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第一話 女子寮のペット




※体験版は製品版全体の1/5ほどの容量です


「ここが今日から暮らす寮か……」
 ぼくはその建物を見上げながらつぶやいた。
 四階建ての小さいマンション……外見からはそのように見える。
 学生寮と聞いて、汚くて古い物件を予想していたのだけど、思ったよりずっとこぎれいで、まともで、安心する。
 もう一度、建物の名称に間違いがないか確認。
 入り口のドアを押して中に入ろうとして、鍵がかかっていることに気づく。
 オートロック。
 ずいぶんと警備が厳重のようだ。
 学生たちの安全に気を遣っているのだろう。
 仕方なく、インターフォンを押して中にいる誰かを呼び出す。
「はい?」
 と、聞こえてきた声は女の人のものだった。
 ……女の人?
 なぜ女性が?
 ともかく、ぼくは呼びかける。
「あ、あの……今日からこの寮に入って、お手伝いすることになってるんですけど……」
 疑問は残ったが、話を続ける。
「待ってました!」
 弾んだような女の人の声。
 すぐにドアの鍵がガチャリと開いた。
 とにかく入館は許可されたようだ。
 そっと中に入る。
 そこは玄関である。
 どうやら一般家庭のようにここで靴を脱ぐことになっているらしい。
 並んでいる靴は……どれも女物?
 ほとんどが学校で使うローファーだった。
 パタパタと奥から人が来る。
「あっ……」
 ぼくと目が合うとその人……女の人はニコッとうれしそうに笑った。
 年はぼくより少し上くらいだろうか。
 とても可愛い人でぼくはドキッとしてしまう。
 髪は胸元まであるロングヘア。
 リラックスした部屋着姿で、生足が目にまぶしい。
 でも、なんでこんなお姉さんがいるんだろう。
 ここは男子寮のはずなのに……
「お姉ちゃんね、葵って言うの」
「葵……さん?」
「入って、入って」
 と、手を引かれる。
 可愛くて美人な年上の人に触られてぼくは恥ずかしくなってしまう。
 それを見て、葵さんはうふっと笑った。
 靴を脱ぐと、むりやり引っ張り込まれる。
 玄関の先にあったのは、普通のご家庭のリビングルームのような空間だった。ただしかなり広くて、大勢が一度に集まれるようになっている。
 そこにいたのは十数人、いや数十人。
 全員が女の人である。
 やはりゆるい部屋着の人が多い。
 ぼくを見て「キャー」と歓声が上がった。
「えっ? えっ?」
 来るところを間違っただろうか。
 ここは明らかに女子寮だ!
 住所と寮名はあってたはずなんだけど……
「寮専属のペットがやっと届きました」
 と、葵さんがぼくを紹介する。
 ……ペット? ……寮専属?
 まったく意味がわからない。
「か、可愛い」
「こんなペットが欲しかったの」
 お姉さんたちの目がうっとりしている。
 こんな大勢に熱視線で見られると本当に恥ずかしい。
「キャー、赤くなってる」
 などという反応までもらう。
「名前どうしようか」
「ポチとか?」
「タマとか」
「ちっちゃいからチビでいいんじゃない」
「うん、それでいいよ」
 みんな口々に言葉を交わし合っている。
 それは……どうやらぼくの名前を決めているらしい。
 ぼくには大護(だいご)という立派な名前があるんだけど……
「じゃあ、チビね。よろしくね、チビ」
 横にいた葵さんがまとめるように言った。
 チビなんてひどい。
 確かにぼくは同級生に比べて背が低いかもしれないけど……、そんな変なあだ名をわざわざつけることはないじゃないか。
「可愛いね、チビ」
「こっちおいで」
 お姉さんたちが群がってきて、ぼくの頭をなでたり、腕のあたりをさすったりする。それは心地いいけど、恥ずかしい。思わず逃げたくなってしまう。
「今日からチビは私たちのペットだからね」
「……え?」
 そんな話は聞いてない。
 どこまで本気で言っているのだろうか。
「動物なのに、服を着てるっておかしいよね」
「じゃあ、脱がしちゃおうか」
「!?」
 急に怪しい目になるお姉さんたち。
 たくさんの腕が伸びてきて、ぼくのシャツのボタンを外し、ベルトを外す。
 抵抗したいのだが、フェロモンとでも言うのか、奇妙にいい匂いでくらくらしてしまい身体に力が入らない。
 あっという間に上半身と下半身を脱がされてしまった。
 靴下まで取られ、残る守りはパンツ一枚となったが……
「えいっ」
 と、葵さんがぼくのパンツを引き下ろす。
 必然的に大事なところがあらわになって、衆目に晒された。
「キャアアアア!」
 全員の目がぼくの股間に集中した。
 この騒ぎに積極的に加わっていなかった後ろのほうの人たちまでガン見している。
 ぼくのおちんちんはなぜか立っていた。
 完全にとまではいかないが、海綿体が膨らんで大きくなっている。
「すごい」
「こんなになってるんだ……」
「小さくない?」
 女の人たちが感想を漏らす。
 ぼくは背も低いが、大切な部分も……まあ小さいかもしれない。
 本当に恥ずかしい。
 勃起したチンチンをこんな大勢に見られるなんて……
 むくっとなぜか股間に力が入ってしまう。
「キャッ、動いた!」
「なんかどんどん大きくなってない?」
「小さくない?」
 ぼくはこの状況に興奮しているようだった。
 仕方がないのだ。
 いい匂いのする薄着のお姉さんたちがこんなにたくさんいるんだから。
「どうなってるんだろう、これ……」
 真横にほとんど密着している葵さんがぼくのおちんちんを軽くつついた。
「んっ!」
 ぼくは唐突な快感にぴくんとなってしまう。
 ちょっと触れられただけなのにこんなに気持ちいいなんて……
 女性に大事な部分を触られるのは、もちろんこれが初めてだった。その上美人にさわられたのだから、感じてしまってもおかしくはないだろう。
「皮がかぶってるのかな?」
 顔を近づけて、人差し指と親指でつまむ。
「んんんんっ!」
 それは射精感を呼び起こすようなさわり方だった。
「ずるい」
「私にも触らせて」
 まわりから手が伸びる。
 葵さんだけでなく、大勢がぼくのチンポをいじくり始める。
「ぷにぷにしてる」
「あったかいよ」
 軽くしごくような動き。
 そんなにされたら……
「んんっ!」
 びゅびゅびゅっ!
 射精してしまった。
 こんな大勢の前で。
「ひゃあっ!?」
「出たっ!」
「出てるよ!」
 びゅびゅっ! びゅびゅーっ!
 我慢することなんてできなかった。
 この異常な状況の中、お姉さんたちに導いてもらってすごく気持ちいい。我を忘れて性感をむさぼる。
「すごい飛ぶんだね」
「べとべと」
「ぬるっとしてる」
 お姉さんたちはぼくの精子を手でもてあそんでいる。
 たくさん出してしまった。
 勢いが凄かったらしく、後ろの方で見ていたお姉さんたちのところにまで飛んでいる。それだけ気持ちよかったということである。
 でも、どうしよう。遠慮なく大勢にぶっかけてしまった……。
 みんなの顔や服に白濁液がべっとりついている。
「うーん、しょっぱい?」
「こんな味なんだ……」
 幸いというか、お姉さんたちは気にしてないようで、ぼくの精子を舐めたり飲んだりしている。
 そんな光景を見ていると、またもおちんちんが固くなってくる。
「わっ、また大きくなったよ」
「そういうものなの?」
 葵さんがきゅっとぼくの男根を握る。
「んんっ!」
 射精直後だというのにまったく鈍らない感覚。
 女の人に勃起したチンチンを握られるというのはそれだけで天国だった。
「こんなに固いなんて……」
 驚いたような声で葵さんはぼくの分身をなで回す。
 別の人が興味深げにタマ袋のあたりをさする。
 さらには乳首をくりくりとされる。
 くすぐったいというか奇妙な感触だった。
 ぼくは肩をすぼめて、腰を突き出し……
 びゅびゅびゅっ!!
 またも放出。
 熱いものが股間の奥からこみ上げてきて、尿道をあっという間に駆け抜け、先端から発射される。
 びゅくくくくっ!!
 そしてぼくにオーガズムがフィードバックされる。頭の中でピンク色の花火が咲いたような感覚だった。
「ああっ! また出たよ!?」
「すごーい」
「もっと出しちゃえ!」
 びゅっ! びゅびゅっ!
 ぼくはリクエストに応えてもっと出した。
 裸で射精しているところを見られるのは恥ずかしい。
 しかし、それが気持ちいいのだから仕方がない。
「ふふっ、たくさん出たね」
 笑顔でぼくの顔を覗きこむ葵さん。
 本当に美人で可愛い人だ。
 葵さんの手はぼくの精子でべとべとになっていた。
 ちゅるちゅると自分の指をねぶる。
「んっ……すごい濃さ。美味しい」
 その顔が恍惚としているように感じる。
「おちんちんドロドロになってるよ……」
 髪をかきあげた葵さんは、精子で汚れたぼくの大切な部分をぺろりと舐めた。
「んひっ!?」
 突然の快感にぼくは声を上げてしまった。
 皮の上からだからまだよかったが、亀頭の粘膜に触れられたら大変なことになってしまいそうだ。
「あっ、気持ちよさそう」
 お姉さんたちはにこにこしながらぼくの顔を見つめる。
 大勢に感じているところを見られている。
 やっぱり恥ずかしい!
 葵さんがぼくのチンポの精子を舐め取っていく。
 やがて舌は唯一露出している尿道口に向かい……
「んんん!」
 ぼくはのけぞった。
 ヌルヌルした舌が一番敏感なところに触れたのである。
「ここがいいの?」
 先っちょを舐め回される。
「んひぃぃぃ……!」
 ぼくはほとんどけいれんした。あまりに刺激が強すぎる。
 その身体をお姉さんたちが優しく押さえつける。
 感じまくる姿を上から覗きこまれる。
「ここどうなってるの?」
 葵さんがとうとう皮の存在に気づいたようだった。
 ずるんと指で一気に皮を下ろされた。
「あひぃ」
 亀頭がむき出しになってしまう。
 まずいことにそこは臭くてチンカスが貯まっていた。
 こんな汚いもの人には見せられない。
 それなのに大勢の薄着できれいなお姉さんたちが見下ろしているのである。
「うわあ、こういう風になってるんだ……」
「真っ赤だね」
「これがおちんちんの本体?」
 近くで凝視される。
 ぺろりと葵さんが舐めた。
「…………!!!」
 それは欲しかった刺激かもしれない。
 おちんちんにぎゅうっと力が入る。
「わっ、跳ねてるよ」
 暴れようとする肉棒を葵さんが抑えた。
 そして、
「いただきまーす♪」
 と、くわえてしまうのである。
 唇が肉棒を締め付ける。
 口内の生暖かい空気を感じる。
 舌がむき出しの亀頭を舐め回した。
「んあああああああ!」
 大きな声が出てしまった。
 本当にそれくらい気持ちよかったのだ。
「んふっ……」
 鼻で息をした葵さんはさらに舌を回転させて、チンカスを舐め取っていく。
「ひゃああああっ!?」
 押し寄せる狂乱の刺激にぼくは声を上げるしかない。
「わあっ、気持ちよさそう」
「おちんちん気持ちいいんだ?」
「あたしもしてあげたい!」
 しかし、ぼくの大事な相棒はいま葵さんの専用になっている。
 唇が前後して別の種類の刺激が与えられる。
 これはぼくをイかせようとする動きだ。
 まずい、本当に。出てしまう……
 びゅるるるっ!!
 一瞬たりとも我慢することなど出来ず、ぼくは葵さんの口内に放精した。
 びゅっ! びゅっ!
 今日三回目の射精。
 ほとんど間を置かずに出してしまった。
 快感も勢いもまったく衰えていなかった。
 ぼくは興奮と絶頂のさなかにいる。
「んふふふ」
 葵さんは楽しそうに鼻で笑いながら、唇のグラインドを止めない。
 それでさらにぼくは射精を促される。
 ぴゅっ……ぴゅっ……
 しかし、さすがに三回目だけあって、出る量自体は少なくなっているようだ。
 もう出なくなった肉棒をしつこく口でしごかれる。
 それによってさらなる快楽がぼくに与えられた。
 ちゅぽんとようやく葵さんの唇からちんちんが抜けた。
 喉が動く。
 ぼくの精子を飲んでしまったらしい。
「やっぱり美味しい♪」
 お姉さんはなぜかぼくの精子が好きらしい。
「ずるい、葵ちゃんだけ」
「あたしたちも飲みたい」
 周囲から抗議の声上がる。
「お好きなだけどうぞ。私たちのペットなんだから、かわいがっていいんだよ」
 満足したらしい葵さんが下がると、他の女子たちの舌がぼくの身体に群がった。
 太ももを舐められる。おなかを舐められる。
「んんっ」
 首筋を舐められる。
 気持ちいいというよりはくすぐったい。
 はっはっと犬のような吐息が聞こえる。
 何が楽しいのかみんな興奮しているようだ。
 お風呂にも入ってないし汚いから舐めるのはやめてほしい。
 しかし、そんなことを言う権利はぼくにはないようだ。
「うふふ、チビチビ♪」
 一人がぼくに顔を近づけてくる。
 同級生だろうか。
 そう思うくらい丸顔で幼い感じのする人だった。
 しかし、おそらくは他の人たちと同年代なのだろう。
 胸を見ればわかる。
 ……大きいのだ。
 子供みたいに可愛いのに、アンバランスな巨乳であった。
 ちろりと小さいおちょぼ口から真っ赤な舌が伸びた。
 ただでさえ顔が近いのにさらに近寄ってくる。
「んっ」
 唇を舐められた。
 キスされたのだ。
 もちろん女の人にキスされるのは初めての経験である。
 名前も知らない可愛い人がぼくのファーストキスの相手だった。といっても、初対面の女の人たちに裸を見られ、射精させられているのだから、そんなことはもうどうでもいいのかもしれないけど……
 舌と舌がぶつかった。
 にゅるり
 それは驚くほど心地よい感触であった。
 思わず自分からベロを動かしてしまう。
 キスというのはこういうものなのか?
 ぼくは恍惚としながら、ぬるぬるし続ける。
 びゅるるるっ!!
 いつの間にか固くなり、天を向いていたおちんちんが勝手に射精した。
 全身を舐められ、濃厚なキスをして、気持ちよくなってしまったのである。
 まさか触られてもないのに出るとは思わなかった。
「あはっ、また出たねー」
「あーん、私にも飲ませて」
「すごい臭い」
 女の人たちが飛び散った精子を舐め取っていく。
「ぷはあ……」
 ようやく、キスしていたお姉さんが離れた。
 童顔が真っ赤に染まっている。
「いえい、ペットとファーストキスしちゃった」
 どうやらお姉さんのほうも初めてだったらしい。
「どいてどいて、次は私」
 別のお姉さんが来て、目を閉じ舌を伸ばす。
 セカンドキスが始まった。
 二度目もやはり濃厚なキスだった。
「おちんちんお掃除しまーす」
 だれかがぼくのペニスの根本をつまんだ。
 絶え間なく連続射精したそこはさすがにぐったりしていたが、ちょっと触られただけでも快感が響く。
「あーん」
 深く、くわえられた。
 そのままにゅぽんと根本から先っぽまで唇が通過していく。
「んんっ」
 それだけで股間に血液が集まっていく。
「大きくなってきた♪」
 と、だれかが喜んだ。
「私にもちょうだい」
「すごい、本当に固くなるもんなんだね」
 ぼくのおちんちんは数人の間で取り合いになる。
 舌が亀頭を舐め回し、竿を前後し、タマをさする。
 その間にも、もちろんねっとりとしたキスは続いている。
 誰かが乳首をいじり、それから唇に含む。
 舌による愛撫が襲う。
 びゅくくくくっ!!
「あー、またイッた」
「これが精子か……」
「なんか量が少なくない?」
「私の分ももっと出して」
 これで何度目の射精になるだろうか。
 もう覚えていない。
 発熱した全身に性が駆け巡っている。頭までおかしくなってしまい、もうほとんど何も考えることが出来ない。
 ぼくは気持ちよくされて、絶頂に達するだけの存在となっていた。
 それはいつまでも続いた。



 唐突な話であるが、家庭の不幸やら手続きの不備やら制度の欠陥やら色々あって、ぼくは家を失い、学校にも行けず、一人世間に放り出されることになった。
 本当に唐突だったのである。
 ほとんど一夜にして、ぼくはすべてを失った。お金もなく、泊まるところもなく、着の身着のままバッグひとつでただ呆然と立ち尽くすしかなかった。
 しかし、捨てる神あれば拾う神あり。
 知り合いの千種さんという親切な女性が世話を焼いてくれて、とある学生寮に入れることになったのである。
 寮費は寮内でちょっとした仕事をしさえすれば無料。食事も出る。さらには、千種さんの紹介で新しい学校にまで通えるという実にいいお話だった。
 そんなわけでぼくは喜び勇んで寮にやってきたのだが……
 気がつくと、寮一階のリビング――談話室のようなところにぼくはいた。
 全裸で毛布を羽織っている。
 どうやら眠っていたらしい。
 窓から差し込む光は朝日だろうか。
 制服姿の女の人たちが忙しそうにドタバタと駆け回っている。
 近隣では有名な女子校の白い清楚なセーラー服だった。
 どうやらぼくは間違って、女子寮に来てしまったらしい。
 それもペットとして……


製品版に続く


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