05
「ちょ、ちょっと待ってて。すぐ準備するから……」
ガサガサガサッ……
音楽室に向かって授業を受ける羽目に。
モゾモゾモゾッ、ヒクヒクヒクッ……
(あと少しで授業も始まっちゃうはずなのに、今からトイレになんて絶対に行けっこないんだから!)
フラフラフラッ……
着々と押し寄せてくる尿意を、麻鈴はひたすら我慢し続ける。
あと少しで休み時間が終わりそうだったので、今さらトイレになど立ち寄れるわけがなかったのだ。
クラスメート達と一緒に音楽室へ向かっている間も、つい焦らずにいられない。
後ろ髪を引かれるような思いで、トイレを通り過ぎてしまったのだ……
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あうぅっ!?」
ギュムッ……
音楽室へ入った後も、麻鈴はなかなか落ち着きを取り戻せそうになかった。
何としても授業を続けなければいけないのに、おかしな身震いを引き起こしてしまうのだ。
刻一刻と勢いを増してくる尿意が、あまりに苦しくてたまらない。
スカートの上から下半身を押さえ込んだまま、ひとりでに身をこわばらせてしまうのだ。
(やっぱり、トイレに行っておけば良かったかな? このままじゃ本当に、身体が持たなくなっちゃいそう……!?)
ゾクゾクゾクッ、ブルブルブルッ!
言い表しようのない焦りに苛まれながら、麻鈴は音楽室の時計を見上げる。
いつまで身体が持ち堪えられるかも分からない中、残り時間を確かめていたのだ……なかなか終わろうとしない授業の様子に、つい困惑せずにいられない。
ひたむきに我慢を続けている間も、おかしな不安が脳裏をよぎってくる。
下半身の欲求をちゃんと我慢し切れるのか、あまりに気懸かりでたまらないのだ……
「あ、あの。ちょっと保健室に行きたいんですけど……ひぃっ!?」
……チョロロッ。
最後まで尿意を我慢できそうにないと感じて、麻鈴は思わぬ行動に打って出る。
授業を抜け出して、トイレに向かうつもりでいたのだ。
恐る恐る席から立ち上がった矢先、あっけなく悲鳴を洩らしてしまう。
ほんの少し腰を浮かした拍子に股間が緩んで、膀胱内に溜まった液体がひとりでに溢れ出してきたのだ。
ジュワジュワジュワッ、グシュグシュグシュッ……
(どうしよう、もうお股が持たなくなっちゃって……オシッコがどんどん出てきちゃってるなんて!?)
思わぬ拍子にしでかした事態に、麻鈴はあっけなく気を取られてしまう。
ついに我慢が利かなくなって、寄りにも寄って授業中にオシッコを漏らしてしまったのだ。
着々とパンツの中に溢れ出る生温かい液体の様子に、つい茫然とせずにいられない。
はしたない液体を延々と垂れ流すうちに、股間だけでなくお尻の方にまで押し寄せてくるのだ……
「い、嫌っ! お願いだから止まってってば……あうぅっ!?」
チョボチョボチョボッ、シュルシュルシュルッ。
授業中にしでかした失禁に慌てている間も、麻鈴はなかなか思うように股間を引き締められそうになかった。
ずっと無理な我慢を続けていた反動のせいか、オシッコの勢いを少しも止められそうにないのだ。
忙しなく腰をくねらせながら、つい泣き言を洩らさずにいられない。
薄手のパンツだけで持ち堪えられなくなったオシッコが、ついに足の付け根から漏れ始めてきたのだ。
パタパタパタッ、ピチャピチャピチャッ。
「……やだっ! 青山さんってば、一体どうしちゃったの!?」
「ねぇ、もしかして青山さん……オシッコなんて漏らしちゃってるの?」
「どうして休み時間のうちに済ませておかなかったんだろうね、このままじゃ授業にならないじゃない……」
麻鈴が授業中に引き起こした粗相に、周りにいたクラスメート達も思わず度肝を抜かれてしまう。
いきなり席から立ち上がったかと思えば、スカートの奥底から薄黄色い液体を垂れ零してきたのだ。
とっさに麻鈴の傍から身を引いた後も、つい顔を見合わせずにいられない。
激しい飛沫が足元に次々と飛び散ってくる様子など、どう考えても失禁を引き起こした以外に考えられそうになかった。
「ご、ごめんなさい。どうしても我慢できなくって……も、もうお願いだからこれ以上は出てこないでぇっ!?」
チョロチョロチョロッ、シビビビビッ!
段々と周囲が騒がしくなる中、麻鈴はあっけなく縮み上がってしまう。
どうしても尿意を持ち堪えられなかったばかりに、寄りにも寄って授業中に粗相などをしでかしてしまったのだ。
恐る恐る彼女達に弁解している間も、つい取り乱さずにいられない。
はしたない液体によって下半身を浸したまま、どんなに頑張っても取り繕えそうになかったのだ……