bel 322.4.3
ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ! じゅぷっ、じゅぷっ、じゅぷっ……
「あっ……! あっ……! あっ……!」
『ブヒッ、ハッ、ハッ……』
妊娠したエルフの膣を、オークのペニスがほじくり回す。
オスとメスは、日も高いうちから汗まみれになって結合していた。
メスたちは乳房も腹も大きく膨らみ、すっかり産みごろの肉体になっていた。
かつて風雅であったエルフの家は、薄汚れた家畜小屋へとなり果てていた。
エルフといえども、風呂も無しの全裸で繋がれっぱなしでは、かなりの体臭を放っていた。
それがオークたちをさらに昂奮させて、彼女たちの膣をペニスで太く突き上げるのだ。
じゅぷっ、ぬぷっ、ずちゅっ! ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!
「あんっ……! あっ……! あぁっ……!」
魔法剣士シャルハートと族長エスカラータは、
十人ほどのエルフと共に、おなじ畜舎に収容された。
全員、腹がはち切れそうに膨らんで、
人間の臨月よりも遥かに重いボテ腹をぶら下げている。
やはりシャルハートたちはオーク兵の間に人気があって、
ほかのエルフに比べて、休み無しに犯されている。
今日も二人の有名エルフは交尾三昧、
重たくなった乳房と腹を揺らしながら、屈辱の中で朝からずっと犯されていた。
じゅぷっ、じゅぷっ、ずぶっ、じゅぷっ……
「あんっ! あひっ、らめ、それ以上は……!」
汗だらけになったシャルハートの股間をこじ開けながら、
オークの肉棒が深い出入りをくり返す。
そのたびに、ボテ腹がブルンブルンと前後に揺れた。
かつてガバガバに拡げられた処女の膣穴も、その傷が癒え、
今ではすっかり性開発をされてしまった。
シャルハートの秘孔は、柔らかさと力強さを兼ね備えた肉色の吸盤となり、
オークのペニスを絡め捕るように吸い上げていた。
ぬちゅっ、ぬぷっ、くちゅっ、ぬちゅっ!
「あひっ! あんっ、あっ、あんっ、あんっ!」
シャルハートが堪らない顔でのけ反った。
燃えるような女悦に下半身を染め上げられて、
オークが支えていなければ立っていられない。
こなれた膣肉は、突かれるごとに溢れんばかりの悦汁を吐き、
いまそれが頂点に近づいて、ピクピクと痙攣を始めていた。
ぱんぱんぱんぱんぱんぱんっ!
『オラ、メス豚はさっさとイッちまうブウ!』
「あひいいいっ! やっ、いやあっ! んぐうぅーーーーっ!」
ビクッ、ビクビクビクッ!
シャルハートは恥辱で顔を朱に染めると、
あえなくオーガズムに達してしまった。
オークたちはペニス一本で、自在にメスを操っていた。
交尾に慣れているだけでなく、凌辱に特化した種族として、
生まれつき交尾に対して高い素質を持っているらしい。
「しゃ、シャルハー……ト」
族長エスカラータは、まじまじと目を見開いて
シャルハートの絶頂を見つめていた。
「ひあっ……!? み、見ないで、族長さまぁ……」
シャルハートはビクビクと痙攣しながらも、
耳まで真っ赤に染めて恥じらっていた。
族長とシャルハートは、お互いが目の前で毎日凌辱されているのに、
何で今さら、そんなにじっくりとアクメ顔を見られるのだろう。
「シャルハート、おぬし、ぼ、母乳が……!」
対する族長は顔が青かった。
族長はシャルハートの乳房を見ていた。
はち切れそうに育ったシャルハートの巨乳は、
オークにイかされたとたん、乳首を勃起させて、勢いよく白い母乳を噴出していた。
ぴゅっ、ぴゅるるっ、どびゅっ
「いやっ、嘘!? ひあっ、熱い! おっ、おっぱいがぁ……!」
シャルハートは巨乳を揺れたわませながら、
快楽で焼けるような乳首の先から、太い白乳の筋をとばしていた。
(いよいよ、出産が近いのか……!)
シャルハートや自分たちの身に、決定的な瞬間が近づいていることを知り、
族長エスカラータは心胆を冷やした。
それが引き金を引く呪いになったか、
まさにその時、目の前のシャルハートが激しい陣痛に襲われた。
「あぐっ、お腹、痛い……! な、なにこれ……あぐううっ!」
腹の肉が、痺れるように引きつった。
大きく伸びた子宮や腹筋の筋肉が、
千切れるような強さで、かってに収縮をはじめた。
「あ、あぐっ! い……痛い……痛い…………!」
「シャルハート!? 大丈夫か、しっかりせい!」
「し、シャルハートさまっ……!」
他のエルフたちが、焦り恐れながらシャルハートの方を向く。
『おっといけねぇ、産気づきやがったブウ!』
シャルハートをイかせたオークも、
お産に気付いてペニスを抜いた。
「いや、あぐっ! 痛っ、痛いいいっ!
誰か、誰かお医者さまを呼んでぇっ!」
シャルハートはパニックを起こして叫んでいた。
普段ならこれしきの痛みで取り乱すシャルハートではなかったが、
処女を奪われ、裸で鎖につながれ、ボテ腹になっても毎日犯され、
重度のストレスがいくつも続いて、かなりの情緒不安定に陥っていた。
『ブヒヒッ、びびりすぎだブゥ。
142号、お前は今からブリブリっとガキを産むんだブゥ』
オークはシャルハートの腹をまさぐりながら、笑って言った。
襲撃の日に孕んだとしたら、予定日よりは一日早いが、
オークたちには大方の予想がついていた。
「う……うそよ、そんな……
私が、ブリブリ……
はぐっ!? うぎうぅ……!!」
シャルハートが痛みにりきんだ瞬間、腹で何かがブチッと切れた。
胎内にドバッと液体の感覚が広がっていく。
それは重力に引かれて下に向かうと、股間から飛び出して破水になった。
ブバッ、ジョロッ、ジョボボボッ……!
「いやああっ!? 嘘よ、こんなの嘘よおぉぉーっ!!」
膣口から下痢をするように、
シャルハートの股下に、熱い破水がほとばしる。
シャルハートはボテ腹を振り回しながら悲鳴を上げた。
するとまた、ブチッ、ブチッと断裂音が子宮にひびき、さらに胎児四体分の破水が続いた。
股間を熱く押し広げ、ジョボジョボと羊水が吹き出してくる。
破水から逃げようとしたら、次の破水を起こしてしまった。
その連続的な結果に、シャルハートはトラウマを刻まれた。
ジョロッ、ブシュッ、ジョロロ……ゴボッ
「ひやあああっ! ひやああぁ、嘘おおぉっ!?」
『いいかげん、諦めるブゥ!』
オークは慣れた手つきでシャルハートの片足を縛って、大股びらきに固定した。
畜舎にいた他のオークも、エルフたちへの陵辱を切り上げ、
シャルハートのお産の応援に回った。
『よっしゃぁ、この畜舎じゃシャルハートちゃんが一番乗りだブゥ!』
『俺も手伝うブゥ!』
『ほーれ、さっさと赤ん坊をひり出すブゥ〜!』
オークたちはシャルハートの巨乳を揉んだり、腹部をなでたり、
膣や肛門に指を突っ込んで刺激したりした。
シャルハートは腹の痛みに震えながらも、
クリトリスを親指で押しつぶされて、無理やりな快感に「アヒッ!!」と鳴いた。
「あっ、あっ!? らめっ、らめっ……!」
ぐちゅっ、むちゅっ、ぐちゅっ
「やべでぇぇ! ざわらないでえぇ!」
陰部への刺激に、シャルハートはビクンビクンと腰を踊らせて、
涙と鼻水を顔に垂れ流しながら嫌がっていた。
オークの親指がグリグリ動くと、その指のひらでクリトリスが勃起していく。
オークは指に女エルフの勃起を感じて、意地悪く笑った。
グリッ、ぐちゅっ、ぬちゅっ、むちゅっ……ビクビクッ
「ああっ、ああぁ! らめええぇっ!」
シャルハートの腰が快楽に脱力すると、
子宮の下側が締めを緩めて、ズルッと胎児を落としてしまった。
胎児は出産の流れに入り、柔らかく伸びた子宮口を滑り抜け、
締まる産道(=膣)に頭を突っ込んで止まった。
ここからは、押し出そうとする子宮の収縮と、
押し広げられる激痛に踏ん張ってしまう膣の締めつけが、
女体をひん曲げるような綱引き合戦を始まる。
ずにゅっ、ぬぷちゅっ、メリメリ……!
「あがっ! あっ、ああああああああぁーーっ!?」
シャルハートの肉体から全ての快楽が消し飛んで、
二頭の牛に引かれて股裂きをされるような、
無事に越せる気のしない、大激痛が始まった。
メキメキメキ……!
「おああああっ!! いぎっ! いだ! あっっがああああっ!!?」
シャルハートは必死に膣を締めて胎児を押し戻そうとするのだが、
胎児は元の位置まで持ち上がらない。
いちど始まったお産は止まらなかった。
様子を見ている族長たちは、恐怖で気絶寸前である。
『ほれ気張るブウ! 息を吸え!吸ったら吐け!吐いたら吸うブゥ!』
「はっ、はぁっ!? すううっ、はあっ! すうっ、はあっ……!」
シャルハートは藁にもすがる思いで、オークの言葉に従った。
彼女の震える股間が、ゆっくり肉を開いていくと、
その奥に、子オークの浅黒い肌が見えかけていた。
『腹に力を入れるブゥ! 息継ぎもしっかりやるブゥ!』
「はぐうううっ! すうっ、はぁ! すうっ、はあぁっ!」
シャルハートは初産で発狂しそうだというのに、
オークたちは日常茶飯事といった手ぎわであった。
このギャップは、家畜と飼い主という両者の関係を強く示していた。
(こ、こいつら……どれだけの女を孕ませてきたのよ……!
でも今は、こいつらの指示に従うしかない……! く、悔しい……)
呼吸はなんとか安定したが、シャルハートはお産の着地点が分からずに、
やむなくオークの指示を受け入れていた。
敵兵の言うとおりに呼吸して、お腹をりきみ、
あげくの果てには、手までギュッと握ってもらった。
オスに手をつないで貰い、その温かい手の平を感じると、
震えるメスの身体が、ドッと安心をした。
それは破滅的に屈辱だった。
「あっ、あぎぃいいいっ!!」
ブリブリ……ムリムリィッ!
シャルハートの女孔が、これ以上ないほど大きく引き伸びた。
その中央に、丸い胎児の頭が、苦しそうに挟まっている。
「痛いッ、いだっ、いだあああっ!?
いっ、いぎゃあああああぁっ!!」
シャルハートは目玉が飛び出そうなほどに瞼を開いて、
乳房を振り回しながら、その激痛を悲鳴でうったえた。
骨盤が歪んで開く、深い痛みと、
産道や膣口の筋肉が裂けそうになる、引っ張る痛みだ。
孕みエルフは、産みの苦しみの中で断末魔のように叫びちらした。
メリ……ビキッ! メリメリ……!
「あぎゃうっ!? あっっぎゃあああああああっ!!!」
胎内から重機でこじ開けられるような感覚だった。
持ち上げられたシャルハートの尻はビクビク震え、
その尻の間から、放屁しながら、尿や大便などがボタボタ漏れ出してきた。
「あぎゃうっ、あぎゃあああああああうっっ!!!」
ブリブリブリッ ボヒッ、ブリッ!
ブヒッ、ブバッ……ジョロロロロロロ……
「しゃ…… シャル……ハート……」
「シャルハ…… さ……ま……」
仲間たちが見ている前での大放屁と大排便だったが、
シャルハート本人としては、
そんな事はどうだっていい程の激痛だった。
いっぽう、膣に挟まっているオークの子供は、
母親の苦痛などお構いなしに前進しようと、
手で膣肉をこじ開け、足で子宮を蹴りつけた。
ぎゅむっ、めりっ、ぎちちっ……!
「はぎゃぎゃああっ!? あぎゃあああああっ!!」
シャルハートは、涙や鼻水を滝のように流して泣き叫んだ。
オークの子供は、産まれたときから力強い手足をもって、
激しく痙攣する膣の中を、身体をひねりながら力任せに這い出そうとする。
メリッ、びきっ、ずるずるっ……!
「あぎゃおえあっ!! ひぎぃっ、うぎゃあああああああっっ!!!」
シャルハートの女陰部は、筋肉のあちこちが小さく裂けて、
血と羊水を垂らしながら、限界を超えて押し拡がった。
シャルハートは、自分の身体が二つに裂けているものだと信じて疑わなかった。
『暴れンなブゥ!』
『もっとロープを持ってくるブゥ! それまで俺が押さえとくブゥ!』
完全に錯乱して暴れるシャルハートを、
オークたちが力ずくで固定していた。
彼女の両足を左右に引いて、身体の前を大きく開く。
重たく育った乳房が、醜く孕まされたボテ腹が、
周囲のエルフたちに向かってブルンと震えた。
仲間たちの前に、シャルハートの陰部が良く見えた。
膣口は硬く引き絞られた弓のように広がって、今にも裂けそうに痙攣し、
その真ん中に、胎児の頭が巨大な便のようにぶら下がっていた。
「あ……あぁ…… な……なんたること……!」
「しゃ、シャルハートさまが……あんな…… ううっ、ぐすっ」
メキッ……ビキッ…… メリメリ……!
「あぎゃああっ、あぎゃああっ、うぎゃああああああああっっ!!!」
かつて流麗に光ってみせたエルフの魔法剣士は、世にも恐ろしい結末をたどった。
族長エスカラータは言葉が出ない。何か言うと吐いてしまいそうだった。
エルフたちはみな、失禁するほどの恐怖に固まりながら、
シャルハートが破滅していく姿を見とどけていた。
『ガキの頭のハチが通ったブゥ! ここまで出てきたら、あとは勝手に出てくるブゥ!』
『取りあえず初子が出切るまでしっかり押さえるブゥ! おーい、ロープまだか!』
「はぐうああああああっ、あぎゃああああああああぁぁぁーーーっっ!!!」
『アー、うるせぇブゥ! 初産は面倒くせぇブゥ〜!』
『シャルハートちゃん、怖くないでちゅよー! もうちょっとだから、落ち着いて息を吸うんだブゥ!』
家畜の悲鳴と飼い主の会話が、恐ろしいほどの温度差だった。
そんな地獄絵図がしばらく続くと、やがてオークの赤子が、
両手で膣口の左右をつかんで、メリメリ、ズルリと身体を外に脱出させた。
力任せの引っ張り方は、最後にシャルハートの股間に、痛覚の雷を落とした。
「あっぎゃああああああああああぁぁーーーっっ!!!」
ブリブリッ、ズボッ!! ドサッ!
濡れ光るシャルハートの尻から、赤子がズルッとぶら下がり、
次の瞬間、股のあいだに落下した。
赤子は産まれてすぐに身を起こして、高らかな産声で泣きはじめた。
『プギィーーーッ!! プギィーーーーッ!!』
「はぁーーっ! はぁーーっ! ぜぇーーっ、はぁーーっ!
げほっ、ぐすっ……はぁーっ! かはぁーーーっっ!!!」
シャルハートは涙と鼻水に溺れながら、肩で必死に呼吸をしていた。
股の下には脈打つヘソの緒がぶら下がり、開いたままの膣口は魔界の生物のように蠢いていた。
尿道口や肛門からもポタポタ体液を落としつつ、
孕んだ女エルフの尻と股間は、お産で汚れた肌を震わせていた。
『オーシ、産まれたブゥ! ひとまずお疲れさんだブゥ!』
『いやぁ、あの魔法剣士が俺らのガキを産んでるなんて、感動的なシーンだブゥ〜!』
オークはシャルハートの乳房をタプタプ叩くと、
ギュムッと握りながら、労りの言葉らしきものを口にした。
「あぁ…… あぅっ…… わ、わたっ…… あああぁぁ……っ!!」
シャルハートは言葉のなり損ないを吐き出しながら、
汗と涙と鼻水にまみれてうめいた。
ついにオークの子を産んでしまった。産まされてしまった。
屈辱と絶望で唇をわななかせ、
シャルハートは唾液をボトボトと床に垂らし、酸欠に喘いだ。
無意識に赤子から視線を逸らしながら、250年の人生で初めて「死にたい」と思った。
『さて、そろそろ次行くブゥ?』
『オゥ! 他のエルフが始まる前に、さっさと済ませるブゥ!』
「ひっ……な、何を? つ……次って?」
初子を産み落として止まっていた時間が、また動き出す。
オークたちの不審な会話にシャルハートが質問するが、
返事はかえってこなかった。
一体のオークがシャルハートの股を支えると、
もう一体が背後に回って、彼女の肛門を、勃起したペニスで深く貫いてきた。
ずにゅううううっ!
「はひゃああんっ!? 何するのおおおぉっ!!」
オークはすぐにアナルでピストンをはじめた。
シャルハートの肛門がめくれ返って、
乳房とボテ腹は大きくたわみながら上下に揺れた。
ずぶっ、ぬちゅっ、ぬちゅっ、ずぶっ!
「あんっ、あへっ、やっ、やめっ! あふっ、あんっ、あっ!」
何度も開発されて、すっかり敏感になった肛門が、シャルハートの尻を性感に飛びあがらせた。
オークは腸をペニスでえぐりながら、腹の裏側から子宮を小突く。
すると休憩していたエルフの子宮が、またギリギリと陣痛を始めた。
『ボテ腹の中に、あと四匹残っているブゥ! さっさと次をひり出すブゥ!』
「あんっ、あっ!? あっ、いやっ、あぐうっ!」
”次”とはそういう意味か。
ピストンに揺れるエルフの孕み腹は、たしかにオークの言う通り、
普通の妊婦と比べて、まだまだ臨月よりも大きく膨らんでいる。
腹の中で、子オークたちがごそごそ蠢いている。
激しい陣痛が再燃し、胎児の一匹が子宮口を内側から責めはじめている。
(あ、あと四回も”あれ”をやるの……!? 無理、ぜ、絶対無理!!)
シャルハートは恐怖に引きつりながら悲鳴を上げた。
「そ、そんな! 死ぬ! 死んじゃうわよおおおおおおおおっ!!」
シャルハートは改めて、オークの生殖のおぞましさに震えた。
実際、人間やエルフのお産にくらべて、
オークのお産は母胎への負担が非常に大きく、妊産婦死亡率は五倍にも達する。
死んでしまうというシャルハートの恐怖はもっともだが、
だからといって状況的に、もはや産む以外の選択肢は無かった。
ずぶっ、ぬちゅっ、ずぶっ、ぐちゅっ……!
「あうっ、あっ! やっ! やあっ!」
オークはお構いなしに腰を振る。
汗の蒸気がむせ返り、羊水のしぶきが飛び散った。
肛門から快楽のリングを通り抜け、ペニスに子宮の裏をゴンゴン突かれた。
「あっ、あっ、あっ……ひぐっ、いや、痛だ、痛だああぁっ!!」
快楽にぱくぱくと開閉していた膣口が、突然ようすを変えてビクッと締まった。
シャルハートの腹部を、ふたたび硬い陣痛が覆いつくした。
出産のトリガーがふたたび引かれた。
強烈な締めつけと圧迫感で、エルフの心に絶望が広がっていく。
むりゅっ、じゅっぽ! ずぶっ、ぬちゅっ!
「ひっ! 嫌っ、来たっ! また来たっ!?
だめよ、ダメ、あれはダメ、死んじゃう! 助けてっ、誰か助けてえぇっ!!」
『ぜんぶ産んだら楽になるブゥ! さっさと息むんだブゥ!』
「ひいっ、いや、痛い、死んじゃうううぅ!!」
オークは相変わらず、他のエルフに見せつけるように
シャルハートの肛門を貫いていた。
臨月の妊婦が、膣口から伸びるヘソの緒も切らないままに、
肛門をペニスで突かれ、乳房とボテ腹をブルンブルンと振り回す。
(ここは現世なのか…… それともわらわ達は、とっくに死んで地獄におるのか……?)
族長たちは、自らの目を疑いながらシャルハートのお産を見ていた。
エルフがオークに敗北すると、ここまで酷い結末を辿らされてしまうものなのか。
「シャ、シャルハート…… うぐっ!? い、痛い……!!」
そのとき、産気が伝染したように、
族長エスカラータもまた陣痛の波に襲われた。
60日の妊娠期間は、前後に一日ほどの誤差しかない。
戦火の凌辱で、同じ日付けに種付けされてしまった村人たちは、
出産する日もだいたい重なっていた。
「ぐう、こ……これは……! わ、わらわもオークの子を産むのか……!! あぐううっ!!」
「ひぐぅ!? いや、オークの赤ん坊なんて! ひぎいいっ!!」
「う、産みたくない……ぐすっ、族長さま、助けてぇ! いぎゃあああっ!!」
産気は次々と連鎖して、
畜舎の中で、数人のエルフが同時に陣痛を訴えはじめた。
全員が初産である。
これには、さすがのオークたちもかなり焦った。
『参ったブゥ…… 急に始まるもんだブゥ!』
『こりゃ手が足りないブゥ! 外から人手を集めてくるブゥ!』
『わ、分かった、俺が行ってくるブゥ!』
『ついでにロープ頼むブウ! さっきから言ってるのにィ!』
カンカンカンカンッ
けたたましく鐘を鳴らしたり、窓から通りすがりのオークを呼んだり、
畜舎の中は急にせわしくなった。
いっぽうシャルハートの膣口からは、二匹目の子豚がぶら下がり、
またもメキメキと、母親の孔を拡げはじめていた。
「ぎゃああああああっ!! ぎゃああああああああっ!! うぎゃあああああああああぁぁぁーーーーーっ!!!」
シャルハートが絶叫を上げ、それに先導されるように、
孕みエルフたちの悲鳴と苦悶が、畜舎の中に阿鼻叫喚を作りだす。

(最終CG)
「はぐううっ!! はふっ、はっ……あっぐううううううううっっ!!!」
『ほれシャルハートちゃん、もうちょっとだブゥ! 息吐いてばかりじゃなくて、ちゃんと吸うブゥ!』
「オークよ、だっ、誰ぞ、わらわも手伝って……ふぎゅううううううぅっっ!!!」
『この畜舎か!? おー、派手にやってるブゥ! 俺はどいつを見たら良いんだブゥ!?』
「ひ、ひいいっ、うぶうっ! 痛い、痛”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁっっ!!!」
『おーい、ロープ持ってきたブゥ〜!! どこに要るんだブゥ!』
「いやあ、アソコから水が! 凄い量の水が! 助けてええっ!!」
『それは破水だブゥ! 心配ないブゥ、怖くないブゥ〜!』
「痛い……ぐすっ……死ぬ……! 私、死んじゃう、死ぬの嫌ァ!」
『こいつ出血がひどいブゥ! 血止めの薬草持ってくるブゥ!』
『ダーク・エルフを呼んでこい! そっちの方が確実だブゥ! 寝てたら叩き起すブゥ!』
『もっぺん俺が行ってくるから、先にロープを受け取れブゥ! どこに要るんだブゥ!?』
「だっ、誰ぞっ、頼む……本当に……あぐうううっ!!! ぎあああああああああっっ!!!」
『お前ら、ちょっと待つブゥ〜〜!!』
畜舎は大騒ぎになりながら、
エルフたちは、一匹、また一匹とオークの赤子を産んでいく。
オークだけでなく、ダーク・エルフまで叩き起こされ、袖まくりしてお産の応援に駆けつけた。
エルフたちは一人が五匹ずつ産み落とすため、
畜舎の床には、数十匹の子オークたちがそこら中をハイハイしていた。
お産というより、まさに苗床というべき光景だった。
『ブヒャヒャヒャ、いっぱい産まれるブゥ!』
『産めよ殖やせよ、地に満ちるんだブウ!』
オークは、自分たちの子供を見て大喜びだ。
彼らの遺伝子は、繁殖を何より悦ぶように作られている。
『そうだいいぞ、どんどん殖えろ! この牧場の運営は、じつに未来が明るいッ!』
ダーク・エルフもご機嫌だった。
彼は彼なりに、将来の魔王軍の正規兵たちが
ドッサリと産まれたことに安心をしていた。
「ひぎいいいっ!! うぐぅっ! いや、いやああっ!」
「お、オークが繁殖していく…… 我らの肉体を使って……!」
「あっ、あっ、あっ! も、もう孕ませないで……あああぁーーーっ!!」
どびゅっ、びゅるっ、びゅるるるるっ!
ただ女エルフたちだけが、不幸と絶望のどん底にいた。
出産が終われば、すぐに次の種付けが始まる。
彼女たちは裸で犯されるまま、決して許されることはない。
オークにはエルフを許すという発想が無い。
両民族の憎しみが深いだけに、エルフたちがオークに負けてしまった時には
他のどの民族よりも闇に沈んだ結末が待っているのであった。
--
エルフの里は、すっかりオーク牧場へと変わり果て、
百体規模の母胎を抱える繁殖拠点として活動を続けた。
この里で生まれ、魔王の旗下に編入されたオーク兵は
ゆうに一万頭を越えると目されている。
オーク兵たちは大いに魔王軍を盛り上げて、
ついにはアルメキア王国東部地方の広範囲を制圧するに至った。
その後も、モルンゼ防衛戦などを始めとし、
エルフの村で生まれたオーク兵たちは、戦線の各所でめざましい活躍を示した。
魔法剣士シャルハートや族長エスカラータが生んだオーク兵たちも、
あちこちの戦場で男を殺し、女戦士やエルフ剣士に子種を注いだ。
そして次の世代のオーク兵たちが、大陸の随所でさらに次の世代を作る。
人間やエルフとの戦いに明け暮れながら、
敵の子宮を乗っ取って、
オークたちは地上世界にその系譜を広げていくのだ。
さらに数年を経て、このオーク牧場は勇者の一行に壊滅させられた。
その時に解放されたエルフたちは、あまりに惨憺たる状態だった。
エルフたちはみな一様に、エサを求め、交尾をせがむだけの醜い家畜に成り果てていた。
「ぶひへへぇ〜! チ○ポ、チ○ポをくだしゃい〜!」
「オークしゃまは、オークしゃまは……私のオ○ンコに、チ○ポコを突っ込むんだブゥ!」
長い虜囚と度重なる孕ませの末に半数が死に、生き残ったエルフたちは自分の名前すら忘却していた。
勇者たちには、誰が魔法剣士シャルハートで、誰が族長エスカラータであるのか判別できず、
名簿を見て首輪の番号で調べる始末だった。
エルフたちが繋がれていた家屋は獣の臭いで充満し、
そのありさまは、
かつて彼女たちが忌み嫌っていた豚の小屋にそっくりだった――
--
光と闇の争いは、人と魔物の戦いとなって、幾千年。
個々の生命たちは、ときに輝き、ときに穢れる十人十色だ。
しかし視点が天に昇れば、
星の外から見る大陸は、個人も境界もない混沌だった。
それこそ神々が見る世界の姿なのだろうか。
生命とは、永遠という時の波にゆられる泡沫の群れ。
地上世界の誰ぞ知らん、世界はあまりに大きく、生命はあまりに小さく在った。
それでもこの世界に生まれたからには、
冒険者たちも魔物たちも、
必死に生きて、必死に死んだ。
きっとその先に何かの意味があると信じて。
産めよ殖やせよ、地に満ちよ。
生命たちは肉を触れあい、男女の間に性を紡いで、
戦いが終わる日まで生き残るため、どん欲に命を殖やす時代であった。
- 『ある冒険者たちの結末』 終わり -