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第二話 催眠生徒会(体験版)



 放課後。
 生徒会室に生徒会の主要メンバーが集められ、会議が行われた。
「いったいどうなっているのかしら……」
 生徒会長がホワイトボードの前で腕組みする。
 いかにも真面目でお堅い美人であった。
 黒くてきれいな長髪すら、女性らしさというより几帳面さを感じる。
 会長以外の面々は会議用の机の前に座っていた。
 副会長は女子である。詳しくは知らないが会長の片腕的な人物であるらしい。
 書記は男子。会長には内緒だが副会長とつきあっている。
 残りは目立たない会計と庶務。
 それにぼく。
 生徒会室に集まっているのは合計六人だった。
「会長、いったい何が問題なんですか?」
 ぼくは手を上げる。
「それはもちろん女子生徒たちが集団で妊娠してることよ」
 不純異性交遊、妊娠。
 そんな単語をホワイトボードに書く。
 確かに大問題だった。
「おかしいのよ。こんなに大勢妊娠してるのに、先生方は何も言わない」
 それどころか、妊娠している女子を応援し、専門の授業や教育を行っているくらいなのだ。
 普通の学校ではあり得ないことだろう。普通であれば。
 だが……この学校は催眠アプリで全員が洗脳されているのである。
 ぼくはちらりとスマホに目を落とす。


  郁美
  サド 2 [いじめるのが好き]
  愛情 0 [興味なし]
  従順 5 [命令絶対厳守]
  常識 5 [いかなることでも信じる]


 画面にこんな表示が出ている。
 これこそ催眠アプリだった。
 郁美ちゃん(生徒会長である)は現在の従順度が5、つまりぼくの言うことならなんでも聞く。そして常識度5でぼくの言うことをなんでも信じる。
 愛情度はゼロで完全に他人だが、やろうと思えば数字を最大の5にして生徒会長を愛の奴隷にすることも出来た。それをしないのは、会長がデレるとあまり面白くないからである。
「会長」
 ぼくは手を上げた。
「なによ」
「不純異性交遊と妊娠という単語は堅苦しすぎて生徒に通じないんじゃないでしょうか?」
「そうかしら?」
 生徒会長は首をひねる。
 妊娠はともかく、不純異性交遊なんて言葉は大昔のドラマにしか出てこない。
「『不純異性交遊』と『妊娠』を、『おちんちんおまんこ事件』『精子中出しぴゅっぴゅ』に変えたらどうですか?」
「そ、そうね……」
 会長はぼくの言うとおり、『おちんちんおまんこ事件』『精子中出しぴゅっぴゅ』とホワイトボードに書き加える。こんなしょうもないことでもぼくの言うことを聞いてしまうのが、催眠アプリの力だった。
「とにかく、今朝の調査で、妊娠……精子中出しぴゅっぴゅされた女子生徒たちを確認したわ」
 名前の書かれた資料を配る会長。
 彼女が調べた限り、妊娠している女子生徒は五十名以上いるらしい。本当はもっといる。なぜ断言できるかというと、ぼくが妊娠させたからだ。
「これは大問題よ。いったいどうしたらいいのかしら……」
 腕を組み、悩み始める会長。
 こんな異常事態、さすがの彼女の手にも余るに違いない。ぼくが催眠アプリを悪用して、好き勝手に膣内射精してしまったからこんなことになったのだ。
 ほとんど誰も意見せず会議は進展しない。
 飽きてきたぼくは立ち上がり、会長の背後に回る。
「……なによ」
 振り返ってにらむ会長。
「いえ、髪の匂いを嗅いでいるだけです」
「……そう」
 会長は納得する。
 ぺろりとスカートをめくる。
 下着はぼく好みの清純な白であった。ちょっと野暮ったい形だが、会長のキャラクターにあっているし、逆にそそられてしまう。
「だからなによ」
 ぼくの手を払う女子生徒会長。
「いえ、ぼくは生徒会のセックス担当なので、生徒会長にいやらしい悪戯をしているだけです」
「……そうだったわね」
 と、会長は納得してしまう。
 スカートの中に顔を突っ込んで、お尻に密着。
 すりすりと上下させる。
 ただやわらかいだけでなく、弾力のあるお尻だった。
 この生徒会長さん、美人なだけでなく、いろいろなところがやわらかいのだ。
「そうだ」
 閃いたぼくはスカートの外に顔を出す。
「なによ」
「生徒にちんちんまんまんされると困るんですよね。それならまず学校を視察してみたらどうですか?」
「視察?」
「面白いところがあるんですよ」

 放課後の新校舎である。
 生徒会長を先頭に、生徒会の面々が廊下を練り歩く。
 通りかかった生徒たちは会釈したり、物珍しそうに眺めたり、逃げていったり様々だった。
「それでどこの教室よ?」
「ほら、そこですよ」
 と、ぼくは指さす。
 生徒会長はその教室の扉を開けた。
 中にはセックスしている生徒たちがいた。
 カップルが……8組だろうか。
 合計16人が生でまぐわっている。
「なっ!?」
 驚愕する会長。
 ここは通称ラブホルーム。
 放課後に男女がセックスをするための教室だ。
 もちろんここをラブホにすると決めたのはぼくである。
 相手のいる男女は好きにここを使っていい。条件は生で挿入し、射精を行うこと。それだけだ。

…………
…………
(以降は製品版で)


第三話(体験版)に続く


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