第二章 ローパー編  女戦士スカーレットの最期  3/3

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パーティーが全滅してから、二ヶ月が経過した。

ローパーに捕まってしまったスカーレットは
魔物たちに妊娠させられ、
それの受精卵は、いまや完全にローパーの幼体へと育った。

スカーレットは大いにショックを受けてはいたが、
まだ生還を諦めてはいない。
二ヶ月ぐらいの遭難であれば、生還した例は多くある。

とはいえ彼女の腹部は、
すでに大きく膨らみきって、臨月のボテ腹になっていた。

迷宮まで助けが来るかどうかはともかく、
スカーレットがローパーの子を産まされるのは、
もはや時期的に避けられなかった。










「はぁ…… はぁ……」

闇の中から、苦しそうな吐息が聞こえる。
スカーレットは緊張していた。
彼女はローパーに犯されるまで、妊娠というものをしたことがなかった。

(初めての赤ちゃんが……魔物だなんて……)

頬に涙を垂らしながら、
スカーレットは腹の陣痛を息んで押さえ、
自分から大きく両足を開いた。

女の陰部がむき出しになり、その赤い粘膜は、
お産に向かって武者震いをするかのようにわなないていた。

じょぼっ、じょろろろ……
「ふぅっ……! ふぅっ……! ふぅっ……!」

湯気を立てて破水が始まる。
スカーレットはうろ覚えの知識で息を整え、
子宮でざわめく胎児を外に押し出そうと、腹にぐっと力を入れた。





「はふっ、はふっ……ふうううっ……!」
ずるっ、じゅるっ……メリッ……

陰部の粘膜が、柔らかく押し出されて盛り上がる。
さらに一部はモゾモゾ動くと、
赤貝のような膣肉の隙間から、異質な触手がニョロッと這いだしてきた。

膣肉が数ミリ伸びるたびに、千切れるような痛みが走る。
とてもじゃ無いが、膣を通り抜けるような気がしない。

しかし膣は、胎児の触手で
内側から容赦なくこじ開けられた。
スカーレットは、獣のように吠えながら出産をした。

ぎゅううっ!!
「あ"ぎゃあああああああぁぁーーーーーっ!!!」

裂けたと思った陰部が、さらに裂けるような痛みが走った。
ボテ腹がブルンと揺れる。
拘束されている両足が、焼きごてを当てられたように必死で暴れた。










初子を何とか産みきって、
スカーレットは死にそうな顔で空気を吸っていた。

「はっ……! はっ…………! はあっ…………!」

開きっぱなしの膣口が、まだ胎児を咥えているかのように伸縮していた。

スカーレットは丸太で陰部をえぐられたような気分だった。
子宮内部から外界にまでトンネルが空き、
身体の奥に外気が入ってスースーとした。

そんな余韻の震えが止まらないうちから、
スカーレットの子宮で、二匹目の胎児が外に向かって移動を始める。

スカーレットはぎょっと驚くが、
よく考えてみれば、ぼってりと膨らんだ妊娠腹は、
一匹を産んだところで、ほとんど縮んでいなかった。



じゅぶっ、ぐちゅっ! めりめりっ!
「あぎっ! いぎいいいいいっ!!」

第二子の触手が暴れ、容赦なく膣をこじ開ける。

(わ……私のお腹……
 一体、何匹入っているのっっ……!?)

胎児の触手が、胎の中で大量にざわめいているのを感じた。
スカーレットは気が遠くなる思いで、
股を引き裂く雷撃のような痛みに踏ん張っていた。




















「ひぐっ…… あっ……」
ずるっ、じゅるるうっ!
「あぎっ! あっ、ああ"あ"あぁぁーーーっ!!」

お産の水音は続く。
股間で音が動くたび、
スカレーットは乳房を振り回しながら痛みに叫ぶ。

四匹、五匹と産むうちに、
スカーレットは腹に力を入れる体力がなくなった。

今では胎児が好き勝手に這いだしてきて、
スカーレットは痛みに翻弄されているだけだった。



(わた……し…… 何匹孕んで…… いったい……)

体力の低下で冷たくなった唇を震わせながら、
スカーレットは異常な初産に混乱していた。

ちなみにローパーの苗床にされた女性は、
一度の妊娠で12〜24匹の幼体を身ごもる。

そういう知識をスカーレットは持っていなかった。
それは幸だったのか、不幸だったのか。




めりっ、じゅぶっ、ぎちっ!
「はぎぎいいいいいぃ……!!」

膣の肉に、くさびのように足を打ち込み、
女の痛みはまったく無視して、グイグイと身体を押しまくる。
カニのような姿をしたローパーの幼体が、膣肉を押しのけて這い出してくる。

「痛”い! いだあっ! いだあああっ!!」

赤い膣肉が体外に伸び、たこ口のように引き伸ばされる。
頭が引っかかっているようだ。

幼体が出ようとする向きを変えるたび、
スカーレットは肛門を食いしばりながら尻をよじった。

やがて、びちゃっと股間がしぶいて、
スカーレットの第七子の出産が終わった。



スカーレットの膣は、股間から三センチほどもはみ出していた。
すぅはぁ、すぅはぁ、深呼吸をして動悸を整える。
持久戦の構えを作らないと、冗談抜きでお産中に死にそうだった。

そんな彼女の丸いお腹の中で、
モゾッと第八子が移動を始めた。

「ふっ……!」

短いインターバルを切り上げて、
スカーレットは再び下半身を緊張させた。

ぐっ、ぐにゅっ……

子宮口が胎の内側からレイプされ、
熱い圧迫感が、膣内を目指して子宮口に突入していく。
女は八回目の出産に覚悟を決めて、ぐっと手のひらを握った。










スカーレットが胎の中身をすべて”ひり出す”まで、
最初の破水から数えて六時間ほどかかった。

お産が終わって数えてみれば、
彼女の腹の中には、21匹ものローパーが宿っていた。

幼体たちは母乳も飲まず、
産まれたとたんにカサカサ歩いて、
迷宮の廊下から旅立っていった。

幼体たちは負のマナに導かれている。
彼らはより人間たちを襲えそうな場所にたどり着き、
八本の足を根に変え、背中から無数の触手を生やしてローパーになる。



取り残された母親と父親たちは、
嵐が過ぎたあとのように、
呆然と佇むばかりであった。

そのまま一時間ほどが経過した。





「う…… うぅん…………」

疲れ切ったスカーレットは、気絶するように眠っていた。
その間にローパーたちは、彼女の全身を舐め回し、
お産の汚れを拭き取っていた。

汗や羊水をぬぐうついでに、乳房を揉んだり母乳を飲んだり、
子宮の中で胎盤を食ったりしていたが、
スカーレットの眠りは深く、まったくそれに気付かなかった。



汚れがすっかり片付くと、触手たちは石像のように動きを止めた。
ローパーは、スカーレットの体力が回復するのを待っていた。

苗床は、いちど使って終わりではない。
子を産ませたらすぐに次の種を付け、
一年じゅう妊娠させて使うのだ。

しばしの休息が終われば、すぐにまた輪姦だ。

「ふぅー…… ぐぅー……」
スカーレットは夢も見ない深さで眠り続ける。

触手たちは周囲でじっと待機しながら、
寝息に揺れる乳房でも眺めつつ、
その内側に熱い性欲を蓄えていた。










それから丸一日ほど、
時が止まったように触手は動かなかった。

スカーレットの疲労も次第に抜けて、
今は、すやすやと安らかな寝息を立てていた。

「ローパーの蜜」で飼われているスカーレットの肉体は、
ふつうに暮らす人間よりも、
よっぽど栄養状態が良かった。

しかしさすがに24時間もたつころには、
スカーレットにも空腹感が現れていた。



「う……」

スカーレットが、うっすら目を開ける。
安息の時間が終わり、現実のいう名の悪夢が牙を剥く。

凍ったような触手たちが、女の変化に反応して目を覚ます。
彼らは弾かれたように、
いっせいに女体に飛びかかった。

「えっ…… ちょ、ちょっと……
 うぐううううっ!?」

種付けのために、
性欲を溜める仕組みなのだろうか?

一日じゅうお預けをくらっていた触手の群れは、
いつになくサカり狂って
女の肉にむしゃぶりついた。




ずぶううううっ!!
「むぐうううっっ!!?」

熱くたぎった触手の束が、女性器を一気に貫いてきた。
挿入した後は、相変わらず息の合わないピストンで突かれ、
スカーレットの膣内はランダムな方向に引き伸ばされた。

目覚めたばかりの女性器は、乱暴に汁をかき混ぜながら、
激しい刺激にわけも分からずオスの肉を締めはじめた。

ずんっ、ずんっ、ずんっ、ずんっ!
ぐちゅっ! ずぶっ! ぎちっ!
「うぐううっ! おぐうううっ!!」

目茶苦茶な犯し方だった。

それでも足りぬとばかりに、
触手たちはスカーレットの両足を左右に引っ張る。
股が外れそうな激痛に、スカーレットは目を見開きながら涙をこぼす。



ぎゅううううっ!
「んぎいいいっ!?」

二つの乳房は触手たちに巻きしぼられて、
乳腺が破裂しそうなほどの圧力が加わっていた。

たちまち乳房はうっ血し、
乳輪はパンパンに膨らんで、
乳首の先端からは、スカーレットの母乳が勢いよく吹き出していた。

触手たちは先を競って乳房に群がり、
絞りたてのミルクを取り合う。



興奮は興奮を呼び、
触手は手当たり次第にスカーレットを触ろうとした。

汗を舐められ、涙をすすられ、
鼻の穴にまで触角を突っ込まれて、鼻水を舐め取られた。

「ふむうううっ!! ふむううううううっ!!」:

スカーレットは頭が真っ白になり
幼児のように、
自分でも意味の分からない悲鳴だけをくり返していた。





じゅぷっ、じゅぷっ、じゅるっ……
どくんっ、びゅるっ、びゅっ
ごぼっ、ごぼっ、どぼっ……

「おっ……! お、おっ……!」

触手が塊になって女を包み、その内側で激しく犯す。
触手たちの隙間に女の肌色が見える。
それはあまりに激しい凌辱をうけ、ピクッ、ピクッと痙攣していた。

女の股は、抵抗できずに開きっぱなしで、
何本もの触手が突き刺さって、無惨な精液塗れになった。

乳房はいまだに強く縛られていた。
母乳を噴く勢いは弱くなったが、まだギュウギュウと搾られながら、
乳房全体を白く濡らしていた。

口からはごぼごぼと精液が湧き、女を溺れさせる寸前だ。
スカーレットの見開いた目には光がなかった。
ただ滂沱とあふれる彼女の涙が、輪姦の辛さを語っていた。



この凌辱で、スカーレットはあっという間に、
二度目の妊娠をしてしまった。

チクッ、チクッと、
人間の卵子が魔と受精する刺激が起こる。

腹部に刺激が走るたび、スカーレットの涙があふれ、
太ももからつま先にかけてピクッと震える。

意識の有無ははっきりしないが、
スカーレットの女体は異種の妊娠を感知して、
それを悲しんでいるようだった。



すでに種が付いている苗床を、触手の群れはしつこく犯す。

じゅぷっ、じゅぷっ、ずぶっ、ぐちゅっ!
ぬる……にゅっ、じゅるっ……にゅぷ……
「んごっ……! ごっ、ごっ……!」

熱く締まる女肉を何度もくぐり、
触手自身も女肉をこする。
肉と肉の摩擦の果てに、スカーレットは触手の性欲を注がれていく。

ピクピクと震える女の中に、何度も何度も射精が噴いた。
やがてスカーレットはぐるんと白目を剥いたが、
思春期のようにたぎる触手は、お構いなしに凌辱を続けた。

スカーレットは丸一日の休眠が終わったとたん、
こんどは丸一日以上、触手塊の輪姦地獄に閉じ込められた。









触手たちが性欲をすべて吐き出すころには、
その中央に、
ボロ雑巾のような女体がひとつ出来上がった。

瞳は完全に光を失い、
全身の肌を体液でボトボトと濡らしながら、
衰弱した痙攣をくり返していた。





「お……ぉ……」

触手の間から精液をこぼしながら、
スカーレットの口が僅かに動いた。

胴体がずり落ち、はずみで乳房がブルンと揺れた。
揉まれすぎて腫れた乳房は、いまも触手に搾られながら、
先端からミルクを吸引されていた。

女の股は、大開きのままで僅かに震えていた。
ずっと丸見えにされている女陰から、
嘔吐するように、泥状の精液が湧き出している。

女の腹は、せっかくお産を終えたというのに、
またボテ腹に逆戻りだ。

ただし中に詰まっているのは胎児ではなく精液だった。
子種はすでに付いているので、
しばらくすれば、本物の肉塊がボテ腹の中に詰められる。



触手たちは、思う存分スカーレットを犯してしまった。
顎が外れるほどに口を犯し、
膣と肛門が繋がりそうなほど、女の陰部に出入りした。

今日は出産と種付けという、二ヶ月に一度のお祭りだった。
明日からは普通の暮らしに戻って、
天井付近で、スカーレットという名の肉の果実を育てて過ごす。

性欲の晴れた触手たちは落ち着きを取り戻した。

手持ちぶさたにスカーレットの巨乳をタプタプしながら、
そろそろ別の獲物でも現れないかと、
浮気じみたことさえ考えていた。




















果たしてそれから半年ほどで、
地下迷宮には何組かの冒険者たちが
お宝目当てで訪れた。

彼ら人間たちの結末は、
スカーレットを落胆させて、ローパーを大いに悦ばせるものだった。

最初に現れたパーティは、
スカーレットが眠っている間に全滅していた。

男たちはあっという間に喰い殺された。

スカーレットが目覚めたときには、
彼女の目の前に、輪姦されて精液だらけになった女シーフが
全裸でぶら下がっていた。



冒険者たちはあとにも続いたが、
みな似たような顛末だった。

スカーレットが助けを呼ぼうと口を開くと、
その口の中に触手がつっ込んでくる。
「んー! んー!」ともがいている間に
冒険者たちは奇襲を受けて全滅していく。

ここは死地だ。
次々と冒険者たちが命を落とす、
悪魔の作った蜘蛛の巣だ。



四組目の冒険者たちが
スカーレットの眼前で全滅をした。

今の苗床のうちで最初に捕まっていたスカーレットは、
心を大いにすり減らし、
もはや脱出への希望を見失いかけていた。

もちろんその半年間は、
凌辱と出産をくり返す、苦痛と屈辱の日々だ。

もうずっとの間、
スカーレットはただの肉穴であり、子袋だった。









「ふぐっ……ううっ……」

ずるっ、ぼちゃっと水音を立て、
スカーレットの股間から、新しい命が這いだしていた。

これで何回目の出産なのか。
百体目ぐらいを産んでら、
もう数字の見当すら付かなくなった。

ズッシリと膨らんでいるボテ腹の中で、
胎児の触手が無数にざわめいている。

スカーレットは嫌悪を感じ、ユサッと腹を震わせた。

すると腹の中を、余計にざわざわと触手たちが触りはじめた。
スカーレットは気持ち悪さと悔しさで、
止まることのない涙をこぼした。

その運動は、同時に、重たく張った乳房もブルンと揺らした。

甘いミルクが周囲に飛び散り、触手たちを呼び寄せる。
触手はさらにミルクを求めて、
スカーレットの乳房を揉みしだきながら乳を搾った。

(こんな乳房やボテ腹は、千切れて落ちてしまえばいいのに)
スカーレットはやけくそ気味に身体を揺すった。
ブルン、ブルン、ブルン……

豊かな乳房やボテ腹が大きく揺れて、
柔らかく変形しながら弾みたわんだ。
もちろん、乳房も腹も千切れなかった。

その代わりに触手たちは大喜びで集まってきた。
揺れる乳房が触手につかまり、グルグル巻きにされ、
スカーレットは雌牛のように乳を搾られた。

女戦士の噛み締めた歯が、ギリッと鳴った。



スカーレットの周囲には、 他の女性冒険者が何人もぶら下がっていた。
もちろん皆が、膨らんだ腹にローパーの幼体を妊娠していた。

まだ初産を済ませていない苗床は、
魔物の仔で膨らんだ自分のボテ腹に、恐れおののいていた。

何度も子を産まされた苗床は、
皆スカーレットのように、
望みの消えた無念の表情をしていた。



「あっ、ああぁーーっ、いやああああっ!!」
ぶびっ、じょろろろ……!

また一人、スカーレットの背後で産気づいていた。

その女僧侶は初産だった。
彼女は恐怖に目を固く閉じながら、
股間を大きく開かされ、その真ん中に、熱い破水をほとばしらせた。

(考えるのを、やめた方が良いのかしら……)

快楽だけをむさぼって、
肉の卵として生きた方が幸せだろうか。

最近のスカーレットは、何も無い闇を見つめながら、
そんな事ばかりを考えていた。






























bel 317.2.4

何年間もつかまって、
その間じゅう、ずっと犯されていた。

スカーレットは何百体のローパーを産んだのだろうか。
あるいは千を超えていてもおかしくなかった。

繰り返し犯され、繰り返し孕まされ。
それをあまりに何度もくり返した。

だんだん受胎率が悪くなり、
とうとう先週、ローパーの蜜の効果も及ばず、
スカーレットの子宮は壊れてしまった。



この一週間で、ローパーたちは狂ったように
彼女に種付けをした。

千本の触手が、全身全霊で彼女の膣に精を放った。

しかしスカーレットの女性器は、
まったく受精卵を作らなかった。

一週間の大輪姦は、女体全身に壮絶な負担をかけた。
しかしスカーレットの精神は、
子宮よりもずっと前から崩壊していた。

「あはぁ…… もっとぉ……
 もっと、スカーレットをいじめて……」

全身の快楽を素直に受け入れ、肉の卵になりきっていた。
ようやく彼女は苦しみから解放されていたというのに……

一週間の凌辱で、ローパーたちはスカーレットという苗床を諦めた。
彼らにとって、仔を産めなければ
人間のメスなどを飼育する理由はまったく無かった。



どぶしゅっ!!
「むぐうううううっ!!?」

口に納まっていた太い触手が、
唐突に、スカーレットの胃袋を突き破った。

スカーレットの目が点になる。
かつて仲間たちを襲った結末が、
数年遅れて、いまスカーレットにも訪れたのだ。

だがスカーレットの肉体は喜んでいた。

快楽と痛覚の関係性はとっくに狂い切っていた。
スカーレットの脳は激痛の波を誤解して、
人生最高の快楽を全身に満たしていった。

(イク……! い、イクぅ…………!)

膣から潮が、乳房からミルクがまき散らされる。
スカーレットは白目を剥いて失禁しながら、
胃壁をペニスで犯されているような錯覚に震えた。

スカーレットの胎内に、
赤くて熱い体液の渦が巻きおこる。

膣も、子宮も、肛門も、すべて壁を破られ、
肉を直接触手が犯した。

ビクッ、ビクンッ

スカーレットの尻肉が震え、女陰がヒクヒクとわなないている。
死と快楽の痙攣が、スカーレットを人外の絶頂に押し上げていく。

その肉体から、ローパーたちは喉を鳴らして
美女の甘い血液を飲み干していた。



ついこの前まで、ローパーたちは
スカーレットとつがいになって交わっていた。

なのに、彼女が仔を産めなくなったとたん
ローパーは躊躇なく
スカーレットを屠殺してしまった。

そこには何の情もない。
やはり魔物と人間とでは、
魂の性質が決定的に違うらしかった。

ごりゅっ、ぶちっ、ぐちゅっ……
「あっ…… あんっ……! ああぁ……!」

膣をほじられ、柔らかいヒダに噛み付かれると、
スカーレットのクリトリスはペニスのように勃起していく。

ガブッ、ゴリッ
「いっっぎいいいいいいいいいっっ!!?」

そのクリトリスまで噛み潰された。
スカーレットの股の間に
プシュッと尿が飛びちった。

胎内では卵巣が囓られている。
スカーレットは下半身をむさぼり食われながら、
快楽の電流で脳が丸焦げになっていた。

「あっ! あんっ! あはあっ!!
 あああぁぁーーーーーーーーーーーっっ!!!」

こうしてスカーレットは、絶頂をくり返しながら、
いつの間にか亡くなっていた。

その最期を見届けてしまった他の苗床たちは、
大開きに拘束された両足の間から、
恐怖のあまりに、失禁どころか脱糞までしていた。










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遺跡の中からローパーの子供たちが這いだして、
外の世界で邪悪な森をいくつも作った。

魔物が数を殖やす時代であった。

ローパーは人間と殺し合いながら、
その途中で女を捕まえ、さらに子供を産ませていった。

その結果、古代の神殿跡は
人間にとって危険な地域に囲まれた。
地下迷宮の内側は、ますますさびれて静かになった。

そこで繁殖していたローパーたちは、
やがてすべての子宮を使い潰して、
苗床の女たちを全員食べてしまった。

ローパーたちはふたたび殻に閉じこもって、
長い休眠に入った。

ローパーたちは静かに眠る。
次の獲物がやってくるまで
何年でも、何十年でも、何百年でも眠るつもりだ。



そんな魔物たちから10メートルほど下方では、
石の部屋も静謐に閉ざされていた。

物言わぬ、金属の武具だけが転がっている。
冒険者たちをローパーが食い散らかした痕跡だ。
人間がエビを食べた後の、殻のようなものだった。

それらはやがて、新たな冒険者たちに発見される。
冒険者たちの好奇心は、これからもずっと続いていく。

冒険者たちは、ローパーの巣に入ってきて
「武器庫がある」と勘違いする。

かつてスカーレットが穿いていた足甲を拾い上げ、
その内側を覗き込む。
するとそこには、スカーレットの足の指が、
ミイラとなって挟まっている。

冒険者たちは「うげぇ」と驚き、装備を床に投げ捨てる。
彼らは魔物の存在に気付いて剣を抜く。

ここから先の結末は、別の冒険者たちの物語だった。