体験版 味覚異常
「あ、あうぅっ……!?」
ヌロヌロヌロォッ、グチョッ。
触手の分泌液を浴びせられた後、苺香はすっかり狼狽してしまう。
戦って間もないうちに身動きを封じられて、顔中をおかしな代物で汚されてしまったのだ。
粘ついた液体が零れ落ちるたびに、ついうろたえずにいられない……鼻を突くような、猛烈な異臭まで漂ってくる。
すぐにでもここから抜け出さなければいけないはずなのに、少しも気力を振り絞れそうになかった。
トクンッ、トクンッ、トクンッ……
(やだ、こんな気持ち悪いものなんて浴びせられちゃってるのに……どうして、こんなに身体中が熱くなってきちゃってるの!?)
触手の束に身体を預けたまま、苺香はすぐに思い悩んでしまう。
濃厚な臭いを嗅いでいるうちに、複雑な感情へと苛まれ始めていたのだ……ひとりでに全身が火照ってきて、つい胸を弾ませずにいられない。
悶々とした気分に苛まれて、少しも気分を誤魔化せそうになかった。
意味も分からないうちに全身が興奮し切って、すぐにでも気持ちがおかしくなってしまいそうな錯覚にも苛まれてしまう……
「どうした、綾羅木の巫女よ……ほほう。さては、これでも欲しくなってきたのか? 丁度いい機会だから、試しにしゃぶってみるんだ!」
プルンッ。
苺香の表情をじっと観察しながら、物の怪はとんでもない行動を取り始める。
目の前に立ちはだかった後、わざとらしく逸物を差し出す。
ずっと瞳を潤ませている理由など、いやらしい気分に浸っている以外に考えられそうになかった……本人も気づいていない感情を、無理にでも引き出す魂胆でいたのだ。
すぐにでも股間のものを咥えるよう、平然と苺香に言い放つ。
「い、嫌っ! そんないやらしいものなんて突然見せてきちゃって、一体どう言うつもりなのよ……!?」
フルフルフルッ、ヒクヒクヒクッ。
物の怪のおかしな言い分に、苺香は思わずひるんでしまう。
ただでさえ触手に掴まって大変な中、いやらしい行為まで迫られてしまうなど思いもしなかった。
慌てて文句をぶつけている間も、すぐに言葉を詰まらせてしまう……股間の辺りで起き上がっている代物など、見ているだけで気恥ずかしくてたまらない。
とっさに視線を逸らそうとした矢先、別の感情に揺り動かされてしまうのだ。
モワッ……
(やだ、この臭いを嗅いでるだけで胸がドキドキしてきちゃって……もう、このままじゃ我慢できそうにないかも!?)
目を瞑っているうちに、苺香は別のことに意識を吸い寄せられていく。
触手の分泌液とは比べ物にならないほど、猛烈な臭いが漂ってくる……間近で揺れ動く、物の怪の逸物から発せられる異臭だった。
淀んだ空気を吸い込むうちに、つい興味をそそられずにいられない。
今まで感じたこともないような、一種の飢餓感を着々と掻き立てられていく……
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……あむぅっ」
クチュプッ。
理性が揺らいだ拍子に、苺香はとんでもない行動を取ってしまう。
口を半開きにしたまま物の怪の下半身に近づいて、恐る恐る逸物を頬張り始めていたのだ。
しっかりと膨れ上がっている先端を咥えたまま、しっかりと唇を窄めていく……ほんの少し舌先を押し当てただけで、堅く張り詰めている様子がありありと伝わってくる。
気づいたら物の怪も腰を突き出してきて、さらに逸物を潜り込ませてくるのだ。
チュッパ、ピチュッ、クチュクチュッ。
(口の中に、臭いがどんどん押し寄せてきちゃって……どうしよう、このままじゃ病みつきになっちゃいそうかも!?)
物の怪に言われるまま口淫するうちに、苺香は複雑な心境に苛まれてしまう。
未だに気が引けずにいられない中、どうしても逸物から唇を離せそうになかった……逸物から醸し出される味や臭いに、すっかり感激させられていたのだ。
ずっと何を追い求めていたのか、とんでもない形で痛感させられる。
ついには根本まで咥え込んだまま、夢中になって舌先を動かしていたのだ……
「その調子だぞ、小娘……うぅっ! そろそろ出てきてしまいそうだ。ワシの子種、しっかり受け取れよ……?」
ビクビクビクッ、ブビュルビュルッ!
苺香に下半身を差し出したまま、物の怪は平然と言葉を切り出す。
すぐにでも絶頂に達してしまいそうだったので、たっぷり精液を飲み込むよう言い聞かせていく……不慣れな舌遣いながら、しっかり吸いついてくる様子がとにかく愛おしくてたまらない。
限界まで張り詰めた逸物が、ひとりでに根本から跳ね上がってくる。
どうやら本人も待ち望んでいるようなので、体内で煮え滾っている代物をすべて注ぎ込むつもりでいたのだ。
「ふ、ふぐぅっ……!?」
ゴポゴポゴポッ……コクンッ。
物の怪の言葉に耳を傾ける間もなく、苺香は呻き声を洩らしてしまう。
逸物が口の中で暴れ回ってきて、先端から暑い液体が続々と噴き出してきたのだ……口内を一気に満たしてくる勢いに、つい圧倒せずにいられない。
鼻で息をしながら、精液を少しずつ飲み下していく。
粘ついた感触が喉の奥にまで纏わりついてきて、独特の風味まで一気に湧き上がってくる。
ヌチュヌチュヌチュッ、ムワッ……
(やだ、口の中からどんどん臭いが溢れてきちゃって……すっごく美味しくってたまんない!)
物の怪の逸物を頬張ったまま、苺香は言い表しようのない感情を掻き立てられてしまう。
猛烈な後味や異臭を受け止めているうちに、一気に全身が火照ってくる……初めて口にした精液の味に、すっかり酔いしれていたのだ。
舌を転がすたびに、いやらしい代物がしつこく口の中で粘ついてくる。
今まで食べてきたものとは段違いなほど、とにかく美味しくてたまらなかった。
「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ……ん、んくぅっ」
チュルチュルチュルッ、ドロドロドロォッ……
精液の味を噛み締めながら、苺香はさらに舌を這わせていく。
逸物の先端から止め処なく精液が溢れ出してきたので、すべて受け止めるつもりでいたのだ。
夢中になって飲み下しながら、つい吐息を洩らさずにいられない……口の中一杯に、濃厚な異臭が広がってくる。
段々と柔らかくなっていく逸物を、自ら貪っていく始末だった……