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第一話 義姉を二人もらった弟の場合 パート1



プロローグ

『――があって、それでさー。なにかと思ったら……んくっ!』
『……あれ? どうしたの?』
『いや、なんでも……ひあっ!』
『弟さん?』
『ごめん、弟。さっきからずっと悪戯してて、とうとうスカートの中に入ってきた』
『エロいんだっけ、弟さん』
『エロ過ぎ。毎日毎日チンポおっ立てて、突っ込んできてさあ。もうこっちの身体が持たない……ふぁっ!』
『そうなんだ。まあ、それくらいがフツーフツー。うちの弟も、さっきからずっと腰振ってるよ。……あっ、イッたみたい――わっ、どろどろ。こんなに中に出されたら、そろそろ妊娠しそう……』
『えっ、電話しながらずっとやってたの? 感じない?』
『ん? すっごく感じるし、イッたよ? 頑張って声出さないようにしてただけ』
『そうなんだ。あたしは声我慢するとか無理……ああああっ! そこイッちゃうからダメだって! んんんんんんっ!』
『そうみたいだね』
『ごめん、もう入れるみたいだから切るわ。あっ、……だからまだだって……ひぐっ!』
『こっちも二回目が始まるみたいだから切るね。せっかくだから、たっぷり楽しみたいしさ――』





第一話、義姉を二人もらった弟の場合 パート1

「あーくん、今日から私たちがお姉ちゃんだよ」
 長女が目をキラキラさせながら言った。
「うれしいです、弟が出来るなんて……」
 次女が目をトローンとさせながら言った。

 二人とも美人ではある。
 清楚で、おっとりしていて、育ちが良さそうな美人。
 つやつやした黒のロングヘア。姉妹でほとんど長さが同じ。
 服装はよそ行き用の高級感があるワンピース。
 といっても、実際にはぼくのほうが彼女たちの家にやってきたのだが。
「ほら、お姉ちゃんって言ってみて」
 長女は人の良さそうな笑顔で首をかしげる。
「う……お姉ちゃん……」
 強要されて、ぼくはそう呼ぶしかなかった。
「やった、お姉ちゃんだって!」
 二人とも無邪気に喜んでいる。
「あーくん、お姉ちゃんたちのこと好き?」
 頭をなでられる。
 肩や胸のあたりをさすられる。
 まるで子供扱いだった。これまで行き場のなかった母性をここぞとばかりに押しつけられる。
「す、好き……」
「やった!」
 抱きついてきた。
 姉妹に左右から挟まれる。
 柔らかくていい匂いがした。
 すりすりと身体をすりつけられる。
 服の上からでも胸の大きさがよくわかる。
 それを感じていると、頭が熱くなり、ぽわんとしてくる。
 ……だからいやだったのだ。
 別に姉なんて必要なかったのに……。
 なんでこんなことになってしまったのか。
 それは役所が勝手なお節介をしたからだ。



 一姫二太郎という言葉がある。
 子供を持つなら一姫二太郎がいい――こんな風に使われる言葉である。
 意味するところは『一人目の子供は女の子で、二人目は男の子なのが理想的』というようなことだ(間違われやすいのだが、女の子が一人で、男の子が二人という意味ではない)。
 なぜ姉と弟の組み合わせがいいかというと、女の子は初子でも育てやすく、弟の面倒を見てくれるからとされている。むろんぼくには子育ての経験などないので、それが事実かはわからないのだが。
 実際のところ、現代の家庭では、一姫二太郎のきょうだい構成がほとんどになっている。

本邦における家族の統計データ
・生涯未婚率、7.9%
・合計特殊出生率、2.15
・第一子が女子である、99%以上
・第二子が男子である、98.0%
・姉と弟の結婚、8.7%
・姉と弟の事実婚、12.2%
・弟の子を産む姉、56.1%

 そんなことがセンターでもらったパンフレットには書かれていた。
 男女産み分け技術・不妊治療・遺伝子検査などが発達したことによって、どの家庭でも一姫二太郎という理想を実現できるようになったのだろう。
 女子に弟がいないと虐待。
 男子に姉がいないと虐待。
 そんな過激なことを言い出す人たちまでいるくらいだ。
 はっきり言って異常である。
 わざわざ産み分けまでして、一姫二太郎とやらを目指すのはおかしい。
 ……などと、姉のいないぼくなどは思うのである。
 一人っ子である。
 姉も兄も妹も弟もいない。
 ひとたび姉がいないと漏らそうものなら、珍しがられたり、あまつさえ哀れみの目で見られたりするのだが、そういうのはやめていただきたいのである。ぼくとしては姉がいないのなら、いないでもいい。それでなにか不便があったり、成長に問題があったりはしていない。
 だが、国家はそう見なかった。
 きょうだい福祉センターが、仮姉弟制度でもってして、ぼくに姉を押しつけてきたのである(親がセンターに登録したのだが)。
 それも二人もだ。
 ぼくとしては最初は断るつもりだった。
 しかし、話を聞いたところ、先方のお母さんが珍しい難病で弟を産むことが出来ないとかそんな重い話が出てきて、とても断るムードではなくなった。
 お見合いのような面会のあと、ぼくは仮の姉を二人手に入れた。少なくとも、二人とも美人で、弟が出来てとても喜んでいた。

「それじゃあ、お姉ちゃんとキスしようね」
 姉妹の自室。
 長女(エリコさんという名前だが、せめてもの反抗として固有名詞では呼ばない)が頬を染めながら顔を近づけてくる。
「えっ、キス?」
「お姉ちゃんとキスするのいやですか?」
 次女(リホコさんという名前だが以下略)は顔を曇らせた。
「い、いやじゃないよ」
 そう答えざるを得ない。
 安心した二人がぼくの手を握る。
 両手で包み込み、頬にすりつけたりする。
 女の子に手を握ってもらうだけでこんなに心地よいなんて……ぼくは驚く。異性との肌と肌の接触という経験がほとんど初めてだったのだ。
「ファーストキスを弟に捧げます……」
「んー」
 目を閉じた二人の顔が近づいてくる。
 どうやら姉妹同時にキスをするつもりらしい。どちらかが先になるのを避けたかったのだろうか。
 しかもなまめかしく赤い舌を出してくるのだ。
 ぎゅっと手を握られ、どこにも逃げられるところはない。
 慌てて目をつぶると、唇にぬるっとしたものがあたった。ほとんど左右同時にである。
 ぬるぬるは口内に侵入し、ぼくの舌に衝突する。
 左右からこねるようにかき回される。
 想像外の感触にぼくは硬直する。
 姉妹二人がぼくを求める。
 しばらく三人分の舌が同時に絡み合った。
 じゅるじゅる、にちゃにちゃと唾液の音が響く。
「んん……」
 ようやく長女と次女は離れた。
 頬が赤くなり、目がうっとりとしている。
「弟とキスしちゃった……」
「あーくん美味しかったです……」
 きっとぼくも同じような顔をしているのだろう。濃厚なキスはそれだけいいものだったのだ。
「はあ……」
 おっとりとして、おとなしそうな次女が、ぼくの手をぎゅっと握り、感極まったように胸へと抱く。それだけでも、おとなしくない胸の大きさが伝わってきて、どぎまぎする。
「……お姉ちゃんの胸に興味ありますか?」
 次女はそれを察したのか、ぼくの手のひらを開き、乳房に押しつけた。
 大きい。
 いや重い。
 物体としての存在感が、ワンピース越しにも伝わってくるのだ。
「あっ、リホコちゃん、ずるい!」
 同じく長女もぼくの反対の手を自らの胸に押しつける。
 血のつながった姉妹だけあって、おっぱいの大きさはどちらもよく似ていた。
「あーくん、お姉ちゃんのおっぱいに興味ある?」
 顔を覗きこまれる。
「う、うん……」
「こっちはどう?」
 ぴらりとワンピースの裾をめくる。
 見えた下着は白かった。
 まさに純白。
 ぴかぴかと光っているような気さえする。
 おそらくは今日のために用意した新品なのだろう。
 こんな美人の二人が胸を触らせてくれるし、下着も見せてくれる。
 頭が壊れそうなほど興奮すると同時に、すごく恥ずかしくなってくる。
 そう。
 ぼくはこれを恐れていたのである……。
 現代において、姉というのは弟の面倒を見る存在である。当然、身体を使って弟の性欲処理だって行う。弟は好きなだけ欲望を姉にぶつけてもいい。むしろそうすることを奨励される。
 そうすることで、性犯罪は減り、出生率が上がる。
 社会にとってはメリットしかない。
 そういう理屈は理解できる。
 でも……
 考えてみてもらいたいのである。
 姉のいない一人っ子がどう思われるか。
 性欲処理のできないかわいそうな子、性欲を貯めている危険人物、性犯罪予備軍――そんな風に見られるのだ!
 そして、そんな一人っ子が姉が欲しいだのなんだの言い出したら、単にセックスの相手が欲しいだけのエロ男扱いされかねない。
 だから、姉なんて別にいらなかったのだが……
「お姉ちゃんの大事なところ触ってみて」
「あーくんに触って欲しいです……」
 興奮し、口で息をしながら、新米の姉二人は言った。
 姉というのは弟を見ると、自動的に性奉仕したくなってしまうものと聞いている。それが本当なのかは眉唾であるが、二人の反応を見るとあながち間違いとは言えないのかもしれない。
 ぼくはそっと二人の股間に手を伸ばした。
 中指で下から持ち上げるように触れてみる。
 そこはやわらかくて、指がどんどん沈んでいく。
「ひあっ!」
「ああっ!」
 二人は大きな声をあげたが、どうやら痛かったりするのではなく、感じているらしい。
「そこ気持ちいいです……」
「もっとしてぇ……」
 姉妹におねだりされて、パンツ越し指先でくりくりと股間をいじる。
「んんんっ……!」
 内股になり、腰を落とす。
 本当に感じているようで息が荒くなる。
 二人の反応が楽しくて、どんどん指を動かす。
「ダメぇ……」
「イッちゃう……」
 姉二人は弟にしがみついてくる。
 吐息が耳にかかり……
「!!」
 ぼくは突然の快感に背筋を振るわせた。
 姉妹がぼくの股間をつかんだのである。
 こんないやらしいことをしていたので、当然、オチンチンはズボンの下で行き場がないくらい固くなっている。
 それを姉妹が優しくなで回す。
「んひっ!」
 美人のお姉さん二人にそんなことをされて気持ちよくないはずかない。
 身体が硬直し下半身に力が入る。
「お姉ちゃんイキます!」
「んんんんんっ!」
 二人が身体を押しつけてくる。
 ぎゅっとチンチンを握る手に力が入る。
「んっ!」
 びゅびゅびゅっ!
 出てしまった。
 パンツの中に放精。
 初めて他人に気持ちよくしてもらい、最高の快楽が押し寄せる。……そうなのだが、しかし不快感も一緒にやってくる。
 股間が冷たくてぬるっとする。
 パンツをべっとり精液で汚してしまった。この分だと、ズボンのほうにもしみてくるだろう……
「んふっ……」
「お姉ちゃんイッちゃった……」
 甘い声でそんな風にささやかれる。
 二人も気持ちよくなったようだ。
 しかし、ぼくのほうは恥ずかしさで死にたくなる。パンツの中に出してしまったなんて知られたくない。
「あれ……、ひょっとしたら、あーくん出ちゃったの?」
「み、見せてください」
 しかし、二人はすぐに気づいてしまったようだった。ぼくは逃げようとするのだが……
「大丈夫だよ、お姉ちゃんがきれいに洗ってあげるから」
「えいっ」
 姉妹は強引にボクのズボンを下ろした。
「うわあっ!?」
 下半身がむき出しになった。
 精液特有のつーんとした臭いが鼻を突く。
 ぼくのそこは半立ち状態でどろどろになっていた。皮の中にはまだ出したての精液がたまっている。
「こんな臭いがするんだね」
「すごいです……」
 跪いた二人は間近からぼくのオチンチンを観察する。とても見せられない状態なのだが、一回出しておとなしくなったはずのそれは再び固さを増してくる。
「大きくなってきた」
「どうなってるの……?」
 次女がちょこんと皮の上から触れる。
 当然指には精液がべっとりとついて、糸を引く。
「ぬるぬるしてます……」
 指先でぼくのザーメンをもてあそび、臭いをかぐ。
「き、汚いから……」
「汚くなんかないよ、あーくんのだもん」
 長女も精液で手を汚しながら、ぼくのチンポをなで回す。
「んんっ!」
 ぬるぬるするのが気持ちいい。
 一度出したばかりだというのに、もう発射可能な状態に入っているのがわかる。
「出ちゃう! 出ちゃうから!」
「出ちゃうの?」
「出るところ見せてください……」
 二人は目を輝かせながらチンチンをなで回す。
 ここで出してはいけない……
「うんっ!」
 びゅびゅびっ!
 一瞬たりとも我慢することは出来ず、ぼくは最高潮まで上り詰めてしまった。
 放たれた白濁液が姉妹の手を汚し、顔に飛ぶ。
 びゅっ! びゅっ!
 二回目だというのに射精の勢いはすごかった。
 どんどん飛んでその分だけ気持ちよくなってしまう。
「すごい、こんなに飛ぶんだ……」
「たくさん出してくださいね……」
 二人は汚れるのもかまわず、さらなる射精を促す。
 快感に浸って、ようやく気がつくと、二人の顔はどろどろになっていた。
 こんなに出してしまうなんて……
「あーくん、たくさん出したね」
「気持ちよかったですか?」
「これだけ出たってことは気持ちよかったってことだよね?」
 ザーメンにまみれながら姉二人はにっこりと笑った。姉としてぼくのチンポを、そしてザーメンを受け入れてくれているのだ。
 それはうれしいことだった。
 ぼくのために行動していてくれている。
 恥ずかしいところを見せてしまっても怒るどころか喜んでいる。
「んー、美味しい」
 長女は指についた精液をちゅっちゅっと吸う。
「甘くてしょっぱい……」
 次女は顔にへばりついた精液を集めて口に持っていく。
 二人とも恍惚とした顔でぼくの味を堪能している。
「きれいきれいにしてあげるからね」
 と、次は汚れたチンポに吸い付く。
 熱く濡れた舌にねぶられる。
 まずはタマのほうから。次に竿のほうへ。
 精液を舐めとっているだけなのだが、気持ちよくて膝と腰ががくがくする。
「んあっ!」
 ついに舌が亀頭に達した。
 ふだん皮に覆われているそこは、あまりに敏感すぎて、なめられると感じすぎてしまう。
「また固くなってるね?」
「お姉ちゃんにぺろぺろされて気持ちいいですか?」
 髪をかき上げながら上目遣いになる次女。
 ボクは身体を支えきれず、二人の頭をつかむ。
「うふっ、もっとしてほしいの?」
「いくらでもしてあげますからね」
 二枚の舌が同時に亀頭に絡む。
 敏感な粘膜をぬるぬると的確に刺激される。
「ひゃうっ!」
 思わず腰を突き出してしまう。
 それに応じるように、二人はさらに舌の動きを早める。
「んううううううっ!」
 爆発するかのように射精した。
 びゅるるるっと精液をお姉ちゃんたちの舌にかける。
「んふふふふっ」
「出ました……」
 二人の口内がぼくの精液で穢される。
 だが、二人はそれを厭ったりはしない。喜んで口に含むのである。
「んくっ……」
「とても濃いです……」
 ぼくの精子を飲んでしまったらしい。
 ようやくわかってきた。
 この二人は、ぼくに奉仕し、快楽を与えるために存在するのだ。姉というのはそういうものかもしれないが、いまそれがオチンチンでわかった。
「三回出ましたね」
「あーくん、気持ちいい?」
「うん、すごく……」
 ぼくは全身が快感と倦怠感でいっぱいになり、そう答えるのがやっとだった。まあ、ほとんど泣きそうになっている顔を見れば、嘘ではないとよくわかるだろう。
「男の子ってこんなに出るものなのかな?」
「わからないです……」
 姉二人は小声で疑問をささやき交わす。
 普段のぼくはこんなに大量の射精をすることはなかった。自分でも溜め込んだ精子の量に驚きである。そして、出した分だけ快感がもたらされた。自分で性欲処理するのとはまるで比べものにならない気持ちよさがある。
 こんなに短いインターバルで三回射精したのも初めてのことだった。姉二人を前に興奮が違う。いったんおとなしくなったチンポがまた元気になってもおかしくない。
「じゃあ……、汚れちゃったし、お風呂場行こうか」
 にこっと長女が笑った。


 お風呂場は広くてきれいで豪華な仕様だった。テレビの付いている風呂を実際に見たのはこれが初めてである。
 浴槽は三人くらいなら軽く入れるかもしれない。
 しかし、お湯が張ってないので、今回はシャワーを使うつもりなのだろう。
「はい、ばんざーい」
 脱衣所で姉二人、長女のエリコさんと次女のリホコさんがぼくの服を脱がせる。
 ぼく一人だけ全裸である。
 先ほどオチンチンをいじくり回された後とはいえ、恥ずかしい。
「じゃあ、お姉ちゃんも脱ぐね……」
 と、ワンピースのファスナーらしきものを下ろす。さんざん射精して、この高そうな服がぼくの精子で汚れてしまったんじゃないかと気が気ではない。
 するするとワンピースが脱げた。
 脱衣場にあらわれたのは、上下下着姿の姉妹だった。
 パンツも純白なら、ブラジャーも白である。
 見ているとまぶしいほどだ。
 しかしまじまじと見てしまう。
 二人とも背丈が同じで、体型はよく似ていた。けして太っているわけではないのだが、腰回りが丸々としている。その上におへそと腰のくびれ。胸は想像以上に大きくて、ブラジャーが必死に下から支えている。
 二人は背中まで伸びる黒のロングヘアをくくる。
「あーくん、ホック外してくれる?」
「お願いします」
 二人は頬を紅潮させたまま悪戯っぽく笑った。
 ブラジャーのホックの外し方なんてまったく知らなかったが、試してみると簡単にとれた。
 支えられていた乳房がゆさっと解放される。
「ふふっ」
 肩紐が横に滑り落ちた。
 一瞬、胸を前で隠した二人は、すぐにブラジャーを取り去る。
 真っ白なおっぱいがあらわれた。
 手を後ろに回して、やや自信なさげに見せつけてくる。
 観察して品定めしろと言われているかのようだ。
「す、すごい」
 と、ぼくは声に出していた。
 素晴らしいおっぱいと言わざるを得ない。
「本当ですか?」
「あーくに気に入ってもらえるか心配だったの」
 本当にすごかった。
 生おっぱいを前にぼくは感動すら覚える。
 二人ともやはり大きい。
 丸々として、たわわに実っている。
 カップ数は知らないが、ぼくの手に収まらないくらいだろうか。
 先端には、上品で淡い色の乳首がちょこんと乗っている。それはいまぷっくり尖っているようだ。
「触ってみる……?」
「触りたい……」
「好きにしていいですよ」
 二人がぼくの手を取り、胸に押しつける。
 たぷんとした重さ。
 ぼくの指にあわせて乳房は形を変える。
 やわらかい。
 張りと弾力を持ちながらもやわらかかった。
 これがおっぱいなのか。
「うふふ」
 間近で恥ずかしそうに長女が笑った。
 指先で乳首に触れる。
「あんっ」
 次女の口から甘い声が漏れる。
 乳首は固くなっている。指先でこねくり回す。
「んっ!」
 感じているのか、肩をすぼめる。
「ねぇ、お姉ちゃん……」
「なあに?」
「おっぱい飲んでもいい……?」
「いいよ」
「あーくん専用のおっぱいですよ」
 許可を得て、喜色満面のぼくは乳首に吸い付いた。
「……あっ」
「ふああああ……」
 腰を落とし、4つある乳首を順番に吸っていく。どれも美味しい。舌でぐるぐるとかき回す。
「んんっ!」
 と、長女が背筋を反らす。
 それに満足したぼくはようやく唇を離した。唾液で真っ赤な乳首がてらてらと光っている。
「お姉ちゃん、おっぱい美味しかったよ」
 うれしくなってそう報告する。
「喜んでもらえて良かったです……」
 次女は安心したような笑みを見せた。
「じゃあ、全部脱いじゃうね」
 二人は最後の一枚、純白のパンツをするっと下ろす。
 となると、もう全裸である。
 股間はすじのようものが見えるが、それ以上は神秘のベールに包まれている。
 三人で生まれたままの姿になった。
 みんな同じなので、もう恥ずかしいことはないと言いたいところだが、もっと恥ずかしくなってくる。
「じゃ、行こっ」
 風呂場までわずか数歩の短い距離なのに、二人は左右両側からぼくの腕を取る。すでにさんざん楽しんだ乳房を押しつけられるが、やはりやわらかさを感じる。
「流してあげるからね」
 長女の方がシャワーヘッドを取った。
 適温なのを自分の手で確認。
 それからぼくの肩のあたりにお湯をかける。
「大丈夫? 熱くない?」
「うん、大丈夫」
 気持ちのいいお湯であった。
「きれいにしましょうね」
 次女はボディソープを手に出して、ぼくの背中をなで回す。
 うふっと笑って抱きついてきた。
 身体を密着させ、ボディソープでぬるぬるする。大きなやわらかいものがふたつ、ぼくの背中を前後左右する。
 肌と肌が密着するだけでも気持ちいいのに、おっぱいの感触はさらに格別だ。
「お姉ちゃんもー」
 長女も真似をして全身ソープまみれのまま正面から抱きついてくる。
 ぎゅっと抱き返す形となる。大きなおしりに手を置く。やわらかいのに弾力があって、おっぱいとはまた違った感触があった。
「あーちゃん、どうかな?」
 姉妹によるサンドイッチであった。
 身体をこすりつけられると、全身がオチンチンになったかのように感じてしまう。
 本物のオチンチンはどうなったかというと、長女のおなかのあたりに押しつけられている。
 あれっ、気づかなかったけど、すごく気持ちよくなってる気がする……
 びゅるっ! びゅるっ!
 意識した瞬間出てしまった。
「んんっ!」
 長女に抱きついて、気持ちよさに震える。
「あれっ、出ちゃった?」
「ずるいです……私にもかけてください」
 後ろから抱きしめられる。
 密着したまま余韻を味わった後で、二人はいったん泡と精子を流してくれた。
 それが済むとプラスチックの椅子に座らされる。
 続きが始まる。
 ひざまづいた姉妹はボディソープを手のひらに出して、ぼくの全身をなで回す。丁寧に細かいところまで洗ってくれる。
 裸になった美人のお姉さんに奉仕されるなんて王様にでもなったような気分だった。
 なにしろ二人は仮とはいえ、ぼくの姉なのである。頼めば、毎日こうしてくれるに違いない……頼まなくてもしてくれるだろう。
 目の前で立ち膝になった次女の乳房がゆらゆら揺れる。
 手持ちぶさたのぼくはそれをつかんだ。洗うようになでまわす。乳首をくりくりする。
「ふふっ」
 余裕の顔で笑いながら、お返しのつもりなのか、ぼくの乳首を指で押した。
「んんんっ」
 これまでにない感覚が全身を走り抜ける。
「お姉ちゃんもいじりたいー」
 長女が後ろから抱きついてきて、乳首に触れる。
「じゃあ、大事なところをきれいにしますね」
 ぼくにおっぱいをもてあそばれたまま、次女は下に手を伸ばし、肉棒を握った。
「はうっ!」
 四回イッたというのに、そこはまだ敏感だった。むしろがちがちに勃起して、次の射精を待ち望んでる。
「すごく、固いです……」
 右手で優しく竿をしごきながら、左手でタマをさする。
 その間に長女が乳首を攻撃してくる。男の乳首にどんな興味があるのかゆっくりかき回すのである。
「んひっ!」
 上下への刺激で身体がびくびくとなる。
「んっ!」
 びゅびゅっ!
 射精によってそのすべてが快感に変わった。
 びゅっ!
 次女の奉仕に従い、精子を飛ばす。
 全身の感度が上がったのか、乳首がとても気持ちよくなる。もっと激しく刺激してもらいたいくらいだ。
「洗ったのにまた出ちゃいましたね」
 おっとりと笑いながら、次女は股間のソープと精液をぬるま湯で流した。
「はい、終わりです」
「きれいになったね」
 一通り洗い終わると、二人はタオルで身体を拭いてくれた。
「すぐ行くからお部屋で待っててくれる?」
 脱衣所から追い出される。

 初めての家なので、最初に通された部屋がどこなのか、ちょっと自信がなかった。しかも全裸でうろついていると落ち着かないことこの上ない。
 部屋を発見し、ほっと安心。
 大きなダブルベッドの上に寝転がる。
 そこは姉妹の部屋だと思っていたが、それにしては私物が少ない。もしかしたら、ぼくと住むために用意したところなのかもしれない。
「おまたせ」
 すぐに二人がやってきた。
 くくっていた髪をほどいて、ロングヘアに戻っている。
 もちろん全裸であり、大きな胸をぷるぷるさせている。あまりにやわらかすぎて、おっぱいはなにもしなくても揺れるのだ。
「眠たいの?」
 二人はぼくの横に添い寝する。
 ボディソープのいい匂いが漂ってくる。
 むぎゅっと左右から抱きしめられた。
 顔に胸を押しつけられる。
 しっとりとした肌。
 ぼくはおっぱいの中に埋もれて目を閉じる。
 二人はなにも言わず、ぼくの身体をさする。そうされていると心地よい。
 その手がチンポを握った。
「んん……」
 それは射精に導かれるような激しい刺激ではなかった。
 ただ握って、軽くさすっているだけ。
 心地よさの中に軽い快感が加わる。
 ずっとこうしていたかった。
 お姉ちゃん二人に甘えていたい。
 気分が落ち着いてきて、眠りそうになる。
 残った神経が股間にだけ集中する。
 びゅっ!
 射精してしまった。
 びゅっ!
 お姉ちゃんに包まれながら、射精の気持ちよさを存分に味わう。
 もう何回目の射精だっただろう。
 さすがに勢いこそ落ちているものの、快感は衰えていない。
「また出ちゃったねー」
「いくらでも気持ちよくしてあげますからね」
 二人はチンポを握ってるのとは反対の手でぼくの頭をなでる。
「うーん、でも量が少なくなってるかも?」
「そうですね……」
 お姉ちゃんたちは疑問を抱いているようだった。男の射精の仕組みなど知らないのだろう。これだけの短時間にこれだけの射精をすることなど普通はないことなのだが。
「空っぽになっちゃうものなのかな?」
「わかりません」
 急に二人の声が真剣味を帯びて、ぼくの顔をおっぱいで挟んだまま、スマートフォンをいじり始める。
「姉さん、男の人は出してしまうと、量が減っていって、しばらくは回復しないみたいです」
「ええっ? お姉ちゃんの大事なところにたくさん出してもらいたかったのに!」
「私も初体験で妊娠するくらい受け止めたいです……」
 お姉ちゃんたちにとってはそれが重要なようだった。
「一度出してしまうと、完全になるまで、三日くらいかかるみたいです」
「うーん、そうか。じゃあ、あーくん。また、三日後続きをしようね」
 そんな話を聞きながら、ぼくはまどろみの中に落ちていった。


第二話に続く


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