体験版 第1話
「水野ってば、さっきからモジモジしちゃってるみたいだけど。一体どうしちゃったんだよ?」
「お、オヤビンってば。別に何でもないから……うぅっ! こ、このままじゃ間に合わなくなっちゃうかも!?」
フラフラフラッ……
サッカークラブの練習も一段落した矢先、此花 彩楓は思わず呆気に取られてしまう。
同じチームで普段から子分として従えている水野とお喋りするつもりだったのに、勝手にどこかへ離れていってしまったのだ。
とっさに質問を投げ掛けた後も、何故かそっけない返事を返してくる。
半ズボンの上から股間を押さえ込んだまま、何かを慌てているようなのだ。
(まだ練習も終わってないって言うのに……水野のやつ、一体どこに行っちゃったんだ?)
ゴソゴソゴソッ。
水野の様子が気になったので、彩楓はこっそりと後を追い掛けていく。
休憩時間になった途端に勝手に抜け出す様子など、どう考えても普通では考えられない慌てっぷりだった。
草むらを掻き分けながら、本人に見つからないよう気を配っていく。
どうして水野が異様に慌てていたのか、無理にでも探り出す魂胆でいたのだ。
チョボチョボチョボッ……
「ふぅっ、間に合ったぁ……」
草陰に潜んだまま、水野はそっと肩を撫で下ろす。
練習の間もずっと尿意を催していたので、草むらへと目掛けて一気に解き放つ。
立ちションしている間も、つい溜め息を漏らさずにいられない。
休憩時間が待ち遠しくてたまらないほど、ずっと我慢し続けて大変だったのだ。
「……おい、水野ってば。そんな所で一体何しちゃってんだ?」
水野の傍へ近づくと、彩楓は何気なく水野に話し掛けていく。
一人っきりで草むらに向かったかと思えば、いきなり下半身を丸出しにしていたのだ。
どうしてお尻を丸出しにしているのか、さすがに気になってたまらなかった。
返事を待っている間も、小気味良い水音が次々と周囲に響き渡ってくる。
「……わっ! お、オヤビンってば。いつの間に!?」
チョロチョロチョロッ、ビチャビチャビチャッ。
いきなり背後から聞こえてきた彩楓の声に、水野はすっかり度肝を抜かれてしまう。
まさか立ちションしている間に、いきなり彩楓が話し掛けてくるなどさすがに思いもしなかった。
とっさに下半身を取り繕おうとする間も、つい腰をくねらせずにいられない。
はしたない格好などいたずらに見られたくなかったのに、なかなか立ちションを止められそうになかったのだ。
「なんだ、立ちションしてるのか……別に隠さなくってもいいじゃん。水野のオチンチンがどんな形してるのか、オレにも見せてくれってば!」
ギュムッ。
恥ずかしがっている水野の様子も構わず、彩楓はさらに距離を詰めていく。
どうやら一人っきりで立ちションしているようだと気づいて、おかしな頼みごとを始める。
男子がどんな風に用を足すのか、丁度いい機会なので垣間見るつもりでいたのだ。
忙しなく身を捩らせる水野の様子も構わず、腰にしがみついたまま強引にズボンを下ろしてくる始末だった。
「そ、そんなこと急に言われても。オヤビンってば、恥ずかしいよぉ……あうぅっ!?」
ヨロヨロヨロッ、ガクンッ!
思い掛けない彩楓の行動に、水野はますます困り果ててしまう。
まさか異性の前ではしたない姿など晒せそうにないのに、彩楓がしつこく絡んでくるのだ。
慌ててズボンを持ち上げようとした途端、とんでもない事態を招いてしまう。
足を踏み外した拍子に体勢を崩して、そのまま転んでしまったのだ。
「お、おい。水野ってば、大丈夫か……?」
その場に倒れ込んでいる水野に、彩楓は慌てて声を投げ掛ける。
立ちションしている所を見せてもらうつもりでいたのに、まさか水野が転んでしまうなどさすがに思いもしなかった。
水野に話し掛けている間も、つい戸惑わずにいられない。
草むらに伏せたまま、なかなか起き上がろうとしなかったのだ。
「い、いつぅっ……ひっく、えうぅんっ……!?」
恐る恐る身を起こしている間も、水野はすぐに泣き崩れてしまう。
地面に転んだ拍子に、打ち所が悪かったせいで怪我をしてしまったのだ。
膝を思いっ切りぶつけてしまったせいか、とにかく痛くてたまらない。
さらけ出している下半身を取り繕うどころか、膝を庇うだけで精一杯だったのだ。
「水野は男なんだから、転んだ程度でいちいち泣かなくったっていいじゃないか。いい加減、落ち着いてくれって……」
いきなり泣き出す水野の様子に、彩楓も思わず頭を抱えてしまう。
立ちションする様子を覗こうとしたばかりに、まさか水野に怪我をさせてしまうなどさすがに思いもしなかったのだ。
水野をなだめている間も、つい思い悩まずにいられない。
何とかして泣き止んでもらいたいのに、膝も怪我を痛がってばかりいたのだ。
「ひ、ひっく……うぅっ、だってオヤビンが、オヤビンが立ちションする所なんかいきなり覗こうとしてくるからぁ……!?」
フルフルフルッ……
どんなに彩楓からせがまれても、水野はなかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
立ちションを覗いてくるだけでも考えられないのに、いきなり絡んできた挙げ句に思いっ切り地面に押し倒されてしまったのだ。
おかしな行為を平然と迫ってくる彩楓に、つい文句をこぼさずにいられない。
膝をすり剥いたせいで、当分は立ち上がれそうになかった。
「まったく、水野ってばホントに世話が焼けるなぁ……大体、こんな怪我なんて対して痛くないだろう? ホントに水野ってば泣き虫だなぁ……」
なかなか泣き止もうとしない水野の様子に、彩楓は思わず手を焼いてしまう。
もしおかしな騒ぎになっても面倒なのに、未だに水野が顔を伏せたまま涙を零している始末なのだ。
たかが転んだ程度なのに泣き崩れてしまうほど、ここまで水野が泣き虫だったなどさすがに驚かずにいられない。
あまりに弱り果てている水野の様子に頭を悩ませている間も、このまま放っておくことも出来そうになかったのだ。
ゴソゴソゴソッ。
「どうしたんだ、お前達。そんな所で一体何をやっているんだ? おい水野、大丈夫か……大変だ、怪我しちゃってるじゃないか……!」
彩楓が途方に暮れていると、別の誰かが二人の元に駆けつけてくる。
草むらの陰で誰かが騒いでいる様子が気になって、コーチが様子を見に来たのだ。
地面に腰掛けたまま泣きじゃくっている水野の姿が目に飛び込んできて、つい慌てずにいられない。
どうやら怪我をしてしまったらしく、膝を抱えたまま縮み上がっていたのだ。
「これ、もしかして此花の仕業なのか? まだ練習だって終わっていないのに、こんな真似なんかして一体どう言うつもりなんだ……!」
水野の様子を窺いながら、コーチはすぐに彩楓へと注意をぶつける。
休憩中に水野が怪我をした理由を明かすよう、傍にいた彩楓へと詰め寄っていく。
普段からお転婆な節がある彩楓がどんな悪さをしたのか、無理にでも本人の口から聞き出すつもりでいたのだ。
「ちょ、ちょっと立ちションしているのを見せてもらおうって思ったら、勝手に水野が転んだだけなんだからな! 別にオレのせいじゃないじゃん……!?」
いきなり叱りつけてくるコーチの様子に、彩楓は思わずひるんでしまう。
自分だけの手で問題を片づけるつもりでいたのに、ついにコーチに見つかってしまったのだ……じっとこちらを睨んでくる様子など、あまりに気まずくてたまらない。
物々しい雰囲気に戸惑うまま、事情を仕方なく明かすしかなかった。
水野が立ちションしている所を覗き見ようとしたら恥ずかしがって、勝手に転んだと渋々打ち明ける。
「此花、往生際が悪いぞ! 大体女子の分際で、どうして男子にちょっかいなんて出してくるんだ……さすがに今日の事件は見過ごせそうになさそうだ。たっぷり反省してもらうつもりだから今のうちに覚悟しておけ……!」
グイッ。
彩楓の言葉に耳を傾けた後も、コーチはさらに言葉をぶつける。
水野に怪我をさせたのを注意した途端に機嫌を損ねている素振りなど、あまりに見過ごせそうになかった。
ついには彩楓の手首を掴んだまま、強引にその場から立たせていく。
言い訳を重ねてばかりで少しも謝ろうとしない態度を、無理にでも改めさせるつもりでいたのだ。
「ちょ、ちょっと! コーチってば、どうしてそんなに怒っちゃってるのさ……あうぅんっ!?」
モゾモゾモゾッ。
あまりに唐突なコーチの行動に、彩楓はすっかり焦ってしまう。
少しも言い分を聞いてもらえないまま、突然身体を持ち上げられてしまったのだ。
コーチの後をついていく間も、つい身を捩らせずにいられない。
どんなもがき続けても、乱暴な手つきを少しも振り払えそうになかったのだ。
「おーい、みんな。ちょっと集まってもらえるか……?」
嫌がってばかりいる彩楓の様子も構わず、コーチはすぐに集合を呼び掛ける。
部員達を集めた上で、日頃のお転婆な振る舞いを正すつもりでいたのだ。
細い腕をしっかりと掴んだまま、続々と群がってくる部員達を待ち受ける。
「こ、コーチってば! もうお願いだから離してってば……あうぅんっ!?」
フラフラフラッ。
次々と集まってきた部員達の前に突き出されたまま、彩楓はすぐに縮み上がってしまう。
たかが水野が膝を擦り剥いた程度で、ここまで大事になってしまうなど考えられない事態だった。
慌ててコーチに文句をぶつけている間も、つい言葉を詰まらせずにいられない。
おかしな気まずさに苛まれるあまり、何も言い訳できそうになかったのだ。
「此花、いい加減おとなしくしてろ……此花が練習中にふざけていたせいで、水野に怪我をさせてしまったんだ。これからたっぷり此花に反省してもらうつもりだから、ちゃんと見ておくように!」
彩楓に注意を浴びせたまま、コーチは部員達を相手に言葉を投げ掛ける。
休憩中にふざけていたせいで水野に怪我をさせてしまったと説明しながら、これから彩楓に罰を与えるつもりだと言い放つ。
部員達の前に彩楓を立たせたまま、これから繰り広げるお仕置き部員達も見届けるよう口走ってくる。
「こ、コーチってば。みんなのいる前なのに、これから何をするつもりなのさ……あうぅっ!?」
バシンッ!
思い掛けないコーチの発言に驚く間もなく、彩楓はあっけなく言葉を詰まらせてしまう。
腰を掴まれるまま上半身を押し倒されて、部員達の前に突き出されたお尻をブルマ越しに叩かれてしまったのだ。
平手を思いっ切り打ちつけられた途端、つい悲鳴を撒き散らさずにいられない。
強引に身動きを封じられるまま、あまりに屈辱的な行為などを迫られてしまったのだ。
ジリジリジリィッ……!
(そんな、みんなのいる前だって言うのに……コーチってば、どうしてオレのお尻なんか叩いてきちゃってるの!?)
コーチが仕向けてきた仕打ちの凄まじさを、彩楓は嫌と言うほど思い知らされる。
水野に怪我をさせたお仕置きと称して、まさかお尻を叩かれてしまうなどさすがに想像すらつかなかった。
たった一発喰らっただけなのに、猛烈な痛みが下半身に響き渡ってきてたまらない。
すぐにでもこの場から抜け出したい反面、どんなに身を捩らせてもコーチに腰を掴まれたまま決して離れられそうになかったのだ……
「も、もうお願いだから勘弁してってばぁ……あうぅっ!?」
ヒクヒクヒクッ。
後ろを振り返りながら、彩楓は恐る恐る頼みごとを始める。
すぐにでもお尻叩きを終わらせて欲しいと、背後にいるコーチに訴えていたのだ。
コーチの返事を待っている間も、ついうろたえずにいられない。
部員達のいる前なのに、これ以上いたずらにお仕置きなど迫られたくなかったのだ。
「さすがに一発だけじゃ反省が足りてないみたいだな……水野もあんなに痛い思いをしているのに、まさかこんな程度で許してもらおうなんて思ってないだろうな……!」
グイッ。
もがき続けている彩楓をしっかりと取り押さえたまま、コーチはさらにお仕置きを繰り広げていく。
水野に怪我をさせてしまった分、たっぷり痛い目に遭ってもらうつもりでいたのだ。
細い腰つきを強引に引き寄せたまま、思いっ切り片手を振り上げる。
さらに平手をぶつけてしまおうと、小振りなお尻にしっかりと狙いを定めていく。
「そ、それは……はうぅっ! お、お願いだからそんなに叩かないでってば!?」
バチィッ! ビチィッ! バチィッ!
コーチの手を少しも振り解けないまま、彩楓はすぐに腰をくねらせてしまう。
自分の意見を聞き入れてもらえないうちに、またしてもお尻を叩かれてしまったのだ。
小気味良い物音が周囲に響き渡ってきて、弱々しい悲鳴が口元から洩れ出てくる。
平手をお尻に打ちつけられるたびに、たまらない痛みが一気に下半身へ押し寄せてくるのだ。
「ひぃっ、ひぃっ、ひぃっ……ひぐぅうっ!?」
ビシィッ! バシィッ! ビシィッ!
コーチに迫られるまま幾度となくお尻を叩かれるうちに、彩楓は着々と弱り果てていく。
猛烈な痛みが立て続けに押し寄せてきて、段々と気持ちが堪えられなくなってきてしまったのだ。
平手をぶつけられるたびに、つい身を捩らせずにいられない。
胸の奥底を激しく揺さぶられる中、部員達のいる前で情けない格好を晒さないよう踏ん張るだけで精一杯だった。
「お、お願いだから……それ以上はホントに止めてって言ってんじゃん!」
ヒクヒクヒクッ……
コーチの手がお尻から遠ざかった後、彩楓は恐る恐る頼みごとを始める。
無闇にお尻を叩かないで欲しいと、必死の思いでせがんでいたのだ。
もしこれ以上おかしなお仕置きなどを仕向けられてしまえば、いつ取り乱してしまうかも分からない状況だった。
背後を振り返って恐る恐るコーチの表情を窺っている間も、何故か視界まで歪んでくる。
「さすがに痛くてたまらないみたいだな。これで最後にしてやるから、しっかり歯を食いしばれ……ふんっ!」
ボスンッ!
彩楓の洩らした泣き言に耳を傾けた後、コーチは言葉を切り出す。
やっと反省する気持ちになってくれたようなので、最後の一発を彩楓のお尻に喰らわせるつもりでいたのだ。
片腕を思いっ切り振り上げた後、渾身の力を込めたまま容赦なく振り下ろしていく。
「い、嫌ぁっ……あ、あひぃいんっ!?」
ガクガクガクッ、プシャアアアァァァッ!
コーチの平手を思いっ切りお尻に浴びせられた途端、彩楓はとんでもない現象を引き起こしてしまう。
猛烈な痛みに襲われるまま、あっけなく股間を緩めてしまったのだ。
大事な部分から生温かい液体が一気に溢れ出してきて、パンツの内側を徐々に駆け巡ってくる。
口から洩れ出る弱々しい悲鳴とともに、はしたない水音が混じってくる始末だった。
シュルシュルシュルッ、グシュグシュグシュッ。
(やだ、もしかしてオレ……オシッコなんて漏らしちゃってるのか!?)
思わぬ拍子に引き起こした失禁に、彩楓はあっけなく意識を奪われてしまう。
コーチの手によって延々とお尻を叩かれ続けた挙げ句、まさかオシッコまで漏らしてしまうなどあまりに考えられない事態だった。
はしたない液体が股間の周辺だけでなく、お尻の辺りにも着々と押し寄せてくる。
しでかした粗相を恥じらう間も、ひとりでに身を捩らせたまま少しも股間を引き締められそうになかったのだ……
「お、お願いだからこれ以上は出てくんなって……はうぅっ! 駄目ぇっ!?」
ジュワジュワジュワッ、チョロチョロチョロッ。
排尿の勢いを少しも止められないまま、彩楓はさらなる事態を招いてしまう。
パンツの内側を駆け巡っていたオシッコが、ついに裾から零れ始めたのだ。
足の付け根から太股の辺りへと這い回ってくる液体の様子に、つい茫然とせずにいられない。
着々と濡れていく下半身の状態に戸惑っている間も、お尻に余韻が響いてきて、ひとりでに腰をくねらせてしまうのだ。
チョボチョボチョボッ、ピチャピチャピチャッ……
「うわぁ……おい、見てみろよ。此花のやつ、オシッコなんて漏らしちゃってるみたいだぞ?」
「あんなに思いっ切りお尻を叩かれちゃったんだ。さすがに痛くてたまらなかったんじゃないのか……?」
「うはぁ、あんなにお尻まで濡れちゃってる。さすがに此花のやつも可哀想かもしれないな……?」
彩楓が突然しでかした粗相に、周りにいる部員達も呆気に取られてしまう。
コーチに散々お尻を叩かれた挙げ句、ついには失禁を引き起こしてしまったらしい……裾部分から薄黄色い液体が零れ出してきて、ブルマの表面が濡れ光ってくる様子につい視線を吸い寄せられずにいられない。
自分達ですら手を焼くほどお転婆な彩楓が、ここまで脆くも打ち負かされてしまうなどさすがに想像すらつかなかったのだ。
「……や、やだっ! お願いだから、こんなみっともない格好なんて見ないでぇっ……!?」
シビビビビビッ、グシュグシュグシュッ。
次々と騒ぎ立ててくる部員達の様子に、彩楓はますます困り果ててしまう。
決して他人には見せられないような情けない姿などを、寄りにも寄って顔見知りの相手にさらけ出してしまったのだ。
しでかした粗相を悔やんでいる間も、緩んだ股間をなかなか思うように引き締められそうになかった。
延々とオシッコを垂れ流すうちに、ついには足首まで派手に浸してしまっていたのだ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あうぅっ!?」
ポタポタポタッ、ポタタッ……
すべてのオシッコを出し尽くした後も、彩楓は落ち着きを取り戻せそうになかった。
延々と粗相を繰り返すうちに、とんでもない格好を作り上げてしまった……パンツやブルマだけでなく、下半身のほとんどにはしたない液体を行き渡らせてしまったのだ。
じっとりと肌に張りつく感触など、あまりに情けなくてたまらない。
やっと痛みも引いたはずなのに、お尻を突き出した格好のまま少しも引っ込められそうになかったのだ……
「どうだ、此花。少しは思い知ったか? そろそろ練習も終わりだから、さっさと体操の準備に取り掛かってもらえるか……」
その場に泣き崩れている彩楓を相手に、コーチは平然と言葉をぶつける。
水野を痛い目に遭わせてしまった分、さすがに反省できたはずだと彩楓に言い聞かせていたのだ。
他の部員達に整理体操するよう呼び掛けている間も、未だに縮み上がっている彩楓の様子につい注目せずにいられない。
「ほら、此花。お前は水野と一緒に休んでいろ?」
「そ、そんな。お願いだから一人っきりにさせてってば……きゃんっ!?」
ギュッ。
部員達を整列させた後、コーチはさりげなく言いつけを始める。
なかなか泣き止もうとしないようなので、彩楓を一緒に休憩させることにしたのだ。
嫌がる彩楓の手を引っ張りながら、水野が腰掛けているベンチへと向かわせる。
「お、オヤビン。大丈夫……ですか?」
彩楓の様子を窺っている間も、水野も思わず言葉を失ってしまう。
自分より運動神経も良いはずの彩楓が、ここまで弱り果ててしまうなど思いも寄らない事態だった。
恐る恐る彩楓に心配を寄せた後も、段々と言葉が途切れてしまう。
どうやって慰めれば良いのか、少しも思いつきそうになかったのだ。
「み、水野ってば……くうぅっ!?」
ヒクヒクヒクッ、モジモジモジッ。
いきなり話し掛けてきた水野に、彩楓はすぐにひるんでしまう。
おかしなお仕置きを迫られるまま、あまりに恥ずべき姿などを子分の前で晒してしまあったのだ。
慌てて視線を逸らした後も、つい縮み上がらずにいられない。
傍にいる水野から突き刺さるような視線を浴びせられるたびに、ひとりでに太股が震え上がってしまうのだ。
モワッ……
(オヤビンのお尻、あんなに派手に濡れちゃって。それにしてもオヤビンのオシッコって、こんな匂いしてるんだ……?)
ずっと顔を伏せたまま泣き崩れている彩楓の様子を、水野はじっと見つめていた。
下半身に纏わりついている薄黄色い滴を目で追っていた矢先、鼻をくすぐるような匂いがふわりと漂ってくる。
先ほど彩楓が垂れ流したオシッコの匂いだと意識させられるうちに、言い表しようのない胸の高鳴りに襲われてしまうのだ。
(まさかお尻を叩いた程度で、此花がまさかオシッコまで漏らしてしまうなんてな……普段からお転婆なやつだと思っていたのに、意外と可愛らしい姿を見せてくれるじゃないか……?)
ベンチの傍に佇んだまま言葉を詰まらせている二人の様子を横目で見つめたまま、コーチはこっそり考え事を始める。
普段から男勝りな彩楓が、お尻を叩かれた程度でここまでしおらしくなってしまうなどさすがに予想外だった。
彩楓の思わぬ一面に、つい興味をそそられずにいられない。
どうやら本人すら今まで自覚しなかったほど、被虐的な本性を秘かに抱え込んでいるようなのだ……
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