に、詩子はどうしても悲鳴を漏らさずにいられない。
 詩子の股間から湧き出したオシッコは、薄いショーツの生地をあっけなく突き抜けて、オシッコの出口から徐々に漏れ出したり、脚の付け根部分から零れたりを繰り返して、続々と足元を濡らし始める。
 太股から足首まで一気に伝った後、それでも勢いが収まらないオシッコが下半身をあっけなく浸してしまう。
 ついに人前でもしでかした失禁行為を、詩子は否応なく思い知らされる……

グシュグシュグシュッ、ヒタヒタヒタッ……
(どうしてなの……? 今日は風紀委員長も目の前にいるのに。どうしてみっともないお漏らしなんて……!)

 昨日に続いて今日もしでかした失禁行為に、詩子の気持ちは震え上がってしまう。
 穿いているショーツの殆どが濡れ続けて、それでも足りずにオシッコを垂れ流し続ける……昨日の再現を繰り広げてしまった自分自身に、詩子はどうしても引け目を感じずにいられない。
 さらに今は目の前で咲恵が睨みを利かせながら、誰にも確かめられたくなかった瞬間を、わざとらしく覗き込んでくるのだ。
 咲恵から鋭い視線を向けられるたびに、自らしでかした痴態の恥ずかしさを、詩子は嫌と言うほど思い知らされてしまう。
 人前でもはしたない失禁行為をしでかした事実や、咲恵へとさらなる弱みを晒してしまい、立場が着々と貶められる状況へと詩子は見舞われていたのだ。

チョボチョボチョボッ、ポタポタポタッ。
「ついにお漏らししちゃったのね、白練さんってば……昨日もおトイレに辿り着くまで持たなかったから、ある意味当然かもしれないわね?」

 ついに目の前で繰り広げられた失禁の瞬間に、咲恵はどうしても笑みをこぼさずにいられない。
 金網に拘束させた状態へと追い込んだ後、さらには大量の水分を摂らせた上で、詩子のあられもない瞬間を垣間見ることが出来た事実に、咲恵は抑えられない優越感へと浸っていく。
 今でも詩子は下半身を震わせたまま、スカートの奥底から続々と薄黄色い滴を垂らして、はしたない水音を周囲へと響かせ続ける……ついには制服のスカートにも染みを広げたり、足元に続々と水溜まりを広げる様子なども、咲恵はどうしても見逃せそうにない。
 詩子が目の前で失禁をしでかした、徹底的な瞬間をさらに掴もうと、咲恵はさらに携帯を取り出し始める。

カシャッ。
「ひ、ひうぅんっ……!」

 不意に聞こえてきた電子音に、詩子は思わず肩を震わせてしまう。
 何と咲恵が携帯を構えたまま、はしたない失禁姿を写真に収めてきたのだ。
 たとえ無理な状況に追い込まれた上でも粗相でも、股間から延々とオシッコを垂れ流す姿など、誰かに覗かれるだけでも詩子は嫌でたまらないのだ……にも関わらず、お漏らしの瞬間を撮影される状況にも詩子は追い込まれてしまった。
 必死の思いで顔を背けようとした詩子だけど、ショーツの内側から続々と垂れ落ちるオシッコや、はしたなく濡れた両脚などは隠しようがないのだ。

シュルシュルシュルッ、ピチャピチャピチャッ……
「ふふっ、白練さんのはしたないお漏らし姿。記念にもっと撮っておかなくっちゃ?」

 どうしても顔を逸らそうとする詩子へと向けて、咲恵は執拗に携帯を向けていく。
 ずっと待ち望んでいた失禁の瞬間を、自分の手で拝むことが出来た瞬間を、どうしても咲恵は携帯に収めてしまいたかった――すでに昨日の失禁行為による証拠は掴んでいた咲恵だけど、詩子の徹底的な瞬間を、どうしても握りたかったのだ。
 恥じらいの表情を浮かべながら、今でもスカートの奥底からオシッコを溢れさせて、少しも失禁行為が収められない詩子の醜態へと、咲恵はますます注目を寄せていく。

(こんな恥ずかしいことまで無理強いさせて。一体、風紀委員長は何を考えているの……?!)

 どんなに身を捩じらせても、少しも咲恵の前から逃げられない状況に、詩子の気持ちは震え上がってしまう。
 仕組まれた行為とは言え、ついに詩子は咲恵の前で失禁行為をしでかし、オシッコで濡れる下半身を続々と覗かれる上、さらには写真まで収められているのだ。
 目の前で睨みを利かせる咲恵の姿に怯えながら、これからどんな事態に巻き込まれてしまうのか、詩子はどうしても考えずにはいられないのだ……