制作ノート

制作記

「らぐしゅー」開発のきっかけは突発的な思いつきでした。

ROをモチーフとした作品は、2007年末に「らぐぶろDX」というブロック崩しタイプのゲームとして制作を進めていたのですが、前作「らぐぶろ」シリーズとの差別化を計るべく新要素をあれこれと詰め込みすぎてほとんど開発が頓挫してしまいました。
結局2007年内に開発は完了せず、冬コミ新作から落としてしまったことで開発意欲も低下、事実上お蔵入りとなりました。

冬コミからの帰り道、別ラインで開発していたシューティングゲーム「シューくりーむ!」のゲームシステムにROキャラをのっけたらどうか、と思いつき、そのまま開発を始めて現在に至ります。
もちろん単純にCGを入れ替えるというものではなく、最初からDirectXベースで開発を進め、「らぐぶろDX」で取り入れるはずだった背景アニメーションやキャラクターの成長といった要素も取り入れた結果、「シューくりーむ!」をはるかに凌駕するボリュームとなりました。予定開発期間も2ヶ月は延びてしまいましたが。

「らぐしゅー」初版は2008年6月8日のコミックコミュニケーション12でのお披露目にギリギリ間に合わせましたが、システムに一部不備があったり、ボーナスステージ拡張などの追加要素が間に合わなかったため、このバージョンアップ版が正式リリースとなります。

リリースがコミコミと夏コミの中間という半端な時期になってしまったため、今後のスケジュールがいろいろ微妙なことになりそうです。

VOL2

らぐしゅーVol1リリース後すぐに開発をスタートした続編です。
CGの原画にお蔵入りになった「らぐぶろDX」のデータを流用することで開発期間の短縮を図りましたが、結局はかなりの追加や手直しが入ったので思ったほど短縮にはなりませんでした。それでもどうにかコミックマーケット74での初版リリースには間に合いました。
プレイヤーキャラクターの追加などの計画もありましたが、今回は見送っています。

VOL3

Vol2リリース後に開発をスタートした第3弾です。
こちらもお蔵入りになった「らぐぶろDX」のデータの残りをサルベージしていますが、実際には全体の2割程度が使えた程度で、大半は新規に描きなおしとなりました。

Vol3ではVol2で見送った機能の一部を対応させています。
大きなところではDirect3Dを使った背景CGの書き換えの機能で、ボーナスステージ差分表示の大幅な強化が実現できました。これは開発当初から計画していた機能のひとつです。同じくゲーム中の画面エフェクトにも対応させましたが、今回は目立つ部分数箇所のみで、今後パワーアップしていこうと考えています。

新しいボーナスステージでは従来のボーナスステージの差分(12箇所)に加えて、ワンポイントの差分をDirect3Dで重ね合わせ表示する方法で大量の差分を表示させることにようやく成功しました。本来はらぐしゅーVol1で最初から採用したかったものですが、実装が間に合わないためとりあえず手描きの差分を使って実装していました。
差分パーツを合成する方法は前作「シューくりーむ!」で実装したものですが、Direct3Dでの高速描画がうまくいかず、通常描画画面で合成して転送するという方法を採ったという経緯がありました。この方法では描画速度が遅いため、らぐしゅーやらぐぶろのように、次々と白ポをぶつけるというスタイルでは使えなかったものです。「らぐしゅーVol3」での差分表示は「シューくりーむ!」のようなランダムではありませんが、差分を200箇所と大幅に増やしたことでかなり自由度が増したため、要望が多かった「大量ぶっかけ」をある程度実現できたのではないかと思います。

そのほか、今後のパワーアップの雛形として同じDirect3Dを使用した半透明合成を使用した画面エフェクトも一部導入しています。
新しいエフェクトのための画像パターンバンクが増えたため、必須環境がVRAM8MBからVRAM16MBに増えています。不足する場合はメインメモリにバッファを取るようになっているようですが、さすがにここまで機能制限がある旧式PCがもはや残っていないため確認できていません。手持ちの一番古いPCが壊れてしまったため、古い機種での動作確認ができなくなってしまいました。Vol1時はPentiumIII 500MHzを必須最低限としていましたが、新しい機能が追加されていることもあり、そのスペックでは重過ぎることになっているかもしれません。

なお、開発環境にようやくWindows VISTAを導入できましたので、今回から正式にVISTA対応となりました。Vol1、Vol2についてもVISTAで問題なく動作することが確認されています。

このVol3のリリースが済んだら直ちにVol4の開発をスタートします。冬コミまではほとんど間がないため、Vol4はステージデータ追加のみとなります。
剣士、アーチャー、アコライトの次は、Vol4商人、Vol5マジシャン、Vol6シーフ、Vol7アラカルトというのが一応の予定です。
システム面では、プレイヤーキャラクターにアーチャーを増やす、転職を導入するなどのアイデアがありますが、具体的にどういう形にするかは今後の課題です。

VOL4

Vol3リリース後に開発をスタートした第4弾です。
Vol3リリースが遅れたため、コミケ75に間に合わせるためには2週間という超短期スケジュールとなってしまい、なんとか間に合わせるべくプログラムはVol3と同じVer1.3.1のままでCGやゲームデータのみを新しくするという方針でスタートしました。
CGは再利用できる原画がないためすべて新規ですが、Painterを導入したことで線画修正にかかる時間が大幅に短縮されたため、かなりのハイペースな進捗が可能になりました。一日16〜18時間の作業という無茶スケジュールもあってCGやゲームデータは全て完成、あとはインストーラーと起動メニューの背景画像のみというところまで持っていったのですが、そこで時間切れとなってしまいました。完成度99%というなかなか無念な結末。

とはいっても動作チェックをほとんど行っていない状態でしたので、そのまま出すのではリスクが大きすぎます。結局リリースは断念し、年明けに改めてプログラムのバージョンアップを行ってVer2.0.0としてリリースしました。

このバージョンではこれまでのさまざまな改善要望を取り入れた大幅なアップデートとなっています。

特に希望の多かった白ポの無制限使用&時間無制限を取り入れ、Vol3のTURBO MODEに続くボーナスステージの大きな仕様変更を行いました。
また、限定的ながら転職システムを導入し、マジ→ウィズのみですが転職&新スキルの使用(転職といっても使えるキャラが増えるだけですが)が可能になりました。
セージやハイウィズといった2-2次職や転生職にも対応すれば完璧なんですが、プレイヤーの強さがインフレしてしまうとゲームバランスが崩れるのが悩みどころです。現状でも、Vol1〜Vol2頃の敵は楽勝すぎですし。プレイヤーのレベルに合わせて敵の強さも変わるようにしたほうがいいのかもしれませんね。

Vol5はマジシャン系を予定しています。
マジ VS マジになってしまうので、プレイヤーキャラクターにアーチャーを追加するのが必須と考えています。
アーチャー系はマウスではなくキーボードorゲームコントローラーで操作するオーソドックスなシューティングのスタイルになりますので、ゲーム性の面ではまったく別のゲームになるかと思います。

もちろん従来のマジ系もそのまま使えるように、プレイヤーキャラクターはマジ・ウィズの切り替えと同様、ステータス画面で選択するようにしますよ。
Vol5リリースは3月末頃が目標です。

なお、Vol5リリース後はいったんオリジナルタイトル作品の製作を行う予定ですので、Vol6〜Vol7の開発は年後半になるかと思います。

VOL5

当初4月リリースを予定していましたが、諸般事情でリリースタイミングを逸しているうちに次々と新機能を追加、最終的には大幅にパワーアップして完成となりました。
Vol5リリース前にVer2.5.0、Ver2.6.0、Ver3.0.0αという形でアップデートキットを先行リリースしているので、本作入手前にすでにVer3.0.0相当でプレイしている方もいるかもしれません。

今回の変更ではやはりアーチャーの実装がいちばん大きな壁で、マウスでの操作が前提のゲーム画面をできるだけ変更しないでゲームコントローラに置き換えるという過程での試行錯誤がかなり長くかかりました。

ゲーム難易度の問題については、敵の動作を完全に入れ替えてしまう「スーパーモード」の追加で対応。また、要望の多かったボーナスステージのリプレイにも対応。設定項目が増えたことに対応するためのメニューのデザイン変更、3ボタン操作に対応するためのキーボード設定メニューの追加、ゲームコントローラでの操作をしやすくするためのインタフェース改良など、全体に渡って手が入っています。

BGMもメイン4曲にしたかったのですが、いまだにWindowsVISTAに対応した作曲環境が整っていないため、今回も見送りとなってしまいました。

4月にVol5をリリースして4〜6月にオリジナルタイトルの製作の予定でしたが、開発期間が2ヶ月も延長してしまったため、このままVol6の製作に入らないと夏コミには間に合わないようです。

VOL6

コミケ76合わせでリリースとなったVol6シーフ編。
当初はプレイヤーキャラクターのハンターを追加してリリースする予定でしたが、ただでさえ期間が短いところにオリジナルタイトル作品の制作を挟んだためますます日数がなくなり、結局プログラム本体はVer3.0.0からの小改良に留めた形での収録となりました。プレイヤーキャラクターの追加は、Vol5と同じように次回作までの中間バージョンをアップデートパッチという形でリリースする中で行うことになるでしょう。

今回、長いこと原因不明で修正できなかった、プレイ中に敵編隊内に空白ができてしまうという不具合原因の一つがようやく判明したので修正を行いました。だんだん敵の出現数が減っていき、ゲーム進行ぺースが落ちていくという問題です。サブルーチン内で使用するローカル変数とグローバル変数の名前が同じで、予定外の変数を書き換えていたというもの。プラットフォームに使っているHSP2はC言語のようなローカル変数という概念がなく全部グローバルなので、変数の名前を厳密に管理しないとこういう問題が起こります。HSP3ではここは改良されてローカル変数が使えるのですが、2と3ではかなり仕様が変わっているためソースプログラムをそのまま使うことができず、ほとんど1から再開発となってしまいます。ゆえに、いろいろ使いにくいところのあるHSP2を引き続き使っていますが、すでに主力が3に移ってサポートも望めないので、次のタイトルからはHSP3での開発に移りたいと思っています。
そのほかにもまだ背景CGの書き換えが全部終わっていないのにクリアしてしまう不具合が稀に発生するなど、いくつか問題が残っています。度重なるバージョンアップであちこちいじり倒してかなり複雑化しているので、いちどソースを徹底的に洗いなおしてクリンナップしたほうがいいのかもしれません。

らぐしゅーシリーズも通常職Vol1〜Vol6はこれでコンプリート、次の特殊職詰め合わせVol7で一応の完結です。その後は追加データ&パワーアップキットをいくつかリリースして終了となるでしょう。ボーナスステージの追加アイテムや、三次職詰め合わせなどのアイデアがありますが、実際どうなるかは未定です。プレイヤーキャラのハンターのほか、空席になっているキャラセレ枠も埋めたいですね。

VOL7

VOL7は特殊一次職の詰め合わせセットです。
スーパーノービス以外の特殊一次職は開発開始時にはまだ最新要素ということで資料も乏しかったのですが、らぐしゅーシリーズを続けていく間に十分な資料が出揃い、特殊一次職詰め合わせという形でリリースすることが可能となりました。もっとも、想定になかった三次職なんてものまで追加されることになりましたが。

システム面では新プレイヤーキャラクター「ハンター」が追加されています。このバージョンアップはバージョンアップパッチという形で先行リリースしましたので、VOL7(VER4.0.0)へは新しい敵パターンの追加程度の修正となっています。

今回のVOL7でプレイヤーキャラクターをモチーフにしたレギュラーシリーズは完結です。以降はこれまでおまけ扱いになっていたNPCなどを集めた追加データ集という形になるかと思います。

VOL8

VOL8は追加ステージ集の第一弾、リクエストが多かったカプラ職員の詰め合わせセットです。
現段階で登場しているリヒタルゼン赤青までのカプラさんはVOL4+VOL6+VOL8で全員揃います。今後新しいキャラが追加されるかどうかは知りませんが。
冬コミ合わせのかなり窮屈なスケジュールで制作したため、プログラム本体はVOL7と同じVer4.0.0をそのまま収録しています。

[追記]第2版(Ver4.0.1)にて一部不具合を修正してリリースしています。

VOL9

VOL9は追加ステージ集の第2弾、イベントやクエストNPC、敵キャラ(MOB)の詰め合わせセットです。
VOL8の次に手がけたオリジナル作品の制作に予想外に時間がかかってしまい、続編リリースまでまる1年あいてしまいました。
今回は追加ステージ企画第2弾としてカプラ以外のNPCを中心に収録、またプレイヤーキャラクターにガンスリンガーを追加するアップデートも行いました。
この一年の間にRO本鯖では3次職が正式対応になったり、異世界を中心としたマップ拡張、MOBの配置変更、R化など、かなりの変更が加わり、さすがに休止したままではイメージが掴みきれなくなってきたため、数年ぶりにROに復帰しました。ガンスリを作って挙動を確かめたり、NPCやMOBを実地で確認したりしています。

今後は、追加された3次職をらぐしゅーにも追加したいと考えていますが、12種類もあって1巻分の容量(8キャラ上限)では収まりませんので、2巻に分けるか、VOLごとのパワーアップツールに含める形でのリリースを考えています。そういうわけで、らぐしゅーシリーズはもうちょっと続く予定です。

履歴

2014.07.31 Ver6.0.0 セーブデータ配置場所変更
2010.12.30 Ver5.0.0 ガンスリンガー追加
2010.1.10 Ver4.0.1 ステージセレクト不具合修正
2009.11.29 Ver4.0.0 敵動作パターン追加、ステージセレクト画面動作修正
2009.10.03 Ver3.5.0 ハンター追加、セレクト画面仕様変更(プレイヤーキャラクターセレクト機能追加、完全攻略で星追加)、その他不具合修正。
2009.8.15 Ver3.1.0 ボーナスステージ差分表示不具合修正、その他不具合修正。敵動作パターン追加
2009.6.7 Ver3.0.0 アーチャー追加。スーパーモード追加。ボーナスステージリプレイ追加、リプレイ専用アイテム追加。各種メニューリニューアル。ゲームコントローラ操作系修正。キーボード割り当て機能追加。
2009.2.5 Ver2.0.1 不具合修正・小改良。ゲームコントローラ操作系修正、FINISHボタン位置変更、白ポ∞のみでもボーナスステージ可能
2009.1.25 Ver2.0.0 CGデータ追加 添付マニュアル改定 →Vol4リリース
2009.1.16 Ver2.0.0 Vol4対応版 ウィザード追加、ボーナスステージ仕様変更、アイテム追加、その他細部修正(テスト版リリース)
2008.12.5 Ver1.3.1 Vol3対応版 Direct3D表示機能追加。ボーナスステージ強化、ゲーム中表示エフェクト追加。スキルウインドウ・ショップウインドウ表示枠を5箇所から6箇所に増加。
2008.8.16 Ver1.2.1 Vol2改定版 ステージデータ修正。一部メニュー画面からの右クリックキャンセル対応。
2008.8.16 Ver1.2.0 Vol2対応版 スキルリセット機能追加。CGモード表情切り替え機能追加。タイトル画面切り替え対応。その他
2008.6.25 Ver1.1.0 第二版 フルスクリーン表示中の切り替え対応。キャラクターステータス画面追加。プレイングマニュアル追加。サンダーストームスキル追加。デフォルトBGM追加。ボーナスステージ用アイテム及び差分CG追加。その他
2008.6.8 Ver1.0.0 初版

最新版の情報およびパッチダウンロードはstudio麗にて。


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