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おそらく彼女の欲望には限界はな い。
 それはつまり弟の、魔法少女と しての限界が無いことを意味している。
 
彼女は、元来自分がなるはずだっ た魔法少女のお役目を弟に回した。
 魔法少女だけが得られる魔法の 一部だけを手に入れ、魔法少女としての責を弟に押し付けたのだ。
 一方、弟は姉ほどの要領の良さ も頭の良さも持ち合わせていなかったので、それを受け入れるしかなかった。
 弟にとって現実とは、与えられ 受け入れるしかないモノなのだ。
 
 姉の名前は理恵。
 両親を亡くしたまま、弟を育て 上げた魔法使いである。
 生活費は魔法で捻出している。
 弟の名前は、恵次。
 高校3年生の18歳。
 次の冬は大学受験を控えている 普通の男子高校生。
 特筆すべきことといえば、童貞 であること。
 そして男でありながら魔法少女 の卵であり、街の平和維持のために戦う義務があること。
 男なのに魔法少女として戦わな ければならない。
 それは決して、恵次にとって幸 せなことではなかった。
 しかし、何をどうすれば魔法少 女としてのお役目を他の誰かに押し付けることができるのかなど恵次には検討もつかなかったし、姉はあくまで上位の存在で逆らえるはずもなかった。


 






 
 
 
魔法少女には守るべきルールがあ る。
 しかしそれらは不文律でどこに も明文化されていない。
 なぜなら魔法少女ごとにルール が異なるためである。
 推測・あるいは実験によって確 信を持つ以外にルールを認識することはできない。
 そしてルールを破った場合、魔 法少女は罪の重さによって裁かれる。
 
 ルール1:魔法少女はアクマと 戦わなければならない。
 ルール2:魔法少女に敗北は許 されない。
 ルール3:魔法少女は魔法闘衣 の変更・改造が許されない。
 ルール4:ルールを破った魔法 少女は一切の例外なく裁かれる。
 
コレだけはどういうルートで情報 を手に入れたのか、理恵が事前に教えてくれた恵次のルールだった。
 恵次は魔法少女を辞める、ある いは辞退する方法を何度と無く理恵に尋ねていたが、「知らない」とだけ冷たく突き放されるばかりであった。
 その答えの意味を理解できぬほ ど恵次は馬鹿ではない。
―自分がその答えを持っているか どうかさえ、確定させないー
 それが理恵の本心だ。
 姉をこれ以上問い詰めたところ で、何も得るものはないだろう。
 そのくらいは恵次にも理解でき たのだ
 一方で恵次は、淡い期待も持っ ていた。
年齢はすでに18。うまくやれば 来年の今頃は大学生だ。
女であっても『魔法少女』という 年でない・・・はずだ。
もう自分は魔法少女としての役目 を果たさなくて良いかもしれない。
無論、この考えは・・・甘かっ た。

最初の変身は夏を迎えそうな梅雨 明けの7月初頭、授業中に起きた。
期末試験直前の、雨上がりの夕方 だった。
恵次は突然発生したワームホール (転移空間)によって教室から家の近くにあるショッピングモール内の女子トイレまで吹っ飛ばされた(吹っ飛ばされたというよりも、引きずり込まれたという 方が恵次の感覚に近いかもしれない)。
女子トイレの、使用済み生理用品 などを入れるゴミ箱に顔から突っ込んだ恵次が、悲鳴を上げる。
痛みをこらえつつ立ち上がって、 周囲を確認してすぐに違和感を覚えた。
やたら締め付ける腰周りの何か。
やたらスースーする太ももの内 側。
視界の上端で、やたら煌くピンク 色の髪の毛。
全てが同一色のピンク色。
自分の全てが可愛いらしさを強調 している。
恵次はなんとなく、股間に手を伸 ばして激しく後悔した。
―スカートが短い・・・短すぎ る!―
 へそから指三本分しかスカート 丈が無い!
 つまりはパンツ丸見え、わ○め ちゃん状態。
 かがんでパンツを確認すると、 やはりピンク。
―スカートと同色なので、見よう によってはスカートの一部に見えなくも無いー
 自分になんとかそう言い聞かせ て、恵次は改めて自分が『魔法少女』に変身したのだと理解した。
 そして女子トイレの個室のドア を開けようとする。
 開かない!
 いや、開けられない!
 開けてはいけない物なのだと厳 しく躾けられていて、開けることへの恐怖感と罪悪感があるような感覚が心を支配している。
 慌ててドアから手を離すと、今 度は悪寒が脳裏によぎった。
 悪寒の源はゴミ箱の中に感じ る。
 恐る恐る恵次はゴミ箱の蓋を外 し中を確認すると、そこにはゴミ箱いっぱいにピエロを模した人形が入っていた。
―コレがアクマかー
 恵次は直感した。そしてその直 感は正しい。
 アクマはゴミ箱の中から、恵次 の顔めがけてションベンを撒き散らしながら、ゴミ箱ごとトイレの個室中を跳ね回った。
 恵次は自身の股間に熱いとも暖 かいとも言えぬ何かを感じながら、ゴミ箱を必死で押さえつけて、普段理恵が魔法を使う仕草を真似た。
 指を頬に当て、小首をかしげ、 踵がお尻に当たるくらいに右足を跳ねさせる。
 すると魔法闘衣と同じピンク色 の光の渦がアクマを包み、ブラックホールのように吸い込んで光ごと消えた。
―僕はガオン系なのかな―
 恵次は便器に腰を下ろし、大き く息を吐いで目を閉じた。戦いは数秒間で終わったが、体が重い。
 魔法少女に変身し、戦うという ことは相当に体力を消費するようだ。
 一休憩してから、恵次は気がつ いた。
―変身が解けない・・・―
 恐る恐るトイレのドアを開けよ うとする。
 今度は恐怖感も罪悪感も無い。
 開けようと思えばいつでも開け られるだろう。
―仕方ない。この格好で家まで帰 ろう―
 
 トイレのドアを開けるとそこに は女性警備員が二人。
 警備員の後ろには女子高生の団 体さん。
 皆、一様に怒りと非難の瞳を恵 次に向けている。

 ここで断っておきたいのだが魔 法少女は一般的に世に知れ渡っている。
 アクマを滅することができるの は魔法少女の魔法だけだからだ。
 魔法少女の必要性を十二分に理 解している。
 その上で非難の瞳を恵次に向け ているのだ。
 なぜなら魔法少女であっても女 子トイレの個室で大暴れするのは『怪しい・いぶかしい』行為だし、何よりもトイレの個室からオシッコが外まで撒き散らされている。
 肝心の魔法少女はあられもない ミニスカで、丸見えのパンツはオシッコで濡れている。
 怪しまれて当然。
 いぶかしいと思われて当然。
 女子高生が警備員を呼んだのも 当然なら、警備員が警棒をちらつかせて恵次を捕縛するのも当然だ。 
 恵次は職務室まで魔法少女姿の まま連行され、股間からオシッコを漏らしながら、女性警備員たちの前で立たされた。
 恵次は初めての戦闘とその疲労 ゆえに気づいていなかったが、アクマのオシッコはアクマを滅したときに消えていた。
 そして戦闘中からずっと恵次自 身が『魔法少女でいることの代価』として、オシッコを漏らし続けていたのだ。

「あなたね!
悪魔がオシッコを撒き散らしなが ら暴れたって言うけど、アクマの死体なんてどこにも無かったわよ!
 魔法少女の戦いをようつべで見 たことがあるけど、戦いの後はアクマの死体が転がっているものなの!
 しかもっ!
 あなた自身が今もオシッコ駄々 漏れじゃない!
 いい加減、オシッコ止めてもら えないかしら?
 後で掃除しないといけないの よ!?
 今、お姉さんに電話して来て貰 うから、帰ったらしっかりとお姉さんに叱ってもらいなさい!
 分かった!?
 分かったら、家の電話番号を言 いなさい!
 それとあなた魔法少女でしょ?
 小学校の電話番号分かるの?
 は?
 何っ?」
 恵次がもごもごと口ごもると、 女性警備員は警棒を振り上げて、恵次のお尻を一発強く叩いた。
「ひぎゃあっ!
 あ、あの・・・っ!」
「何?
 よく聞こえないわ。
 ちゃんと話しなさい!
 お姉さんと小学校の電話番 号!」
「あ・・・あの・・・僕・・・そ の・・・
 こ・・・高校生・・・なんで す・・・」
「はぁ?
 魔法少女は普通小学生でしょ?
 年をとっても中学生ぐらいが限 界。
 だって恥ずかしくて、小学生ぐ らいまでしかそんな格好できないもの」
「でも・・・あの・・・そ の・・・」
「だってあなた、身長も小学生ぐ らいしかないじゃない。
 150cmある?
 無いんじゃない?」
「・・・うぅ」
 
恵次の身長は現在148cm。
 年齢を考えるに、おそらくもう 伸びることはあるまい。
 ちなみに体重は40キロ。
 小学6年の女子平均体重とほぼ 同じである。
 見たところ女性警備員は二人と も170cm超え、体重は55〜56キロといったところか。
 ボクシングの階級差にして、8 階級差。
 2階級違えば、上の階級のジャ ブが下の階級の渾身のストレートと同じ威力になると言われている。
 それが8階級差。
 恵次は自身がオシッコを漏らし 続けていることや、お尻を叩かれたこと、圧倒的な体格差から、完全に萎縮してしまった。
 
「まぁいいわ。
 背伸びしたい年頃なのね。
 じゃあ、高校生ってことにして あげる。
 高校生なら生徒手帳があるわよ ね。
 出しなさい」

 恵次は意地悪そうに笑う女警備 員の言葉を受けて、萎縮しきったままスカートのポッケに手を突っ込んだ。
―ある!入ってる!―
 オシッコの蒸気で湿った生徒手 帳を意外そうな顔で受け取った女警備員は、二人そろって一斉に声を上げて笑った。
 
「ホントに高校生なの?
 しかも3年!?
 ぷー、クスクス。
 あ〜そ〜(笑)
 あれ〜?
男だったんだ〜?
 そこは聞いてなかったわよ〜?
 じゃあ、女子トイレに入ったの は違法ね。
 保護者はお姉さん?
 じゃあ、ますます叱ってもらわ ないといけないわね〜?
 クスクス。
 っていうか、マジで高3なんだ 〜。
 ぷ〜っ。
 男子で・・・?
 高校3年で・・・?
・・・150cmしか身長ないの 〜?
 しかも魔法少女(爆笑)。
 大変ね〜。
 街の平和維持には必要だものね 〜?
 クスクス
 名前は恵次ぃ〜?
 似合わない!似合わない!
 今日から、『恵子』って名乗り なさい。
 魔法少女 恵子ね!
 け・い・こっ!
 クスクス。
 可愛いと思うわよ。
 恵子なら
 ね〜」
「あの・・・その・・・それ で・・・できればその・・・学校には・・・」
「ダメェ〜(笑)。
 学校にもバッチリ連絡しまぁ〜 すっ。
 ダメよ。
 そうやってごまかそうとする の。
 学校の先生は知ってるの?
 魔法少女になった男子生徒なん て(笑)。
 しっかり学校でも恥をかきなさ い。
 でないと、キミ・・・。
 また女子トイレに不法侵入する かもしれないし〜。
 お姉さんにも先生にも叱られ て、反省しないとね〜。
 魔法少女『恵子』ちゃん(爆 笑)」

 恵次は涙を零して頼み込んだ が、その哀れな瞳が女警備員の嗜虐心を余計に刺激する。
 二人の女警備員は容赦なく学 校、そして恵次の姉の携帯に電話した。
 学校側の対応は冷淡なものだっ た。
 その場で自宅謹慎2週間、そし て誰も迎えに寄越さないことを女警備員を通じて恵次に伝えた。
 さらに恵次の自宅謹慎2週間を 含めて、3ヶ月間張り紙をすることを通告した。

『3年2組 御崎 恵次(ミサキ  ケイジ)
授業をさぼり、ショッピングモー ルの女子トイレに不法侵入。
オシッコまみれで現行犯補導。補 導中もオシッコを漏らす。
 自宅謹慎2週間の処分』
 
 しかも全校生徒が通る校門と、 恵次の教室の2箇所に張ると宣告された。
 恵次が絶望しうなだれている と、職務室をノックして警備員とさほど変わらぬ背の高い女性が入ってきた。
 白いシャツに黄色いエプロン。
 腰まで伸びた黒いストレートヘ アーを纏める暖色系のシュシュ。
 そして優しげな母性をたたえた 顔つき。
 恵次の姉、理恵である。
 理恵はあくまで余所行きの笑顔 を作っていたが、恵次にはその表情で彼女の内心を理解した。
―お姉ちゃん、すごい怒ってる―
 理恵はひとしきり警備員に謝罪 すると、恵次の腕を引いて帰ろうとした。
 が、腕を引くだけで理恵はその 場で凍りついた。
「オシッコ・・・漏れちゃった の?」
「う・・・うぅ・・・あの・・・ うん・・・」
「『うん』じゃないでしょ!?
 何やってるの!
 来なさい!」

 理恵は腕をつかんでいた手を離 すと、ピンク色の手袋で包まれた恵次の手を握り職務室を飛び出た。
 どれだけ理恵が強く手を引いて も恵次のオシッコは止まらない。
 あの職務室も処理せずに出てき てしまった。
 きっとあの女警備員二人がため 息混じりに掃除をするのだろう。
 恵次は申し訳ない気持ちで包ま れながら、理恵に手を引かれてショッピングモールを歩く。
 一般的にショッピングモールの 職務室というものは、建物を突っ切らないと外に出れないようなところにある。これは捕まえた犯罪者を取り逃しにくくするためである。
 ゆえに恵次はオシッコを漏らし たまま、ショッピングモールを縦断しなければならなかった。

「お、お姉ちゃん。あの!」
「・・・なに?」
「変身が解除できないんだよ!
 どうしたら良いか知らない?」
「・・・知らないわ」
「でも!でも!
 俺、男なのに!!!
 魔法少女の格好のままなんて!
 警備員さんにも笑われた し・・・!」
「笑われた?
 あの二人に?」
「・・・うん。
『恵子』って名乗れって」
「恵子?
 クスクス。
 いいじゃない!
 恵子・・・、恵子ね。
 決めたわ。
 恵次、今日から変身したら『恵 子』って名乗りなさい。
 魔法少女『恵子』っ!
 恵次って名乗ったら、お尻叩く からね。
 できるだけ可愛く、女の子らし く振舞うのよ。
 魔法少女は可愛くないとね。
 それにしても・・・そう。 
 あの二人、笑ってくれたの。
それは『良かった』わね」

 良くなんか・・・。
 そう言いかけて、恵次改め『恵 子』は言葉を止めた。
 この言葉は姉の反感を買う可能 性がある。しかしそれ以上に何か、変身解除の取っ掛かりをつかんだような気がしたからだ。
 と同時に、周囲の視線に気がつ いた。
 あからさまな嘲笑の声。
 あからさまな侮蔑の瞳。
 その中心が自分なのだ・・・ と。


 
 

 こうして恵子は帰宅した。
 自宅に入る直前になってもまだ オシッコは止まらない。
 まだ変身は解けない。
 恵子は理恵から変身が解けるま で、家に入ることを禁止された。
「そんなこと言ったって、どうし たら・・・」
「いいのよ。
 そのまま立ってなさい。
 誰かに笑ってもらいなさい。
 いいわね」
「・・・・・・はい」
 恵子はそのまま玄関先の路上 で、「気をつけ」の姿勢のまま胸に理恵の書いた張り紙を張られた。

『オシッコお漏らし魔法少女 恵 子。
 反省させる為に笑ってあげて下 さい』
 
 日が落ちて完全に闇が世界を支 配した頃、何人か帰宅途中のOLが恵子を笑った。
 写メを撮る者までいる。
 何人も何人もお漏らし恵子を 笑って笑って笑って、ようやく変身は解除された。
 恵子は姉の言葉を取っ掛かり に、確信を持って魔法少女の変身解除法を理解した。


 魔法少女でいる間は、強制的に オシッコお漏らしが続く。
 そして、魔法少女は何十人もの 女性に、オシッコお漏らし姿を笑われないと変身解除できない!



【恵子(恵次)の魔法少女ルール 判明 追記】
ルール5:魔法少女は魔法を使う とオシッコが漏れてしまう。また、魔法少女でいる限り、その代価としてオシッコを漏らし続ける。
ルール6:魔法少女は突然呼び出 され、強制的に変身してしまう。
ルール7:オシッコお漏らし姿を 30人以上の女性に笑われると変身が解除される。

 (続)
 
体験版はここまでです!
残りは本編をダウンロードしてお愉しみ下さい!!!




 
 














【奥付け】

★製作★
所属:M小説同盟
同人サークル:TSリボルバー


【メールアドレス】
muran98@gmail.com
【ツイッター・アカウント】
@muran1983
※毎日画像をUPしています。フォローみぃいいいいっ!!!!!!



◇◇◇アンケート◇◇◇
当サークルは、読者様から広くご意見・リクエスト等を募集しております。
どんなことでも結構です。

次回作以降の参考にさせて頂きます。
以降の定型文を埋める形で送っていただけると幸いです。

アンケートにお答えくださった方には

次回作の挿絵・CGを複数枚、プレゼントさせていただきます。

《メール返信用アンケート》
Q1【この作品を何処でお知りになりましたか? 】


Q2【ダウンロード(購入)のきっかけは何ですか?】


Q3【お気に召しましたシーンはございましたでしょうか? それはどのシーンで しょうか?】


Q4【今後こういう作品が見たい等のリクエストやご意見があれば何でも、お気軽に お申し付け下さい】


メール送信先:muran98@gmail.com





★制作協力★
挿絵CG
sinzan様
ホームページ:
http://kissthe.littlestar.jp/gallery/sinzan.html
pixiv:
http://www.pixiv.net/member.php?id=13413