新人OL社畜狂育 体験版
第7話
「は、はうぅっ……!」
フラフラフラッ……
丸出しにした下半身を取り繕う暇もなく、三人は大慌てでトイレへと向かい出す。
今日も円香に言われるまま、おかしな研修を仕向けられていたのだ……身体が悲鳴を上げるまで、ひたすら便意を我慢し続けた上、やっとの思いで用を足す許可を与えてもらったのだ。
下半身の衣類を奪われた後、はしたない格好のままトイレへと駆け込む間も、すれ違う誰かにさらけ出した下半身を覆い隠すどころか、両手でしっかりとお腹を抱え込んだまま少しも離せそうになかった。
ギュルギュルギュルッ、ゾクゾクゾクッ。
(何とかオムツは穿かずに済んだけど……まさか下半身を丸出しにしたまま、トイレに行かなくちゃいけないなんて! お腹が苦しくてたまらないのに、どうしてこんな恥ずかしい目に遭わなきゃいけないの!?)
必死の思いで便意を堪える間も、三人は円香から仕向けられた状況を思い悩まずにいられない。
久々にまともな方法で用を足せる引き替えとして、研修中も紙オムツすら穿かせてもらえずにいた……丸出しにした下半身を誰かに見られるたびに、股間やお尻へと向けられる視線を意識させられて、耐え難い恥じらいへと苛まれていたのだ。
さらには昼食の時にダイエット食品を摂らされたせいか、おかしな拍子に便意を呼び起こされるまま、大慌てでトイレに駆け込む羽目になってしまった。
あまりに屈辱的な行為を立て続けに迫られる中、円香への文句をぶつけることすらできず、下腹部の欲求を我慢したままトイレへと辿り着くだけで精一杯だったのだ……
ガチャッ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……や、ヤダっ! 何なのよこのトイレ!?」
「どうして、ドアどころか壁までなくなってるの……!?」
「これじゃ用を足す時も丸見えになっちゃうよぉ……!」
やっとの思いで入ったトイレの中で、三人はとんでもない事実に気づき出す。
何故かすべてのドアや境目が外されていて、和式便座が丸出しのまま並んでいたのだ。
あまりに考えられない状況を目の当たりにさせられて、つい戸惑わずにいられない。
激しい便意を収めるため、すぐに用を足すつもりでいたのに、排便の瞬間を人前に晒すなど、さすがに冒せそうになかったのだ。
「どうしたの、あなた達。ずっとウンチを我慢して辛かったんじゃなかったの? やっとトイレに入れたんだから、すぐに用を足してしまいなさい……」
怖じ気づいている三人へと、円香がさりげなく言葉を切り出す。
トイレの前で立ち尽くしている様子を指摘しながら、たとえ丸見えでも気にする余裕などないはずなので、お腹に溜まったものをすぐひり出すよう言い放つのだ。
「そ、そんなこと言われても。こんな丸見えな状態で、用なんて足せるわけないじゃない……あ、あぐぅっ!?」
ギュッ……
あまりに理不尽な円香の言い分に、果菜代はすぐに文句をぶつけてしまう。
いくら下腹部の欲求に苦しめられていても、まさか人前で排便の瞬間をさらけ出すなどできそうになかった。
気づいたら陥った窮地の凄まじさを思い知らされるあまり、つい呻き声を洩らさずにいられない。
「ふふっ、無理なんてしちゃって。本当はすぐにでも用を足したくてたまらないくせに……あんまり我慢を続けても途中で身体が持たなくなるの、いい加減あなた達も分かってるはずよね? このままじゃみんなの前で、トイレの床に汚いものをひり出す羽目になるわよ?」
恥ずかしそうに顔を赤くしている三人を相手に、円香はさらに言葉を続ける。
このまま立ち往生しても、トイレの床を汚されてしまうはずだと踏まえた上で、たとえ人目が気になっても構わず、和式便座を跨ぐよう言い寄るのだ。
「わ、分かったわよ。そんな嫌なことなんて言わないで……んんっ!」
ヒクヒクヒクンッ……
円香に迫られるまま、三人は仕方なく用を足すしかなかった。
激しい恥じらいに苛まれながら、恐る恐る便器へと跨がる間も、丸出しになった下半身を気にせずにいられない。
ドアどころか境目まで取り外されたせいで、互いのお尻が丸見えになっている事実を否応なく思い知らされる。
そっと腰を下ろした途端、身体の奥底から着々と押し迫る感覚を思い知らされて、気づいたら情けない悲鳴を洩らしてしまう。
「も、もう我慢できなくなっちゃうなんて……はぐうぅんっ!?」
ゾクゾクゾクッ……ムリュリュッ、ビチビチビチィッ!
おかしな焦りに苛まれる中、三人はあっけなく排便を引き起こしてしまう。
はしたなく股を開いた矢先に、ひとりでに尻穴が緩み出して、腸内から押し寄せてきた排泄物を次々とひり出し始めていたのだ。
ついに人前でしでかした排便に、つい気を取られずにいられない。
未だにためらわずにいられない中、下腹部の欲求に屈するまま、汚物を押し出すのを当分は止められそうにないのだ。
「やだ、どんどんウンチが出てきちゃってる……お願いだから見ちゃダメぇっ、ひぐうぅんっ!?」
ミチミチミチッ……ブリュブリュブリュッ、ボトトッ!
延々と排便を繰り広げる間も、三人はおかしな事実に気づき出す。
恐る恐る周囲の様子を振り返るだけで、相手の下半身が何もかも丸見えになっていたのだ……肛門がおかしな方向に押し広がりながら、身体の内側から茶褐色の固形便が這い出る様子など、目にするのもためらわずにいられない。
下半身から次々と排泄音を響かせながら、表面がひび割れた形状が続々と尻穴から押し出される様子まで、横に視線を向けるだけで、あっけなく視界に飛び込んでくるのだ。
(やだ、三倉さんってば。あんなに沢山ウンチなんて出しちゃってる……もしかして私のお尻も、同じように見られちゃってるの!?)
立て続けに排便を繰り広げる中、果菜代はおかしな事実に気づかされてしまう。
相手の排便姿が丸見えな様子を思い知らされるうちに、自分も同じような醜態を周りに晒し続けていることを今になって気づかされていたのだ。
嫌な予感に苛まれるまま、何気なく円香の様子を窺っていた矢先、自分達の排便を平然と覗き込んでいるのに気づいて、ますます落ち着きを失ってしまう。
執拗に円香から浴びせられる視線を意識させられるだけで、激しい恥じらいを掻き立てられずにいられないのだ……
「も、もういい加減止まってってば! すぐ終わらせないといけないんだから……あ、あくうぅんっ!?」
ゾクゾクゾクッ……メリメリメリッ、ボチャンッ!
激しく気持ちが揺さぶられる間も、三人ともなかなか排便を止められそうになかった。
限界まで便意を堪え続けていたせいか、久々にトイレで用を足したので気持ちが緩んでしまったのかと思い悩む間も、続々と押し寄せる排泄物の様子を意識せずにいられない。
未だに気が引けずにいられない中、みっともない醜態をいつまで晒し続けなければいけないのか、どんなに考えても分かりそうになかった。
まるで見世物のように、排便の様子を円香の前でさらけ出している自分自身を意識させられて、あまりに悔しくてたまらない……
* * * * * *
「はぁっ、あぁっ、はぁっ……くうぅっ!」
おかしな焦りに苛まれる中、三人はやっとの思いで排便をやり遂げる。
次々と排泄物をひり出すうちに、ずっと腸内を駆け巡っていた便意が自然に静まっていたのだ。
未だに便器を跨いだまま、つい息を切らさずにいられない……尻穴の疼きが未だに収まらないまま、何よりも激しい感情の揺さぶりに苛まれたせいか、全身がすっかり疲れ切ってしまった。
一息ついている間も、さらけ出している互いの格好を意識せずにいられない。
グチュグチュグチュッ、ムワッ……
(こんなに沢山のウンチなんて、みんなのいる前で出しちゃったなんて……いくらお腹が苦しかったって言っても、恥ずかしくてたまらないじゃない!?)
下半身の様子を恐る恐る見下ろした矢先、三人ともすぐに落ち着きを失ってしまう。
夢中になって排便を繰り返すうちに、目にするのも汚らしい固形便がものの見事に便器の中へ積み上がっていたのだ。
目にするのもためらうような代物に気が引ける中、尻穴から次々と押し出す様子を先ほどまで演じていた事実まで思い知らされて、つい焦らずにいられない。
ガチャッ、ピチャピチャピチャッ……
「あ、あれっ……? どうして、ちゃんと流れてくれないのよっ!」
慌てた拍子で便器の水を流そうとした途端、三人はとんでもない事実に直面していた。
どんなにレバーを押しても少ししか水が流れてくれず、なかなか排泄物を片付けられそうにないのだ。
誰にも見られないうちに、おぞましい代物をすぐ流さなければいけないのに、未だに便器へ取り残されている固形便の様子に、ついうろたえずにいられない。
「ご苦労様、こんなに汚いものをお尻から出した後だから、だいぶお腹もすっきりしたでしょう……気持ちも落ち着いたところで、これから特別な研修を受けてもらいたいの。あなた達が夢中になって用を足したせいで、このままじゃ便器が汚れて大変なの。あなた達自身の『手』できれいにしてもらえるかしら?」
戸惑っている三人の様子をじっくりと睨みながら、円香はとんでもない行為を言い放つ。
あらかじめ便器の水が少ししか流れないよう調整してあると踏まえた上で、自分達の身体からひり出した排泄物を片付けたければ、何と素手で便器を掃除するよう押し迫ってきたのだ。
「そ、そんな……いくら何でも、自分の手だけで便器を掃除しないといけないなんて。いくら何でも考えられないよぉ!」
「人前で用を足すだけでも大変なのに、どうしてお尻から出たものなんかで、自分達の手を汚すような真似なんて押しつけちゃうのよ!」
「お、お願いです。せめて何か道具を用意してもらえませんか……?」
あまりに考えられない円香の思惑に、三人はあっけなく驚かされてしまう。
凄まじい排便を何とかやり遂げたばかりなのに、まさか自らの手を汚すような真似などできそうになかった。
不潔な代物など決して触れられそうにないので、掃除道具を貸して欲しいと頼み込む間も、つい声を震わせずにいられない。
円香が自分達へと突きつけてきた、理不尽な内容の研修は一度だって取り下げられたことがなかったのだ。
「まったく分かってないわね。あなた達が利用したトイレも、会社の大切な施設の一つなんだから。もし道具を汚されても困るから、あなた達に貸すなんて考えられないわよ……いつまでも、こんなに汚いものを積み上げたままにしておけないでしょ? 少しなら水も流れてくれるから、まずは便器に溜まっているウンチを細かくするところから始めなさい?」
戸惑う三人の様子を見据えながら、円香はさらに言葉を続けていた。
少しでも排泄物への抵抗をなくすために、自分達の身体からひり出したばかりの排泄物を直に手を触れるべきだと言い張った上で、便器の水で流せるまで、排泄物を細かく握り潰すよう押し迫るのだ。
「い、いくら何でも……ウンチを直に触れないといけないなんて……そんなこと、急に言われたってできないのに!?」
ヒクヒクヒクッ……
円香から告げられた言葉の内容に、果菜代は思わず耳を疑ってしまう。
いくら研修だと大義名分を掲げられても、自分達ですら不潔だと感じる代物に触れるような行為など、どんなに迫られてもできそうになかった。
恐る恐る円香へと反論をぶつけた後も、決して引き下がろうとしない素振りに、ついうろたえずにいられない。
「と、とりあえずトイレを掃除しなくっちゃ。こんなに沢山出しちゃった後だし、もし誰かに見られたら大変だもの……」
肩をこわばらせている二人へと、育夢は恐る恐る言葉を交わす。
あまりに考えられない方法だとしても、便器に溜まったままの排泄物をいつまでも取り残しておけないと口にする。
排泄物に触れるような行為を本当にこなせるか不安な中、恥ずかしい思いにこれ以上苛まれないためにも、便器の中に積み上がっている汚物を一刻も早く片付ける必要があったのだ。
「んんっ……ひぃっ!?」
ブルブルブルッ!
恐る恐る排泄物へ手を伸ばした矢先、育夢はすぐに悲鳴を洩らしてしまう。
指先に粘ついた感触が当たったのに驚くあまり、つい背筋を震わせずにいられない。
とっさに手を引っ込めた後も、肌の表面にこびりついた茶色い汚れを見つめたまま、思わず顔を逸らしてしまう……
ヌチョヌチョヌチョッ、ムワッ……
(やだ、こんなに指が汚れちゃってる。ちょっと触ってみただけなのに……こんなものをずっと弄り続けないといけないなんて!?)
想像した以上に凄まじい排泄物の肌触りに、育夢はあっけなく弱り果ててしまう。
ほんの少し指先が触れただけなのに、肌へしつこく纏わりつきながら、手元が汚物に塗れた事実を否応なく思い知らされる。
未だに残っている生暖かさなど振り返るだけで震え上がらずにいられない。
「その調子よ、十三番。水で流せるまでウンチをしっかりと押し潰して細かくするのよ。もし掃除できなかったら、お尻も不潔なまま放っておくことになるんだから?」
排泄物の感触を嫌がる育夢へと、円香は平然と忠告を告げる。
掃除をやり遂げない限りはお尻を拭うことすら許さないとまで言い張りながら、しっかりと排泄物を片付けるよう他の二人にも押し迫るのだ。
「わ、分かりました……くうぅっ!」
ギュッ……ドロドロヌチョッ。
円香に迫られるまま、育夢は再び排泄物へと手を伸ばす。
思い切って掴んだ途端、おぞましい感触が絡みつくたびに身をこわばらせた後も、決して手を引っ込められそうになかった……すでに茶色くこびりついた汚れを洗い流すことすら、決して円香に許してもらえそうになかった。
未だに気が引ける中、意を決して指先を食い込ませるたびに、排泄物が次々と形を崩してくるのだ。
ネチョネチョベチョッ、モワッ……
(やだ、爪の間にもウンチが入ってきちゃってる……このままじゃ、ウンチのニオイが染みついちゃうよぉ!?)
次々と固形便を握り締める間も、つい手元の汚れを気にせずにいられない。
少しでも排泄物を細かく砕きたいあまりに、堅さを保っている部分へと指先を食い込ませるたびに、着々と手の平が汚物に塗れていたのだ。
茶色い泥状の汚れや、欠片まで絡みつく様子に圧倒される中、続々と湧き上がる異臭に思わず顔を背けてしまう。
不潔になった手の平を横目で見つめたまま、いつまで不快な肌触りを身に受ければ良いかと困惑させられていたのだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……ひぐうぅんっ!?」
ヒクヒクヒクンッ。
育夢に倣う形で、果菜代と廿楽も恐る恐る排泄物へと手を差し伸べる。
便器の中へと溜まっている汚物を片付けるためには、自らの手を犠牲にしなければいけない事実をありありと思い知らされていたのだ。
何度も捏ね回しながら固形便を押し潰しているはずなのに、なかなか片付けられない排泄物に焦るあまり、ついには弱音まで洩らしてしまう。
ギュルギュルギュルッ、ゾクゾクゾクッ。
(どうしてなの……まだトイレ掃除も終わってないのに、またウンチしたくなってきちゃうなんて!?)
背筋をこわばらせたまま、廿楽はおかしな感覚に苛まれてしまう。
まだ当分は排泄物の後始末を繰り広げないといけないのに、再び便意を引き起こしていたのだ……便器に手を突っ込んだまま、つい震え上がらずにいられない。
ずっと便器に跨った格好のまま、鼻を曲げる異臭まで嗅ぐうちに、おかしな拍子に下腹部の欲求を呼び起こしてしまったのだ。
腸内が揺さぶられる感覚をひたむきに堪える間も、ひとりでに疼き出す尻穴を嫌でも意識させられる……
「ご、ごめんなさい。またお腹がおかしくなっちゃって……んぐぅっ!?」
ガクガクガクッ……ブボボッ、ビチビチビリィッ!
周りにいる二人へと頭を下げながら、廿楽はとんでもない行為をしでかしてしまう。
恐る恐る便器を跨いだ後、ひとりでに肛門がこじ開けられるまま、またしても排便を繰り広げていたのだ。
二人が掃除を続けている中、みっともない醜態を晒している自分自身を思い知らされて、あまりに申し訳なくてたまらない。
未だに気が引ける中、またしても便器を汚す行為を当分は止められそうにないのだ。
「もうっ、結乃原さんってば。どうして全部出しておかなかったのよ!?」
「宇垣さん、そんなに責めちゃ可哀想だよ……結乃原さん、別に私達のことは気にしなくていいからね?」
いきなり廿楽が引き起こした脱糞に、二人は思わず言葉を失ってしまう。
まだ便器を片付けの終わってないのに、まさか再び排便を引き起こしてしまうなど思いもしなかった。
便器を跨いだままお尻を突き出して、肛門が盛り上がりながら、続々と体内から固形便がひり出される様子を見つめたまま、つい心配せずにいられない。
人前で排便をしでかす状況に緊張していたせいか、どうやら一度だけでは出し切れなかったようなのだ。
「ご、ごめんなさい。どうしても我慢できそうになくって……え、えうぅんっ!?」
ビチャビチャビチャッ、ドボドボドボッ!
二人へと頭を下げながら、廿楽はさらなる排便を繰り広げていた。
みっともない醜態をまたしても人前で晒してしまった事態を、二人がどう受け止めているかと考えるだけで、つい焦らずにいられない。
激しい恥じらいに苛まれる間も尻穴が未だに緩んだまま、腸内から続々と汚物が這い出してくるのだ。
「もう、いい加減収まってぇ……は、はぐうぅんっ!?」
ムリュムリュムリュッ……ドボボッ、ビチャビチャビチャッ!
おかしな気まずさに苛まれる中、廿楽はなかなか排便を止められそうになかった。
腸内が揺さぶられるまま、腸内に残っていた排泄物が続々と押し出されてくるのだ。
すでに固形便が溜まっている便器の中をどれだけ汚してしまったか、さらには周りで掃除を続けている二人に、どんな醜態をさらけ出しているのか、振り返ることすら恐ろしくてたまらない。
ついには泣き言まで洩らしながら、さらに汚物を垂れ落としてしまうのだ……
* * * * * *
ジョボジョボジョボッ……
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……んんっ!」
トイレ掃除を始めてから一時間後、三人は何とかトイレ掃除をやり遂げることができた。
丹念に手の平で押し潰すことですっかり細かくなった排泄物を押し流そうと、思いっ切りレバーを踏み込むと、泥状の汚物があっけなく流れていく。
段々と白さを取り戻す便器の様子を見届ける間も、つい背筋を震わせずにいられない。
ヌチュヌチュヌチュッ、ムワッ……
(何とかトイレ掃除は終わったけど……こんなに手が汚れちゃってる。後でちゃんときれいにしなきゃ、嫌なニオイが染みついちゃうよ……!)
恐る恐る両手を覗き込んだ矢先、三人はおかしな気持ちの揺さぶりに苛まれてしまう。
きれいになった便器と引き替えに、手の平のほとんどが汚物まみれになっていたのだ……爪の間や指紋の中にも入り込むほど不潔になった両手など、つい思い悩まずにいられない。
便器の底に手の平を押しつけたまま水を流した程度では、様々な場所にこびりついた汚物を完全には洗い流せそうになかったのだ。
「勝手に手を止めているみたいだけど……ちゃんとトイレはきれいにできたのかしらね? もしトイレ掃除をやり遂げたなら、舌で便器を舐めてみてもらえないかしら?」
うろたえる三人の様子を見つめながら、円香はおかしな行為を迫り出す。
どうやら彼女達がトイレ掃除をやり遂げたようなので、ちゃんと清潔になった証しを示すため、何と舌で便器を舐め回すよう平然と言い放つ。
「そ、そんな……やっとトイレの掃除も終わったはずなのに、いくら何でも、トイレに舌まで押しつけちゃうなんて……!?」
「いくら掃除してても、私達……そんなことなんて、できません!」
ヒクヒクヒクッ……
あまりに考えられない円香の言い分に、廿楽や育夢は思わず震え上がってしまう。
素手でトイレを掃除するだけでも大変なのに、まさか舌まで汚す羽目になるなど思いもしなかった。
恐る恐る言葉を洩らす間も、円香の鋭い視線に気づいて、あっけなく言葉を詰まらせてしまうのだ。
「ねぇ、あなた。もういい加減にしてよ! 素手でトイレを掃除するだけでも嫌でたまらなかったのに、いくら何でも酷すぎじゃない! こんな不潔な真似まで押しつけてきて、私達を何だと思ってるのよ……あうぅっ!?」
グイッ。
二人が押し黙った後も、果菜代は感情のままに文句をぶつけていた。
ただでさえ両手が汚れて困っているのに、まさか便器に舌を押しつけるような真似など、どんなに言われても到底できそうになかった。
ついには円香の振る舞いを非難しようとした矢先、おかしな行為を迫られてしまう……不意に円香が近づいてきたかと思えば、いきなり顔を掴まれていたのだ。
「十二番ってば、今さらそんな分かりきった質問をするつもりかしら? あなた達はもう『社畜』なのよ。首輪と番号だって与えられた身なんだから、いい加減自分達の立場を理解してもらわないと困るわね。会社の方針に楯突くなんてありえない行為なのに、それでも逆らうって言うのなら、たっぷりと身体で思い知らせてあげた方が良いかしら?」
グイッ。
言いつけに逆らおうとする果菜代を、円香は無理にでも付き従わせるつもりでいた。
無事に業務を遂行したかを確認するのも『社畜』として大事な役割だと言い張りながら、円香の髪を思いっ切り引っ張ってみせる。
不安そうに視線を向ける二人の視線を意識しながら、楯突いた見せしめを彼女達に見せつけるつもりでいたのだ。
「や、やだ。いきなり何をするつもりなの……あぷぷっ!?」
ビチャビチャビチャッ!
気づいたら円香から仕向けられた行為に、果菜代はあっけなく取り乱してしまう。
後頭部を掴まれるまま、強引に便器の中へと顔を押し込められていたのだ。
水が張っている便器の底に顔をつけたまま、つい悲鳴を洩らさずにいられない。
あまりに理不尽な行為を迫られた後も、円香の手を払い退けるどころか、便器から顔を持ち上げることすらできそうにないのだ。
グシュグシュグシュッ、ムワッ……
(どうしよう、このままじゃ顔まで汚れちゃう……ただでさえ両手がウンチまみれで大変なのに、水まで飲んじゃうなんて!?)
便器の水に顔面を浸される事態に、果菜代はすっかり驚かされてしまった。
決して汚水を飲み込まないよう、ずっと口を閉ざさないといけないのに、段々と呼吸が苦しくなるのに耐え兼ねて、あっけなく唇をこじ開けられていたのだ。
鼻を曲げるような異臭が次々と湧き上がる中、さらには底に溜まった水まで次々と口の中に飛び込んできて、つい全身をこわばらせずにいられない。
両手だけでなく、顔まで不潔になってしまった事態を、肌の感触から否応なく思い知らされていたのだ。
「む、むぐぅっ……げほっ。ぐふぐふっ、うげぇっ!?」
ワナワナワナッ、ゴポゴポゴポッ!
陥った状況に打ち震えるあまりに、果菜代はおかしな行動を取ってしまう。
感情のままに悲鳴を撒き散らすうちに、ついには嗚咽へと変わり果てて、ついには嘔吐まで引き起こしてしまった……とんでもない仕打ちに気持ちが屈してしまった、何よりの証拠だった。
飲み込んだ汚水を追い出したいばかりに、何度も餌付いているにもかかわらず、未だに円香が頭を押さえ込んでくるせいで、どんなに頑張っても便器から顔を引き上げられそうにないのだ……
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